QAエンジニアの仕事内容

QA(品質保証)という言葉を聞いたことがあっても、システムの品質保証とは何か分からない方もいるでしょう。ここではQAエンジニアの仕事内容や求められるスキルのほか、活かせる資格について解説します。

なお、他にもさまざまなエンジニアの種類について知りたい人は「エンジニアの種類」の記事をご覧ください。

レバテックフリーランスはIT専門職の
フリーランスエージェントです案件を探してみる

目次

ご登録者様限定機能詳しく見る

詳しく見る

QAエンジニアの仕事内容

QAは「Quality Assurance」の略称で、品質保証を意味します。システム開発におけるQAエンジニアは、テストに寄せたテストエンジニアに近い役割を想定しているケースや、目標システム稼働率(例:99.9999%)の達成など、システムの品質全般に責任を持つスペシャリストとしての役割を担うケースがあります。

また企業・案件によっては、品質保証部門としてQAエンジニアを独立させることもあります。現場のシステム開発者と、QAエンジニアが属する品質保証部門を独立させることで、客観的に開発中のシステムの品質を評価することが狙いです。

「組込みスキル標準 キャリア基準 ― 組込みプロフェッショナルの戦略的育成に向けて ―」(2008年10月 独立行政法人 情報処理推進機構ソフトウェア・エンジニアリング・センター)には、QAエンジニアの説明として「プロジェクトの全工程において品質確保・維持・向上の推進を担当する専門技術者」という記述が見られます。

このように、QAエンジニアはシステムの品質をプロジェクト全般で評価し、効率的かつ高品質なシステム開発に寄与する業務を担います。

QAエンジニアの具体的な仕事内容には以下のようなものが例として挙げられます。

  • テストの設計、実行
  • テスト環境のメンテナンス
  • バグ曲線の作成や管理
  • バグ発生時に優先度や修正内容を検討
  • エンジニアへバグ修正の依頼

システムにバグがあるとユーザーはシステムを円滑に使用できません。よってバグが少ない(バグがない)ようにシステムの品質を高めたり、保証したりするのがQAエンジニアの役割です。

ユーザーからバグの報告があった際は問題点や修正内容をエンジニアと共有し、修正後のチェックも行います。場合によってはシステム開発担当者とともに、バグと仕様の切り分けを行うこともあります。

関連記事 : 品質保証エンジニアとは?仕事内容を解説

QAエンジニア案件を提案してもらう

QAエンジニアに求められるスキル

QAエンジニアに求められるスキルの例をいくつかピックアップしてご紹介します。

システムのテストスキル

テスト計画の策定、テスト設計、テスト環境の構築、テスト実施、テスト工程の評価、バグ曲線の管理など、テスト全般のスキルが求められます。

プログラミングスキル

テストケースの作成や、テストを効率化するための自動化ツールの作成にはプログラミングのスキルが必要です。またQAエンジニアが品質保証の観点から開発プロセスの検証、改善に関わることもあり、対象となるシステム開発への知見・スキルが求められます。

品質評価のスキル

システムの品質を維持・向上するためには、開発エンジニアやステークホルダーとの連携は欠かせません。一例を挙げると、システムエンジニアが「システムの品質は基準を満たしている」と考えていても、QAエンジニアがより高い品質を求める場合があります。

このようなケースでは、QAエンジニアが客観的かつ論理的に「なぜより高い品質を目指す必要があるのか」を説明しなければならず、コミュニケーションスキルやQAエンジニアとして品質を評価するスキルが求められます。

関連記事 : テストエンジニアのスキルについて

QAエンジニア案件を提案してもらう

QAエンジニア向けの資格

QAエンジニアの仕事に役立つ資格の例として、ここでは2つご紹介します。

ソフトウェア品質技術者資格認定

ソフトウェア品質技術者資格認定は、一般財団法人日本科学技術連盟が実施する試験です。
テストエンジニアをはじめとしたソフトウェア品質に関わる人を対象としており、2019年11月時点では初級・中級の2段階のレベルが存在します。

ソフトウェア品質向上に必要な知識を身に着け、効率的に活用していくためのスキルが学べることを想定した資格です。品質の概念や定義からはじまり、ソフトウェア品質マネジメントや品質技術などを体系立てて学ぶ内容になっています。

