本業に集中するために押さえておきたいお金の話
老後の不安・心配に備える!フリーランスの家計管理・老後対策入門

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フリーランス転向を考える上で欠かせないお金の話。第1回ではフリーランスにおけるお金の考え方、第2回ではライフイベントで必要となる費用についてお伝えしてきました。第3回となる今回は、家計管理から老後を見据えた資金対策までをファイナンシャルプランナーが解説します。

※本記事は2018年1月時点での内容を基に作成しております
 

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年収1000万円は高い?低い?FPが教えるフリーランスとお金の話
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0. 目次

 1. 取引口座をどうする? まずは事業用の口座などを作りましょう!
 2. 経費管理から確定申告までクラウド会計が便利
 3. 老後の資金は「節税+運用」が基本
  3-A. 国民年金基金と個人型確定拠出年金(iDeCo)
  3-B. 小規模企業共済
 4. 判断が難しい場合は専門家に

1. 取引口座をどうする? まずは事業用の口座などを作りましょう!

ファイナンシャルプランナーの尾上堅視です。前回に引き続きコラムを担当させていただきます。

今回はご自身の事業により集中するための「便利な家計管理」について、押さえておきたいコツを紹介します。

経費管理・家計管理の最初のステップとしては、銀行口座を「事業用」と「プライベート用」に分けると良いでしょう。そうしますと、銀行口座の取引履歴をチェックするだけで、お金の流れを簡単に把握することができます。

白色申告、青色申告に限らず、納税している人は誰でも税務調査を受ける恐れがあります。その際はもちろん通帳のチェックもされますので、分けておかないと私的な内容まで見られてしまうことになります…。

クレジットカードについても、仕事用で使うものを決めておくと支出の管理が便利ですのでオススメです。

2. 経費管理から確定申告までクラウド会計が便利

確定申告や帳簿付けなどを税理士に任せず、ご自身で作業されている方は、やはりクラウドサービスを利用されるのが圧倒的に便利です。有名なソフトとしては「弥生会計」「勘定奉行」「MFクラウド会計」などがございます。

PC、スマホなどでも会計入力等の作業ができますし、銀行(インターネットバンキング)やクレジットカードと連携させると、自動的にデータの取り込み、仕訳までできてしまいますので、本業に注力する時間を増やすことにつながります。

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3. 老後の資金は「節税+運用」が基本

老後の資金についての考え方ですが、まず社会保険制度で大きな違いがございます。法人化していれば違いますが、会社員の方は健康保険・厚生年金(労使折半)に加入。自営業・フリーランスの方は、国民健康保険・国民年金に加入されています。特に年金制度では、何もしなければ年金を受け取るときに大きな差がついてしまいます。
※国民年金の満額の年金額 77万9300円  月額6万5千円(平成29年度)、厚生年金の平均月額は14万5千円。

会社員の方ですと、例えば毎月の報酬月額が25万円の方でしたら毎月23,790円納めています。給料が上がれば、以下のように納める保険料は増え、自動的に老後の備えへの仕組みができています。

厚生年金保険料の目安
標準報酬月額 報酬標準月額 厚生年金保険料(折半額)
260,000円 250,000円以上~270,000円未満 23,790円
360,000円 350,000円以上~370,000円未満 32,940円
440,000円 425,000円以上~455,000円未満 40,260円


一方でフリーランスの方は、国民年金保険料として16,490円/月(平成29年度)を納めていますが、売上によって年金保険料に違いはありません。老後への備えを自分でする必要がございます。

それではどうすればいいのでしょうか?

「節税をしながら」と書きましたが、いくつか方法がございます。その中でも今回は効果の大きい3つの制度を簡単にご紹介いたします。

国民年金基金と個人型確定拠出年金(iDeCo)

国民年金基金、個人型確定拠出年金、どちらも国民年金の上乗せの制度となります。両制度とも共通して押さえておきたいポイントが3つございます。

 
  • 掛け金が全額所得控除となる
  • 原則60歳までは引き出すことはできない(掛金の停止・払込再開は可能)
  • 掛け金は月68,000円まで。どちらかの制度ではなく両方の制度を併せて使えます。

まず一番のポイントは、社会保険料と同じく「掛け金の全額が所得控除」になること。税金がかかる所得(課税所得)を抑えることができます。所得税 5%~45%、住民税 10%(復興税は除く)が還付されることになります。

具体的には、所得税率20%のフリーランスの方が、月4万円(年間48万円)掛けたとしますと、

所得税:48万円×20%=9.6万円  住民税:48万円×10%=4.8万円 

合計14.4万円の税金を節税することができます。ご自身の老後のために月4万円積立てると、14.4万円も税金を抑えることができ、実質的な手取りを増やすができます。

国民年金基金と個人型確定拠出年金(iDeCo)の違いですが、以下のような特徴が挙げられます。

■国民年金基金:将来受け取りたい年金額をもとに掛金額を決める
■個人型確定拠出年金:掛金額を決めて自分で運用、将来の年金額は運用成果次第となる

※参考:国民年金基金連合会

どちらかと言いますと、私としては制度利用のしやすさなどから、ご相談者には個人型確定拠出年金(iDeCo)を検討していただいています。
※個人型確定拠出年金は、会社員・公務員や主婦(夫)となった場合でも制度を続けることができます。

小規模企業共済

小規模企業共済も個人型確定拠出年金などとおなじく、フリーランスや小規模企業の経営者などのための、積み立てによる退職金制度になります。こちらも掛け金(1,000円~70,000円/月)は全額所得控除となるため、節税効果も高い制度となっております。

国民年金基金や個人型確定拠出年金(iDeCo)との違いですが、小規模企業共済は事業を廃業した場合は積立てたお金を受取ることができます。
※他の制度は原則として60歳まで引き出せません。

また積立てた額に応じて、貸付制度を利用することができます。資金不足などの場合には、心強い制度かと思います。

小規模企業共済(加入をご検討の方)|小規模企業共済(中小機構)

4. 判断が難しい場合は専門家に

制度については、どう使うかはなかなか判断が難しいかと思います。悩まれる場合は専門家への相談を利用するのも一つの方法です。

フリーランスの方に限らず、本業に集中することが売上を大きくするポイントです。うまく仕組みを使いながら攻めと守りを両立して欲しいと思います。いずれも効果の高い方法ですのでもし利用していない場合は検討してみてください。
 


 

本記事の執筆者
ファイナンシャルプランナー・尾上 堅視(おのうえ けんじ)

株式会社家計の総合相談センター相談員:2005年に資産運用を身近なものにするためのサイト「かえるの気長な生活日記。」を立ち上げる。2009年にはサイトをきっかけに、投資信託・投資に纏わる証券会社・運用会社の取材記事のライターを務める。また、2010年12月より家計の総合相談センターに勤務。FPとして生活者の目線で、お金と仲良くおつきあいする方法を伝えるために広める活動中。

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