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保険料や将来受け取る金額は?会社員の厚生年金との違いを比較します
個人事業主の年金

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個人事業主は国民年金、会社員は厚生年金に加入しますが、それぞれ保険料や将来受けとる年金額が異なります。

例えば、社会人6年目のSE(※)が28歳でフリーランスに転向し、個人事業主になったと仮定して、現時点での数値を基にシミュレーションした場合、
Totalで支払う年金保険料は703万8000円です。一方、60歳まで会社員を続けた際の年金保険料は2037万8445円で、その差は1334万445円になります。

また、上記の設定において65歳から受けとるひと月あたりの年金見込額は、国民年金が7万5781円、厚生年金では16万6095円で差額は9万315円です。厚生年金は保険料が高い分、将来受給する年金が多くなります。

ここでは国民年金、厚生年金の保険料や見込額の計算式のほか、個人事業主が将来受けとる年金額を増やす方法をご紹介します。

※物価変動等により、上記計算結果も変動する可能性があります。
※平均標準報酬額を32万8667円(23歳から27歳まで)、51万4930円(28歳から59歳まで)と想定。

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目次

公的年金制度の対象年齢
国民年金の内容
厚生年金の内容
国民年金と厚生年金の保険料比較
年金見込額の算出方法
個人事業主が年金額を増やす方法
国民年金への切り替え

公的年金制度の対象年齢

右を向き自分を指差す男性の画像

日本では、基本的に20歳以上60歳未満のすべての人が公的年金制度の対象となっており、これを「国民皆年金」といいます。

日本の公的年金は2種類

日本の公的年金は、20歳以上60歳未満のすべての人が加入する国民年金(老齢基礎年金)と、会社員や公務員などが加入する厚生年金(老齢厚生年金)の2種類です。

  対象者
国民年金 日本在住で20歳以上60歳未満の人
厚生年金 会社員や公務員、私立学校の教職員、条件を満たしたパートタイマーなど

「公務員は厚生年金ではなく共済年金じゃないの?」と思う方がいるかもしれませんが、共済年金は2015年10月に厚生年金に統一されたため、公務員なども厚生年金に加入することになりました。

パートタイマーも条件を満たせば厚生年金に加入する

会社員なら基本的に厚生年金に加入しますが、パートタイマーとして働く人も、下記の条件を満たすと加入します。

(1)1週間あたりの決まった労働時間が20時間以上あること
(2)1ヶ月あたりの賃金が88000円以上であること
(3)雇用期間の見込みが1年以上であること
(4)学生でないこと
(5)下記のいずれかに該当すること
・常時501人以上の企業(特定適用事業所)で働いている
・従業員数が500人以下の会社で働いていて、社会保険に加入することについて労使で合意がなされている(2017年4月から)

引用元:厚生労働省「平成28年10月から厚生年金保険・健康保険の加入対象が広がっています!(社会保険の適用拡大)」

年金をもらえるのは何歳から?

20歳から60歳になるまで年金保険料を納めた人で下記に当てはまる場合は、原則として65歳になると年金を受給することができます。

・男性:昭和36年4月2日生まれ以降
・女性:昭和41年4月2日生まれ以降

年金は65歳になってから受けとるのが基本ですが、それよりも前に受給したいときは、「老齢基礎年金の繰上げ受給」や「老齢厚生年金の繰上げ受給」といった制度を利用するのも1つの方法。この制度では、所定の手続きを行うことで、60歳から65歳までの間にも受給(繰り上げ受給)することができます。

ただし前倒しして年金をもらうことになるため、1ヶ月あたりの受給額は、65歳になってから受けとるよりも少なくなるという点に注意してください。

関連記事:個人事業主の国民年金への切り替えについて

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国民年金の内容

複数の手が重なっている画像

ここでは国民年金の保険料や年金額、被保険者の種類などを確認しましょう。

国民年金は職業に関わらず加入する

国民年金は、原則として20歳以上60歳未満の人が職業に関係なく加入する年金です。

国民年金の保険料を20歳から60歳になるまで40年間納めた人は、65歳になったときに満額を受けとることができます。ちなみに2019年度の国民年金の満額は78万100円で、ひと月あたり6万5008円です。

国民年金は、「資格期間」が10年以上あれば受給することができますが、保険料の納付済み期間によって受けとれる年金額が異なります。

資格期間って?

