フリーランスは賃貸審査に通らない?8つの対策や落ちた時の対処法を解説

フリーランスでも、収入や支払い能力を示すことで賃貸審査に通る可能性を高められます。家賃を収入に見合った金額に抑えたり、預金残高や収入に関する書類を用意したりすることが大切です。

会社員と比較して収入が不安定と見なされやすいものの、貸主側の不安を払拭できれば審査通過の可能性は高まります。

この記事では、賃貸審査が難しいといわれる理由から、審査に通るための8つの対策や必要書類、審査に落ちた際の対処法まで解説します。

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記事の監修者

泉澤 匡寛

レバテック代表執行役社長

同志社大学を卒業後、レバテックキャリアにてITエンジニアの採用支援、キャリア支援に従事。

IT人材不足に大きな課題感を持ち、新規事業の責任者としてIT特化型就職支援サービス「レバテックルーキー」や、プログラミングスクール「レバテックカレッジ」など、IT人材を増やす事業を開発。

2021年よりレバテック ITリクルーティング事業部部長として、事業戦略立案、採用、業務最適化など、レバテック複数ブランドの成長を多方面から牽引。

2025年4月にレバテック執行役社長に就任。

会社概要

 

フリーランスは賃貸契約が難しいといわれる理由

フリーランスが新居を探す際、会社員に比べると入居審査で慎重に判断される傾向があります。ここでは、フリーランスは賃貸契約が難しいといわれる理由について解説します。

会社員に比べて収入が不安定なため

フリーランスの賃貸契約が難しいといわれる主な原因は、毎月の売上が一定ではない点にあります。固定給を得られる会社員とは異なり、個人で事業を行う場合は受注量や案件単価によって月収が変動するためです。

以下は家賃保証業界の市場調査を行う家賃保証ラボが発表した「フリーランス賃貸入居審査実態調査2024」の調査結果です。フリーランスが賃貸物件の申し込みで感じた主な障壁として、58.8%の人が「不安定な職業とみなされて審査が通りにくい」と回答しました。

「フリーランスが賃貸物件の申し込みで感じた主な障壁」のアンケート結果
引用元:フリーランス賃貸入居審査実態調査2024|リース株式会社(家賃保証ラボ)

物件の所有者は家賃滞納のリスクを極力避けたいと考えるため、売上の波が大きいフリーランスは、収入の安定性を確認される場合があります。

単月の収入が高水準であっても長期的な見通しを立てにくいため、安定した支払い能力があることを証明する必要があるでしょう。

フリーランスになりたての場合収入を証明できないため

独立してすぐのタイミングは、自分の収入を示す書類を用意できないため、さらに審査で不利になりがちです。家賃の支払い能力があるかどうかは、基本的に前年の確定申告書や課税証明書で確認される仕組みになっています。

会社を辞めたばかりで1年目の実績がない場合、公的な書類で所得を証明することは難しいでしょう。過去の確定申告書を用意できない場合は、代わりに預金通帳のコピーや案件の契約書を提出する方法があります。

フリーランスの入居審査の難易度については、下記の記事でも詳しく解説しています。

フリーランスの一人暮らしは入居審査が厳しい?

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フリーランスが賃貸審査に通るための8つの対策

フリーランスが賃貸審査に通るための8つの対策

しっかりと対策すれば、フリーランスでも入居審査を通過する確率は高まります。ここからは、貸主側の不安を解消して審査のハードルを下げる方法を順に紹介します。

1.家賃は手取り月収の25%以内に抑える

家賃の上限は手取り額の25%以内に設定する方法が有効です。収入に見合った物件を選ぶことで、継続的な支払い能力があると判断されやすくなります。

たとえば手取りが月30万円の場合、家賃を7万5,000円以下に設定して物件を選ぶのがおすすめです。

一般的に家賃の目安は手取り収入の3割程度とされていますが、収入が変動しやすいフリーランスの場合は、さらに余裕を持たせて手取りの約4分の1に抑えると良いでしょう。

2.申し込み時の職業欄には具体的な職種を記載する

入居申込書の職業欄には「自営業」や「個人事業主」と一言で済ませず、実際に行っている職種を具体的に明記しましょう。事業の内容が不明瞭なままだと、安定性や実体を疑問視されて審査に影響する可能性が高まるためです。

たとえば「Webライター」や「システムエンジニア」といった名称を記載すれば、貸主側や保証会社もどのような業務で収入を得ているのか把握しやすくなります。あわせて、主要な取引先や事業内容を補足する資料を添えると、信用度を高められるでしょう。

3.預金残高証明書を提出して支払能力を示す

確定申告上の所得が低い状態であっても、一定以上の貯蓄があることを証明すれば審査の通過率が上がる可能性があります。まとまった貯金があることを示せば、売上が減少した際にも家賃を支払える裏付けとなるためです。

