ゲームプログラマーの年収は?年齢別や雇用形態別の年収も解説 | レバテックフリーランス
ゲームプログラマーの年収は?年齢別や雇用形態別の年収も解説
厚生労働省が公表する「賃金構造基本統計調査」(2022年)によると、ゲームプログラマーを含めたプログラマーの平均年収は、約550万円でした。年収は経験やスキルのほか、勤め先の規模や取り扱うゲームの種類によっても変動します。
本記事では、ゲームプログラマーの企業規模・種類別の平均年収のほか、フリーランスのゲームプログラマーの平均年収も解説します。将来性や未経験から目指す方法もお伝えしますので、ゲームプログラマーを目指している方はぜひ参考にしてください。
そもそものゲームプログラマーの仕事に関して詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
【エンジニアのプロ監修】ゲームプログラマーとは?仕事内容や必要なスキルを解説
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目次
【年齢・企業規模別】ゲームプログラマーの平均年収は?
厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」(2022年)によると、ゲームプログラマーを含めたプログラマーの平均年収は約550万円でした。
本標準職業分類では、プログラマーは「ソフトウェア作成者」に分類されます。従業員が常時10人以上在籍する企業規模の場合、ソフトウェア作成者の賃金は以下のとおりです。
- 平均月収(きまって支給する現金給与額):37万7,100円
- 平均の年間賞与など(年間賞与・その他特別給与額):97万7,000円
平均月収を12倍し、年間賞与や特別給与を加えると、平均年収は約550万円となります。なお、国税庁が公表している「民間給与実態統計調査」(2022年)における、男女計の給与所得者の平均年収は458万円でした。つまり、ゲームプログラマーを含めたプログラマーの平均年収は、全体の平均年収よりも高いことがわかります。
参照:
令和4年度賃金構造基本統計調査|厚生労働省
令和4年分民間給与実態統計調査|国税庁
年齢別の平均年収
ゲームプログラマーを含めたプログラマーの、年齢別の平均年収は以下のとおりです。
年齢別 | 平均年収 |
---|---|
20~24歳 | 約322万円 |
25~29歳 | 約434万円 |
30~34歳 | 約518万円 |
35~39歳 | 約602万円 |
40~44歳 | 約626万円 |
45~49歳 | 約686万円 |
50~54歳 | 約702万円 |
55~59歳 | 約672万円 |
20代前半でプログラマーになった場合は年収300万円台からスタートした後は継続して上がっていき、50~54歳では700万円台にまでアップすることがうかがえます。
参照:令和4年度賃金構造基本統計調査|厚生労働省
企業規模別の平均年収
ゲームプログラマーを含めたプログラマーの平均年収を企業規模別にみると、以下のとおりです。
従業員数 | 平均年収 |
---|---|
10~99人 | 約450万円 |
100~999人 | 約539万円 |
1,000人以上 | 約675万円 |
従業員数が「10〜99人」の企業と、「1,000人以上」の企業では、200万円以上の平均年収の差が生まれています。
参照:令和4年度賃金構造基本統計調査|厚生労働省
企業の種類別の平均年収
ゲームプログラマーの年収は、所属先の企業の種類によっても以下のように平均年収が異なります。
企業の種類 | 平均年収 |
---|---|
ソーシャルゲーム企業 | 500万~600万円程度 |
コンシューマー企業 | 450万~550万円程度 |
ベンチャー・中小企業 | 350万~450万円程度 |
ソーシャルゲームとはSNS上で行うゲームのことです。SNSの普及とともに市場が拡大してきています。企業規模によっても異なるものの、ほかの種類の企業に比較するとソーシャルゲーム系企業の平均年収の水準は高めです。
コンシューマー系企業は、ゲーム専用機とソフトでプレイするゲームを開発します。平均年収はソーシャルゲーム企業よりもやや低いです。ソーシャルゲームよりも開発費が高めであり、消費者の手にわたるまでに数多くの工程が存在するため、利益が開発者まで周りにくくなっていることが要因の1つと考えられます。
