目次
iOSエンジニアとは?
iOSエンジニアの年収
iOSエンジニアの仕事内容
iOSエンジニアの求人・案件
iOSエンジニアの求人は未経験でも採用される?
iOSエンジニアの年収アップに必要なスキル
iOSエンジニアの需要と将来性
iOSエンジニアの年収に関するよくある質問
フリーランスの収入見込みをチェック
iOSエンジニアとは?
iOSエンジニアとは、iPhoneやiPad、iPod TouchなどiOSが搭載されたデバイスで動くアプリケーションについて、企画から設計、開発、運用保守までを担当するエンジニアです。
スマートフォンやタブレットなどのモバイルデバイスは、タップ、フリック、スワイプといった指先での直感的な操作が可能です。パソコンのようにマウスやキーボードを使った操作を必要としないため、子供から高齢者まで多くの人に利用されています。
こうした事情から、iOSアプリの開発では他のアプリやパッケージソフトと比べて、ユーザー目線を追求した操作性とデザイン性の高さが重視されます。iOSエンジニアはITの知識やスキルに加え、UI/UX設計にも精通していなければなりません。
関連記事 : iOSエンジニアの仕事内容
iOSエンジニアの年収
2020年11月現在、レバテックフリーランスに掲載されているiOSエンジニア求人・案件の平均月額単価は77万円です。この単価で12ヶ月稼働したとすると、年収は924万円となります。しかし、すべてのiOSエンジニアが高い年収を得られるわけではありません。
全体の傾向としては月額単価70万~80万円の高単価案件が多いですが、30万~50万円の案件も少なくないことが分かります。高単価案件を獲得するためには、iOSの開発経験だけでなくそこに付随したスキルも必要となります。
平均年収(フリーランス) | 888万円 |
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最高年収 | 1500万円 |
最低年収 | 432万円 |
Swiftエンジニアの年収
Swiftは、iOSやMac向けのアプリケーションを開発するため、Apple社が2014年に作ったプログラミング言語です。そのため、iOSエンジニアに不可欠な言語といっても過言ではありません。
レバテックフリーランスを見ると、iOSアプリの開発に携わるSwiftエンジニア案件の平均月額単価は80万円でした。これを年収として計算すると960万円になります。iOSエンジニアと同様、案件全体としては80万円台のものが多いですが、50万~70万円と相場より低い案件もあります。
平均年収(フリーランス) | 960万円 |
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最高年収 | 1500万円 |
最低年収 | 600万円 |
Androidエンジニアの年収
参考までに、Androidエンジニアの年収についてもご紹介しましょう。レバテックフリーランスにおける、Androidアプリの開発に携わるAndroidエンジニア案件の平均月額単価は78万円でした。これを年収に換算すると936万円になるので、iOSエンジニアやSwiftエンジニアとほぼ同じ水準といえるでしょう。ただし、案件数はiOSエンジニアやSwiftエンジニアの10分の1程度しかありません。
全体的には月額単価70万~90万円の高単価案件が多い傾向にあるものの、50万~60万円の案件も少なからずあります。
平均年収(フリーランス) | 936万円 |
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最高年収 | 1500万円 |
最低年収 | 420万円 |
未経験からiOSエンジニアに転職したときの年収
ここでは、未経験からiOSエンジニアに転職したときのおおよその年収を、経済産業省が2017年に発表した「IT関連産業の給与に関する実態調査結果」から推測してみましょう。
下のグラフは、IT業界で働く回答者のスキルを7つのレベルに分け、スキル別に平均年収を算出したものです。レベル1が一番下のスキルレベルで、数字の大きさに比例して保有スキルが高くなります。
引用:経済産業省「IT関連産業の給与に関する実態調査結果」
未経験者がiOSエンジニアに転職した場合はレベル1に該当するため、平均年収は約438万円だろうと大まかに推測できます。IT業界では、未経験者が最初から高年収を目指すのは容易ではありません。しかし、年収はスキルレベルに比例することが多いので、スキルアップすれば年収が上がる可能性は十分にあります。
関連記事 : ITエンジニアの平均年収と給料事情|年収1000万円を目指すには?