国民年金の資格期間とは、下記の期間を合算したものです。

・国民年金の保険料を納めた期間や免除された期間
・サラリーマンの期間(船員保険を含む厚生年金保険や共済組合等の加入期間)
・年金制度に加入していなくても資格期間に加えることができる期間(「カラ期間」と呼ばれる合算対象期間)※

引用元:新たに年金を受けとれる方が増えます(受給資格期間25年→10年)

※「カラ期間」の対象例は、下記のとおりです。

・1986年3月以前にサラリーマンの配偶者だった期間
・1991年3月以前に学生だった期間
・海外に住んでいた期間
・脱退手当金の支給対象となった期間

国民年金の被保険者は3種類

国民年金の加入者は「第1号被保険者」「第2号被保険者」「第3号被保険者」の3種類に分けられ、それぞれ対象者や保険料の納付方法が異なります。

公的年金の2階建て構造を示した画像

第1号被保険者

対象者:個人事業主や学生、無職の人など
納付方法:納付書による金融機関での支払い、口座振替など

なお、第1号被保険者の学生で所得が一定以下の場合、手続きを行うと在学中の保険料納付が猶予される「学生納付特例制度」があります。この制度の注意点として、適用された期間は「資格期間」に含められる一方で、年金額を計算する際の対象期間にはならないということを覚えておきましょう。

学生以外の第1号被保険者で、収入が減ったり失業したりして国民年金保険料を納めるのが難しい場合は、保険料免除制度や納付猶予制度を利用することが可能です。

ただし免除期間については、保険料を納めた場合に比べて2分の1(2009年3月までの免除期間は3分の1)の年金額になるので注意してください。

納付猶予期間は、学生納付特例制度と同様に「資格期間」には該当しますが、受けとる年金額を計算する際の対象期間には含められません。

つまり学生納付特例制度や保険料免除・納付猶予制度を利用した場合、保険料を40年間納めたときよりも将来受けとれる年金額は少なくなります。

ただしこれらの制度を利用した期間から10年以内であれば、保険料を後から納めて(追納して)年金額を満額に近づけることが可能です。

第2号被保険者

対象者:厚生年金が適用される事業所で働く人(65歳以上で年金を受給している人を除く)
納付方法:勤務先で給与から天引き

会社員の場合、後述する厚生年金に加入するのが基本で、このとき自動的に国民年金にも入ります。

厚生年金保険料には国民年金の分も含まれており、保険料はひと月あたりの給与によって決まるのが特徴です。

第3号被保険者

対象者:第2号被保険者の配偶者(20歳以上60歳未満の人)※
納付方法:自己負担なし

第3号被保険者の場合、第2号被保険者が加入する年金制度が保険料を負担するため、自身で納める必要はありません。

※「年間の収入が130万円以上で健康保険の被扶養者にならない場合」「年間の収入が130万円未満でも配偶者の収入の2分の1以上の場合」は第1号被保険者になります。

国民年金の保険料

第1号被保険者や任意加入被保険者の場合、保険料は1ヶ月あたり1万6410円です(2019年度の場合)。なお、まとめて前払いすると、納める保険料が割引される「国民年金前納割引制度」もあります。

