PHPエンジニアとは?仕事内容や必要なスキル・フリーランス事情を解説

PHPエンジニアの仕事は、「PHP」というプログラミング言語を使って、Webサービス開発やWebアプリケーション開発、Webサイト構築などを行うことです。Webサービス開発にはPHP以外にも、HTMLやCSS、JavaScriptといったスキルが求められます。この記事では、実際の仕事内容やスキル、関連する資格などについて紹介。PHPエンジニアのキャリアパスや、フリーランスのPHPエンジニアを目指すためのポイントも解説します。

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PHPとは?

PHPとは、データベースの参照や追加、計算処理といったサーバー側の処理を記述できるプログラミング言語です。主にWebサイトやWebサービス(アプリケーション)を構築する際に使われます。PHPはサーバーサイドスクリプトとも呼ばれ、ユーザーからはソースコードが見えず、サーバー側で動作します。

Webエンジニアが使用するさまざまなプログラミング言語について知りたい方は「Webエンジニアが使用する言語とは」の記事もご覧ください。

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PHPエンジニアの仕事内容

PHPエンジニアのメイン業務は、PHPによるWebサービス開発です。ここでは、PHPエンジニアがシステム開発の中で担う役割についてお伝えします。

Webサービスのサーバーサイドプログラミング・運用

エンジニアは、WebサイトやWebサービス開発において、サーバー側の処理を記述したり、改修したりします。サーバー側の処理には、WebサイトへのログインやECサイトのショッピングカート、購買などがあります。また、コーディングや仕様を作成する際は、セキュリティ面にも配慮しなければいけません。

これらの仕事について具体的に知りたい方は、これらの記事も参考にしてみてくださいね。
PHPエンジニアとは|未経験からなることは可能?仕事内容や転職方法を解説
Webエンジニアの仕事とは?年収やスキル、Webプログラマーとの違いも解説

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PHPエンジニアの年収

ここではPHPエンジニアの年収の参考として、2021年4月時点におけるレバテックフリーランスの公開案件の月単価をもとに算出した年収例をご紹介します。

PHPエンジニアの年収相場
参照元 : PHPの求人・案件一覧

平均年収(フリーランス) 864万円
最高年収 1740万円
最低年収 180万円


なお、これは月単価の12ヶ月分を年収として計算したもので、あくまで目安の金額です。さらに、会社員とフリーランスとでは、社会保険料や税金の計算が異なる、会社員は月給のほかにボーナスもあるなど、収入の計算の仕方に違いがあるため、両者の金額を単純比較できないという点はご注意ください。

まず、PHPエンジニアの月単価相場は、2021年4月時点で平均72万円(年収864万円)でした。比較のために、ほかの言語の月単価相場を見てみましょう。たとえばPythonエンジニアは平均77万円(年収924万円)、Rubyエンジニアは平均80万円(年収960万円)です。

すでに述べたとおり、サーバーサイドスクリプトとしてPHPの人気が高い一方で、Pythonなどのシェアも増えつつあります。とはいえ、PHPエンジニアの評価が下がっているわけではなく、PythonやRubyエンジニアと近い水準にあることが分かるでしょう。

PHPのように成熟し、あらゆる現場で使われている言語でも、PythonやRuby並みの給与や報酬が得られる可能性があることは、これからPHPエンジニアを目指す方にとって良いニュースといえるでしょう。

関連記事 : PHPエンジニアの年収|JavaやRuby、Pythonとの相場比較も

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PHPエンジニアに必要なスキル

PHPエンジニアにはPHPのスキルに加え、Webサービスの開発環境構築やオブジェクト指向など、PHPを使いこなすための知識・スキルが求められます。業務上、WebサイトやWebサービスを構築するためのサーバーサイドプログラミングを手掛けるためです。

Web開発のスキル

PHPエンジニアに必要なスキルセットの例としては、「HTMLとCSS」「JavaScript(クライアントサイドスクリプト)」「PHP(サーバーサイドスクリプト)」「データベース」の4つが挙げられます。WebサービスやWebアプリケーションの開発には、幅広いスキルが必要とされます。