iOSエンジニアの仕事内容
ここでは、iOSエンジニアの主な仕事内容を4つ例を挙げて紹介します。
新規アプリの開発
新規アプリの開発ではまず、自社の業務部門や企画部門、顧客企業、UIエンジニアなどと連携し、製品コンセプトを基に要件定義や画面仕様、実装する機能を決定します。機能や画面仕様が決まったら、開発からテスト、リリースまでを担当します。
既存アプリの運用保守
ユーザーの要望による機能追加や不具合の改修、iOSのバージョンアップに合わせた修正といった既存アプリの保守運用も、iOSエンジニアの重要な仕事です。
市場調査
スマートフォンやタブレットなどのモバイルデバイスのアプリはサイクルが短い傾向にあり、半年ほどでサービスを終了するケースも少なくありません。そのため、ユーザーに受け入れられるアプリはどんなものかなど、市場ニーズを調査することもiOSエンジニアの仕事となります。
最新の技術動向の確認
近年、モバイルデバイスの需要拡大に伴いユーザーニーズも多様化しています。こうした背景から、ユーザー体験を向上させるため、モバイルデバイスやアプリに搭載される機能も高度化しています。そのため、iOSエンジニアはiOSの開発情報からモバイル技術、それに付随するIT技術などに関して、最新の技術動向をキャッチアップすることが欠かせません。
関連記事 : モバイルエンジニアとは?仕事内容や年収、求人状況、今後の需要を解説
iOSエンジニアの求人・案件
2020年11月現在、レバテックフリーランスにはiOSエンジニアの求人・案件が約400件掲載されています。平均月額単価は77万円と、フリーランスエンジニア全体から見れば高い傾向にあるものの、必ずしも高単価案件ばかりとは限りません。
月額単価80万~100万円の高単価案件では、iOSの開発経験に付随して以下のようなスキルも要求されることが多いでしょう。
- クライアント領域の知見
- サーバーサイド、OS、ミドルウェアなどの知識
- UI/UXテスト、改善、インタビューの経験
- 新規サービスを立ち上げた経験
- サービス全体を最適化できる設計スキル
また、フリーランスでもリーダーシップを発揮できる人や、サービス全体を最適化する提案をできる人などが求められる傾向にあります。
一方、相場より単価が低い50万~60万円前後の案件で求められるスキルは、Swiftを使ったiOS開発経験や、Webサービスの開発経験程度であることが多いでしょう。仕事内容も既存アプリの修正や機能のカスタマイズが中心となり、新規開発の案件は多くありません。
関連記事 : iOSエンジニアの需要|将来性が見込める分野や今後の求人・案件の動向は?
iOSエンジニアの求人は未経験でも採用される?
エンジニア転職では実務経験者を求める傾向が強くあり、iOSエンジニアもそれは同様で、未経験者を採用するiOSエンジニアの求人数は、かなり限定されます。
しかし、人手が不足している分野ではあり、教育体制が充実している企業であれば可能性はあります。応募条件に「実務経験が必要」と書かれていても、実際に動くアプリを開発し、実力を示せれば未経験者が転職に成功するケースもあるでしょう。また未経験の中でも、AndroidアプリやWebアプリの開発があり「iOSでの開発が未経験」というような方であれば、間口はもう少し広がります。
iOSアプリの主な開発言語は、SwiftとObjective-Cです。ただし、Objective-Cは記述が独特で、初心者には難易度が高いといわれています。加えて、iOSやmacOSでの開発では、Objective-cよりもSwiftへ移行しつつあります。そのため、まずは初学でも勉強しやすいSwiftでスマホアプリを開発できるスキルを身につけ、転職時にはポートフォリオやGitHubで自分のスキルを示せるとよいでしょう。
また、iOSアプリの開発は基本的にMacで行います。WindowsでもiOSアプリの開発は可能ですが、リリースはMacでなければ対応できません。iOSエンジニアを目指す人で、自宅にWindowsのパソコンしかないのであれば、この機会にMacを購入しましょう。
関連記事 : ITエンジニアに未経験から転職するには|志望動機例文や転職活動のコツ
iOSエンジニアの年収アップに必要なスキル
iOSエンジニアが年収アップを狙うには、どのようなスキルを身につければよいのでしょうか。ここでは、役立つスキルを3つ紹介します。
