目次
フリーランスの収入見込みをチェック
フリーランスSEの仕事内容
フリーランスSEの仕事内容は、会社員のSEと大きく変わりません。工程については、以下のとおりです。
- 要件定義
- 基本、詳細設計
- システム実働前のテスト
- 保守運用
SEはシステム開発における幅広い工程に携わります。SEの仕事内容について、詳しく確認しておきたい方は「SE(システムエンジニア)の仕事内容」の記事もチェックしてみてください。
フリーランスSEの働き方
フリーランスと聞くと、時間や場所にとらわれず、自分の好きなタイミングで業務ができる優雅な生活をイメージされる方もいらっしゃるかもしれません。これは一部は正解で、一部は誤りです。
ここでは、レバテックフリーランス内の業務委託のSE案件をもとに、フリーランスSEの働き方について解説していきます。
在宅案件だけでなく常駐案件もある
「フリーランス=在宅」というイメージがあるかもしれませんが、案件によってはクライアント企業に常駐する必要もあります。
金融関係や情報漏えいに対しての温度感が高いクライアント企業では、業務委託契約でも企業に行ってタスクをすすめなければなりません。
フリーランスSEになる理由として、在宅で作業することを重視する方はしっかり案件情報を確認しておきましょう。
参考までに、レバテックフリーランス内での「業務委託×システムエンジニア×常駐」案件は405件でした。(2022年8月19日時点)
業務委託×システムエンジニア案件全体だと14,204件のため、常駐型の案件はそこまで数が多くないといえます。しかし、これらはレバテックフリーランス内の案件のため、業務委託案件のすべてではありません。一部リモートと記載があるものも含まれていることに留意してください。
参考:「システムエンジニア 常駐」案件
フリーランス案件は結果で評価される
「フリーランスSEだったら毎日のんびり仕事できそうだし楽そう」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
たしかに、リモート案件であれば周囲の人を気にせず作業に集中しやすく、働く時間や休憩時間なども自分でコントロールが可能ではあります。
しかし、フリーランスSEは会社員と違って結果ですべてが判断されると言っても過言ではありません。
参画中の案件でのアウトプットの質が低いとクライアント企業に判断されれば、今後は継続して案件を受注することは難しくなる可能性があります。
フリーランスSEは会社員以上に結果やスキルを重視される働き方であることを認識しておくと良いでしょう。
フリーランスSEの年収相場
一般的なフリーランスエンジニアの年収傾向が知りたいという方もいるのではないでしょうか。
ここでは、IPA(独立行政法人情報処理推進機構)が提供している「IT人材白書2016」の統計データを参照して、フリーランスエンジニアの年収について解説していきます。
フリーランスの年収【年代別】
年収レンジ | 30代以下 | 40代 | 50代 |
---|---|---|---|
300万円未満 | 0.353 | 0.326 | 0.312 |
300万円以上 ~500万円未満 | 0.279 | 0.318 | 0.298 |
500万円以上 ~700万円未満 | 0.191 | 0.155 | 0.197 |
700万円以上 ~1000万円未満 | 0.088 | 0.14 | 0.17 |
1000万円以上 | 0.088 | 0.062 | 0.023 |
※出典:独立行政法人情報処理推進機構発行「IT人材白書2016」P.81より数値を抜粋して掲載
年齢ごとの年収差に注目してデータを見てみると、フリーランスには大きな差が見られないことに気がつくはずです。フリーランスは、年齢や入社からの勤続年数などに年収が左右されにくいといえるでしょう。
また、30代以下で「年収1000万以上」の割合は「フリーランス:8.8%」「IT企業IT技術者:1.2%」となっています。本記事で紹介していく4人のフリーランスエンジニアのように自己研鑽に励めば、若いうちから高年収エンジニアとして活躍することも狙えるでしょう。
IT企業IT技術者の年収【年代別】
年収レンジ | 30代以下 | 40代 | 50代 |