PHPフレームワークのスキル

PHPエンジニアには、携わる案件で使われているフレームワークの知識が求められます。フレームワークを利用することで作業効率が上がるだけでなく、チーム内のコードがある程度統一化され、バグも少なくすることができるためです。

PHPフレームワークとは、Webサービス開発の土台となるソフトウェアです。PHPフレームワークはWebサービスの開発に必要なクラスやライブラリを備えており、すべてのコードを一から記述する必要がなくなります。

PHPの代表的なフレームワークには、軽量で使いやすいことが評価されている「CakePHP」や、コードが読みやすく、AWSのSESやS3と連携がとれる「Laravel」などがあります。

オブジェクト指向のスキル

PHPエンジニアには、オブジェクト指向のスキルも求められます。PHPはクラスや継承といったオブジェクト指向の概念を取り入れた言語です。オブジェクト指向を身につけることで、コードの記述や仕様書の理解に役立つでしょう。

関連記事 : PHPの勉強方法|初心者におすすめの独学方法と学習ロードマップを紹介

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PHPエンジニアに役立つ資格

PHPエンジニアとしての実力やスキルを客観的に評価する資格として、「PHP技術者認定試験」が挙げられます。PHP技術者認定試験は、PHP技術者認定機構が主催するスキル証明のための試験です。試験区分は難易度やPHPのバージョンによって「PHP7技術者認定初級試験」「PHP5技術者認定初級試験」「PHP5技術者認定上級・準上級試験」「PHP5技術者認定ウィザード」に分かれています。以下で、ウィザードを除く3つの試験について説明します。

PHP7技術者認定初級試験

PHP7技術者認定初級試験は、PHPプログラミングの基本知識が問われる試験です。出題範囲はテキストや数の操作、繰り返しロジック、配列、関数とファイル、オブジェクト操作、Webフォームの作成など。主教材の『初めてのPHP(PHP7対応版)』(David Sklar=著、桑村 潤、廣川 類=監訳、木下 哲也=訳、O'Reilly Japan)や、PHPのマニュアルなどから出題されます。

資格名 PHP7技術者認定初級試験
試験日 随時
受験料 13,200円(税込)
合格基準 7割正解
試験形式 60分選択式(複数または単一選択)

※参考 : PHP7初級試験 - PHP技術者認定機構

PHP5技術者認定初級試験

PHP5技術者認定初級試験は、PHP7技術者認定初級試験と同じく、基本的なPHPプログラミングのスキルが問われる試験です。PHP7へのバージョンアップに伴い、一時停止されていましたが、2019年7月より再開されました。問題は主に『初めてのPHP5 増補改訂版』(David Sklar=著、桑村 潤、廣川 類=訳、O'Reilly Japan)から出題されます。

資格名 PHP5技術者認定初級試験
試験日 随時
受験料 13,200円(税込)
合格基準 7割正解
試験形式 60分選択式(複数または単一選択)

※参考 : PHP5初級試験 - PHP技術者認定機構

PHP5技術者認定上級・準上級試験

PHP5技術者認定上級・準上級試験は、PHPの言語仕様の知識や実務能力が問われる試験です。PHPの文法に加え、Webプログラミングやセキュリティ実装のためのテクニックといった高度な内容も出題されます。
上級を取得すれば、優れたプログラミングスキルを持つPHPプログラマーであると証明できるでしょう。また準上級を取得すれば、オンラインマニュアルなどを参考にしてプログラミングできることの証明となります。「上級」認定には正答率7割以上、「準上級」認定には正答率5割〜7割の成績が必要です。

資格名 PHP5技術者認定上級・準上級試験
試験日 随時
受験料 16,500円(税込)
合格基準 上級試験合格 / 7割以上の正解
準上級試験合格 / 5割以上7割未満の正解
試験形式 120分選択式(複数または単一選択)

