Go言語エンジニアの年収は?将来性やフリーランス案件事情を検証!

Go言語の平均年収は高い傾向にあるものの、高年収が狙えるハイクラス求人ばかりとは限りません。入社後の想定年収300万円台と、一般的な新入社員の年収と変わらない求人もあります。

本記事では、Go言語エンジニアの平均年収や年収別に必要とされるスキル、将来性、フリーランスの案件事情、未経験者の学習方法などを解説いたします。

なお、言語や年代による年収の違いが気になる方は「ITエンジニアの平均年収と給料事情」で解説しているので参考にしてみてください。

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目次

Go言語とは
Go言語エンジニアの平均年収
Go言語の将来性・需要
Go言語案件は少ない? 多い? フリーランス案件事情
Go言語でできること・仕事内容
未経験からGo言語での転職
Go言語入門のための勉強方法
Go言語の年収に関するFAQ

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Go言語とは

Go言語は、2009年にGoogleが開発したオープンソースプロジェクトのプログラミング言語です。どのような言語かを一言で表すと「シンプルかつ高速な処理が可能なプログラミング言語」です。有名なWebサービスの開発や、サーバーの構築などにも用いられています。世界的な動画配信サービスや、国内有数のフリマアプリ、グルメサイトなど、実際にGo言語を採用しているサービスやWebアプリは少なくありません。

Go言語の開発には、C言語を設計した世界的なエンジニアや、UNIXの開発者など、著名な人物が携わっています。C言語の構文を意識しつつ、より簡単な記述でコーディングできるように設計されているのが、Go言語の特徴です。

また、Go言語はシンプルな構文であるため、誰が読んでも分かるようなプログラムを書きやすいという特徴があります。そのため、複数人のエンジニアで並行しての作業をしやすく、作業効率が落ちにくい点がメリットです。処理速度も速く、用途を問わないため、規模の大きいシステム開発にも最適といえるでしょう。

関連記事 : Goとは?特徴や仕事に使うことを目指すための勉強法などを解説

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Go言語エンジニアの平均年収

Go言語エンジニアの平均年収は700万円前後ともいわれており、他の言語と比べてもかなり高い傾向です。実際にレバテックキャリアの求人を見ると、Go言語エンジニアの正社員の年収は、約350万~1500万円とばらつきがあります。このように年収の幅が広い理由は、求められる経験やスキルが異なるためです。

年収500万円未満の求人は、1~2年程度の実務経験でも応募できるものが多く、必ずしもGo言語の開発経験が求められるわけではありませんが、Python、Java、C言語、Rubyなどのプログラミング言語でコードを書けることが条件になっている場合があるようです。その代わり、コミュニケーション能力や学習意欲、自主性といったヒューマンスキルが重視される傾向にあります。

一方、年収500万円以上の求人では、開発分野に関係なくプロジェクトをけん引するチームリーダー、またはプロジェクトマネージャーなどの募集が増えます。実務経験に関しても、5年以上の開発経験や3年以上のマネジメント経験がないと応募できないといった求人が目立ちます。また、年収800万円以上のハイクラス求人では、業務分析や業務改革を実現できるコンサルタントを募集するものも見受けられます。

参考として紹介すると、2022年2月時点でレバテックフリーランスに掲載されているGo言語を使用する案件の平均月額単価は82万円で、単純に12ヶ月分に換算すると平均年収は984万円が目安になります。

同じくレバテックフリーランスに2022年2月時点で公開されている他言語の平均月額単価は、Javaが69万円、PHPが72万円、C#が67万円となっています。Go言語は他のプログラミング言語の案件と比較し、月額単価は10万円ほど高い傾向にあるものの、案件全体の月額単価は正社員求人と同様、経験やスキルによって35万~125万円程度と幅があります。

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Go言語の将来性・需要

IPA(独立行政法人 情報処理推進機構)発行の「ソフトウェア開発分析データ集2020」によると、2018年時点では、国内のソフトウェア開発で使われているプログラミング言語の累積件数のデータにGo言語は含まれていませんが、Go言語の需要は今後増えると予測されています。

アメリカのHackerRank社が例年実施する「Developer Skills Report」によると、開発者が学びたいプログラム言語は、Go言語が2018~2020年の3年連続で1位を獲得しました。

