ゲームプログラマーに必要な資格|おすすめの勉強方法や仕事に役立つスキルは?

ゲームプログラマーに必須な資格はありません。しかし、使用頻度の高いプログラミング言語やゲーム開発ツールに関する資格を取得することで、業務に役立つ知識を得られます。未経験からの就職や、ほかのエンジニア職からゲームプログラマーへ転職の際にアピール材料に活用することも可能です。ゲームプログラマーにおすすめの独学で目指せる資格をご紹介します。

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未経験からゲームプログラマーになるには資格が必要?

ゲームプログラマーにはなるには、基本的にゲーム開発会社に入社する必要があります。求人の募集広告の中には未経験者可のものもあるため、未経験者がゲームプログラマーになることも可能です。しかし、入社試験では一般的に実務経験が重視されるため、未経験者には狭き門といえるでしょう。

厚生労働省の「職業情報提供サイト(日本版O-NET)」によると、ゲームプログラマーを含む「ゲームクリエーター」の職業説明に「入職にあたって、特に学歴や資格は必要とされない」と明記されています。このことから分かる通り、ゲーム開発には資格は必須ではありません。

※参考 : ゲームクリエーター - 職業詳細 | 職業情報提供サイト(日本版O-NET)

しかし、未経験からゲームプログラマーを目指すには、まずは入社試験を突破する必要があります。資格を取得していると、やる気があることと、一定の能力があることを証明でき、就職活動において有利に働く可能性があるでしょう。

ゲームプログラマーになる方法や将来性など、キャリアパスについて詳しく知りたい方にはこちらの記事がおすすめです。
ゲームプログラマーとは?仕事内容や年収、必要なスキルを解説

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ゲームプログラマーにおすすめの資格

ゲームプログラマーが取得すると役立つ可能性がある資格には、以下の6つのようなものが挙げられます。

  • 情報処理技術者試験
  • C言語プログラミング能力認定試験
  • Javaプログラミング能力認定試験
  • TOEIC Listening & Reading Test
  • CGエンジニア検定
  • Unity認定試験

これらの資格を通して、ITエンジニアとしての基礎知識、ゲーム開発で使われるプログラミング言語の知識、英語力、CGグラフィックスキル、開発ツールの知識などを習得できます。

情報処理技術者試験

資格名 情報処理技術者試験
運営 IPA(独立行政法人情報処理推進機構)
試験日 試験ごとに異なる
受験料 7,500円(税込)
合格基準 試験ごとに異なる
受験資格 学歴・年齢制限なし

※参考 : IPA 独立行政法人 情報処理推進機構 : 制度の概要 : 基本情報技術者試験

試験内容

「情報処理技術者試験」は、情報処理技術者のレベルを認定する国家試験です。全部で12種類の資格があります。

12種類の資格は難易度が分かれており、レベル3・4の資格は初心者には難しい内容です。しかし、最も低いレベル1のITパスポート試験のみでゲームプログラマーとしての評価を得ることは難しいでしょう。レベル2の基本情報技術者試験からがおすすめです。

基本情報技術者試験の試験内容は、フローチャートというプログラムの設計図である処理全体図の理解や、2進数の知識、数学問題などについて出題されます。また、割り込み処理など、ゲームプログラマーにとって重要な知識に関する問題も含まれます。関数問題、配列処理の問題、媒体容量を表す単位、処理時間を表す単位などを知らないと解けない問題もあり、広範で正確な知識が要求されます。

試験内容のレベルは高く、ITパスポート試験と比べて高度な内容となっています。少なくともプログラムを作るうえで大切なアルゴリズム(処理手順)の内容をしっかり身につけておく必要があるでしょう。

難易度

基本情報技術者試験の場合、令和5年11月の合格率は44.8%と決して高くなく、難関であるといえるでしょう。

この試験の合格者の平均年齢は25歳前後となっています。つまり、新卒でプログラム開発会社に入社して3年から4年程度の経験を積んだ人が多いと考えられ、実質的に実用経験者向けの試験といえます。

たとえば、制御系の場合、新卒で入社して3年から4年はまだ見習い期間で、一人前とはいえない段階であることも。それだけに、この試験に未経験で合格したという実績があれば、強力なアピールとなるでしょう。

また、応用情報技術者試験の合格率は毎年20%前後、プロジェクトマネージャ試験などの高度情報処理技術者試験の合格率はおおむね10%台となっており、試験の難易度が上がるごとに合格難易度も高くなっているといえます。