※参考 : PHP5上級試験/準上級試験 - PHP技術者認定機構

関連記事 : PHPの資格・PHP技術者認定試験の難易度や種類、勉強方法

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PHPエンジニアの需要・将来性

ここでは、PHPエンジニアの需要や将来性について解説します。

PHPの需要は高い

まずはPHPの需要について見ていきましょう。レバテックの独自データにもとづく2019年度のプログラミング言語別求人案件ランキングにおいて、PHPは正社員エンジニアの新規求人割合ランキング、フリーランスエンジニアの新規案件割合ランキングの両方でJavaに次ぐ2位にランクインしています。

※参考 : 【2020年7月発表】プログラミング言語別求人案件ランキング

あくまでレバテックのデータにもとづくランキングではありますが、PHPの需要は依然として高いといえるでしょう。

今後も一定の将来性が期待できる

高いシェアを維持しているPHPですが、RubyやPythonをサーバーサイドスクリプトとして使うケースも増えています。

ただし、PHPはいまだに多くのWebサービスやアプリケーションで採用されています。開発実績や蓄積されたノウハウ量を考えると、PHPのニーズがすぐに尽きることは考えづらいため、PHPエンジニアの将来性は今のところ安定しているといえるでしょう。

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PHPエンジニアとして今後も活躍していくには

PHPエンジニアとして活躍していくにはPHPだけでなくほかの言語を取得すると良いと言われています。ここでは、PHPと同様に人気が高い言語であるRuby、Python、Javaの将来性について紹介します。将来性をふまえて、次に取得する言語を検討してみましょう。

Rubyの将来性

Rubyは日本で開発されたプログラミング言語ということもあり、PHPと同じく日本語の資料が豊富で、初心者も学習しやすいといえる言語です。また、Ruby on RailsというWebアプリケーションフレームワークが用意されているため短期間で開発がしやすいのも特徴で、多くのスタートアップ企業やベンチャー企業で採用されています。実行速度などを懸念する声はあるものの、現状の需要を考えると、一定の将来性が見込める言語といえるでしょう。

関連記事 : Rubyの将来性|PHP・Pythonとの比較や今後の需要、求人動向を解説

Pythonの将来性

近年、世界で最も注目されている言語といえるのがPythonです。Stack Overflow Developer Surveyの開発者に対する調査で、Pythonは「使用していないが学びたい言語」のアンケートで2017年から2020年まで4年連続で1位に選ばれていることからも、注目度の高さがうかがえます。Pythonはデータサイエンス分野との相性がよく、機械学習に適した言語であるため、今後も需要の伸びが見込まれています。

※参考 : Stack Overflow Developer Survey 2020

関連記事 : Pythonの将来性|Ruby・Javaとの比較や需要、転職のメリットを解説

Javaの将来性

Javaは多くの企業やプロジェクトで採用されてきた実績と長い歴史があり、業務システム、組み込みシステム、Webアプリ、スマホアプリなど多様な分野で利用されていることからもいまだにトップクラスの人気を誇る言語です。今後しばらくは安定した需要が見込める、将来性のある言語といえるでしょう。

関連記事 : Javaの将来性|Javaエンジニアの今後の需要や現状の求人案件数は?

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PHPエンジニアのキャリアパス

この項では、PHPエンジニアのキャリアパスについて解説します。

サーバーサイドエンジニア

まずは、PHPエンジニアとして培ったサーバーサイド技術のスキルを活かして、サーバーサイドエンジニアになる道が考えられます。サーバーサイドエンジニアとは、Webサービスやアプリケーション開発における、サーバー側の処理を担当するエンジニアです。

PHPエンジニアも、広義ではサーバーサイドエンジニアに含まれることがあります。そのため、PHPエンジニアとしてのスキルを磨いておけば、サーバーサイドエンジニアになった際、PHPの開発環境や開発フレームワークなどを整備できる人材として重宝されるでしょう。

サーバーサイド開発の求人・案件一覧

システムエンジニア(SE)