大手以外の制作会社のベンチャー企業や中小企業の平均年収は、ほかと比較すると低めですが、1つでもヒット作が誕生すると利益が従業員に還元されやすいため、一概に待遇が悪いとはいえないでしょう。
フリーランスのゲームプログラマーの平均年収相場は600~1,000万円
以下ではゲームプログラマーとして企業から独立しフリーランスになるケースや、派遣社員として勤務する場合の平均年収も確認しましょう。
フリーランスの平均年収
フリーランスのゲームプログラマーの平均年収は、600万円〜1,000万円程度といわれています。実際に求人サイトにも、900万円台で募集する案件が多く掲載されています。フリーランスのゲームプログラマーは会社員よりも年収が高いため、スキルを磨き経験を積んだ状態で独立することで、高収入を得ることが可能です。
派遣社員の平均年収
派遣社員のゲームプログラマーの年収は300万〜400万円程度と、正社員に比べてやや低い傾向にあります。時間あたりの単価は1,500円から2,000円程度です。ただし、収入はゲーム制作チーム内のポジションによって異なるため、派遣社員であってもスキルや責任を求められる立場であれば、正社員以上の年収を期待できるケースも少なくありません。
ゲームプログラマーの年収が低いといわれる原因
ゲームプログラマーの年収は、しばしば「低い」といわれます。ここまで確認してきたとおり一般の平均年収よりも高いため、客観的にみて低いわけではありません。「年収が低い」といわれるのは、仕事量が多く内容もシビアな面があるため、仕事内容や仕事量が収入に見合っていないという理由によるものと考えられます。
納期のある仕事は多いものの、ゲーム業界においては事前に新作ゲームの販売や大型アップデートの告知をしているため、遅れることが許されません。
余裕を持ったスケジュールが組まれていたとしても、納期直前に依頼される仕様変更や制作中に発生する予想外のバグ、下請け企業の作業の遅れなどによって、進行が遅れることは珍しくありません。その結果、後れを取り戻すために残業や休日出勤をせざるを得なくなります。
このように比較的シビアな働き方と年収が釣り合っていないという意味で、ゲームプログラマーの年収が低いと評価される場合があることを知っておきましょう。
以下の記事でゲームプログラマーが「きつい」といわれることがある理由についてまとめていますので、ご覧ください。
ゲームプログラマーはきつい?仕事内容や年収・転職時の注意点
ゲームプログラマーの年収に影響する要素
ゲームプログラマーの年収に影響する要素として挙げられるのは、主に以下の4点です。
- ゲーム作品の売上
- ゲームの種類
- 必要なプログラミング技術
- バージョンアップの有無や回数
各要素を解説します。
ゲーム作品の売上
ゲーム作品がヒットして売上が伸びれば、従業員の収入もアップしやすいといえます。ゲームプログラマーは、携わった作品がヒットすれば社内での評価や立場が上がり、年収に反映される可能性が高いです。
ゲーム開発はプロジェクトチームで行うことが多いため、実績や実力を認められれば、よりレベルの高いプロジェクトチームにアサインされる可能性も高まるでしょう。
ゲームの種類
ゲームの種類も開発に携わるゲームプログラマーの年収を左右する要素の1つです。ソーシャルゲーム業界のほうが、コンシューマーゲーム業界よりも年収が高い傾向にあります。
コンシューマーゲームは一度ほぼ終わりであるのに対し、ソーシャルゲームはバージョンアップを繰り返し利益を生み出し続ける構造にあるため、ボーナスへの還元などが見込めます。
必要なプログラミング技術
ゲームプログラマーは、担当する業務によって必要なプログラミング言語が異なり、業務の難易度にも差が生じます。より高度なプログラミング言語が求められる、難易度の高い業務を担当するゲームプログラマーは、その分年収も高い傾向にあるといえるでしょう。
バージョンアップの有無や回数
ゲームのバージョンアップの有無や頻度は、ゲームプログラマーの年収に大きな影響を及ぼします。ソーシャルゲームはユーザーのレビューなどを反映させる形で何度もアップデートを繰り返し、満足度を高めることが可能です。その結果収益が上がり、ゲームプログラマーの収入にも反映される希有以降があります。