UI/UXデザインの知見
App Storeの審査基準は厳しく、審査に苦戦する企業も少なくありません。アプリのインターフェースの操作性やデザイン性の高さも、審査をクリアするための大事な要素です。そのため、ハイクラス求人ではApp Storeへの公開経験が歓迎される傾向にあります。UI/UXデザインの知見を持っていると年収アップが期待できるでしょう。
サーバーサイドの知識
ほとんどのiOSアプリでは、サーバーにユーザー情報などのデータを登録するため、サーバーのレスポンスが悪いとアプリの操作にも影響を及ぼします。また、アプリの受託開発企業では、モバイルアプリからサーバーサイドの開発まで一括して請け負うケースも少なくありません。JavaやPHPなどのサーバーサイドの言語や、OS、データベース、クラウドなどのスキルがあると高年収を狙えるでしょう。
モバイルアプリフレームワークの知識
iOSアプリは短納期でのリリースが必要とされる反面、ユーザー認証、プッシュ通知の送信、共有データの保存、データの同期など、リリース前に行うべきことが多くあります。そのため、開発工程を効率化できるReact Native、Xamarin、Flutter、RxSwiftといったモバイルアプリフレームワークを利用します。これらの知識も身につけていると、年収アップに役立つでしょう。
関連記事 : フリーランスのプログラマー・SE(システムエンジニア)で年収800万円以上稼ぐための16のヒント
iOSエンジニアの需要と将来性
iOSエンジニアは将来性のある仕事と考えてよいでしょう。その理由は、個人のニーズだけでなく、企業の業務システムや基幹システムに利用できるモバイルアプリの需要が増加しているにもかかわらず、開発できるエンジニアが不足しているからです。
現在のiOSエンジニアの仕事は、App Storeからダウンロードして使うネイティブアプリの開発が主流です。しかし、クロスプラットフォームで利用できるハイブリッドアプリの需要も少しずつ増えています。
ハイブリッドアプリはマルチOSで稼働するため、開発工数を大幅に短縮でき、モバイルアプリの開発はネイティブアプリからハイブリッドアプリが主流になると予測されています。今後のiOSエンジニアには、iOSだけでなくクロスプラットフォームの開発に対応できるスキルが必要とされるでしょう。
関連記事 : Webエンジニアの将来性|需要の高さや仕事内容、スキルなどを解説
iOSエンジニアの年収に関するよくある質問
ここからは、iOSエンジニアの年収に関する質問について答えていきます。
Q. iOSエンジニアの平均年収はいくらですか?
A. フリーランスのiOSエンジニアの平均年収は800万~900万円です(2020年・レバテックフリーランスの公開求人・案件より)。ただ、既存アプリの修正が中心となる業務内容の場合、360万~600万円前後の求人・案件もあります。未経験からIT業界に転職した場合の平均年収は約438万円です(2017年・経済産業省「IT関連産業の給与に関する実態調査結果」より)。
Q. 未経験からiOSエンジニアに転職して年収アップを狙うにはどんなスキルが必要ですか?
A. SwiftやObjective-Cなど、iOSアプリの開発に使われるプログラミング言語に加え、次のようなスキルがあると年収アップにつながる可能性があります。
- Java、PHP、Ruby、Pythonなどサーバーサイドのプログラミング言語
- SQL ServerやMySQLなどのDB
- AWSやGCPなどのクラウド
- UI/UXデザイン
- モバイルアプリフレームワーク など
Q. iOSエンジニアの需要と将来性はどのようなものでしょうか?
A. iOSエンジニアの需要は、今後も増えると予測されています。その主な理由は、スマートフォンを中心にモバイルデバイスの利用率が拡大傾向にあるからです。また、テレワークを加速させるため、業務システムや基幹システムにモバイルアプリを導入したい企業のニーズも増えています。需要が高い割にiOSエンジニアは不足しているので、将来性が期待できます。
関連記事 : ITエンジニアの平均年収と給料事情|年収1000万円を目指すには?
最後に
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