システムエンジニア(SE)としてシステム開発に関わる道も考えられます。システムエンジニアの主な仕事は、システム開発における要件定義や設計です。PHPエンジニアの経験を活かし、Webサービスの設計や要件定義などの求人・案件に挑戦できるでしょう。

SE (システムエンジニア)の求人・案件一覧

プロジェクトマネージャー(PM)

PHPエンジニアから上流工程のエンジニアを経て、プロジェクトを束ねるプロジェクトマネージャー(PM)になる道も考えられます。プロジェクトマネージャーの主な業務は、システム開発プロジェクトがスムーズに進むように、人員や予算などを管理することです。システム開発の知識だけでなく、ビジネスパーソンとしての高いスキルも要求されます。

プロジェクトマネージャー(PM)の求人・案件一覧

関連記事 : 約7割のPHPerは「エンジニアをやめたいと思ったことはない」と回答

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フリーランスのPHPエンジニアになるには

この項では、フリーランスのPHPエンジニアとして活躍するために必要なことを解説します。フリーランスは基本的に、即戦力が求められる働き方です。そのため、実務経験やPHPエンジニアとしてのスキルは、一定水準以上でなくてはなりません。

Web開発のスキルを身につける

ほかの職種からPHPエンジニアを目指す人は、まずHTML・CSS、JavaScript、データベースなどのWeb開発スキルを身につけましょう。このスキルセットはWeb開発では必須です。PHPエンジニアに限らず、Web開発の領域でフリーランスエンジニアを目指したい方は、身につけておきましょう。

PHPとフレームワークのスキルを身につける

フリーランスのPHPエンジニアとして対応できる案件の幅を広げるには、フレームワークのスキルが必須といえます。フリーランス案件では多くの場合、案件ごとにフレームワークが指定されています。複数のフレームワークを使いこなせれば、幅広い案件に挑戦できるでしょう。フリーランスとして活躍し続けるためには、トレンドとなっているフレームワークなど、最新情報のキャッチアップと自己研鑽を徹底する必要があります。

エンジニア未経験者はまずスクールで学ぶ

エンジニア職自体が未経験の方は、システム開発の基礎を学ぶためにも、プログラミングスクールの活用が有効です。スクールでWeb開発のスキルとPHP、フレームワークの知識を身につけ、PHPエンジニアとして活躍するための土台を作るのが良いでしょう。

スクール修了後はPHPエンジニアとして就職・転職し、勤務しながら実務経験を積むことが望ましいです。フリーランスを名乗るのであれば、ほかのPHPエンジニアより頭ひとつ抜けた実力を身につけなければなりません。PHPは学習しやすいうえに、さまざまなシステムで広く使われていることから、PHPを書けるというエンジニアは数多く存在します。そのため、フリーランスを目指す人は、より高いスキルの習得を目指して、努力を継続する必要があるでしょう。

関連記事 : PHPの在宅案件・求人はある?転職や副業で在宅ワークの仕事をするには

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PHPエンジニアに関するよくある質問

ここでは、PHPエンジニアに関するよくある質問に答えていきます。

Q. PHPエンジニアの業務にはどのようなものがありますか?

PHPエンジニアは業務システム開発、Web開発、ゲーム開発等のPHPを使用するさまざまなサービスの開発業務を担います。

Q. PHPエンジニアはどのようなキャリアパスに進むことができますか?

PHPエンジニアはPHPスペシャリスト、プロジェクトマネージャー、CTO等のキャリアパスに進むことができます。

Q. PHPエンジニアの平均年収はどの程度ですか?

PHPエンジニアの平均年収は約556万円です。

Q. PHPフレームワークにはどんな種類がありますか?

PHPフレームワークにはLaravel、CakePHP、Symfony、CodeIgniter、ZendFramework、FuelPHP等の種類があります。

Q. PHPエンジニアとして活躍するには、どのような知識やスキルが必要ですか?

PHPエンジニアとして活躍するにはPHPの基礎知識、データベースの設計や開発スキル、フレームワークの知識、マネジメントスキル等が必要です。

※本記事は2022年1月時点の情報を基に執筆しております。

最後に

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