---|---|---|---|
300万円未満 | 0.219 | 0.05 | 0.041 |
300万円以上 ~500万円未満 | 0.501 | 0.296 | 0.193 |
500万円以上 ~700万円未満 | 0.213 | 0.357 | 0.324 |
700万円以上 ~1000万円未満 | 0.055 | 0.247 | 0.324 |
1000万円以上 | 0.012 | 0.05 | 0.119 |
※出典:独立行政法人情報処理推進機構発行「IT人材白書2016」P.81より数値を抜粋して掲載
ただし、個人事業主や法人であるフリーランスの収入には、税金や経費、年金や健康保険などの違いがあります。そのため、単純な金額比較ではない点にご注意ください。
両者の収入を比べるのであれば、手取り金額を見るとより正確でしょう。フリーランスエンジニアの手取り計算については、「フリーランスエンジニアの手取り|税金の計算方法と年収・月収別のシミュレーション」の記事もご覧ください。
レバテックフリーランスにおけるプログラマー・SE(システムエンジニア)の年収相場
ここでは、フリーランスのプログラマー、システムエンジニアの収入の参考として、2022年6月時点でのレバテックフリーランスでの公開案件を基にした月単価・年収例をご紹介します。
職種 | 平均年収 | 平均月単価 |
---|---|---|
フリーランスプログラマー | 816万円 | 68万円 |
フリーランスSE(システムエンジニア) | 852万円 | 71万円 |
参考:フリーランスプログラマーの案件
参考: フリーランスSE(システムエンジニア)の案件
なお、上記の金額は絶対的なものではなく、個々の案件や個人のスキル、経験等によっても変動します。単価相場についてより詳しい情報をチェックしたい方は「フリーランスエンジニアの単価相場」の記事もご覧ください。
フリーランスSEのメリット・デメリット
ここでは、フリーランスSEとして働く上でのメリット・デメリットを紹介します。
フリーランスとして活動する前にはどうしてもフリーランスのメリットばかりに目が行きがちですが、デメリットについてもしっかり把握しておきましょう。
フリーランスSEのメリット
フリーランスSEのメリットとして以下の点が挙げられます。
- スキル次第で年収アップが見込める
- 興味のある分野の仕事を選べる
- 働き方を自分で決められる
- 使ったお金を経費にして節税できる
それぞれについて解説していきます。
スキル次第で年収アップが見込める
会社員の場合は、自分の持っているスキルや出した結果が給与に反映されにくい側面があります。
しかし、フリーランスSEは自身のスキルや過去の案件実績により、年収アップをしやすいです。
案件ごとに報酬が決まっているため、報酬が高めの案件に挑戦することで短期間で年収アップが狙えます。その分求められるスキルレベルは上がりますが、自分のスキルを上げることが好きな方には向いている働き方といえるでしょう。
収入アップでいえば副業も手段としてありますが、会社員の場合は社内規定で副業を禁止していることもあります。その場合、無理に副業をすればトラブルを招くため、副業として案件を並行していく場合を考えるとフリーランスSEとして活動するほうが良いかもしれません。
興味のある分野の仕事を選べる
会社員の場合、基本的に社内事情により担当する領域などが決まります。しかし、フリーランスSEは、興味のある業界や領域の案件を選ぶことができます。
自身の伸ばしたいスキルをベースに参画する案件を決めることもできるため、自分の理想のキャリアのために足りないスキルを補う、などが可能です。
働き方を自分で決められる
フリーランスSEは案件ごとによって働き方が大きく異なります。「フリーランスSEとして働きたいけど、実際に人と会って話したい」という方は常駐型の案件を選ぶこともできますし、家で黙々とやりたい方はリモート案件に参画することで自身の好きな働き方を選べます。
作業をする時間についても基本的には自分で決められるので、「自分の集中できる時間帯に一気に進めて早めに切り上げてスキルアップのための勉強時間を確保する」などといったことも可能です。
使ったお金を経費にして節税できる