金融機関で発行できる残高証明書を提出し、家賃の1年~2年分に相当する預貯金を示せれば「預貯金審査」としてプラスの評価を受けやすくなります。複数の金融機関に口座が分かれている場合は、それぞれの残高証明書をあわせて用意して資産の総額を提示すると良いでしょう。

4.家賃保証会社を利用する

賃貸契約を結ぶ際は基本的に家賃保証会社の利用が求められます。家賃滞納時の立て替えを行う保証会社は、貸主側のリスクを抑えるだけでなく、個人の信用力を補う役割を果たすためです。

ただし、家賃保証会社を利用する場合は所定の保証料や更新費用が発生し、保証会社による審査が行われます。

保証会社の審査基準は企業ごとに異なり、大きく以下の3つのタイプに分かれます。

  • クレジットカードの利用歴や信用情報機関のデータを参照して厳格に確認する信販系
  • 加盟している保証会社同士で過去の家賃滞納履歴を共有して判断するLICC系
  • 外部データを参照せず自社独自の基準で柔軟に対応する独立系

過去の確定申告内容に不安が残る場合は、「独立系」をはじめとする柔軟な保証会社を提示してくれる不動産店で相談を進めると良いでしょう。

5.収入が安定している親族などに連帯保証人を依頼する

安定収入のある親族に連帯保証人を頼む方法は、入居審査の信用度を高める手段として有効です。万が一の家賃滞納時にも、貸主側が未払いのリスクを軽減できるため審査通過にプラスとなる可能性があります。

家賃保証会社を利用する場合でも、フリーランスの場合は追加で連帯保証人を求められるケースがあります。

なお、連帯保証人には相応の就労状態や収支状況の提示が求められるため、現役世代の両親や定職に就いている兄弟・姉妹へ依頼すると良いでしょう。

すでに年金受給者となっている親族へ頼む際は、別の勤労者を立てるよう求められる場合もあるため、対象者へ早めに連絡を入れておくことをおすすめします。

6.フリーランス専門の不動産会社に相談する

フリーランスの物件探しを専門に扱う不動産会社の活用もおすすめです。フリーランス特有の審査基準やノウハウに精通していることが多く、個人の状況に合った物件や保証会社を提案してもらえる可能性が高まります。

一般的な不動産会社では、フリーランスは収入の波や不安定さを懸念され、審査の段階で断られるケースも少なくありません。しかし、フリーランス専門の不動産会社であれば、確定申告書や業務委託契約書を用いて収入の安定性を効果的に証明するアドバイスをしてくれます。

審査落ちのリスクを抑えながら、効率的に物件を探せる点が大きなメリットです。

7.エージェントの契約書で継続収入を証明する

今後の収入の見込みを示す手段として、業務委託契約書や発注書を提示する方法もあります。継続的な案件を保有している実績は、将来にわたる支払い能力の裏付けになるためです。

ただし、エージェントやクライアントとの契約書はあくまで補助的な資料であり、単体で確定申告書の代わりにならないケースも存在します。審査は「前年の確定申告書」がベースとなるため、独立直後で申告書がない場合や、前年より収入が増加したことを補完する際に提出しましょう。

提出にあたっては、契約期間が直近で終了する書類を避け、更新直後など契約期間が長く残っている書面を選ぶ対応をおすすめします。また、第三者への開示トラブルを防ぐ目的で「賃貸審査の収入証明として提出したい」旨を発行元へ事前に確認しておくと、手続きがスムーズに進みます。

8.不動産店舗への来店時は清潔感のある服装を意識する

不動産店舗へ足を運ぶ際は、清潔感のある身だしなみや丁寧な振る舞いを意識しましょう。訪問時の印象は不動産会社の担当者を通じて、貸主や管理会社へ伝えられる人物評価に直結するためです。

貸主側は家賃の支払い能力だけでなく「近隣住民とトラブルを起こさずに住んでくれるか」という人柄の面も注視しています。落ち着いた服装や受け答えを心がけることで、入居後の安心感を与えられるため、審査を有利に進めやすくなるでしょう。

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フリーランスの賃貸入居審査に必要な書類

会社員のように一律の給与明細がないフリーランスは、収入の安定性を慎重に審査されます。そのため申し込みの際は、過去の実績や現在の収入を証明する書類が必要です。

ただし、必要書類は物件や管理会社、保証会社によって異なります。一般的に提出を求められることが多い代表的な書類は以下の通りです。

  • 本人確認書類(運転免許証、マイナンバーカードなど)
  • 確定申告書の控え(e-Taxの場合は「受信通知」、紙提出の場合は提出事実がわかる資料をセットにするのが一般的)
  • 住民票の写し
  • 課税証明書、所得税納税証明書
  • 銀行通帳の写し
  • 業務委託契約書や請負契約書
  • 開業届の控え

