未経験から機械学習エンジニアになるには?転職方法や求人応募に必要なスキル

未経験から機械学習エンジニアになるには、大学や大学院などを卒業したあと新卒で就職する方法や、「未経験OK」といった条件の求人を探して転職する方法がありますが、必要な知識を最低限身につけておく必要があるでしょう。本記事では未経験から機械学習エンジニアになるための具体的な方法や、必要なスキル、勉強方法、年収、将来性などについて解説します。

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目次

未経験から機械学習エンジニアになれる?
未経験から機械学習エンジニアになるには
機械学習エンジニアに必要なスキル
機械学習エンジニアになるための勉強方法
機械学習エンジニアの年収
機械学習エンジニアの将来性
幅広い知識と実践スキルを身につけよう

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未経験から機械学習エンジニアになれる?

未経験からでも機械学習エンジニアになることは可能です。実際に求人サイトを覗いてみると、未経験でも歓迎している企業の求人がいくつか見つかることでしょう。ただし、機械学習エンジニアとしての経験は不問であっても、ITエンジニアとしての実務経験を求められるケースが多いといえます。

機械学習エンジニアというのは、専門的なスキルが必要とされる職種です。企業としてもまったく知識がない状態から育てていくのはとても時間がかかるので、できれば即戦力の人に働いてほしいと考えているところがほとんどでしょう。

現在転職活動中であり、未経験から機械学習エンジニアになりたいという場合、ある程度自分で勉強して知識をつけてから企業に応募することをおすすめします。

まずは、機械学習やディープラーニングについての知識は必ず学んでおきましょう。機械学習エンジニアの前提となる知識なので、最低限のことは理解していないと仕事として取り組むのは困難です。

また、機械学習エンジニアは「Python」というプログラミング言語を使うことがよくあります。プログラミングの実務経験があれば、転職活動において有利になるでしょう。

そのほか、数学や統計学についての知識、SQLのようなデータベースに関するスキル、クラウドサービスについての知識などがあると、転職に役立つ可能性があります。

関連記事 : 機械学習エンジニア(MLエンジニア)とは?仕事内容やフリーランス事情を解説

機械学習案件を提案してもらう

未経験から機械学習エンジニアになるには

未経験から機械学習エンジニアになる方法としては、主に以下の2つが挙げられます。

  • 大学・大学院などから新卒で就職する
  • 未経験者歓迎の求人に応募して転職する

いずれも方法においても、事前に機械学習の知識や関連スキルは習得しておく必要があります。

大学・大学院などから新卒で就職する

独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が発行した「IT人材白書2020」によると、機械学習エンジニアを含むと考えられる「先端IT従事者」の最終学歴は、大卒以上である人が7割以上を占めています。特に大学院の修士課程を修了している人の割合は14.4%。博士課程を修了している人は3.6%と、非先端IT従事者の4.4%、0.8%と比べて高い割合になっているのが特徴的です。なお、この調査の対象者は40代、50代が多いため、20代、30代といった若年層ではさらに割合が高くなる可能性もあるでしょう。

※参考 : 独立行政法人情報処理推進機構(IPA)「IT人材白書2020」

また、先端IT従事者の最終学歴での専攻分野は、「IT・情報系」が36.0%、「IT・情報系以外の文系」が30.2%、「IT・情報系以外の理系」が26.4%と、文系出身者も一定数いることが分かりますが、機械学習エンジニアに関しては、大学や大学院で機械学習に関連する専門知識を学んでおくことで就職が有利になると考えられます。

昨今は文部科学省などが大学におけるAI教育の強化に取り組んでおり、大学・大学院で機械学習エンジニアの仕事に役立つ知識を学べるケースも増えています。

※参考 : 文部科学省|数理・データサイエンス・AI教育プログラム認定制度(リテラシーレベル)

最先端の研究環境で学んできた新卒の人材は企業から特に需要があり、経済産業省が発表した「我が国におけるIT人材の動向」の資料にもあるように、中には年収1000万円を超えるような高待遇で迎えられるケースもあるようです。

