個人事業主の損害保険ガイド|おすすめや月額いくらかを解説 | レバテックフリーランス
個人事業主の損害保険ガイド|おすすめや月額いくらかを解説
- 個人事業主におすすめの損害保険
- 損害保険の種類・補償内容・月額料金
- 損害保険を選ぶときのチェックポイント
「損害保険に加入すべき?」と悩む個人事業主向けに、損害保険の必要性や選び方などを解説します。万が一のリスクに備えられる、個人事業主におすすめの損害保険も紹介します。
損害賠償の事例も踏まえて、損害保険に加入すべきか参考にしてください。
開業届など、個人事業主になったら知っておくべき基礎知識を確認したいという方は、以下の関連記事をご覧ください。
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目次
個人事業主が損害保険に加入すべき理由
会社がリスクを背負ってくれる会社員と異なり、個人事業主はすべて自己責任です。損害保険に加入し、損害賠償といったリスクに備えておかないと、大きな損失を被る可能性があります。
実際、注意していても個人事業主は納品物による著作権侵害や情報漏洩を起こす可能性があります。不測の事態に対処するために、損害保険の加入は検討すべきです。
個人事業主の損害賠償の事例
個人事業主が仕事上で、損害賠償請求が生じた事例を5つ紹介します。事前にトラブルを防ぐために、具体的にどのような事例が、損害賠償請求につながるか参考にしてください。
情報漏洩させてしまった
パソコンの紛失やウイルスによる情報漏洩があり、クライアントの損失を与えた場合、損害賠償請求が生じる可能性があります。個人事業主のパソコンには、クライアントから共有された資料や情報が入っている場合があるからです。
クライアントの重大な機密情報や、顧客リストが漏洩すると、大きなトラブルに発展しかねません。セキュリティソフトの定期更新やパスワードの管理など、基本の対策をしたうえで、損害保険の加入も検討すべきです。
納品物に問題があった
納品物に問題があり、損失を与えてしまった場合、損害賠償請求されることがあります。具体的には、以下のような例が考えられます。
- 発注書の入力業務で商品の発注数をミスして店舗に損失を与えた
- Webサイトを制作したが、納品後にバグが見つかってイメージダウン、売上を減少させた
- チラシの制作をしたが、誤った色で入稿してしまい、再印刷が必要になった
納品に関するトラブルは、うっかりしたミスだけでなく、予期せぬ事故によっても起こります。
著作権侵害をしてしまった
著作権侵害は、記事のコピペや画像の無断転載により発生します。具体的に、以下のような例があげられます。
- Webの記事執筆をしたが、引用元の記載を忘れ、著作権侵害で損害賠償請求を受けた
- Webサイト制作時に、第三者に著作権がある画像を無断転載、損害賠償請求を受けた
納期に遅れた・納品できなくなった
納期を守れずにクライアントへ損失を与えてしまった場合、損害賠償請求が生じる可能性があります。
納期厳守は個人事業主の基本ですが、体調不良や想定外のトラブルで納期に間に合わない場合もあります。情状酌量をしてくれるケースもありますが、損害賠償を求められる可能性もあると認識しておきましょう。
訴訟を起こされてしまった
損害賠償請求から、訴訟へ発展するリスクもあります。問題がこじれた場合、損害賠償請求では解決できず、訴訟を起こされることも少なくありません。
訴訟は、起こした側・起こされた側の双方に 多大な時間や費用がかかります。
損害保険の種類は4つ
損害保険は、暮らしの中のリスクに備える自動車や火災保険、ビジネスのリスクに備える賠償責任保険などがあります。
自分に必要なものを選ぶ必要があるので、損害保険の種類をそれぞれ解説していきます。
自動車保険
自動車保険は「強制保険」と「任意保険」に分類されます。強制保険は自賠責保険(自動車損害賠償責任保険)といい、すべての運転者に加入が義務付けられている保険です。
任意保険は、自賠責保険だけでは補填できない分をまかなう保険です。民間の保険会社からさまざまな任意保険が販売されているので、自分の状況に合った保険を選ぶ必要があります。
火災保険
その名の通り、火災に関する保険です。ただし地震による災害や火災は含まれないため、その点をカバーするには、地震保険にも加入しておく必要があります。
賠償責任保険
個人の賠償責任保険は、日常生活で誤って他人にケガをさせたり、他人の物を壊した際の損害賠償金や弁護士費用を補償します。
思わぬトラブルで損害賠償を命じられた場合、金額によっては経営が傾くほどの打撃を受けてしまいます。あらかじめ賠償責任保険に加入しておくと、金銭的損失のダメージを最小限に抑えられるでしょう。
傷害保険
傷害保険は、ケガや事故に対する保険です。傷害保険の対象になる傷害は、偶然の事故によるケガです。
個人事業主は、自分や従業員に対して傷害保険をかけられます。保険金の受け取り人が事業主本人の場合、従業員分の支払保険料は経費にできます。自分自身への支払保険料は、事業所得上の必要経費に含まれません。
個人事業主におすすめの損害保険|補償内容や月額料金
個人事業主におすすめの損害保険を紹介します。保険によって、補償内容や月額料金、保険金に違いがあります。事業内容に合った保険の加入を、検討してください。
賠償責任保険|フリーランス協会
