フリーランスと個人事業主って何が違うの?独立するメリット・デメリットとあわせて解説

この記事のまとめ
  • フリーランスは「働き方」、個人事業主は「税務上の区分」を指す
  • 青色申告であれば、赤字を3年間繰越できるのが個人事業主のメリットの1つ
  • 法人化はコストがかかるが、経費面や税金面などで節税につながる可能性がある

「フリーランスと個人事業主は何が違うの?」と思う方もいるでしょう。フリーランスは働き方、個人事業主は税務上の区分のことを指し、両者は意味が異なります。

本記事では、フリーランスと個人事業主の違いやそれぞれのメリット・デメリット、法人化などについても解説。ぜひ今後の働き方を考える際の参考にしてください。

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フリーランスと個人事業主の違い

フリーランスは働き方、個人事業主は税務上の区分(呼称)を指します。そのため、フリーランスの働き方をする個人事業主の人はいますが、必ずしも「フリーランス=個人事業主」というわけではありません。

ここでは、フリーランスと個人事業主の概要について詳しく解説します。

フリーランスとは

フリーランスとは、会社や団体と雇用契約を結ばずに、独立して業務を行う働き方のことです。フリーランスでは案件ごとに契約を結び、自分のスキルや知識をもとに業務を遂行します。フリーランスの職種としてはプログラマーやライター、イラストレーター、翻訳家などが挙げられます。

個人事業主とは

個人事業主は税務上の所得区分であり、法人を設立せずに個人で独立して事業を行っている人のことを指します。個人事業主と事業は同一に捉えられるため、事業に関する責任は個人事業主が負うことになります。個人事業主になるためには、税務署への「開業届」の提出が必要です。

個人事業主と法人との違いとは

法人とは、法律によって人と同様に権利・義務が与えられた組織のことを指し、個人で独立している個人事業主とはまったく異なります。法人の種類としては、株式会社や合同会社などがあります。

個人事業主と自営業との違いとは

自営業とは、自ら事業を営むことを指しており、自営業とフリーランスや個人事業主に大きな違いはありません。

ただし、自営業は法人化していても自ら事業を営んでいれば自営業と呼べますが、個人事業主が法人化した場合、個人事業主とは呼びません。したがって、法人化した自営業を営む社長は、個人事業主とはいえないということになります。

フリーランスと自営業の違いについては「フリーランスと自営業の違い」でも詳しく紹介していますので、詳しく知りたい方はこちらも合わせてご覧ください。

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フリーランスのメリット・デメリット

自由な働き方ができるフリーランスですが、もちろんメリットだけではなくデメリットもあります。しっかりと確認しておきましょう。

フリーランスのメリット

フリーランスには、以下のようなメリットがあります。

  • 働き方の自由度が高い
  • 収入アップが見込める
  • 人間関係のストレスが少ない

それぞれ見ていきましょう。

働き方の自由度が高い

フリーランスのメリットの1つに、働き方の自由度が高いことが挙げられます。たとえば、フリーランスは会社員と異なり、好きな仕事だけに集中することが可能です。また、作業時間や作業場所なども基本的には自分の好きなように選べるため、通勤ラッシュに巻き込まれることもありません。

自分好みの働き方を実現することができるのは、フリーランスの魅力的なポイントといえるでしょう。

収入アップが見込める

フリーランスのメリットは、収入アップが見込める点です。会社員の場合、昇給のチャンスがあるとはいえ、基本的には毎月の収入が決まっていることが多いでしょう。

しかし、フリーランスであれば自分の頑張り次第で収入が変わります。携わる案件を増やしたり、高い単価の案件にチャレンジしたりすることで、収入アップを目指していけるでしょう。

人間関係のストレスが少ない

会社員の場合、先輩や上司など、立場や役職による区別がありますが、フリーランスにはありません。クライアントとの関わりはあっても、働くうえで深い人間関係を築くことは少なくなるでしょう。