任意加入者とは、下記に該当する人で、60歳になってからも国民年金に加入する方を指します。

・60歳までに国民年金の受給資格を満たしていない(資格期間が10年に満たない)人
・保険料の納付済み期間が40年に達しておらず、追納して満額を受けとりたい人

厚生年金に加入している方は、任意加入制度の対象外です。

関連記事:フリーランスなら押さえておきたい!今さら聞けない「税金・保険・年金」のキホン

厚生年金の内容

豚の貯金箱に金貨を入れようとしているビジネスマンの画像

個人事業主は国民年金に加入する一方で、会社員は厚生年金に加入します。このとき自動的に国民年金の第2号被保険者となり、勤務先の会社を通して国民年金の分も含めた厚生年金保険料を納めます。

厚生年金の保険料

厚生年金は、加入期間と納めた保険料によって受給額が決まるのが特徴。納付する保険料は、「標準報酬月額」や「標準賞与額」に応じて変わります。

標準報酬月額と標準賞与額って?

標準報酬月額の意味を知るためには「報酬月額」について知る必要がありますが、こちらは基本給に通勤手当、残業手当などの各種手当を加えたひと月あたりの総支給額を指します。報酬月額には、臨時的に支払われるものや3ヶ月を超える期間ごとに支給される賞与は含まれません。

標準報酬月額は基本的に「定時決定」という方法で年に1回決められ、4~6月の報酬月額の合計を3で割った報酬月額(3ヶ月間の平均の報酬月額)と、日本年金機構の「厚生年金保険料額表」を基に決定されます。

標準報酬月額の基になる報酬月額の範囲の例は、下記のとおりです。

・報酬月額が31万円以上〜33万円未満→標準報酬月額は32万円(等級20)
・報酬月額が33万円以上〜35万円未満→標準報酬月額は34万円(等級21)
・報酬月額が35万円以上〜37万円未満→標準報酬月額は36万円(等級22)

たとえば4月~6月の平均の報酬月額が32万8667円の場合、標準報酬月額は32万円(等級20)となります。

厚生年金の保険料率は18.300%なので、このケースでのひと月あたりの保険料は5万8560円(32万円×18.300%=5万8560円)です。ただし厚生年金は企業と折半して支払うため、自己負担額を計算する際の保険料率は9.150%で、給与から天引されるのは2万9280円(32万円×9.150%=2万9280円)になります。

参考:日本年金機構のWebサイト「平成29年9⽉分(10⽉納付分)からの厚⽣年⾦保険料額表」

なお、標準賞与額とは、賞与の総支給額から1000円未満を切り捨てた金額のことです。標準賞与額の1ヶ月あたりの上限は150万円で、「賞与」や「ボーナス」、「手当」などの名称を問わず、支給回数が年に3回以下のものが対象となります。

標準賞与額にかかる保険料を計算する際、保険料率は標準報酬月額と同様に18.300%(自己負担分を計算するときは9.150%)です。

関連記事:個人事業主の社会保険の加入義務とは?

国民年金と厚生年金の保険料比較

積み上げられた金貨の上に腰掛ける木の人形の画像

ここでは、国民年金と厚生年金の保険料の違いを比較します。今回はキャリアの選択肢としてフリーランスへの転向を考えているエンジニアということで、下記の設定で計算を行います。

・社会人6年目(4月で28歳になる)
・大学卒業後2年間はプログラマー、3年間はSE

下記の表を基にして、社会人6年目の時点で個人事業主になった場合と、現職の会社で60歳になるまでSEとして働く場合の年金保険料を比較しましょう。

なお、厚生年金保険料の計算に必要な標準報酬月額ですが、月収・賞与ですが、ここでは厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」(2014年~2018年)におけるプログラマー、SEの給与・賞与の金額を基に設定しています(2019年以降の数値は、2018年の同資料における各年齢へ対応するSEの金額を参照)。

