客先常駐の辛いところ、その対処法を紹介します

客先常駐とは、特定の企業に雇用された上で、雇用主である企業のクライアントの現場に出社して作業する働き方です。クライアントのオフィスに常駐しているエンジニアは客先常駐エンジニアと呼べます。この客先常駐について、辛い環境だという声もあります。では具体的にどのような点が辛いのでしょうか。今回は辛さの原因や対処法などを解説します。

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客先常駐とは

客先常駐はエンジニア業界でよく見られる働き方のひとつです。ここでは客先常駐という働き方、契約などについて解説します。

SESについて

SESとはシステムエンジニアリングサービスの略で、ITスキルを必要としているクライアントに、ITエンジニアを参画させるサービスを指します。

例えばITインフラを必要としているクライアントの下に、インフラ環境を構築・運用できるエンジニアを紹介するケースなどが考えられます。またソフトウェアハウスやSIerが必要な時に必要な期間だけ、システム開発要員を求めてSESを使うこともあります。

SESにおいて、SEを始めとするITエンジニアはクライアントのオフィスが現場となるため、クライアントの下に常駐するケースが多くなります。よって客先常駐と呼ばれることが多いのです。

客先常駐における3つの契約形態

客先常駐はクライアントの都合やスキルの提供形態によって契約が異なります。客先常駐で締結される契約は主に3種類あります。

・準委任契約
・派遣契約
・請負契約

では、それぞれの契約について解説します。

準委任契約

準委任契約とは、多くの場合働く現場はクライアントのオフィスですが、参画するエンジニアへの指揮命令権はクライアント、ベンダーどちらにもありません。エンジニアはあくまでも、「受託者」としての責任を持って業務を遂行することになります。

指揮命令権が無いことが準委任契約の特徴です。また契約の上では「業務を遂行すること」に責任を負います。

派遣契約

派遣契約も客先常駐で用いられる契約形態です。エンジニアを迎え入れるクライアント側にエンジニアへの指揮命令権があります。

なお派遣には特定派遣と一般派遣の2種類がありました。特定派遣とは派遣元が自社の正社員として雇用している労働者をクライアントに派遣する形態で、一般派遣とは派遣元企業に登録した労働者をクライアントに派遣する形態でしたが、平成30年10月の法律改正により、特定派遣のみを行うことはできなくなりました。

請負契約

請負契約とは、決められた期間で取り決めた成果物を提出する契約です。

関連記事 : 業務委託とは?派遣、客先常駐の準委任、請負との違い

客先常駐だけがストレスフルなのか?

IT業界はメンタル的に辛いという声を聞いたことはないでしょうか。調査『平成29年 労働安全衛生調査(実態調査)』(厚生労働省)を見ると、メンタルヘルスの不調を理由として1カ月以上連続して休業した労働者は「全業界0.4%」であるのに対して、「情報通信業1.2%」 でした。

この結果から、客先常駐が辛いと言うよりもIT業界特有の辛さ、メンタルへの影響が出やすい何かがあると考えられます。

IT業界の辛さ

IT業界特有の辛さには、「納期を守らなければいけないプレッシャー」や「IT技術をキャッチアップし続けること」などが挙げられます。

例えば製造やテストと言った下流工程を担当している場合、上流工程のミスや手戻りが原因で作業が進められない、あるいはやり直しになってしまうことがあります。このような状態では十分な作業時間を確保できず、無理のあるスケジュールで作業をこなさないといけないため、心身の不調につながりやすいです。

またIT技術をキャッチアップしていないと、打ち合わせや他のエンジニアとの会話がかみ合わない、付いていけないこともあります。ITエンジニアが勉強を重ねていても、技術は日進月歩のため追いつかないことや、分からない分野が出てくるのは致し方ないことです。

しかしエンジニアである以上「知っておかなければいけない」という思いが、大きなプレッシャーにつながることがあると考えられます。

客先常駐だけが辛いわけではない

IT業界を少しでも知っている方であれば、精神的なプレッシャーや納期が迫っているのに作業を進められない辛さなどを、感じたことがあるのではないでしょうか。客先常駐はあくまでも働き方のひとつの形態であり、客先常駐だから辛いという考えは早計です。

関連記事 : システムエンジニア(SE)のストレス解消法

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客先常駐の辛いところと対処法

IT業界特有の辛さと客先常駐の辛さは異なります。客先常駐に臨むのであれば、客先常駐ならではと言える辛さやその対処法を知っておくことが重要です。ここでは客先常駐の辛いところとその対処法を解説します。

ITスキルの不安

クライアントは常駐してもらうエンジニアのITスキルに期待しています。よってエンジニアは自分が持っているITスキルがクライアントに満足してもらえるかどうか、自分のITスキルが十分かどうかなど、ITスキル面の不安を抱えがちです。

常駐する仲間がいれば、いざという時に質問をしたり、頼ったりすることもできますが、一人ではそういうわけにもいきません。またITスキルは一朝一夕で身につくものではありませんし、スキル不足が露呈してしまうような場面を避けたいと思うのは自然なことです。

ただ、完璧なITスキルを身に付けているエンジニアばかりではないのが現実です。つまり客先常駐するエンジニアの誰もがITスキルの面では不安を抱えているといっても過言ではないでしょう。