過去の実績と現在の収入を示す資料を揃えておくと、不動産会社とのやり取りが円滑になります。

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フリーランスが賃貸審査に落ちてしまったときの対処法

一般的な賃貸物件以外にも、フリーランスが入居しやすい物件は複数あります。万が一審査に落ちてしまっても、別の切り口から住まいを探してみましょう。

UR賃貸住宅を検討する

公的な賃貸住宅であるUR賃貸は、フリーランスにとって比較的審査のハードルが低い選択肢といえます。入居審査において職業の種別を問われず、定められた規定を満たせば契約できる仕組みになっているためです。

1年分の家賃をまとめて前払いする「一時払い制度」を利用すれば、収入証明なしでも入居が可能です。また、家賃の100倍以上の貯蓄額があることなどを要件とする「貯蓄基準」を利用する方法もあります。

礼金や仲介手数料、保証人が不要というメリットも備わっているため、民間賃貸の審査で苦戦した際の有力な乗り換え先となるでしょう。

マンスリーマンションを検討する

短期間の住まいを確保したい場合は、マンスリーマンションを検討すると良いでしょう。一般的な賃貸契約のような厳格な収入審査が存在せず、連帯保証人や保証会社の加入を求められないケースが多いです。

利用料金を事前に決済するため、入居時の前払いと本人確認書類の提出だけで契約が完了する場合が多く、申し込みから入居までの期間を短縮できるメリットがあります。

月々の費用は割高になりやすいものの、家具や家電が備え付けの物件が多いため、次の本契約へ向けた一時的な生活拠点としておすすめです。

シェアハウスを検討する

初期費用や月々の固定費を軽減したい場合は、シェアハウスがおすすめです。個人の人柄や面談を重視した独自の基準で審査を行う運営組織が多く、職業のみを理由に断られるリスクを低く抑えられるためです。

水回りやリビングなどの設備を共用するため、一般の賃貸物件に比べて敷金や礼金といった初期の費用負担を軽減できます。家具家電を用意するコストも削減できるため、手元に十分な資金を残しながら新生活を開始したい場合は検討してみると良いでしょう。

家族に代理契約をしてもらう

本人名義での審査が難しい場合は、安定収入のある親族に契約者となってもらう「代理契約」が有効です。定期収入がある親族の名義にすることで、貸主側の家賃滞納に対する不安を解消できます。

代理契約を利用する際は、入居者と契約者が異なることを不動産会社へ事前に伝える必要があります。告知なしで進めると「無断転貸」とみなされるリスクがあるため、必ず承諾を得てから手続きを進めましょう。

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フリーランスの賃貸審査に関するよくある質問

ここでは、フリーランスの賃貸審査に関するよくある質問について答えます。

Q. 賃貸審査の通過に必要な年収や貯金額の目安は?

一般的に、審査に通る収入の目安は「月収が家賃の3倍以上(家賃が月収の3分の1以内)」と設定されるケースが多いです。フリーランスの場合もこの基準がベースとなりますが、評価される数値は売上総額ではなく「経費を差し引いたあとの所得(課税所得)」である点に注意しましょう。

年間所得が基準に満たない場合でも、物件によっては預貯金をもとに支払い能力を確認する「預貯金審査」を利用できる場合があります。預貯金額の目安は、家賃の1〜2年分程度とされています。

Q.独立1年目で確定申告書がない場合はどうする?

確定申告をしていない独立1年目の場合は、代わりに現在の収入や事業の実態を証明できる書類を提出しましょう。具体的には、税務署に提出した「開業届の控え」や、過去数ヶ月分の報酬が振り込まれている銀行通帳のコピーが有効な資料です。

さらに、クライアントと交わした「業務委託契約書」を添えることで、今後の収入の見込みを示すことができます。管理会社によっては、前職の源泉徴収票の提出や、一定額以上の預貯金残高を示せば、審査のマイナスを補える可能性があります。

Q.賃貸契約はフリーランスになる前に済ませるべき?

会社を退職して独立する予定がある方は、可能であれば会社員のうちに賃貸契約を済ませておくのがおすすめです。どれほど収入を得られる見込みがあっても、退職直後は確定申告書が作れないため、どうしても審査のハードルが上がってしまいます。会社員として安定した収入があることを示せる段階で申し込めば、手続きはスムーズに進むでしょう。

直近で引っ越しと独立のどちらも考えているなら、先に退職届を出すのではなく、まず新居の契約を済ませるスケジュールで動きましょう。

※本記事は2026年8月時点の情報を基に執筆しております。

最後に

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