近年、DX(デジタルトランスフォーメーション)による業務改革を推進する動きが加速しています。DXの実現には、最新のIT技術の活用が欠かせません。そのため、現在多くの企業が業務拡大に伴い、柔軟にリソースを追加できるクラウドに業務システムのインフラを移行しています。

また、開発現場では開発スピードを上げるため、マルチプラットフォームで動くコンテナ技術や、細かく機能を分解し、それらを組み合わせて1つのサービスを提供するマイクロサービスの活用が進んでいます。

Go言語は、クラウドやコンテナ技術、マイクロサービスなど最新のIT技術と親和性が高いと言えます。そのため将来性があると予測され、多くの開発エンジニアが学習したいと考えているのです。

国内でのGo言語の利用は、まだtoC向けのWebサービスが中心です。しかし、今後は企業の基幹システムでも利用される可能性が十分にあるので、Go言語を扱える開発エンジニアは活躍の場が増えるでしょう。

関連記事 : Webエンジニアの将来性|需要の高さや仕事内容、スキルなどを解説

Go言語案件は少ない? 多い? フリーランス案件事情

Go言語の開発プロジェクト数は、国内全体では少ないものの、フリーランス市場における案件数は少しずつ増えています。

ここで、レバテックフリーランスにおける2019年度の「プログラミング言語別求人案件ランキング」を紹介しましょう。同年度の新規案件のうち、最も多いのはJavaの案件で、全体の29.87%を占めています。その理由は、JavaはSlerやベンダーなどが扱う、大規模な基幹システムの開発業務などによく利用されるためです。2番目に多いのは、Webシステムの開発現場において需要の高いPHPで、新規案件割合は全体の14.89%です。

Go言語もWebシステムの開発によく使われる言語ですが、同年度における新規案件割合は全体の5%もありません。しかし2018年度と比較すると、0.2%とわずかであるものの増えています。

Go言語は、AWSやGoogle Cloud Platform(GCP)などのメガクラウドにおいて、標準で利用できるプログラム言語です。現在では、企業の業務システムのインフラを物理サーバーからクラウドに移行する動きが活発化しています。また、大規模システムの開発にも向いていることから、今後Go言語のフリーランス案件は増える可能性が高いでしょう。

関連記事 : フリーランス初心者の案件の探し方

Go言語でできること・仕事内容

Go言語は2009年にGoogleが開発した、次のような特徴を持つプログラム言語です。

  • マルチプラットフォームで稼働できるので汎用性が高い
  • 各種エラーが発見しやすい設計になっているため、不具合が起きにくい
  • 動作が軽量で実行速度が速い
  • 大量の並列処理が可能なため、複雑な大規模システムを構築できる
  • コードがシンプルなので既存コードの可読性が高く、開発スピードが速い

これらの特徴から、Go言語はWebシステムやスマホアプリ、ドローンなど、さまざまなシステムの開発に利用可能と言えるでしょう。その中でも、特に次の開発分野で多く使われています。

Webシステムの開発

Go言語は、YouTube、ぐるなび、グノシー、はてななどのWebサービスの開発で利用されています。Webシステムの開発言語にはRubyやPHP、Pythonなどがありますが、これらと比べてGo言語はコンパイルの実行速度が速く、リソースの消費量も少ないため、高速処理が可能です。そのため、主にサーバーサイドの開発に活用されています。

コンテナ技術

システムの開発手法は近年、短期間でリリースできるアジャイル型が主流になりつつあります。アジャイル開発でよく利用されるコンテナ技術のDockerやKubernetesは、Go言語で開発されたものです。

クラウドの開発

Go言語はクラウドの開発にも広く利用され、例えばGo Cloudと呼ばれるマルチクラウドで利用できる開発ツールに活用されています。またAWSやAzureも、Go言語で開発するためのSDK(ソフトウェア開発キット)を用意しています。

関連記事 : Go言語エンジニアの仕事内容|求人・案件事情や年収、未経験からの転職なども解説

未経験からGo言語での転職

Go言語の求人・案件は、正社員とフリーランスのどちらに関しても、3年以上のWebアプリケーションやサーバーサイドなどの開発経験を必要とするものが多いと言えます。他のプログラム言語での開発経験があれば、Go言語の実務経験がなくても応募可能な求人はあるものの、開発の実務経験のない未経験者を採用するケースはほとんどありません。