おすすめの勉強法

運営元のIPA(独立行政法人情報処理推進機構)は、公式サイトで過去問を公開しているので、まずはそれをチェックしてみましょう。

基本情報技術者試験では、科目Bで情報セキュリティとアルゴリズムとプログラミング(擬似言語による出題)の問題が出題されます。IPA(独立行政法人情報処理推進機構)が公開しているサンプル問題や過去問を解くことで出題傾向を理解することができます。

C言語プログラミング能力認定試験

資格名 C言語プログラミング能力認定試験
運営 株式会社サーティファイ
試験日 事務局が定めた日程(年間2~3回)
受験料 1級7,800円・2級6,400円・3級5,200円(税込)
合格基準 得点率60点以上
受験資格 学歴・年齢制限なし

※参考 : 試験概要【C言語プログラミング能力認定試験】 | 資格検定のサーティファイ

試験内容

「C言語プログラミング能力認定試験」は、株式会社サーティファイが実施しているC言語に特化した試験です。C言語プログラミング能力認定試験は実務に直結する内容になっており、多くの会社が従業員のレベルアップにつながったと評価しています。

1級から3級までありますが、3級では、C言語の概念や簡単なプログラムが書けるといったごく基礎的な内容のみとなっています。ゲーム開発会社への就職を有利にするためには、2級以上を狙った方がよいでしょう。2級では小規模のプログラム作成や基本的なアルゴリズムが出題されます。

C言語はゲーム開発においてよく使われている言語のため、この資格を持っていればゲーム開発会社への就職活動で役立つことがあります。

難易度

2022年度の実績では全体の合格率は65.75%となっており、級別の合格率は公開されていません。

合格率から判断すると難易度はそれほど高くありませんが、一般的な資格試験では級が上がるほど合格率は下がる傾向にあるため、2級、3級の試験はしっかりと勉強しておきましょう。

おすすめの勉強法

株式会社サーティファイでは、級別の過去問題を販売しているため、ひととおり目を通しておきましょう。

C言語に限りませんが、プログラミング言語というのは自分で実際にプログラムを作って動かしてみて初めて分かることも多いものです。ただ教科書を読むだけではなく、実際にプログラムを書いて動かす勉強が必要となります。

そのためにはC言語が動作できる環境を用意しなければなりませんが、未経験者にはなかなか難しいことも考えられます。そのような場合は、C言語を教えてくれる専門学校やスクールに通って教えてもらうと効率的です。専門学校やスクールではC言語が動作する環境も用意されているため、実際にプログラムを作ることができますし、分からないことがあれば専任の教師に質問することもできます。

株式会社サーティファイの活用事例でも紹介されていますが、この試験はC言語の習得段階に応じ、適切な問題設定がされています。効率的にレベルアップしたいという場合には、独学よりもこのような専門学校やスクールを活用すると便利でしょう。

Javaプログラミング能力認定試験

資格名 Javaプログラミング能力認定試験
運営 株式会社サーティファイ
試験日 事務局が定めた日程(年間1~3回)
受験料 1級7,800円・2級6,400円・3級5,200円(税込)
合格基準 得点率60点以上
受験資格 学歴・年齢制限なし

※参考 : 試験概要【Javaプログラミング能力認定試験】 | 資格検定のサーティファイ

試験内容

「Javaプログラミング能力認定試験」は、株式会社サーティファイが実施しているJavaに特化した試験です。1級から3級までありますが、初心者の方は3級から受験するのがおすすめです。3級ではオブジェクト指向と基本的なプログラミングスキルを問われます。2級ではJavaアプリケーションやJavaアプレットを作成できるレベルが必要です。

Javaはスマホのアプリなどに使われていることも多く、業務システムでも使われている用途の広い言語です。ゲーム開発会社だけでなくJavaを使っているシステム開発会社は多く、習得しておけば就職先の幅が広がるでしょう。

しかし、Javaプログラミング能力認定試験の3級もまた基礎的な内容のみとなるため、できれば2級以上を目指したい資格です。2級までの試験内容は実務的な内容はなく、プログラムの穴埋め方式ですので初心者向けといえます。

難易度

2022年度の実績では全体の合格率は51.76%となっており、情報処理技術者試験などと比べると、合格難易度はそれほど高くないといえます。

級別の合格率は公開されていないので、2級、3級の試験についてもしっかりと備える必要があるでしょう。

おすすめの勉強法

株式会社サーティファイでは、Javaプログラミング能力認定試験についても級別の過去問題を販売しています。

JavaもC言語と同じく、自分で実際にプログラムを作って動かしてみて初めて分かることも多いです。しかし、Javaもまた環境構築から始めなければなりません。Javaプログラミング能力認定試験についても、場合によってはスクールなどを活用するのが効率的な勉強法といえるでしょう。