1年あたりの年金保険料

年齢(年度) 国民年金
(老齢基礎年金)
厚生年金
(老齢厚生年金)
20歳(2011年) 18万240円 -
21歳(2012年) 17万9760円 -
22歳(2013年) 18万480円 -
23歳(2014年) - 26万7137円
24歳(2015年) - 27万2951円
25歳(2016年) - 40万2173円
26歳(2017年) - 41万6547円
27歳(2018年) - 40万3149円
28歳~29歳
(2019年~2020年)
19万6920円※ 40万3149円
30歳~34歳
(2021年~2025年)
19万6920円※ 49万5198円
35歳~39歳
(2026年~2030年)
19万6920円※ 55万6686円
40歳~44歳
(2031年~2035年)
19万6920円※ 56万3457円
45歳~49歳
(2036年~2040年)
19万6920円※ 59万6763円
50歳~54歳
(2041年~2045年)
19万6920円※ 64万5258円
55歳~59歳
(2041年~2045年)
19万6920円※ 59万6580円

※2019年度の国民年金保険料(ひと月あたり1万6410円)を基に算出しています。
※物価変動等により、上記計算結果も変動する可能性があります。

60歳まで会社員として働く場合の保険料

会社員を60歳まで続けるときの保険料は、20歳~22歳の国民年金保険料と23歳から59歳までの厚生年金保険料を足して求めます。

54万480円(20歳~22歳の国民年金保険料)+1983万7965円(23歳から59歳までの厚生年金保険料)=2037万8445円

28歳で個人事業主になる場合の保険料

27歳で会社員を辞め、28歳から個人事業主になった場合の保険料は、20歳~22歳の国民年金保険料と23歳から27歳までの厚生年金保険料、28歳から59歳までの国民年金保険料を足して求めます。

54万480円(20歳~22歳の国民年金保険料)+176万8691円(23歳から27歳までの厚生年金保険料)+630万1440円(28歳から59歳までの国民年金保険料)=860万3877円

60歳まで会社員の場合と、28歳から個人事業主になった場合の40年間の保険料の差額

上記で算出した保険料を基に計算すると、会社員を続けたケースと個人事業主になった場合の差額は1177万4568円です。

2037万8445円-860万3877円=1177万4568円

表からもわかるように、年齢・給与が上がるにつれて厚生年金保険料は高くなっています(55歳~59歳を除く)。一方、国民年金保険料は給与の影響を受けないこともあり増減が少なく、厚生年金保険料との差額が年々大きくなって上記のような違いが出ています。

関連記事:年金の切り替えと退職金

年金見込額の算出方法

ノートパソコンの前で顎に手をあて考える女性の画像

国民年金や厚生年金の見込額を知りたい場合、日本年金機構が誕生日月に送付する「ねんきん定期便」を活用する方法があります。

ねんきん定期便とは、年金保険料の納付実績や将来の受給見込額などを記載した書類のことで、2009年度から送付されるようになったものです。

毎年送られるねんきん定期便の様式は、50歳未満と50歳以上で異なります。50歳未満の場合は将来受けとる年金の見込額が書かれていますが、50歳以上の場合はこれまでの加入実績に基づいた年金額が記載されています。

加入実績に応じた年金額ということは、その先に支払う保険料は考慮されずに計算されたものということです。つまり50歳未満の方が見込額を知りたいときは、自分で計算する必要があります。

ここでは、2011年度までねんきん定期便に同封されていた計算シートの式を基に、前段と同じく60歳になるまで会社員を続けた場合と、28歳で個人事業主になった場合の年金額を算出します。

ねんきん定期便は2012年度からはがき形式になり、このときから計算シートは同封されていないので、お持ちでない方は下記の計算式を参考にしてください。

なお、見込額を算出する際は、保険料の計算時と同様に下記の設定にしています。

・社会人6年目(4月で28歳になる)
・大学卒業後2年間はプログラマー、3年間はSE

国民年金の見込額

見込額を知りたいときは、これまでの加入実績に基づく年金額※と、今後加入する期間に基づく年金額を算出する必要があります。
※厚生年金に加入した期間も加入実績として扱われます。