そのため、フリーランスは人間関係のトラブルも発生しにくいといえます。人間関係にストレスを感じたことがある人にとっては特に魅力となるポイントかもしれません。

フリーランスのデメリット

フリーランスには、以下のようなデメリットがあります。

  • 収入が安定しにくい
  • 社会的信用度が低い
  • 本業以外の作業が多い

それぞれ見ていきましょう。

収入が安定しにくい

フリーランスのデメリットは、収入が安定しにくいことです。フリーランスは、こなした案件の数や単価によって収入が決まるため、体調不良により案件が受注できなかったら、その分収入は減ります。

自分の頑張り次第で収入アップが見込めるメリットがある反面、案件を受注しないと収入を得られなくなってしまうデメリットがあることを把握しておきましょう。

収入が安定しないフリーランスが知っておきたい支援制度については、「フリーランスが使える給付金の種類|月30万円稼いで生活を安定させるには?」の記事で紹介しているため、ぜひ参考にしてみてください。

社会的信用度が低い

フリーランスは、第三者から実績がわかりにくく、収入も不安定なことから、社会的信用度を得にくいデメリットがあります。実績や収入次第で、賃貸物件やローン、クレジットカードなどの審査に通りづらいこともあるようです。

本業以外の作業が多い

会社員であれば会社が行ってくれる手続き周りもフリーランスであればすべて自分で行わなくてはいけません。

本業は経験年数が長くても、スケジュール管理や事務・経理作業などの作業には慣れていない人もいるでしょう。こうした本業以外の作業に時間や手間を割く必要があるのは、フリーランスのデメリットといえます。

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個人事業主のメリット・デメリット

開業届を提出することで個人事業主になることができますが、「フリーランスから個人事業主になるメリット・デメリットって?」と気になる方もいるのではないでしょうか。

ここでは、個人事業主のメリット・デメリットについて紹介します。

個人事業主のメリット

個人事業主には、以下のようなメリットがあります。

  • 青色申告であれば、赤字を3年間繰越できる
  • 家族の給料を経費にできる
  • 屋号で銀行口座を作れる
  • 青色申告の場合特別控除を受けられる

それぞれ詳しく見ていきましょう。

青色申告であれば、赤字を3年間繰越できる

事業が円滑に進まず赤字になったとしても、青色申告であれば3年間繰越することが可能です。1年目は経費がかかり赤字になりやすいため、損失の繰越ができるかどうかは事業に及ぼす影響が大きいといえます。

家族の給料を経費にできる

家族に専従者(従業員)として働いてもらうとき、家族への給料は経費にできる場合があります(労務の対価として相当であると認められる範囲)。

屋号で銀行口座を作れる

屋号で銀行口座を作れることも、メリットの1つです。

取引先に入金してもらう必要があった場合、指定先の口座は個人名義よりも屋号付き口座のほうが相手に安心感を与えられるでしょう。

青色申告の場合特別控除を受けられる

個人事業主が行う確定申告には、「青色申告」と「白色申告」の2種類があります。

青色申告では、原則複式簿記で記帳が必要です。白色申告は記帳が比較的容易ですが、青色申告では65万円の特別控除があります。

青色申告は白色申告に比べて記帳が難しくはありますが、最大65万円の特別控除を受けることが可能です。

参照 : No.2072 青色申告特別控除

控除を受けるには、青色申告承認申請書の提出や、不動産所得または事業所得を生ずる事業を営んでいるかといった条件があります。

フリーランス・個人事業主のメリットについて「フリーランス(個人事業主)と正社員それぞれのメリットとデメリット」で紹介しています。正社員の場合も含めて解説していますので、参考にしてみてください。

個人事業主のデメリット

個人事業主には、以下のようなデメリットがあります。

  • 失業保険を受けることができない
  • 配偶者や親の社会保険等の扶養に入ることができない場合がある

ここでは、上記について詳しく解説します。

失業保険を受けることができない

失業保険は、労働者が離職した際に国から支給される給付金のことで、労働者の生活と雇用の安定を目的としています。離職理由や年齢などによって異なりますが、離職前賃金の50~80%程度が90日~360日間にわたって支給されます。1日あたりの受給額を「基本手当日額」といい、年齢区分ごとに上限額が決められています。

