知っておきたい社会保険のルール
個人事業主の社会保険の加入義務とは?

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個人事業主本人は、基本的に国民健康保険と年金保険への加入が必要です。従業員を雇うときは、健康保険や年金保険のほかにも、労働者に労災保険、雇用保険等への加入義務が生じるため注意しましょう。以下に、個人事業主と社会保険の関係を解説していきます。
 

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0. 目次

1. 社会保険は、病気や怪我、失業などに備えた公的な制度
2. 個人事業主の社会保険について

1. 社会保険は、病気や怪我、失業などに備えた公的な制度

社会保険とは、病気や怪我、失業などに備えて加入する公的な制度のことです。社会保険は健康保険と年金保険、雇用保険、介護保険、労災保険を指します。

健康保険と年金保険

日本は国民皆保険制度を導入しており、どのような人も医療保険への加入が必要です。企業に勤務する人は健康保険、自営業者や短時間労働者、無職の人などは国民健康保険に加入し、診療や治療の際に自己負担額が軽減される保険となっています。

公的な年金保険は、厚生年金と国民年金、共済年金の3種類。会社に勤める人は厚生年金、自営業者や短時間労働者、無職の人などは国民年金、公務員や私立学校の教職員は共済年金です。


パートやアルバイトなどの雇用形態を問わず、企業に勤務する人を対象とした健康保険と厚生年金保険には加入条件があり、以下のようになります。

・1週間の所定労働日数と1ヶ月の所定労働日数が一般社員の4分の3以上である

また、上記の条件を満たさない人でも、以下の条件をすべて満たす場合は満たす場合は健康保険と厚生年金保険に加入します。

・1週あたりの決まった労働時間が20時間以上であること
・雇用期間の見込みが1年以上であること
・1ヶ月あたりの賃金が8.8万円以上であること
・学生でないこと
・従業員数が501人以上の会社、もしくは社会保険への加入が労使協定で合意されている500人以下の会社で働いていること

参照元:厚生労働省「平成28年10月から厚生年金保険・健康保険の加入対象が広がっています!(社会保険の適用拡大)」

雇用保険

雇用保険は、労働者の雇用の安定や就職促進を図る制度です。雇用保険の加入条件は以下の通りです。

・所定労働時間が1週あたり20時間以上であること
・雇用期間が31日以上の見込みであること

雇用保険に加入し一定の条件を満たした場合、下記のような給付を受けられます。

・基本手当(失業手当)
・就業促進手当
・教育訓練給付金 など

雇用保険は失業した際に給付を受けられる制度のため、失業保険とも呼ばれます。

労災保険

労災保険は、労働者が業務・通勤中に怪我をしたり病気になったりした際、労働者や家族を保護するために保険給付を行う制度です。保険料は事業主が全額負担します。

業務災害や通勤災害による労災保険の給付の例は、下記のとおりです。

・傷病のため働けず、収入を得られないとき…休業(補償)給付
・労災病院や労災指定医療機関で療養を受けるとき…療養の給付
・労災病院や労災指定医療機関以外で療養を受けるとき…療養の費用 など

上記のような保険給付だけでなく、被災労働者の援護を図るための事業も行っています。

介護保険

介護保険は介護が必要な人に適切なサービスを提供するための制度で、40歳以上の人が加入します。

介護保険のサービス対象者は、下記のとおりです。

・65歳以上の人(第1号被保険者)…要介護、要支援状態になったとき
・40歳~64歳までの人(第2号被保険者)…特定疾病により要介護、要支援状態になったとき

要介護状態は、寝たきり、認知症などによって介護を必要とする状態、要支援状態は家事・身支度など日常生活のサポートが必要な状態を指します。特定疾病に該当するのは、脳血管疾患や骨折を伴う骨粗しょう症、初老期における認知症など老化が原因とされる病気です。