ここでは学生納付特例制度や国民年金付加年金制度を利用せずに、20歳から国民年金保険料を納めた場合を想定して計算します。

なお、国民年金付加年金制度とは、国民年金保険料に上乗せして毎月400円(付加保険料)を支払うことで、将来受けとる年金額を増やせる制度のことです。

これまでの加入実績に応じた年金額

78万100円×96月/480月+200円×0月(付加保険料の納付済月数)=15万6020円

まず、20歳から27歳までの加入実績に基づいた年金額を算出します。

計算式の最初にある「78万100円」は、2019年度における国民年金の満額です。

国民年金を満額受けとれるのは480ヶ月(40年)保険料を支払った人ですが、28歳時点での支払い済み期間は96ヶ月(8年)のため、上記のような金額になります。

学生のときに「学生納付特例制度」を24ヶ月(2年)利用したのであれば、(1)の「96月」の箇所が「72月」(96-24=72)になるので、金額は11万7015円です。

今後加入する期間に基づいた年金額

78万100円×384月/480月+200円×0月(付加保険料の納付済月数)=62万4080円

28歳から60歳までの期間は384ヶ月(32年)なので、その月数を基に計算します。

国民年金の見込額

15万6020円+62万4080円=78万100円

これまでの加入実績に応じた年金額と、今後加入する期間に基づいた年金額を足します。

保険料を40年間納めた場合は満額を受けとれる計算になりますが、2年間学生納付特例制度を利用した場合は74万1095円(11万7015円+62万4080円=74万1095円)で、満額と比べて3万9005円(78万100円-74万1095円=3万9005円)少なくなります。

厚生年金の見込額

23歳から27歳までの平均標準報酬額を32万7567円、28歳から59歳までの平均報酬額を51万4930円と仮置きして年金額を算出します。

なお、ここでの平均標準報酬額は、保険料の計算時と同様に厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」(2014年~2018年)におけるプログラマー、SEの給与・賞与の金額をベースに、ねんきん定期便の計算シートにある平均の標準報酬額((月収×12+賞与)/12)のやり方に則り仮置きしています。

これまでの加入実績に応じた年金額

32万8667円×5.481/1000×60月≒12万9268円

「5.481/1000」は厚生年金の金額を算出する際に乗じる「給付乗率」で、2003年4月以降は一律でこの乗率を計算に使っています。

平均標準報酬額に給付乗率と厚生年金の加入月数を乗じると、これまでの加入実績に基づく年金額は12万9268円となります(厚生年金法第三条に基づき、50銭以上1円未満は切り捨ています)。

参考:e-GovのWebサイト「厚生年金保険法施行令」

今後加入する期間に基づいた見込額

51万4930円×5.481/1000×384月≒108万3775円

こちらも同様に、平均標準報酬額に給付乗率と今後の厚生年金の加入月数を乗じ、端数を切り捨てると、108万3775円という金額が導かれます。

厚生年金の見込額

12万9268円+108万3775円=121万3044円

これまでの加入実績に基づいた年金額と、今後の加入期間を基に算出した見込額を足すと、将来受けとる年金の見込額は121万3044円となりました。

国民年金と厚生年金の年金額を比較

会社員を60歳まで続けた場合と、28歳で個人事業主になった場合の1年あたりの年金額には、下記のような差が生じます。

  国民年金 厚生年金 国民年金 + 厚生年金
(1)会社員を60歳まで続けた場合 78万100円 121万3044円 199万3578円
(2)28歳で個人事業主になった場合 78万100円 12万9268円 90万9368円
(1)と(2)の差額 0円 108万3776円 108万3776円

ちなみにひと月あたりの年金額は、(1)が16万6095円、(2)が7万5781円でその差は9万315円です。

なお、年金見込額は、日本年金機構の「ねんきんネット」でも試算することができます。計算に際して利用登録が必要ですが、これまでの年金記録や将来の年金見込額を確認できるため、より正確な年金額を知りたい場合は活用してみてはいかがでしょうか。