2021年8月時点における基本手当日額の上限額は、30歳未満が6,760円、30歳以上45歳未満が7,510円、45歳以上60歳未満が8,265円、60歳以上65歳未満が7,096円です。

参照 : 基本手当について|ハローワークインターネットサービス

失業保険は、労災保険と同じく雇用保険制度の一部です。そのため、雇用保険の被保険者として一定期間以上が経過していなければ受給できません。

また、雇用保険は被保険者を労働者に限定しています。会社の取締役や役員、自ら事業を営む個人事業主などは、原則として加入の対象外となるのです。そのため、もし仕事を失うような事態に陥ったとしても、個人事業主が一般労働者のように失業保険を受給することはできません。

配偶者や親の社会保険等の扶養に入ることができない場合がある

配偶者や親の扶養親族として控除を受けるためには、被扶養者の範囲や収入要件など、定められた条件を満たす必要があります。

国税庁によれば、2020年以降、同一生計配偶者及び親族の税務上の扶養に入るためには、年間所得が48万円以下でなければなりません。
また、社会保険上の扶養に入るためには、年間見込収入額が130万未満かつ、被保険者の2分の1未満であることが必要です。

参照 : 各種控除等を受けるための扶養親族等の合計所得金額要件等の改正(令和2年分以降)|国税庁

個人事業主であっても、扶養に入ることはできますが、収入要件を満たすことが難しいケースもあり得ます。仮に扶養から外れてしまった場合、収入額によっては同一生計家庭のトータル所得が減ってしまう可能性もあるので要注意です。

個人事業主のデメリットについて「個人事業主のメリット・デメリット|法人化や会社員との比較」でも紹介しています。法人化や会社員との比較もしていますので、検討中の方はぜひ参考にしてみてください。

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法人化のメリット・デメリット

ここでは、フリーランス・個人事業主が法人化したらどのようなメリット・デメリットがあるのか見ていきましょう。

法人化のメリット

法人化には、以下のようなメリットがあります。

  • 社会的信用を得やすくなる
  • 社会保険に加入できる
  • 節税につながる可能性がある

それぞれ詳しく見ていきましょう。

社会的信用を得やすくなる

法人化をすることで、社会的信用を得やすくなるといえるでしょう。

法人化には、時間や費用といったコストをかけたうえで手続きを行い、法的に認められる必要があります。

法的に事業者として認められているという点から、取引先だけでなく、クレジットカードを作ったりローンを組んだりする際にも、フリーランスに比べて審査が通りやすくなると考えられます。

社会保険に加入できる

法人化することで、社会保険への加入が義務付けられます。

社会保険に加入にともない厚生年金に切り替えることで、将来もらえる年金の額が高くなったり、会社の福利厚生が充実することで人材の採用がしやすくなったりといったメリットにつながります。

節税につながる可能性がある

個人事業主に課せられる所得税は、所得が多いほど税率が高くなりますが、法人に課せられる法人税の税率は、利益が高い場合もあまり変化しません。また、退職金や保険料なども経費として計上することができるため、法人所得を減らすことが可能です。

欠損金の繰越期間についても、個人事業主は翌年以降3年間のところ、法人であれば翌年10年間まで認められていています。

法人化のデメリット

法人化には、以下のようなデメリットがあります。

  • 会社設立にコストがかかる
  • 赤字でも法人住民税の支払いが必要

それぞれ詳しく見ていきましょう。

会社設立にコストがかかる

会社設立には費用がかかり、株式会社の場合、登記代や印紙代などで20万以上必要です。また、提出しなくてはいけない書類もあり、設立までに数週間はかかります。費用だけでなく、時間と手間も要するのが法人化のデメリットといえるでしょう。

赤字でも法人住民税の支払いが必要

個人事業主の場合、決算で赤字になった際は所得税、住民税が発生しません。しかし、法人は赤字であっても法人住民税の均等割が年間7万円かかります。法人化することで節税効果が期待できるものの、こういったデメリットがあることも抑えておきましょう。

法人化のメリット・デメリットについては、「フリーランスが法人化するメリットとは?必要な手続き、タイミングとあわせて徹底解説」の記事でも解説しています。法人化についてより詳しい内容を知りたい方はぜひ参考にしてみてください。