フリーランスSEは税制上個人事業主になるので、確定申告で青色申告の届け出をすれば最大65万円の控除を受けることができます。さらに、スキルアップのために買った本や業務で使用するためのパソコンなど、事業に関連した出費を経費として計上することが可能です。それにより節税ができるのは、会社員にはないメリットといえるでしょう。
フリーランスSEのデメリット
一方で、フリーランスSEのデメリットとしては以下のようなものが挙げられます。
- 案件を獲得し続けなければ収入がない
- 事務手続きなども自分でやる必要がある
- 会社員に比べて社会的信用が低い
- 福利厚生がない
- 雇用契約を結ばないため労働基準法で守られない
それぞれ解説していきます。
案件を獲得し続けなければ収入がない
会社員であれば、自ら営業活動をしなくても仕事が降りてきますが、フリーランスSEは自身で積極的に案件を探しにいく必要があります。「参画する案件がない=収入がない」なので、会社員より年収アップを狙える反面、リスクもあります。
フリーランスSEになる前に、自分のスキルがフリーランスとしてやっていくのに十分なのか、案件を探す当てはあるのか、十分に検討しておきましょう。
自分のスキルがフリーランスSEとしても通用するのか気になる方は、ぜひレバテックフリーランスに登録して無料相談を受けてみてください。
本業以外の事務手続きも自分でやる必要がある
フリーランスSEは、確定申告や保険、年金などの事務手続きを自分で行う必要があります。会社員の場合は会社が代わりに対応してくれたことを自分で完結しなくてはいけないので、案件以外にもやるべきことが増えるのが事実です。
面倒くささもありますが、きちんと行うことで節税にもつながります。フリーランスSEとして活動していくには、こうした確定申告等の事務作業も対応しなくてはいけないことを覚悟しておきましょう。
もし金銭的に余裕がある方は、税理士さんにこうした作業を依頼するのも1つの手です。
会社員に比べて社会的信用が低い
フリーランス人口が増えてきており、社会的にも認知度が上がってきたとはいえ、会社員に比べるとまだまだ社会的信用が低いのが現状です。
これは、フリーランスSEが継続的に安定した収入があるかが判断できないからです。
そのため、クレジットカードの作成や住宅ローンを組むのであれば、会社員のうちに済ませておくと良いでしょう。
福利厚生がない
フリーランスは会社に属していないため、当たり前ですが福利厚生はありません。健康保険や厚生年金保険といった法的福利厚生のほか、各種手当やボーナスといった会社独自の福利厚生もすべて受けられなくなります。フリーランスSEになる前に、改めて認識しておきましょう。
雇用契約を結ばないため労働基準法で守られない
フリーランスの場合、会社員やアルバイトなどとは違って、企業との雇用契約を結ばないため、労働基準法の対象外となります。
労働基準法で守られないぶん、報酬の支払い方法や支払時期、業務範囲など、契約内容をしっかり確認し、疑問を残さないようにして自分を守りましょう。
フリーランスSEになるのに適したタイミングは?
フリーランスSEになるには、まず案件を受注できるだけの経験やスキルが自分に備わっていなくてはなりません。
会社を辞めてフリーランスになることはいつでもできますが、フリーランスには即戦力が求められており、ある程度のレベルに達していないと、案件を受けられず収入がなくなってしまう恐れがあります。
具体的にどのような経験やスキルが必要なのか気になる方は、実際にフリーランスSE向けの案件を検索し、募集要項を確認してみると良いでしょう。
フリーランスSEになるための手続き
フリーランスSEとして活動していくにあたって、やるべきことがいくつかあります。
ここでは”現在会社員として働いているが、フリーランスになることを考えている場合”を想定し、「会社員のうちにやること/会社を辞めてからやること」に分けて紹介していきます。
会社員のうちにやるべきこと
まず、会社員のうちにやるべきことについて解説していきます。
会社の採用活動には最低1ヶ月、長ければ数ヶ月程度の時間がかかります。後任が決まってから引継ぎを終えるまでの期間を考慮し、大体3ヶ月前には会社へ退職の意向を伝えるようにしましょう。
クレジットカードを作る