※参考 : 経済産業省|我が国におけるIT人材の動向

未経験者歓迎の求人に応募して転職する

機械学習エンジニアという職種は、基本的には即戦力となる経験者ほど重宝されやすいといえますが、慢性的なITエンジニアの人材不足もあり、未経験でも積極的に採用しようという企業もあります。転職サイトで機械学習エンジニアの求人を探してみると、「未経験OK」「未経験者歓迎」といった条件の求人を掲げる企業が見つかることでしょう。

未経験者歓迎の企業に応募する際は、研修体制や、サポート体制などが充実している企業を選び、そこに応募することをおすすめします。機械学習エンジニアは専門性の高いスキルが必要であり、実務を行う前に長い勉強期間が必要となります。未経験者を受け入れているにもかかわらず、教育体制が整っていない職場では、転職したあとに分からないことばかりで苦労する、簡単な仕事ばかり与えられスキルアップのチャンスがない、といった事態にもなりかねません。

将来的にキャリアアップや年収アップを目指していくためにも、自分が成長できる環境かどうかはしっかりと確認しておきましょう。

関連記事 : 未経験からAIエンジニアになるには|求人状況や転職後の年収、役立つ資格を紹介

機械学習エンジニアに必要なスキル

機械学習エンジニアは、ひとつの分野に特化した専門的なスキルだけでなく、幅広い知識とスキルが問われる職種でもあります。実務でどの分野の仕事を行うのかによって必要なスキルは変わってきますが、一般的に必要となるのは以下のようなスキルです。

  • 機械学習・ディープラーニングに関するスキル
  • Pythonなどのプログラミングスキル
  • ビッグデータを活用するためのスキル

プログラミングスキルは独学でも習得しやすいといえますが、ほかのスキルは指導者やメンターなどがいる環境で学習したほうが習得しやすい可能性があります。

機械学習・ディープラーニングに関するスキル

昨今は身の回りのあらゆるものにAIが搭載されています。総務省が発表した「令和元年版情報通信白書」の説明によると、AIのうち、人間の学習に相当する仕組みをコンピューターなどで実現するものを「機械学習」といいます。機械学習では、人間が学んでいくように、コンピューターがアルゴリズムにもとづき、入力されたデータからパターンやルールを発見し、新しいデータに対して識別や予測を可能にします。

※参考 : 総務省|令和元年版 情報通信白書|AIに関する基本的な仕組み

機械学習の手法のひとつに、昨今のAIブームのきっかけになった「ディープラーニング」と呼ばれるものがあります。ディープラーニングとは、人間の脳を模した多数の層からなるニューラルネットワークを使った機械学習のことです。

これによってコンピューターが何に着目してパターンやルールを発見するのか、自ら抽出することが可能になり、人が設定する必要なく識別や予測を行うことが可能となったとされています。

機械学習エンジニアは、機械学習に必要なデータを収集・蓄積し、機械学習に適した形に加工したり、アルゴリズムを選択、実装したりして、導き出された結果をもとに、AIがより洗練されたモデルになるよう評価し、調整を繰り返して精度を高めていくのが主な仕事となります。

そのため、機械学習とディープラーニングに関わる知識は、機械学習エンジニアにとって必須の知識であり、仕事で活躍するにあたって基本となる大事なものといえます。

Pythonなどのプログラミングスキル

「Python」とは、機械学習の分野でよく用いられるプログラミング言語です。Pythonには、以下のような特徴があります。

  • 構文がシンプルであり、覚えることが少ない
  • 1行に多くの処理を記述することができる
  • 標準フレームワークやライブラリが豊富に用意されていて、外部のフレームワークやライブラリも多数存在している

機械学習の現場ではAI開発の際に、「C++」や「Java」なども利用されますが、上記のメリットから、Pythonが最も使われています。

上記のメリットの中でも重要となるのが、フレームワークとライブラリの存在です。フレームワークとは、プログラムを作るうえでの雛形、土台のようなもので、ライブラリとは汎用性の高いプログラムをひとまとめにして、いつでも呼び出せるようにしたものです。機械学習ライブラリには「TensorFlow」「PyTorch」「scikit-learn」などがあります。