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フリーランスから個人事業主になるための開業届の出し方

個人事業主となるためには、開業届を税務署へ提出することが必要です。

開業届とは、事業の開始や廃止に際して必要となる届出のことで、所得税法第229条によって手続きが定められています。新たに事業を開始した場合は、開業してから1か月以内に開業届を税務署まで提出しなければなりません。

開業届を提出する主な手順は、以下の通りです。

  • 1.開業届の書類を入手し記入
  • 2.本人確認書類の準備
  • 3.窓口か郵送で提出

それぞれの手順について、詳しく解説していきます。

1.開業届の書類を入手し記入

開業届の書類は最寄りの税務署で受け取ることが可能です。また、国税局のWebサイトからダウンロードして入手することもできます。提出用と控えが2枚1組になっているので、フォーマットに従って事業主の情報や事業内容、事業の開始日や屋号などを記入していきましょう。

参照 : [手続名]個人事業の開業届出・廃業届出等手続|国税庁

屋号の記入は必須ではありませんが、定めておくと今後の営業活動などに役立つ可能性があります。確定申告書を利用して申請することもできるので、すぐに思いつかない場合には空白で提出しても構いません。

開業届の詳しい記入方法については最寄りの税務署で確認しましょう。

2.本人確認書類の準備

個人事業主となるための開業届を提出する際には、本人確認書類が必要です。
マイナンバーカードがある場合に必要な本人確認書類はマイナンバーカードのみですが、マイナンバーカードがない場合は、以下の本人確認書類を用意してください。

  • マイナンバーが確認できる書類(通知カード、住民票の写しまたは住民票記載事項証明書など、いずれか1つ
  • 身元確認書類(パスポート、運転免許証、公的医療保険の被保険者証、在留カード、身体障害者手帳など、いずれか1つ)

マイナンバーが確認できる書類と身元確認書類がセットで必要になることを把握しておきましょう。

3.窓口か郵送で提出

開業届とそれに関わる本人確認書類を最寄りの税務署へ持参するか、郵送で提出します。窓口に直接提出する場合は、本人確認書類の原本を開業届と共に提出してください。郵送の場合は、該当の本人確認書類のコピーを開業届と共に提出しましょう。

本人確認書類のコピーを添付するための「本人確認書類(写)添付台紙」は、国税局のWebサイトからダウンロードすることができます。郵送で開業届を提出する場合については、控えを返送してもらうための封筒と切手も同封しておきましょう。

なお、開業届の控えは、銀行口座の作成や補助金の申請などで必要になる場合があります。持参・郵送に関わらず、提出後も開業届の控えは大切に保管しておいてください

開業届と一緒に青色申告承認申請書も提出しておくことがおすすめ

開業届と同じく税務署に提出が必要な書類として、青色申告承認申請書が挙げられます。
個人事業主全てが提出を義務付けられているものではありませんが、青色申告で確定申告を行いたい場合は期限内に提出することが必要です。

青色申告承認申請書の提出期限は開業から2か月以内、または白色申告から青色申告に切り替えたい年の3月15日までです

ただし、開業日が1月1日~1月15日の間にあたる場合は、同じ年の3月15日までに期限が延長されます。期限内の提出を忘れてしまった場合、青色申告が可能になるのは翌年からとなってしまうので注意が必要です。

そのような事態を防ぐためにも、開業届と同じタイミングで提出しておくのが良いでしょう。

詳しくは「フリーランスは開業届の提出は必須?書き方やタイミング、メリットデメリットを徹底解説」でも解説していますので、ぜひこちらもご覧ください。

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まとめ

個人事業主やフリーランスには、それぞれメリット・デメリットがあります。独立を考えている場合は必要な知識を事前に身につけておくことが大切です。

これからフリーランスを目指すにあたり知っておきたい内容については、「フリーランスについてわかりやすく解説!フリーランス1年目のやることリストも公開」の記事で紹介しています。ぜひ、こちらもあわせてご覧ください。

※本記事は2022年7月時点の情報を基に執筆しております。

最後に

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