業務委託契約書の印紙について

M.Y 34歳 女性

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業務委託契約書の印紙について教えて下さい。

業務委託契約書は国の定める「課税文書」のうち、主に第2号および第7号文書に該当します。契約書に記載された取引金額によって貼付すべき収入印紙の金額が異なるため、印紙税率を事前に確認することが重要です。

詳しい解説はこちら

1.印紙税の役割と課税文書の定義について

印紙税とは一定額以上の契約書や領収書、為替・約束手形などを発行する場合に、書面の作成者に課せられる流通税を指します。
例えば不動産の譲渡や約束手形のほか、業務委託契約書など、特に重要な書類に関しては、その信頼性を高める意味で収入印紙の貼付が義務付けられています。書面作成者は金額に応じて規定の収入印紙を貼付し、割り印を押すことで印紙税の納税義務を果たしたことになります。

収入印紙は財務省によって発行され、国庫収入に充てられる証票です。実際の書類に記載された金額が1万円以下であれば非課税ですが、1万円を超える場合はその金額が上がるごとに、比例的に印紙税額も上昇します。

印紙税は、印紙税法で定められた「課税文書」と呼ばれるものに対して課せられます。課税文書は第1号文書から第20号文書までに分類されており、国税庁のホームページで確認することが可能です。

■課税文書の定義

  • 国税庁が開示する印紙税法別表第一において、課税対象となる文書であることが記載されている場合。
  • 契約を取り交わす両者が、課税に関わる証明書として作成した文書である場合。
  • 書面に記載された取引金額が1万円以下の非課税文書でない場合。

書面ごとに印紙税の金額が異なるほか、国税庁によって定期的に税率が見直される場合もあるため、その都度税率の確認が必要です。万一、収入印紙の貼付義務を怠った場合や規定の方法で割印を行わなかった場合は、「過怠税」と呼ばれる追徴税が発生しますので、十分に注意しましょう。

2.業務委託契約書に貼付する収入印紙の金額を確認しましょう

企業がコスト削減や作業の効率化を図るため、業務の一部または全部を外注することを業務委託と呼びます。その際に取り交わされるのが業務委託契約書です。業務委託契約は大きく分けて「請負契約」と「委任契約」の二種類に分類されることが多く、いずれも書式によっては書面に印紙を貼付する必要があります。契約書に貼付する収入印紙の金額は印紙税法で定められた基準に従いましょう。

■印紙税率

書面に記載された金額が1万円以下の場合は非課税ですが、100万円以下は200円、200万円以下は400円など、契約金額に応じて印紙税も段階的に上昇します。

■請負契約

請負契約とは、請け負った作業を完遂する義務のある契約で、契約書の記載額に応じて200円から60万円までの印紙税が必要です。業務委託契約の場合は、請負に関する契約をまとめた「2号文書」および、継続的取引の基本となる契約をまとめた「7号文書」と呼ばれるものが多数を占めています。

  • 第2号文書

    契約金額の記載がない場合や契約期間が3ヶ月以内で、更新に関する取り決めがない場合は200円の印紙を貼付します。

  • 第7号文書

    契約期間が3ヶ月以上の場合は継続的取引と見なされ、一律で4000円分の収入印紙が必要です。

■委任契約

委任契約には完遂義務はありませんが、責任感を持って一定レベル以上の成果をあげることは大変重要です。委任契約に関しては、基本的に収入印紙の貼付義務はありません。

収入印紙の支払い義務は書面の作成者にありますが、受託側と委託側の双方で契約書を保管する場合は契約書が2部必要となるため、収入印紙にかかる費用を折半することが多いようです。企業によって慣習やルールがある場合には、そのルールに従うと良いでしょう。

印紙税は国税ですが、収入印紙の支払い義務者については国税庁で決定されていないため、事前に確認・調整しておく必要があります。 過怠税の発生を防ぐ上でも、必ず事業者の管轄する税務署で最終確認することをお勧めします。

3.業務委託契約における契約書作成と作業遂行の流れ

業務委託契約書は、双方が事前に内容をよく理解し、納得した上で取り交わすことが大切です。契約後のトラブルを防ぐためにも、一連の流れを踏まえておきましょう。ここでは、業務委託契約を締結する際の一例についてご説明します。

  1. 業務委託契約書の草案作成

    業務委託は、基本的に委託側と受託側の二者関係で成立します。委託側は受託側に対して求める作業内容を正確に伝え、受託側は自身が引き受ける作業内容を十分に理解しなければなりません。受託者に支払われる報酬や作業に必要な期間、受託側が委託側に報告すべきポイントなど、多数の項目をひとつずつ丁寧に確認することも必要です。また、作業中にかかる費用負担や完了後のシステムの著作権、トラブル対応や契約解除条件などについても綿密に話し合うことをお勧めします。

  2. 契約書の内容確認および修正

    受託側・委託側の話し合いを元に作成された業務委託契約書に不備がある場合や、両者のいずれかに納得できない部分がある場合は、契約前にきちんと修正や折衝を行います。委託側と受託側は対等な関係にあるべきです。すべての項目について見落としがないよう十分に注意しましょう。

  3. 契約の締結

    契約書の内容について委託者と受託者が確認・納得した上で、いよいよ契約を締結します。たいていの場合、業務委託契約書は2通作成され、双方それぞれが保管します。

  4. 収入印紙の貼付と割り印

    契約書の内容に応じた金額の収入印紙を貼付し、最後に割印を押して契約完了となります。契約書が複数枚にのぼる場合はページのつなぎ目部分に割印を行い、契約書の複製や差し替えができないようにするのが通例です。

業務委託契約では、相互の信頼関係が極めて重要です。
案件を受託した場合は、契約書に従い、誠実かつ責任感を持って作業を遂行しましょう。

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