先述したとおり、フリーランスは会社員に比べて収入が不安定なため、社会的信用面で不利になりやすいのが事実です。フリーランスSEになって間もなく、収入が少ない場合、申請が通りづらくなる可能性があります。クレジットカードを作る予定がある方は、会社を退職する前に申請を行っておきましょう。
クレジットカードに関して知っておきたい情報については、「フリーランスはクレジットカードの発行が難しい?審査を通りやすくするには」の記事でも紹介しています。
不動産契約を行う
こちらもクレジットカード同様、定期収入がある職業と比べ、収入の不安定さを不安視されるケースがあります。作業用に事務所を借りたり、不動産ローンを組むことを検討している場合は、独立前に契約しておくようにしましょう。
屋号を決める
屋号というのは、会社でいうところの社名です。個人で営業する分には必要ないと思うかもしれません。しかし、実は屋号があることで認知されやすくなり、営業もしやすくなることがあります。
名刺に記載する、メールアドレスに利用する、自社サイトのドメイン名に使用する、SNSで発信するなど、さまざまな用途がありますので、独立前にアイディアを出しておくと良いでしょう。
スキルシートを作成する
会社という後ろ盾がなくなることで、はじめのうちは案件を受注するのも一苦労するケースがあります。知り合いや前職の同僚などのつてがない、エージェントを使わないといった場合は、基本的には自分から営業をかけなければなりません。
そのような時に重宝するのが、スキルシートやポートフォリオといった、自分の実績や経験を具体的に提示できる資料です。会社員時代から準備できることの中でも特に重要なものですので、フリーランスエンジニアを目指すのであれば、退職までの期間を利用して用意しておくようにしましょう。
スキルシートの書き方や職務経歴書との違いなどについて知りたい方は、「スキルシートの書き方は?職種別の記入例つきテンプレートも」の記事もご確認ください。
Webサイトや名刺を作成する
営業の間口を広げるために、Webサイトや名刺を作成するのもおすすめです。クライアントと商談をした際や、フリーランス向けのセミナーに参加した際には、Webサイトのドメインやメールアドレスを記載した名刺を手渡せると良いでしょう。
会社を辞めてからやるべきこと
次に、会社を辞めた後の手続きについて解説していきます。
退職前の準備については任意のものが多いですが、健康保険や年金の切り替えは退職後の手続きには必須のため注意しましょう。
健康保険の切り替え
多くの場合、在職中は会社の健康保険に加入しているはずですが、会社を退職すると現在の健康保険の加入資格を失い、代わりにいずれかの健康保険への加入義務が発生します(国民皆保険制度)。
会社を辞めて独立する場合には、
- 国民健康保険に加入する
- 現在の健康保険を任意継続する
- 配偶者の扶養に入る
の3つの選択肢があります。
会社の健康保険から国民健康保険等へ自動で切り替わることはありません。たとえば、国民健康保険への切り替えであれば、退職日から14日以内に自分で市区町村役場で手続きを行う必要があります。
健康保険についての詳しい説明は割愛しますが、それぞれにメリット・デメリットがありますので、ご自身の状況に応じて選択するようにしましょう。
健康保険の種類や切り替え方法について確認しておきたい方は、「フリーランスの健康保険などの切り替え」の記事もチェックしてみてください。
参考:国民健康保険等へ切り替えるときの手続き|日本年金機構
年金の切り替え
年金についても、会社を退職すると同時に現在の厚生年金の加入資格を喪失し、基本的には国民年金への加入義務が発生します。
こちらも健康保険の切り替えと同様、自分で手続きを行う必要がありますので、必ず指定期日の間に手続きを済ませるようにしましょう。
会社を辞めて独立する場合には、
- 国民年金へ加入する
- 配偶者の扶養に入る
などの選択肢があります。また、上述のいずれかを選択した上で、老後への備えとして、国民年金基金や小規模企業共済に加入するといったプラスαの手段も検討すると良いでしょう。
年金の切り替え方については、「 年金の切り替えと退職金」の記事でも詳しく解説しています。
参考:会社を退職した時の国民年金の手続き|日本年金機構