たとえば、株価や仮想通貨の値動きを予測させたり、人間の顔を認識し、分類させたりすることがライブラリによって簡単に行え、精度の高い結果を出すことが可能です。

機械学習エンジニアに転職したい人は、Pythonでのプログラミング、そしてライブラリの扱いに詳しくなっておくとよいでしょう。

ビッグデータを活用するためのスキル

総務省が発表した「令和2年版情報通信白書」によると、POSやeコマースによる販売記録や、MtoMデータを含む自動取得データを活用するようになった企業の数が、5年前と比べ非常に増えていることが分かります。特に大企業ほど、このようなビッグデータの活用をしている割合が高く、これから先もその割合は増加していくと考えられるでしょう。

※参考 : 総務省|令和2年版 情報通信白書|日本企業におけるデータ活用の現状

機械学習とは、AIにデータを入力し、識別、予測を行うものです。企業が収集したビッグデータをもとにこれから先の状況などを予測する際には、機械学習とそのエンジニアが大きく関わることとなります。

機械学習の予測の信頼性・精度を高めるためには、コンピューターに与えるデータの量が多いことも重要です。そのため、機械学習エンジニアには扱っているビッグデータの分野に関する専門的な知識と、データベースなどを扱うスキルが必要となります。

また、扱うデータの量が膨大であるため、ローカルな環境ではビッグデータを処理することができない場合も多く、クラウド上で分析を行う必要が出てくることも少なくありません。したがって、機械学習エンジニアには、クラウドサービスについての知識も必要となります。そのほかデータの分析の際には、確率や統計といった数学の知識も必要となるでしょう。

関連記事 : 機械学習を始めたくなる!機械学習アルゴリズム解説スライドまとめ

機械学習エンジニアになるための勉強方法

機械学習エンジニアになるためには、幅広い分野にわたり多くの勉強を行う必要があります。必要な知識を自分で学んでいく方法として、以下が挙げられます。

  • 本やWebサイトなどで独学する
  • スクールを利用して学習する

本やWebサイトでの独学は隙間時間を利用して進められるため、まとまった時間を取りにくい人におすすめです。一方スクールは、講座内容が決まっているため、どのような学習をどのように進めていけば分からない人におすすめといえます。

本やWebサイトなどで独学する

独学であることの最大のメリットは、自分の都合の良い時間に勉強が行えることです。特に現在、別の仕事に就いていて、働きながら機械学習エンジニアへの転職を考えている人にとって、勉強時間を捻出することは簡単ではないでしょう。

その点、独学なら、通勤の電車内の時間や、仕事が終わった後に空いた時間を活用して勉強を行えます。また、学生やフリーターで、プログラミングスクールに通うためのお金を捻出するのが難しいという人にもおすすめの学習方法です。

現在は機械学習に関する書籍が数多く出版されています。インターネット上でも多数の勉強の参考になるWebサイトが見つかるので、それぞれを利用して学習していきましょう。

機械学習について学習するにあたって、まずはPythonについて学ぶのがおすすめです。何から学べばいいのか分からない、やり方が分からないという場合は、オンライン学習サイトを利用するとよいでしょう。

独学のデメリットとしては、ひとりでの学習は挫折しやすいという点が挙げられます。また、自分ひとりで学習していると知識が偏りがちになり、共に学習する人がいないので現在の自分の成長が感じにくいといった点もデメリットといえるでしょう。

スクールを利用して学習する

最近では、機械学習を専門に学べるプログラミングスクールが多数存在しています。プログラミングスクールで学習する大きなメリットとして、講師という存在がいることと、共に勉強できる仲間を作れることがあります。

プログラミングスクールの講師は現役のエンジニアである場合もあり、実際の仕事現場で必要となるスキルや知識を教えてくれますし、実務経験に近い作業を体験することもできます。

講師による講義は独学での勉強と違い、必要となる知識をバランスよく得やすいでしょう。分からなかったことがあった場合にも気軽に質問できるので、そこで立ち止まるということが少なくなります。

また、同じ目標を持った仲間と一緒に学習することで効率が上がり、高いモチベーションを保てるため、挫折しにくい環境で学習することができるでしょう。

スクールに通う場合、拘束される時間と受講料がネックになる場合もあるかもしれません。しかし、最近ではオンラインで学べる比較的安価のスクールもあります。

関連記事 : Pythonの勉強法|初心者の入門におすすめの学習方法とは?