参考:一般財団法人日本科学技術連盟「ソフトウェア品質技術者資格認定」 

JSTQB認定テスト技術者資格

JSTQB認定テスト技術者資格は、テスト担当者やテストエンジニアなどのソフトウェアテストに携わる人を対象とした資格です。

JSTQB(Japan Software Testing Qualifications Board)は、各国のテスト技術者認定組織が参加するISTQB(International Software Testing Qualifications Board)に加盟しています。運営組織はJSTQBですが、試験を実施しているのは一般財団法人日本科学技術連盟です。

2019年11月時点でJSTQB認定テスト技術者資格にはFoundation Level(FL)と、より高度なAdvanced Level(AL)の2段階のレベルが存在し、ALにはテストマネージャーとテストアナリストの2つの種別が存在します。なお、ALを受けるためには「JSTQB認定テスト技術者資格(FL資格)の合格者であること」「業務経験3年以上」を満たす必要があります。

FLでは「テストの必要性」や「テストとは何か」といったテストの基礎から始まり、ソフトウェアライフサイクルや静的技法、テスト設計技法、テストのマネジメントなどが学習対象となっています。

ALはFLでの理解を前提としつつ、テストマネージャーとテストアナリストとでそれぞれ独立した内容が学習範囲となっています。例えばテストマネージャーには「テストチームの力学」「モチベーション」などのチームマネジメントに関する内容が含まれていたり、テストアナリストでは「テストマネジメント:テストアナリストの責任」の内容が含まれていたりと、学習対象範囲に細分化、特化の傾向が見られます。

参考:JSTQB「JSTQB認定テスト技術者資格 」
関連記事 : ITエンジニア向けの資格

QAエンジニア案件を提案してもらう

フリーランスのQAエンジニアとして働く方法

Webシステムの広がりによって、品質が低いシステムはエンドユーザーから敬遠されてしまい、最悪の場合、企業の存続に関わることもあります。そのため、QAエンジニアの需要は高まっている傾向にあります。ここでは、フリーランスのQAエンジニアとして働くためにはどうすればよいのかを解説します。

未経験可の案件に応募して実務経験を積む

QAエンジニアの案件には、設計されたテスト項目をこなすテスターを募集しているものがあります。QAエンジニアになるためには、システムのテストを正確に行わなければいけませんので、未経験者でもできるQAエンジニア案件で、テスターとして実務経験を積むことから始めることをおすすめします。

システムエンジニアやプログラマーの経験を重ねること

すでにITエンジニアとしてはたらいているのであれば、ITエンジニアとして品質が高いシステムを作ることに注力してください。QAエンジニアはシステムの品質を高め、一定の品質を保証する職種です。よって、ITエンジニアとして品質が高いシステムを作る姿勢やスキルが無ければ、QAエンジニアとして働くことは難しいでしょう。

さらに言えば、品質を高めるための工数がプロジェクト全体の予算を圧迫することもあります。QAエンジニアによる修正の指示は企業の収益にも関わるため、的確な修正依頼を行うためにも、システムエンジニアやプログラマーとして一定以上のスキルを持っていなければいけません。

システム開発の工程を熟知していること

QAエンジニアは、システム開発部門と切り離された品質保証部門として独立していることが理想です。よって、システム開発の工程を熟知し、万が一システムの品質に問題がある場合は、どの工程で問題が起きているのか、システムを評価できなければいけません。
また基本設計、詳細設計、製造、単体・結合テストなど、各工程で品質が保たれているかを評価する業務もあります。システム開発の工程やその内容を熟知していなければ、即戦力であるフリーランスのQAエンジニアになることは難しいでしょう。

高いコミュニケーションスキルを身に付ける

QAエンジニアはシステムエンジニアに対し、なぜ修正や改善が必要なのかを明確に説明しなければいけません。システムエンジニアや他エンジニアとのコミュニケーションスキルはとても重要です。

資格を取得する

フリーランスは即戦力であることが肝心です。よって、自分が品質保証スキルを保持していることを証明するために、JSTQB認定テスト技術者資格に合格することは、案件獲得に有利に働くと考えられます。またQAエンジニアとしてのスキルを高めることにも寄与するため、資格の取得をおすすめします。

関連記事 : フリーランス1年目が「早めにやっておくべきだった」と後悔した22の仕事チェックリスト

QAエンジニア案件を提案してもらう

フリーランスQAエンジニアの年収(編集部追記)