開業届の提出
フリーランスとして働く場合、開業日から1ヶ月以内に開業届を提出する必要があります。「提出が遅れるor提出し忘れる」ことがあっても罰則は特にありませんが、屋号で銀行口座を開設するときなどで開業届の写しが必要となるケースもあり、提出しておくようにしましょう。
参考:個人事業の開業手続き|独立行政法人中小企業基盤整備機構
青色申告承認申請
会社を辞めてフリーランスになると、基本的に確定申告の義務が発生します。会社員時代は会社が年末調整を行ってくれているため、基本的に自分で行うことはなかったと思いますが、独立したら税金の管理はすべて自分でやらなくてはなりません。
独立して働く方の確定申告には2種類あり、「青色申告」「白色申告」のいずれかを選択することができます。「白色申告」の場合は特別な申請は必要なく、普通に確定申告を行えば「白色申告」として処理されます。一方「青色申告」には事前申請が必要です。
青色申告と白色申告の違い、メリット・デメリットなどについて詳しく知りたい方は「青色申告と白色申告の違いを解説」の記事もチェックしてみてください。
参考:所得税の青色申告承認申請手続き|国税庁
フリーランスSEの案件の探し方
フリーランスSEとして活動していくにあたって、案件の獲得は必須です。長期的な案件に参画できたからといって、安泰とはいえません。案件を探す方法についても、フリーランスSEになる前にしっかりと把握しておきましょう。
案件獲得の方法については、以下のものがあります。
- 知り合いに紹介してもらう
- 所属していた企業から案件を受ける
- 自ら営業を行う
- エージェントを利用する
それぞれについて解説していきます。
知り合いに紹介してもらう
大学時代や前職、SNSなどのつながりから案件を紹介してもらう方法です。すでに知り合いの方から案件をつないでもらえると、スキルや報酬についてもフラットに相談がしやすいというメリットがあります。
もし周りに仕事を受けてくれる人がいないか探している人がいたら、気軽に話してみるのも良いかもしれません。
所属していた企業から案件を受ける
所属していた企業と、業務委託契約を結び案件を受けることも可能です。
ただ、これは企業の人との関係が良好であったり、業務委託として切り出すことが可能な場合に限ります。誰もが使える手段ではありませんが、もし使えるならばかなり有効です。
自身のスキルについて把握してもらえており、かつコミュニケーションが取りやすいため、フリーランスSEとしての最初の案件としてはぴったりでしょう。
自ら営業を行う
フリーランスSEのなかには、企業に直接営業をして契約を締結している人もいます。企業への連絡手段は実際に訪問したり電話をしたりする以外にも、メールやSNS、FAXを用いる人もいるようです。
また、日ごろからコネクションを広げていくのも大切です。企業が主催する講演会やパーティー、セミナーや勉強会などに参加して名刺交換や会話を通じて名前を売り込むのも良いでしょう。
その場ですぐに案件を獲得できるような即効性はありませんが、のちにその人脈が有利に働くことがあります。
エージェントを利用する
上記の2つは今までの人脈を使うため人によりますが、フリーランスエージェントは誰もが利用可能です。必要な情報を入力し、エージェントと希望する案件について相談することで企業との折衝を自分の代わりにやってもらえます。
また、エージェントを利用することで自分では繋がることのできない企業から案件を受注することも可能になるので、フリーランスSEになろうか考えている方はとりあえず登録してみることをおすすめします。
レバテックフリーランスはフリーランスエージェントとして登録者No.1、業界認知度No.1を誇るフリーランス特化のエージェントです。
「自分でもフリーランスになれるか相談してみたい」「実際どんな案件を受けられそうか話を聞いてみたい」という方は、ぜひ登録して無料相談してみてください。
フリーランスSE歴1年6ヶ月Iさんの場合
ここからは、実際のフリーランスとして活躍されている方へのインタビューをもとに、フリーランスとして稼いでいくためのコツなどをご紹介していきます。
1人目はフリーランス歴1年6ヶ月で、年収800万円を稼ぐIさんです。
- 職種:Web系プログラマー