バージョンアップの頻度が多いゲームであれば、その分携わるゲームプログラマーの年収アップの可能性も高まるといえるでしょう。
ゲームプログラマーの将来性
結論からいうと、ゲームプログラマーの将来性はあると考えられます。ゲーム業界の市場規模が拡大していること、VR(仮想現実)やAR(拡張現実)の技術を導入したゲームが増えていることなどがその理由です。
また、AI技術の発展により、ゲームの幅がさらに広がっていく可能性もあります。ゲーム業界はIT業界同様にトレンドの変化が早く、ニーズの変化に対応していかなければなりません。しかし、速いスピードの変化に対応できるゲームプログラマーばかりではないため、人材不足に陥っている側面もあります。
そのため、ニーズの変化に素早く対応できるゲームプログラマーであれば、今後も高い需要が見込まれると考えられます。
未経験からゲームプログラマーを目指す方法
ゲームプログラマーの求人は経験者向けの募集が多く、未経験でチャレンジしたい場合は新卒枠を使える年齢での就職を目指すのが望ましいでしょう。卒業から3年までを、新卒枠や第二新卒枠として採用している企業を狙うのがおすすめです。
従来に比べると、人材不足を理由に未経験者を受け入れるという会社は増えてきています。ただしこの場合の「未経験」とは、ゲームプログラマーとしての実務経験はなくてもよいという意味にすぎません。
未経験で応募する場合でも、スクールや独学でプログラミングを学び、基本的なスキルを身につけておく必要があります。
独学でプログラミングを学習する方法については以下でまとめているので、参考にしてみてください。
プログラミングの独学は可能?効果的な勉強法と無料の学習サイトをご紹介
ゲームプログラマーに向いている人の3つの特徴
ゲームプログラマーに向いている人にみられる特徴は、以下のとおりです。
- ゲームが好きな人
- 探究心の強い人
- 論理的思考力のある人
各特徴を解説しますので、自分に当てはまるかどうかチェックしてください。
ゲームが好きな人
ゲームプログラマーに向いている人の特徴としては、まず「ゲームが好きな人」が挙げられます。開発する側が「面白い」「楽しい」と思えていないと、魅力のあるゲームを制作するのは困難でしょう。
そもそもゲームに興味がなければ、どのような内容が面白いのか、快適に操作できる状態とは何を指すのかなどがよくわかりません。仕事を続けたりスキルを磨き続けたりするためには、ゲームに対しての情熱を持っていることは大前提といえます。
探究心の強い人
探究心が強いことも、ゲームプログラマーに向いている人の特徴です。探究心や好奇心が強く、自分でゲームに関する新しい情報を積極的に調べたり、魅力的なゲームを作るためのプログラムを追求する姿勢を持っていたりする人は、ゲーム開発も楽しめるでしょう。
ゲーム業界はトレンドの移り変わりが早く、日々新たな情報や技術、価値観が生まれます。そのため、すすんで情報をキャッチアップするスタンスがないと、取り残されてしまうリスクがあります。
論理的思考力のある人
論理的思考力のある人も、ゲームプログラマーに向いているといえます。プログラムは曖昧な指示で動くことはありません。すべての動作やエラーに原因や結果が存在します。そのため、論理的思考にもとづいてプログラムを開発できていないとプログラムをイメージ通りに動かせず、エラーが起きてしまうでしょう。
高年収ゲームプログラマーに求められる3つのスキル・知識の特徴
年収が高いゲームプログラマーは、以下のようなスキル・知識を求められる傾向にあります。
- マネジメント業務を担える
- 5年以上の実務経験がある
- 資格を複数持っている
それぞれのスキル・知識を解説します。
マネジメント業務を担える
高年収のゲームプログラマーは、マネジメント能力を求められることが多いといえるでしょう。ゲーム開発は、基本的にプロジェクトごとに進行します。
そのため、目標達成のための計画の立案やスケジュールの進捗管理、メンバーへの対応・管理などのマネジメント業務は重要な意味を持ち、これらを担える人材の需要は高いことが特徴です。
プロジェクトマネージャーについて詳しく知りたい方はぜひ以下を参考にしてみてください。
プロジェクトマネージャー(PM)の役割とは?仕事内容・年収・資格について
5年以上の実務経験がある