なお、介護保険のサービスを利用するためには、市町村による要介護・要支援認定を受ける必要があります。
 

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2. 個人事業主の社会保険について

従業員を雇う個人事業主の場合

健康保険

正社員(家族従事者を含まない)が5人未満の個人事業所は、協会けんぽなどの適用事業所になりません。そのため、国民健康保険や国民健康保険組合に個人で加入することになります。ただし、労働者の2分の1以上に加入の同意がある場合、健康保険に任意加入できます。

なお、法人事務所もしくは正社員(家族従事者を含まない)が5人以上の個人事業所は、適用事業所となります。法人代表者や役員、正社員は強制適用となりますが、個人事業主とその家族の従業員は適用除外です。

また、1週あたりの所定労働時間と1ヶ月の所定労働日数が正社員の4分の3未満である人は、適用対象外となりますが、平成28年10月から適用範囲が変わり会社の規模によっては短時間労働者でも加入対象となります。将来的には規模関係なく、週20時間以上働く短時間労働者も適用対象となります。

年金保険

正社員(家族従事者を含まない)が5人未満の個人事業所は厚生年金保険の適用事業所ではないため、個人で国民年金に加入します。ただし、労働者の2分の1以上に加入の同意がある場合、厚生年金保険に任意加入することが可能です。

法人事務所もしくは正社員(家族従事者を含まない)が5人以上の個人事業所は、厚生年金保険が適用されます。法人代表者や役員、正社員は強制的に適用となりますが、個人事業主とその家族の従業員は適用除外に。

また、1週あたりの所定労働時間と1ヶ月の所定労働日数が正社員の4分の3未満である従業員は適用対象外となりますが、平成28年10月から適用範囲が変わり会社の規模によっては短時間労働者でも加入対象となります。将来的には規模関係なく、週20時間以上働く短時間労働者も適用対象となります。

雇用保険

事業主や代表者、役員は雇用保険の適用対象外です。一方、労働者は所定労働時間が1週あたり20時間以上で雇用期間が31日以上のときは、加入が必須となります。

労災保険

従業員を1人以上採用している事業所は、労災保険が適用されます。個人事業主や自営業者、家族従事者は労災保険の加入対象になりませんが、事業によっては特別加入制度が適用されることになります。対象者は中小事業主や一人親方、特定作業従事者、海外派遣者となっています。

従業員を雇わない個人事業主の場合

健康保険

個人事業主は、住所地の役所で手続きする国民健康保険か、業種ごとの健康保険組合に加入します。配偶者や両親の扶養家族に入った場合は保険料の負担がありませんが、扶養家族となるには年収が130万円以下になる必要があります。

業種ごとの健康保険組合の例として、Webデザイナーやイラストレーターといったクリエイティブ系の職種に従事する方は、文芸美術国民健康保険組合が行う医療保険への加入が可能なこともあります。

国保の保険料は前年度の所得や住所地、家族構成などによって異なりますが、文美国保は所得に関わらず保険料の額が一定です。国保と文美国保では特徴が異なるため、ご自身の状況に合わせて選択するようにしましょう。

年金保険

個人事業主が加入する年金は国民年金です。国民年金のほかには国民年金基金制度があります。基礎的な年金に上乗せした金額を受け取れる公的な年金制度です。また、付加保険料を納めることで受けとる年金額を増やせる付加年金制度もあります。国民年金基金に加入している場合は、付加保険料を納めることができません。

雇用保険と労災保険

個人事業主は、基本的に雇用保険と労災保険の加入対象にはなりません。ただし労災保険は、従事する事業によっては特別加入制度が適用されることがあります。特別加入できる事業は下記のとおりです。

・自動車を使用する旅客または貨物の運送の事業(個人タクシー業者や個人貨物運送業者など)
・土木、建築、工作物の建設、改造、保存、破壊、解体などの事業(大工、左官、とび職人など)
・漁船による水産動植物の採捕の事業
・林業の事業
・医薬品の配置販売業
・再生利用を目的とする廃棄物の収集、運搬、選別、解体などの事業
・船員法第1条に規定する船員が行う事業

参照元:厚生労働省「特別加入者の範囲」

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※本記事は平成30年7月時点の情報を基に執筆しております。

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