未経験からGo言語エンジニアを目指す人は、応募のハードルが低い派遣社員やアルバイトで数年経験を積み、そこから正社員やフリーランスへステップアップする方法があります。

アルバイトは、何らかのプログラム言語を1年程度学習した経験のある人なら、未経験者でも採用しているケースがあります。やはり実践的なスキルを持つ人が採用されやすい傾向にあるため、転職活動を始める前に、Go言語でポートフォリオを作成できるスキルを身につけておきましょう。

関連記事 : 未経験でWebエンジニアに転職するには|求人数や必要な準備、おすすめプログラミング言語

Go言語入門のための勉強方法

他のプログラム言語と比較し、Go言語は新しい言語ということもあり、未経験者向けの教材が少ないので、どう勉強すればよいか困っている人もいるでしょう。初心者がGo言語を学ぶ方法は主に4つあります。

オンライン学習サイト

オンライン学習サイトは、Go言語の基本構文を学べるものが中心となります。プログラミングの経験がない人は、オンライン学習サイトでGo言語に触れるところから始めてみてください。オンライン学習サイトを選ぶ時は、以下の3つの点を重視しましょう。

開発環境のインストール方法の解説がある
更新日付が新しい
講師に質問できる

書籍

書籍は、オンライン学習サイトでは足りない部分を補いたい人や、より実践的な知識を身につけたい人向けの勉強方法です。詳細な知識を学べるものの、古いものは最新バージョンに対応していないため、出版年度が新しいものを選びましょう。

スクール

数はかなり限られるものの、Go言語の基礎から応用まで学べるスクールもあります。スクールでは自分のスキルに合わせたカリキュラムで学習でき、1人で解決できないことを講師に質問できるなどのメリットがあります。オンライン学習サイトや書籍で勉強したものの挫折してしまった人は、スクールに通うと良いでしょう。

IT勉強会

全国各地で開催されているIT勉強会の中には、初心者向けのGo言語の勉強会やセミナー、読書会もあります。基本構文を理解した上、書籍で勉強しても分からない部分を解決したいといった人に向いている学習方法でしょう。受講料無料のものや、オンラインで参加できるものもあります。気になる勉強会があれば積極的に受講しましょう。

関連記事 : プログラミングを独学で学習できる無料サービス12選

Go言語の年収に関するFAQ

最後に、Go言語エンジニアの年収についてよくある疑問と、その回答を紹介します。

Q. Go言語エンジニアの年収相場はいくらぐらいですか?

A. Go言語エンジニアの年収相場は、スキルや経験によって異なります。年収300万~500万円クラスの求人は、開発の実務経験1~2年程度を応募条件とするものが多く、必ずしもGo言語の使用経験は問いません。

年収500万円以上のクラスでは、開発のプロジェクトリーダーやプロジェクトマネージャーの経験を3年以上持つ人などを募集する求人があります。技術力と併せてマネジメント経験があると採用されやすいでしょう。

年収1000万円前後の求人だと、ITを活用した経営戦略の策定や、DXを推進できるITコンサルタントなどが求められます。

Q. Go言語フリーランス案件の単価相場はいくらぐらいですか?

A. 2020年11月時点で、レバテックフリーランスに掲載されているGo言語案件の平均月額単価は81万円です。RubyやSwiftの平均月額単価とほぼ変わりません。Java(平均月額単価70万円)やPHP(平均月額単価72万円)と比べて、単価相場は10万円程度高くなっています。

Q. 未経験からでもGo言語の仕事をすることは可能ですか?

A. 未経験者を採用するGo言語の求人はほとんどありません。しかし、アルバイトを中心に1年程度の学習経験のみ持っている人でも採用する場合があります。実務未経験からGo言語エンジニアになりたい場合は、まずアルバイトなど正社員以外で働くことも視野に入れて求人を探してみると、選択肢が広がるでしょう。

関連記事 : ITエンジニアに未経験から転職するには|志望動機例文や転職活動のコツ

※本記事は2022年2月時点の情報を基に執筆しております。

最後に

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