- 年収:約800万円
- フリーランス歴:1年6ヶ月
- 言語:Java8, Scala, JavaScript, HTML5
※いずれも取材当時
給料がほとんど上がらなかった正社員時代。独立したら年収は2倍近くに
フリーランスのプログラマーになる以前は、正社員のエンジニアとして3つの企業で勤務しました。いずれも客先常駐型で、リーマン・ショック後に入社した企業では給料もほとんど上がらず、残業代も出ない状態。この先どうなるか分からない不安を感じていました。
でも、フリーランスのプログラマーやSE(システムエンジニア)は実力さえあれば案件を自由に選べるし、働いた分だけ報酬として返ってきます。そんな働き方に魅力を感じて、独立を決めました。
実際、フリーランスになって、年収は正社員時代の倍近くアップしました。現在は、大手エンタメ系サービスの基盤システムをリニューアルする案件に、実装プログラマーの要員として携わっています。
Iさんの案件の選び方・探し方
ここでは、Iさんが実際の案件を選ぶ際に意識していることなどを紹介します。
新しい技術を使った案件にも、積極的に応募する
IT業界では技術トレンドの変化が目まぐるしいので、挑戦をやめると取り残されてしまいます。そのため、常に新しい技術を学び、身につけたものを活かして実績を積める案件へ応募するようにしています。メインのスキルはJavaを使った領域ですが、最近はAngularやScala、Sparkなども勉強中で、今後はそれらの技術を活かせる現場へ参画したいと考えています。
力不足で参画できなかった案件も、悔しさをバネに再チャレンジ
プログラミングは中学生のときに始めました。経験がある分野と近いシステム開発では、ある程度ヒアリングをすればすぐに実装イメージを思い描けることが多いです。そのため、正社員時代には、実装スピードを褒められることもしばしばありました。
しかしそんな私も、独立後には苦い経験をしました。登録していたエージェントから高単価の案件を提案されたのですが、サービスの内容が魅力的だったにも関わらず、スキル不足で参画できなかったのです。
それからは悔しい気持ちをバネに、単価が一段階低い案件に参画しながら、件の案件で求められていたスキル習得に励み再挑戦しました。結果、希望の案件に参画できたときには感激したのを覚えています。
Iさんが高収入を得るために実践していること
ここでは、Iさんが高年収を得るために実践していることなどを紹介します。
プライベートでの開発で未経験の領域にトライし、スキルを磨く
エンジニアとしてスキルアップし続けるためには、プライベートでの学習も欠かせません。私自身、「AWSの無料枠で自作プログラムをデプロイ」「確認のためローカルからアクセス」を繰り返し、培ったスキルをプロジェクトの現場で発揮しています。自宅で学習する際は、経験のある開発よりも未経験の開発をするのが良いと思います。
フリーだからと遠慮せず、しっかり発言する
僕は普段から現場であえてはっきり意見を言うようにしています。「自分はフリーランスだから」と現場での発言を躊躇してしまう人もいるかもしれませんね。もちろん、周囲との摩擦が起きることもありますが、一時的なものです。結果的にはそのほうが現場全体の作業が円滑に進みます。
たとえば、以前参画していたゲーム会社では、競合アプリをテーマにした社内勉強会があったのですが、僕はその時も積極的に発言するようにしていました。意見内容は技術面だけでなく、「このゲームの企画はここが優れていると思う」「うちで応用するなら、こうできるのでは?」など企画に関連する発言もしていました。
するとそれが好評だったようで、プロジェクトメンバーはもちろん他部署からも、意見やアドバイスを度々求められるようになりました。
独立して約1年半、その前に会社員時代が約6年ありますが、フリーランスになってからのほうが何倍も成長できたと感じています。そしていつの間にか、ハーゲンダッツ・アイスの価格が気にならなくなりましたね(笑)。
フリーランスSE歴10年Kさんの場合
- 職種:Web系エンジニア
- フリーランス歴:10年
- 言語 :& PHP, Python, C#, Unity