TOEIC Listening & Reading Test

資格名 TOEIC Listening & Reading Test
運営 一般財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会
試験日 毎月
受験料 7,810円(税込)
合格基準 スコア換算のため合否はなし
受験資格 学歴・年齢制限なし

※参考 : 【公式】TOEIC Program|IIBC

試験内容

「TOEIC Listening & Reading Test」は、英会話の能力レベルを判定する試験です。国際的な活動をしている企業の新卒採用試験では、履歴書にTOEICスコアの記載が必要なところも少なくありません。

ゲームプログラマーには英語力は必要ないと思われる方もいるかもしれませんが、英語のドキュメントを読むときなどに英語力があると役立ちます。

試験内容はリスニング(約45分間・100問)とリーディング(75分間・100問)で、マークシート方式で解答します。試験結果は10点から990点までの間の数値で返され、これを「TOEICスコア」と呼びます。

難易度

TOEICスコアに合格点というものはありませんが、就職や転職に役立てるという意味ではまずは600点以上が目標とされることが多いでしょう。

TOEIC Listening & Reading Testはマークシート方式で4択ですが、採点にあたっては「偶然、正解にマークした」というケースも考慮して採点されているので、単純に確率論を期待したような回答を続けるだけでは高いスコアは取れない仕組みになっています。

TOEIC試験は毎月実施されているので、何回も受けることができます。用意されているプログラムを積極的に利用して少しずつリスニング力や読解力を上げていくこともできるでしょう。

おすすめの勉強法

一般財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会では、TOEICの勉強のための参考書や問題集を多数出版しています。

公式サイトでもこれらの書籍に加え、スキルアップに役立つツールや解説記事、勉強方法のコツを紹介したページなどが用意されているため、チェックしてみましょう。

CGエンジニア検定

資格名 CGエンジニア検定
運営 CG-ARTS協会
試験日 年2回・前期(7月)と後期(11月)
受験料 エキスパート6,700円・ベーシック 5,600円(税込)
合格基準 70点以上(難易度により変動あり)
受験資格 誰でも受験可能

※参考 : CG-ARTS | CGエンジニア検定

試験内容

「CGエンジニア検定」は、「公益財団法人画像情報教育振興協会(CG-ARTS協会)」が行っている資格試験です。CG、いわゆるコンピューターグラフィックスと呼ばれる映像制作の技術資格となっています。今やゲームの画像は非常に高品質なものになっており、高品質な画面を設計・制作し、ゲームソフトに組み込む専門家が必要とされています。この資格は、高度な画像制作を行える技術があることを証明する資格となっています。

CGエンジニア検定にはベーシックとエキスパートという2つの段階があります。公式サイトによると、試験内容は大きく基礎、座標変換、CG理論、画像処理、多様な表現、CGシステム、知的財産権の7分野から出題されます。分野ごとの勉強は大変ですが、しっかりと勉強していけばベーシックの取得は十分に可能でしょう。

エキスパートは、CGの技術に関する理解だけでなく、ソフトウェアやハードウェア、システムの開発に知識を応用するスキルも問われます。

CGエンジニアは絶対数が少ないうえに、ゲーム開発会社としては必要な人材です。この資格を持っていれば、ゲーム開発会社の入社試験では有利になり得るでしょう。

難易度

CGエンジニア検定の合格率は、ベーシックが65%前後、エキスパートが30%前後で推移しています。

合格率を見る限りでは、ベーシックは比較的取りやすいですが、エキスパートはそれに比べて難関だといえるでしょう。

おすすめの勉強法

CG-ARTS協会では、受験する人のために参考書を発行しているため、基本的にはそれを活用して勉強を進めていくのがおすすめです。

また、CG制作もプログラミング同様、実際にやってみないと分からないことが多いので、自分で制作することは重要です。CGの作成ソフトはフリーソフトとして公開されているものあります。

Unity認定試験

資格名 Unity認定試験
運営 Unity Technologies
試験日 通年
受験料 試験ごとに異なる
合格基準 スコア500以上
受験資格 誰でも受験可能

※参考 : Unity 認定試験 | Unity

試験内容

「Unity認定試験」は、ゲームエンジンのUnityに関するスキルを証明できる認定試験です。この資格を持っていると、Unityをゲームエンジンとして使用している会社で有利になるのはもちろんですが、別のゲームエンジンを使用している会社でも「ゲームエンジンについての知識がある」という点でも有利になり得ます。