参考:日本年金機構「ねんきんネット」

なお、国民年金、厚生年金を受給する際は、税金や社会保険料がそこから差し引かれるため、「手取り金額」は見込額よりも少なくなることにご注意ください。

関連記事:フリーランスが将来・老後のマネープランを考えるときに知っておきたいこと

個人事業主が年金額を増やす方法

積み上げられた硬貨と光る電球を持つ手の画像

先述のとおり、厚生年金に加入する会社員と、国民年金に加入する個人事業主では、将来受けとる年金額に差が生じます。

個人事業主の方が将来受けとる年金額を多くしたいときは、国民年金の上乗せとして、下記の制度に加入するのも1つの方法です。

国民年金付加年金制度

国民年金の第1号被保険者あるいは任意加入被保険者は、毎月の保険料に上乗せして付加保険料を支払うことで、将来受けとる年金額を増やせます。

付加保険料は月額400円で、納付の申込みは市区町村の窓口で行います。

たとえば28歳から59歳まで国民年金付加年金制度に加入した場合、32年間で支払う保険料と将来上乗せして受けとれる年金額は、下記のとおりです。

28歳から59歳まで支払う付加保険料

400円×384ヶ月=15万3600円

384ヶ月(32年間)付加保険料を支払う場合、その合計金額は15万3600円です。

将来受けとれる金額

200円×384ヶ月=7万6800円

付加年金額の計算式は「200円×付加保険料納付月数」ですので、384ヶ月支払った場合は1年あたり7万6800円受けとることができます。

ちなみに、ひと月あたりの付加年金額は下記のとおりです。

7万6800円÷12ヶ月=6400円

付加保険料は384ヶ月支払うと合計金額が15万3600円になりますが、65歳になってから受けとる年金には1年あたり7万6800円上乗せされるので、2年受給すれば元を取ることができます。

なお、後述する国民年金基金に加入する場合、国民年金の付加保険料の申込みは不要のためご注意ください。

国民年金基金

国民年金基金は、厚生年金に加入する会社員との年金額の差を無くすためにできた公的年金制度で、下記のいずれかに該当する方が加入できます。

・国民年金の第1号被保険者
・60歳以上65歳未満で国民年金に任意加入している方
・海外に住んでいる方で国民年金に任意加入している方

国民年金基金の掛金は所得控除の対象となるので、確定申告することで所得税や住民税の負担額を減らせます。

掛金の額は加入時の年齢や性別、加入する年金の種類、口数などによって変わりますが、ひと月あたりの掛金の上限額は6万8000円です。なお、1口目の掛金には国民年金の付加保険料も含まれているので、国民年金基金に加入するのであれば国民年金の付加保険料の申込みは不要です。

国民年金基金の場合、1口目では終身年金のA型、B型のどちらか、2口目以降では下記の7つのタイプから自由に選べます。

1口目

・終身年金A型(65歳から支給開始、15年間保証付)
・終身年金B型(65歳から支給開始、保証期間なし)

2口目以降

・終身年金A型(65歳から支給開始、15年間保証付)
・終身年金B型(65歳から支給開始、保証期間なし)
・確定年金Ⅰ型(65歳から80歳まで支給、15年間保証付)
・確定年金Ⅱ型(65歳から75歳まで支給、10年間保証付)
・確定年金Ⅲ型(60歳から75歳まで支給、15年間保証付)
・確定年金Ⅳ型(60歳から70歳まで支給、10年間保証付)
・確定年金Ⅴ型(60歳から65歳まで支給、5年間保証付)

国民年金基金の給付の種類には、生涯受けとれる「終身年金」と受給できる期間が決まっている「確定年金」があります。終身年金B型以外には保証期間があり、その期間中または受給前に加入者が亡くなった際は遺族に一時金が支給される仕組みです。