機械学習エンジニアの年収

「IT人材白書2020」によると、機械学習エンジニアを含むと考えられる「先端IT従事者」の年収分布では、年収1000〜1500万円の層が最も多く、全体の15.2%を占めています。ただし、前述のとおり、調査対象者は40代~50代が多くなっているため、20代~30代の場合はもう少し年収相場は低くなる可能性があります。

機械学習エンジニアは先端IT従事者の中でも特に専門的なスキルが必要といえる職種であり、高度なスキルを持つ希少価値の高い人材になれれば、将来的に1000万円以上の収入を目指すことも十分に可能といえるでしょう。 また、2021年4月時点でレバテックフリーランスに掲載されている「機械学習」の求人・案件の単価相場を見てみると、平均月額単価は82万円、最高単価は145万円、最低単価は38万円となっています。以上のデータから機械学習エンジニアの年収を概算すると、以下のようになります。

機械学習エンジニアの年収相場

参照元 : 機械学習の求人・案件一覧

平均年収(フリーランス) 972万円
最高年収 1740万円
最低年収 360万円


​これはあくまでもレバテックフリーランスの求人・案件データにもとづく数字であり、掲載媒体や案件の傾向などにより単価は変動しますので、参考程度にしてください。

なお、経済産業省が発表した「IT関連産業の給与等に関する実態調査結果」にある、ITエンジニアの年収をスキル標準レベル別に見たデータによると、新人・初級者にあたるレベル1から、中堅にあたるレベル3までの年収上昇率は緩やかであるのに対し、レベル4以上の高スキル保持者になると、スキルレベルが上がるにつれての年収上昇幅も大きくなっています。

※参考 : 経済産業省|IT関連産業の給与等に関する実態調査結果

機械学習エンジニアはスキルを伸ばしていけば多くの年収をもらえる可能性がある一方、未経験から転職したばかりの場合、しばらくは収入が低い状況が続く可能性もあります。そのため、はじめのうちは経験を積み、学習を怠らず力をつけていくことに専念する意識も重要と考えられます

関連記事 : 機械学習エンジニアの平均年収|海外との違いや未経験から転職後の給料相場

機械学習エンジニアの将来性

「令和2年版情報通信白書」によると、2019年時点で「IoT・AI等のシステム・サービス」を導入している企業、または導入予定の企業は全体の約2割にとどまっていますが、これらを導入した企業のうち、「非常に効果があった」と回答した企業が19.9%、「ある程度効果があった」と回答した企業が59.9%と、8割近い企業が効果を感じています。このようなデータからも、AIの将来性は高いといえるでしょう。

※参考 : 総務省|令和2年版 情報通信白書|企業におけるIoT・AI等のシステム・サービスの導入・利用状況

一方で、経済産業省が発表した「AI人材育成の取組」という資料によると、IT人材の不足は2030年には約79万人にまで拡大することが予想され、「AI等を使いこなして第4次産業革命に対応した新しいビジネスの担い手となる高度IT人材の育成が急務」とされています。

※参考 : 経済産業省|AI人材育成の取組

上記のような理由から、機械学習エンジニアは今後も需要が高く、将来性が見込める仕事であるといえるでしょう。

関連記事 : 機械学習エンジニアの将来性|仕事内容や年収、必要なスキル、今後の需要は?

幅広い知識と実践スキルを身につけよう

機械学習エンジニアは専門性の高い仕事であり、未経験から目指すにはさまざまな勉強が必要になります。しかし、仕事の需要は今後も高いと見込まれる職業であり、幅広い知識と、実践スキルを持つようになれば、高収入も狙えるでしょう。学習に励んで経験を積み、機械学習エンジニアを目指してみてはいかがでしょうか。

関連記事 : 機械学習の勉強会

最後に

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