2020年分から65万円の青色申告特別控除の適用条件が変更に
65万円の青色申告特別控除を受けるなら電子帳簿保存か電子申告

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65万円の青色申告特別控除を受けるには、2020年分から電子帳簿保存またはe-Taxによる確定申告が必要です。ここでは2020年分からの変更点や電子帳簿保存、電子申告について解説します。

◆この記事の監修
あおば会計事務所 共同代表
税理士 小池 康晴氏
IT関連の企業やフリーランス(個人事業主)の顧客を多く持ち、それぞれのニーズを重視した税務アドバイスとコンサルティングを行う。IT業界の税務や新しいサービスの動向などにも精通している。
http://aoba-kaikei.jp/index.html

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0. 目次

1. 2020年分からの青色申告特別控除の変更点
2. 電子帳簿保存について
3. 電子申告(e-Taxによる確定申告)について

1. 2020年分からの青色申告特別控除の変更点

2018年度の税制改正により、2020年分の所得税確定申告から65万円の青色申告特別控除の要件が変わります。
現行では、下記表の(1)~(3)が65万円の青色申告特別控除の適用条件。2020年分からは、(1)~(3)に加えて電子帳簿保存による確定申告または電子申告(e-Taxによる確定申告)が条件です。2020年分の確定申告時に(1)~(3)の条件のみを満たしている場合は、55万円の青色申告特別控除が適用されます。

65万円の青色申告特別控除を受けるための要件
  2019年分の確定申告まで 2020年分の確定申告から
65万円の青色申告特別控除の要件 ⑴正規の簿記の原則で記帳
(一般的には複式簿記)
⑵申告書に貸借対照表と損益計算書などを添付
⑶期限内申告
左記の(1)~(3)
+
①電子帳簿保存による確定申告
または
②電子申告(e-Tax による確定申告)

参考 : 国税庁「平成 32 年分(2020 年分)所得税確定申告から青色申告特別控除額 基礎控除額が変わります!!」
https://www.nta.go.jp/publication/pamph/shotoku/h32_kojogaku_change.pdf

なお、10万円の青色申告特別控除について変更点はありません。

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2. 電子帳簿保存について

電子帳簿保存は、要件を満たした際に電子データで帳簿を保存できる制度です。コンピュータを使って作成する仕訳帳や総勘定元帳などが電子帳簿保存制度の対象となります。

電子帳簿保存の要件

電子帳簿保存するには、下記の条件を満たす必要があります。

・記録事項の訂正、削除を行った場合の事業内容を確認できること
・通常の業務処理期間を経過した後の入力履歴を確認できること
・電子化した帳簿の記録事項とその帳簿に関連する他の帳簿の記録事項との間において、相互にその関連性を確認できること
・システム関連書類等(システム概要書、システム仕様書、操作説明書、事務処理マニュアル等)を備え付けること
・保存場所に、電子計算機、プログラム、ディスプレイ、プリンタ及びこれらの操作マニュアルを備え付け、記録事項を画面、書面に整然とした形式及び明瞭な状態で速やかに出力できること
・取引年月日、勘定科目、取引金額その他のその帳簿の種類に応じた主要な記録項目により検索できること
・日付又は金額の範囲指定により検索できること
・二つ以上の任意の記録項目を組み合わせた条件により検索できること

引用元 : 国税庁「はじめませんか、帳簿書類の電子化!」
https://www.nta.go.jp/publication/pamph/sonota/0018004-061_01.pdf

電子帳簿によって2020年以降も65万円の青色申告特別控除を受けるには、その年中の仕訳帳と総勘定元帳に関して税務署長から承認を受ける必要があります(※)。

※2020年に限り、同年中に税務署長からの承認を受けて、その年の12月31日までに仕訳帳と総勘定元帳の電子帳簿を行うことで、65万円の青色申告特別控除を受けられます。

参考 : 国税庁「平成 32 年分(2020 年分)所得税確定申告から青色申告特別控除額 基礎控除額が変わります!!」
https://www.nta.go.jp/publication/pamph/shotoku/h32_kojogaku_change.pdf

電子帳簿の承認申請書

電子帳簿保存をするには、事前に税務署への「国税関係帳簿の電磁的記録等による保存等の承認申請書」と添付書類(※1)の提出が必要。提出期限は、帳簿の備付けを始める3ヶ月前までです(※2)。

※1 : 下記の書類を1部ずつ用意します。
・「承認を受けようとする国税関係帳簿の作成等を行う電子計算機処理システムの概要を記載した書類」
・「承認を受けようとする国税関係帳簿の作成等を行う電子計算機処理に関する事務手続の概要を明らかにした書類」
・「申請書の記載事項を補完するために必要となる書類その他参考となるべき書類」

※2 : 原則として、課税期間の途中に適用することはできません。

参考 : [手続名]国税関係帳簿の電磁的記録等による保存等の承認申請
https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/hojin/annai/10.htm

3. 電子申告(e-Taxによる確定申告)について

2020年分からも65万円の青色申告特別控除を受けるには、前項でご紹介した電子帳簿保存のほか、電子申告(e-Taxによる確定申告)する方法があります。
e-Taxは、所得税や消費税など国税に関する手続きをインターネット上で行えるシステムです。e-Taxを活用すると確定申告時に税務署へ行く必要がなくなるほか、画面上での自動的計算によって計算ミスを防げるというメリットがあります。

e-Taxを利用する際の流れ

e-Taxを利用する際は、下記の流れで準備します(※4)。

・マイナンバーカードの取得
・利用環境の確認
・ICカードリーダライタまたはスマートフォンを用意(※5)
・電子証明書の取得
・開始届出書の提出
・利用者識別番号の取得
・e-Taxのソフト(※6)または国税庁の「確定申告書等作成コーナー」で初期登録

初期登録が終わったら、e-Taxのソフトまたは国税庁の「確定申告書等作成コーナー」で確定申告書、青色申告決算書等を作成。作成し終わったら、電子証明書を添付して確定申告書、青色申告決算書等をe-Taxに送信します。

※4 :  2018年11月時点での手続きです。
※5 : マイナンバーカードの読み取りに使用します。
※6 : e-TaxのWebサイトから無償でダウンロード可能です。

なお、2019年1月から「マイナンバー方式」と「ID・パスワード方式」が導入され、e-Taxの利用手続きが簡便化する予定です。マイナンバー方式では、e-Taxの開始届出書の提出とe-TaxのID、パスワードの受領が不要に。ID・パスワード方式ではマイナンバーカード、ICカードリーダライタを用意する必要がなくなります。

参考:国税庁「e-Tax」
http://www.e-tax.nta.go.jp/

※本記事は2018年11月時点の情報を基に執筆しております。

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