フリーランス協会の賠償責任保険は、情報漏洩や著作権侵害など、個人事業主特有の賠償リスクに備えられます。フリーランス協会に入会すると自動付帯されるため、協会の年会費1万円を支払えば加入できます。
加入方法 | 協会入会で自動付帯 |
---|---|
保険料 | 0円(協会年会費:1万円) |
補償内容 | 業務遂行中の対物・対人の事故/情報漏洩/納品物の瑕疵/著作権侵害/納期遅延など |
保険金 | 業務遂行中の補償:1億円(期間中限度額:無制限)/業務過誤の補償:1,000万円(期間中限度額:10億円)など |
賠償責任保険の他にも、弁護士費用の補償や税務・法務相談もできます。フリーランス協会のコンテンツも含めた年会費なので、非常にお得な保険といえるでしょう。
フリーナンスあんしん補償|フリーナンス
フリーナンスあんしん補償は、月額490円で業務遂行中の事故や情報漏洩、著作権侵害などのリスクに備えられます。
加入方法 | フリーナンスのレギュラーまたは プレミアムプランに会員登録 |
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保険料 | レギュラー:月額490円/ プレミアム:月額980円 |
補償内容 | 業務遂行中、仕事の結果、受託物の事故/ 情報漏洩/納品物の瑕疵/著作権侵害/納期遅延など |
レギュラーとプレミアムプランは、保険以外のサービスで異なる点がありますが、保険の補償内容に違いはありません。また、無料会員のフリープランでも、最高5,000万円の事故補償は、自動付帯されます。
お店のあんしん保険|USEN
USENのお店あんしん保険は、店を構えて事業を行っている個人事業主向けの損害保険です。火災や盗難、設備什器など、店を運営する際に必要な補償が受けられます。
基本補償に加えて、飲食店、小売業、美容理容・サロン業のオプションプランがあります。
例えば、飲食店なら食中毒や異物混入など、業務特有のリスクに対しても保険金が支払われます。
基本補償の保険料は、一般店舗・事務所は月額980円、飲食業は月額2,270円です。
個人事業主が損害保険を選ぶときのチェックポイント
以下は、個人事業主が損害保険を選ぶときのチェックポイントです。
- 保険金の上限は無制限または1億円以上
- 示談交渉サービスの有無
- 損害賠償の範囲は明確か
- 個人事業主に不利な内容ではないか
基本のチェックポイントなので、それぞれ具体的に解説します。
保険金の上限は無制限または1億円以上
保険金の上限は無制限または、1億円以上が望ましいです。契約書で取り決めがない場合や当てはまらないトラブルの場合、被害が大きいと損害賠償請求の請求額は高くなりがちです。
損害賠償請求の金額は、損失の程度や過失の割合、契約内容などで決まります。契約書作成時に、「損害賠償請求額は納品物の報酬と同等まで」といった事前の取り決めも必要です。
保険金の金額は、想定外のトラブルにも対処できるように設定しておくべきです。
示談交渉サービスの有無
示談交渉サービスがあれば、専門知識を持った保険会社の担当者が交渉を行ってくれます。損害賠償請求をされた場合、加害者と被害者で話し合いを行う必要があります。
示談交渉には時間も労力もかかるため、示談交渉サービスがついていると安心です。
損害賠償のリスクを減らす契約書のポイント
契約書できちんと取り決めをすることで、損害賠償のリスクを減らせます。損害賠償の範囲や個人事業主に不利な内容がないか、きちんと確認すべきです。具体的なポイントを2つ解説していきます。
損害賠償の範囲は明確か
契約書において、損害賠償の範囲が明確になっているか確認しましょう。「何らかのトラブルに発展した場合」といった、曖昧な表現になっている場合があるからです。
うっかりしたミスでも損害賠償請求されるのか、故意・重大な過失のみなのか、どこまで責任を負うかも明確にすべきです。
個人事業主に不利な内容ではないか
契約書をクライアントが作成している場合、個人事業主が不利になるような条件である可能性もあります。契約内容は、必ずひとつひとつ確認し、明らかに不利な条件でないか確認すべきです。
たとえば到底実現できないような納期や品質を約束してしまった場合、業務を遂行できず損害賠償請求になるリスクがあります。
損害賠償にならなくとも、劣悪な環境で働かされる可能性もあるので、注意深く契約書を確認すべきです。
個人事業主の損害保険に関するよくある質問
個人事業主の損害保険に関する、よくある質問に答えます。損害保険の種類や、経費に計上できるかなど、参考にしてください。
Q. 個人事業主が加入する損害保険は経費に計上できますか?
個人事業主の事業に関する損害保険であれば、経費に計上できます。たとえばオフィスの火災保険料、オフィスの地震保険料、事業で使用する車の自動車保険料は経費に計上できます。
Q. 損害保険にはどのような種類がありますか?
損害保険には車の損害保険、家の損害保険、身体の損害保険、法人向け損害保険などの種類があります。
Q. 個人事業主は損害保険に加入すべきですか?
個人事業主は、故意でなくても著作権侵害や情報漏洩で損害賠償請求をされる可能性があります。損害保険に加入していれば、不測の事態に対処できるので加入を検討すべきです。
※本記事は2023年10月時点の情報を基に執筆しております。
最後に
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