高年収のゲームプログラマーは、5年以上の実務経験を求められる傾向にあります。
ゲーム業界は、とくに即戦力の人材が不足している状況です。実務経験が5年以上あると、ゲームプログラマーとしての一通りの業務をこなせる、即戦力の人材であるとみなされ、市場からのニーズも高まります。
資格を複数持っている
高年収のゲームプログラマーに求められる要素として、複数の資格を持っていることも挙げられます。
ゲームプログラマーに、必ずしも資格が必要なわけではありません。しかし資格は、保有しているスキルを客観的に証明するのに役立ちます。また企業側も、複数の資格を持っていれば多くのスキルを身につけているとみなし、求める人材であるかどうかを判断するための1つの指標として注目しています。
ゲームプログラマーの仕事に役立つ3つの資格
ここからは、ゲームプログラマーの仕事に役立つ、「基本情報者試験」「CGエンジニア検定」「Unity認定試験」の3つの資格の概要について解説します。
基本情報技術者試験
「基本情報者試験」は、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が実施する国家試験「情報処理技術者試験」のうち、ITについての基礎知識を問われる試験です。
試験内容は「情報基礎理論」「開発技術」「プロジェクトマネジメント」「SQL」「プログラミング」など、ITの領域を幅広く網羅しています。
ゲーム開発にはサーバーやネットワーク、データベースなども関連しており、基本情報技術者試験で問われる内容はゲームを作る上でも必要な知識の部分にあたります。「基本情報技術者」の資格は、基礎的なIT知識を持っていることの証明になるでしょう。
CGエンジニア検定
「CGエンジニア検定」はCG-ARTS(画像情報教育振興協会)が運営する、ゲームやアニメーション、AR・VRなどのソフトウェアの開発などの知識を問う検定です。近年は、高度なCG技術を使用したゲームが珍しくありません。そのため、CGエンジニア検定に合格すれば、ゲームプログラマーとしての活躍の場が広がるでしょう。
Unity認定試験
「Unity認定試験」は、アメリカのソフトウェア会社である「ユニティ・テクノロジーズ」が運営する、ゲームエンジンUnityの知識や技術を測る試験です。出題される内容は、ゲームプログラミングやアニメーション、アセット管理、ゲームデザインの原則などです。Unityを使用するゲーム会社は多いため、ゲームプログラマーとして取得しておきたい資格の1つといえます。
以下の記事でUnity認定試験についてまとめていますので、ご覧ください。
【2024年最新】Unity認定試験とは?資格の難易度や勉強方法、取得のメリットを徹底解説
ゲームプログラマーの年収に関するよくある質問
ここでは、ゲームプログラマーの年収に関するよくある質問に答えていきます。
Q. フリーランスゲームプログラマーの平均年収はどの程度ですか?
フリーランスゲームプログラマーの平均年収は500~800万円です。
Q. ゲームプログラマーが自身の技術をスキルアップするためには、どのような方法がありますか?
技術スキルをアップするためには、コードをたくさん書く、参考書を読む、勉強会やセミナーに参加する等の方法があります。
Q. 独立で仕事をする場合、ゲームプログラマーはどのようなスキルを持っている必要がありますか?
ゲームプログラマーが独立して仕事をする場合、ゲーム開発全般の知識、多種多様なプログラミング言語やフレームワークの知識、コミュニケーション力、忍耐力等のスキルが必要です。
Q. ゲームプログラマーに英語力は必要ですか?
ゲームプログラマーに英語力は必要ありませんが、スキルアップや仕事の幅を広げるうえで英語を習得しておくと良いでしょう。
Q. ゲーム業界へ転職する際に役立つ資格はありますか?
基本情報技術者試験、C言語プログラミング能力認定試験等を取得するとゲーム業界へ転職する際に役立ちます。
※本記事は2024年2月時点の情報を基に執筆しております。
最後に
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※相場算出に個人情報の取得はおこないません。
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