なお、後述する個人型確定拠出年金にも加入する場合は、それと合わせて掛金をひと月あたり6万8000円以下にする必要があるため注意しましょう。

参考:国民年金基金連合会のWebサイト「国民年金基金」

個人型確定拠出年金(iDeCo)

個人型確定拠出年金(iDeCo)は、確定拠出年金法に基づいた私的年金制度です。

上記でご紹介した国民年金基金の場合、国民年金の第1号被保険者や国民年金に任意加入している方だけが対象でしたが、こちらは会社員(国民年金の第2号被保険者)や専業主婦(第3号被保険者)なども加入することができます。

個人型確定拠出年金は月々5000円から始められ、個人事業主の方は国民年金の付加保険料や国民年金基金の掛金と合わせて6万8000円以下であれば、1000円単位で金額を自由に決めることが可能です。

また、運用方法は「定期預金」や「投資信託」などから選べるほか、60歳以降に積立金をもらう際は、受けとり方法を「年金(分割)」と「一時金(一括)」のどちらにするかを自分で決められます。

個人型確定拠出年金の掛金は、国民年金基金と同様に所得控除の対象となるため、確定申告することで所得税や住民税の負担額を減らせます。

参考:特定非営利活動法人確定拠出年金教育協会のWebサイト「iDeCoナビ(個人型確定拠出年金ナビ)」

関連記事:老後の不安・心配に備える!フリーランスの家計管理・老後対策入門

国民年金への切り替え

複数のファイルが入ったダンボールと目覚まし時計を持つ男性の画像

会社を辞めて個人事業主になる場合、退職してから2週間以内に市区町村役場で国民年金への切り替え手続きを行います。

実際に国民年金に切り替わるタイミングって?

厚生年金から国民年金に切り替わるタイミングは、退職日によって異なります。
ここでは、月の途中に辞めた場合と月末に退職した場合の2つのケースについて、例を見ていきましょう。

5月15日が退職日の場合

・5月15日まで:厚生年金・国民年金第2号被保険者
・5月16日から:国民年金第1号被保険者

上記のケースの場合、厚生年金の資格喪失日は5月16日です。

ただし、厚生年金の保険料は資格喪失日の前月分まで納付する仕組みなので、4月分は厚生年金、5月分は国民年金の保険料を支払うことになります。

5月31日が退職日の場合

・5月31日まで:厚生年金・国民年金第2号被保険者
・6月1日から:国民年金第1号被保険者

月末に退職する場合、厚生年金の資格喪失日は翌月の1日です。

上記のケースでは、5月分まで厚生年金、6月分から国民年金の保険料を納めることになります。

扶養している配偶者の年金はどうなる?

第2号被保険者が会社を辞めた場合、配偶者は第3号被保険者の資格がなくなるので、退職日から2週間以内に第1号被保険者への切り替え手続きをする必要があります。

第3号被保険者のときは、第2号被保険者が加入する年金制度が保険料を負担していましたが、第1号被保険者になると自身で支払う必要があるという点に注意しましょう。

切り替え手続きに必要な持ち物

国民年金への切り替え手続きをする際は、市区町村役場に下記を持参しましょう。

・身分証明書(運転免許証やパスポートなど)
・年金手帳
・退職日が分かる書類(退職証明書や離職票など)
・印鑑(本人が手続きする場合は不要)

なお、会社員から個人事業主になる際、会社で加入していた健康保険を任意継続しないのであれば、国民健康保険の加入手続きも行いましょう。
国民健康保険の手続きは、国民年金への切り替えと同じタイミングで行うことができます。

※本記事での各種金額等は平成31年4月時点での情報を基にを掲載しております。物価や賃金の変動、個々人の状況などによって実際の金額は異なる可能性があります。

関連記事:健康保険・年金の切り替え手続き

※本記事の金額はあくまで目安であり、実際の金額を正確に示すものではありません。
また、その情報をもとに利用者が行う一切の行為について責任を負いません。

最後に

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