ITスキルの不安への対処法

ITスキルで不安を抱きがちな方は、自分の得意分野やITスキルを明確にして、できることはもちろん、自分に足らないスキルを明確にしておくことが重要です。こうすることで、日々勉強しなければいけないことや、現場に向かうために必要なスキルが分かります。

不安の原因の多くは「できないことや、何が分からないのかが分からない」ことです。自分のITスキルを明確にすることで、対処法は自然と出てくるのではないでしょうか。

孤独感

一人、ないしは少人数で客先常駐する場合、周りに頼れる人がいないことから大きな孤独感を抱いてしまうこともあります。気軽に話せる相手がいないことや、何かトラブルが起きたときにどうすれば良いのか分からないことなどは大きなプレッシャーにもなるでしょう。

孤独感への対処法

孤独感の解消には、クライアントと積極的にコミュニケーションを取ることが一番です。相手がお客様だからといって遠慮するよりも、同じ目的や目標を共有している相手だと考える方が精神的にもプレッシャーがかかりづらくなります。

クライアントが何か困っていることはないか、自分が手助けできることはないかなどを考えて、積極的に行動を起こすことで孤独感は紛れます。

顧客に囲まれるプレッシャー

上で解説した孤独感ともつながりますが、客先常駐では周りにいる人はほとんどすべて「お客様」となります。顧客に囲まれている環境というだけで、大きなプレッシャーだと感じてしまう方も多いでしょう。

仕事場とはいえ、常にプレッシャーを感じていたり、緊張した雰囲気の中に居続けたりすることは、精神的に辛いはずです。

顧客に囲まれるプレッシャーへの対処法

クライアントは確かにお客様ではありますが、本質的には同じ目標を持っている人たちだということを忘れないようにしましょう。自分がどんなことをすれば顧客に貢献できるのかを考えることで、顧客を仲間だと考えられるようになります。こうすれば精神的なプレッシャーも小さくなり、エンジニアとしての力を発揮しやすくなるのではないでしょうか。

関連記事 : エンジニアが身につけるべきプラスアルファのスキルまとめ

常駐型フリーランスという選択肢

エンジニアとして、今の状況が辛い、辞めたい、あるいは状況を変えたいという方には、常駐型フリーランスという働き方もあります。常駐型フリーランスは客先常駐の形態でありながら、精神的に自立しやすい働き方です。特に、客先常駐が辛い方やこれから客先常駐に臨むことを考えている方には、働き方の選択肢として有力です。

クライアント先で一人で働くという点は同じ

客先常駐と同じく、常駐型フリーランスも一人でクライアントの下で作業することになります。クライアントの下で常駐することに抵抗がない方であれば、会社員として客先常駐することも、フリーランスとして客先常駐することも、働き方としては大差ありません。

実力次第で収入が上がる

会社員の場合、報酬は会社の給与テーブルに従います。しかし常駐型フリーランスの場合、収入は自分が獲得した案件によります。請ける案件の内容や報酬は自分である程度選ぶ余地があるため、現在、客先常駐していて実力があるエンジニアの方であれば、収入増が見込めるでしょう。

スキルセットを組み立てやすい

会社員は案件を選ぶことができず、エンジニアとしてのキャリアパスを描いても、思うようなスキルを身に付けられるとは限りません。しかし常駐型フリーランスであれば、勉強している分野に関わる案件やこれから強みにしたい分野の案件を選んで、受注できる可能性があります。

バックオフィス業務は自分でこなす

会社員であれば、経理や事務などのバックオフィス業務は担当社員が行います。しかしフリーランスはすべて自分で行わないといけません。会社員の時にはやらなくて良かった作業が増える点はデメリットです。

客先常駐の経験があり、今の状況を変えたい方やエンジニアとしてさらに成長したい方には、常駐型フリーランスという選択肢があります。会社員として客先常駐することだけが、エンジニアの働き方ではありません。案件や報酬を選ぶ自由さや報酬を自分でコントロールできる常駐型フリーランスも魅力的な働き方ではないでしょうか。

関連記事 : 常駐型フリーランスの働き方やメリットなどが分かる記事特集

客先常駐の辛いところに関するよくある質問

ここでは客先常駐の辛いところに関するよくある質問に答えていきます。

Q. フリーランスがSESを利用する際のポイントは何ですか?

SESを利用する際は、自分のスキル・経験に合った案件を探し、過去の実績やスキルシートをしっかりと整理してアピールすることが重要です。

Q. 常駐型フリーランスには、どんなメリットがありますか?

常駐型フリーランスは、安定した収入が見込める点や、派遣会社が手厚いフォローをしてくれる点がメリットです。

Q. 客先常駐で働く場合、孤独感を軽減するためにはどんな方法がありますか?

客先常駐でも、職場やプロジェクトメンバーとの交流が大切です。また、仕事の合間に休憩を取り、ストレッチや散歩をすることでリフレッシュすることも有効です。

Q. 客先常駐でITスキルを向上するためには、どんな学習方法が効果的ですか?

オンライン教材を利用した自己学習が有効です。特定のスキルや言語の理解にフォーカスし、実践的な演習を続けることが重要です。

Q. 常駐型フリーランスで働く場合、税金や保険はどのような手続きが必要ですか?

税金や保険は自分で手続きする必要があります。税金については確定申告書を提出し、保険については国民健康保険や国民年金に加入することが一般的です。

最後に

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※相場算出に個人情報の取得はおこないません。

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