試験はユーザー、アソシエイツ、プロフェッショナル、エキスパートの4種類があります。ユーザーは初心者、アソシエイツはUnity関連の仕事を1年程度経験した人、プロフェッショナルは2年から4年経験した人、エキスパートは5年以上経験した人を対象としています。

アソシエイトレベルのプログラマー試験ではアニメーション、アセット管理、ゲームデザインの原則、マテリアルとエフェクト、物理演算、プログラミング、プロジェクト管理などについて出題されます。

難易度

Unity認定試験のスコアスケールは200~700点で、合格には500点以上が必要です。不合格でも再度受けることができます。

合格率は公開されていませんが、公式サイトによるとユーザーレベルは学生なども対象に含まれる試験なので、難易度は易しめといえるでしょう。

おすすめの勉強法

Unityでは「Unity Learn」というオンラインの学習サービスが提供されています。

また、試験内容について学習できるコースウェアや模擬試験についても公式サイトで案内されているので、これらを利用して勉強を進めましょう。

関連記事 : プログラマーに必要なおすすめ資格一覧|取得方法も紹介

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ゲームプログラマーの仕事に必要なスキル

ゲームプログラマーに必要なスキルの例として、以下の4つを紹介します。次項からそれぞれのスキルについて詳しく解説します。

  • プログラミングスキル
  • ゲームエンジンの使用スキル
  • コミュニケーションスキル
  • 英語力

プログラミングスキル

ゲームプログラマーにとって基本となるのがプログラミングスキルです。使われる言語は企業や制作するゲームの種類などによって違いますが、たとえばUnityではC#、Unreal EngineではC++などが使われます。

ゲームエンジンの使用スキル

現在のゲーム開発は、ゲームエンジンと呼ばれるゲーム用OSを使うのが一般的です。先にご紹介したUnityのほかに「Unreal Engine」「CryENGINE」「OROCHI」「PhyreEngine」など数々のゲームエンジンが存在します。これらのゲームエンジンが持っている機能をしっかりと把握し、うまく使いこなすことが優れたアルゴリズムを作るには大切です。

コミュニケーションスキル

プログラムの開発にも、期限というものがあります。また、どうしても良いアルゴリズムが作れず困ってしまうこともあるでしょう。ゲームはあらかじめ発売日が決まっていることが多いので、スケジュールを守ることは重要です。

ゲームプログラム開発はチームで行われるため、ほかのメンバーと適切なコミュニケーションを取り、もし仕様に変更があったらチーム全員に確実に伝えなければなりません。自分ひとりで問題を抱え込んで、全体に影響を及ぼしそうなときには、先輩や上司に教えを乞うことも必要です。コミュニケーションスキルを高めていくために、まずは「問題発生時にはすぐに報告」「報告は正確に事実だけを伝える」ということを心がけましょう。

英語力

先にTOEICについて述べましたが、ゲームプログラマーは英語力があると仕事に必要な情報のキャッチアップがしやすくなります。また、海外のスタッフと連携するプロジェクトなど、ゲームプログラマーとして対応できる仕事の幅も広がるでしょう。

関連記事 : 未経験からゲームプログラマーになるには|求人はある?独学で転職できる?

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ゲームプログラマーの資格に関するよくある質問

ここでは、ゲームプログラマーの資格に関するよくある質問に答えていきます。

Q. 未経験からゲームプログラマーになるためには、どのようなスキルを身につける必要がありますか?

ゲーム開発に必要なプログラミングスキル、ツールやアルゴリズムの知識、論理的な思考力、コミュニケーションスキル等を身につける必要があります。

Q. Unity認定アソシエイト試験の受験料はいくらですか?

Unity認定アソシエイト試験の受験料は34,055円です。

Q. ゲームプログラマーとして働く場合、英語力は必要ですか?

ゲームプログラマーに英語力は必須ではありませんが、仕事の幅を広げるうえで英語を習得すると良いでしょう。

Q. Javaプログラミング能力認定試験を取得すると、どのようなメリットがありますか?

 Javaの基礎スキルを証明できる、就職や転職に役立つ、実用的なプログラミングスキルが身に付く等のメリットがあります。

Q. ゲームプログラマーになるためにはどんな資格が必要ですか?

ゲームプログラマーになるために必要な資格はありませんが、資格を持っている方が就職の際に有利になることがあります。例えば、Unity認定試験、CGエンジニア検定、TOEIC、Javaプログラミング能力認定試験等の資格を取得すると良いでしょう。

※本記事は2024年1月時点の情報を基に執筆しております。

最後に

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