ここではQAエンジニアの年収の参考として、レバテックフリーランスでの公開案件を基にした月単価・年収例をご紹介します。

フリーランスQAエンジニアの平均月単価 : 56万円(12ヶ月分を年収とすると672万円)
最高単価 : 85万円
最低単価 : 35万円

※下記ページから引用(2020年1月時点)
QAエンジニアの求人・案件一覧
※上記の金額はお支払いを約束するものではございません。

なお、会社員とフリーランスとでは、社会保険料や税金の計算が異なる、会社員は月給の他に賞与もある、など収入の計算の仕方に違いがあるため、両者の金額を単純比較できないという点はご注意ください。

QAエンジニア案件を提案してもらう

6. QAエンジニアの求人・案件例(編集部追記)

ここでは、実際にあったレバテックフリーランスでの案件を例にして、QAエンジニアの作業内容や案件に必要なスキルなどを見ていきましょう。QAエンジニアの求人・案件に興味がある方は参考にしてみてください。

【QA】ポータルサイト向け品質管理の求人・案件

■単価
〜600,000円/月※消費税を含めた参画者にお渡しする金額です。

■職種・ポジション
テストエンジニア、QAエンジニア

■職務内容
・ポータルサイトを管理するシステムの品質を担保すべく、
ドキュメントレビューから総合試験までを一貫して行っていただきます。

■求めるスキル
・Web、スマホアプリを対象としたQA業務の経験
・PMOなどの経験

【歓迎スキル】
・自動化ツールを利用したテスト業務経験
・Web、スマホアプリケーションの開発経験

■最寄り駅
神泉(東京都)

【QA】Webサイト向け品質管理/テストの求人・案件

■単価
〜520,000円/月※消費税を含めた参画者にお渡しする金額です。

■職種・ポジション
テストエンジニア、QAエンジニア

■職務内容
・Webサイトの品質管理およびテストを行っていただきます。
・下記を行っていただきます。
-テスト計画の立案、テスト設計、テストケースの作成、テスト実施
-不具合の報告/分析
-検証ツールの導入/設定/操作
-品質向上活動の立案/実行
-ユーザーとの打ち合わせ/電話対応
-エンジニアへのフィードバック
-マニュアル作成
-設計書の更新 など

■求めるスキル
・Webサイトのテスト経験
・業務システムのテスト経験

【歓迎スキル】
・MySQLの経験

■最寄り駅
表参道(東京都)


上記の内容はQAエンジニアのフリーランス案件の一例であり、必須スキル・歓迎スキルや単価などは、案件とご自身のスキル・経験によって大きく変わってきます。

QAエンジニアの案件をもっとみる

QAエンジニア案件を提案してもらう

QAエンジニアの仕事に関するよくある質問

ここでは、QAエンジニアの仕事に関するよくある質問に答えていきます。

Q. フリーランスのQAエンジニアとして働くためには、どのようなスキルを身につける必要がありますか?

フリーランスのQAエンジニアとして働くためには、プログラミングスキル、テスト設計能力、品質管理に関する知識、コミュニケーション能力が必要です。

Q. フリーランスのQAエンジニアにとって、資格を取得するメリットは何ですか?

資格を取得することで、スキルの証明ができる、クライアントからの信頼が高まる、案件を獲得しやすくなるといったメリットがあります。

Q. QAエンジニアの平均年収はどのくらいですか?

QAエンジニアの平均年収は、スキルや経験によって異なりますが、400万円から600万円程です。

Q. QAエンジニアに向いている人はどんな人ですか?

QAエンジニアには、細部まで注意を払える人、わからないことをすぐ聞ける人、ユーザー視点を持てる人が向いています。

Q. QAエンジニアのキャリアパスには、どのようなものがありますか?

QAエンジニアのキャリアパスには、シニアQAエンジニア、QAマネージャー、QAコンサルタント、セキュリティエンジニア、テストアナリストなどがあります。

最後に

簡単4ステップ!スキルや経験年数をポチポチ選ぶだけで、あなたのフリーランスとしての単価相場を算出します!

※相場算出に個人情報の取得はおこないません。

QAエンジニア案件を提案してもらう

役に立った/参考になったと思ったら、シェアをお願いします。

関連案件

フリーランスの案件探しを エージェントがサポート!

簡単60秒

無料サポート登録

  1. STEP1
  2. STEP2
  3. STEP3
  4. STEP4
  5. STEP5
ご希望のサポートをお選びください

ログインはこちら