フリーランスエンジニアとして10年ほど活動をしており、現在はリリースされたばかりのWebサービス開発に携わっています。スピードを優先してリリースされたサービスなので、基本となるコードの改善や運用面の改善などが主な仕事です。加えてルール作りなど、課題解決の提案をしていくことも、必要な仕事だと考えています。
Kさんの案件の選び方・探し方
ここでは、Kさんが案件を選ぶ際に意識していることなどを紹介します。
「やりたいこと」と「求められること」がマッチするか
重視しているポイントのひとつとして、”「自分が何をしたいのか」と「現場が何を求めているのか」のマッチング”があります。もちろん単価も大事ですが、使いたい技術やスキルに合わない案件だと、高単価でも選ばないことがほとんどです。エージェントから提案された案件を選ぶときにも、クライアントとの商談時にも、その部分をしっかり確認するようにしています。
また、常駐型の案件の商談時には肌に合う空気感かどうかもチェックするようにしています。商談には、「案件を受けるかどうかを自分が選ぶ」という気持ちで臨むと落ち着いて対応できるし、いくつもの気付きが得られますよ。
アウトプットをできる環境があるか
「プロジェクト全体に関わるようなアウトプットができる環境かどうか」も、案件選びの目安にしています。今後の目標として、品質やワークフローの改善など、サービスの核心部分に触れるようなアウトプットにも力を入れていきたいと考えているためです。
もちろん業務委託で契約しているフリーランスのプログラマーやSE(システムエンジニア)に対しては、「提案は要らないから、要件に沿ったものを正確に作ってほしい」というクライアントもいるでしょう。しかしフリーランス歴10年に差し掛かり、ある程度正確なプログラミングや設計ができるようになった今、いかにプログラミング以外の領域でプロジェクトに貢献できるかが、顧客満足度と単価のアップに重要だと感じています。
私の経験上、ただコードを書けるだけだと月単価は多いときで60万円ほど、年収は700万円ほどです。詳細設計や基本設計、要件定義などの上流工程までできると、一気にそのラインを越える印象があります。
高収入を得るために実践していること
ここでは、Kさんが高収入を得るために実践していることなどを紹介します。
井の中の蛙、大海も知る
さまざまな企業にフリーランスとして常駐していると、小さな現場で天狗になっているエンジニアに出会うことがあります。でも、大きな現場だと、小さな現場のやり方では通用しないことも多いんですよね。
たとえば1ページのみのWebサイトを作る場合でも、大規模プロジェクトでの経験がないと、高負荷に耐えうる設計をすることは難しい。ですから、どんな案件規模のオファーが来ても対応できるように、設計時には違う規模のシステムへの実装も併せてイメージしています。
コミュニケーション力、リーダー視点。ヒューマンスキルを磨く
私より技術が高い人材はごまんといるでしょう。そんななか、フリーランスエンジニアとして一段上がるためには、ヒューマンスキルを磨く必要があります。特にエンジニアはチーム作業が多いので、コミュニケーション能力の向上が不可欠です。
また、勉強会を主催したり、プロジェクトを俯瞰する習慣をつけたりと、リーダーシップの向上も意識しています。フリーランスエンジニアは上を目指せば目指すほど、求められるスキルセットの幅は広がります。だから何年やってもワクワクするし、飽きないんでしょうね。
フリーランスSE歴8年Jさんの場合
- 職種:業務系エンジニア
- 年収:約800万円
- フリーランス歴:8年
- 言語:C, C++, ShellScript, VB, HTML
※いずれも取材当時
Jさんの案件の選び方・探し方
ここでは、Jさんが実勢の案件を選ぶ際に意識していることなどを紹介します。
視野と技術の幅を広げられるか
今までは組込み系の技術を習得するため、ハード開発に近い下位レイヤーの案件を選んできましたが、起業を機に視野を広げる必要性を感じています。今は何でもできるようになりたいですね。
同じプロジェクト内でさまざまな業務に携わる中で実績を積めれば一番良いですが、難しければ積極的に案件を動いて技術をアップデートしていくのも手かなと考えています。
未来に投資する自由な時間を持てるか
参画先を決める際は、作業時間の目安を確認するようにしています。フリーランスエンジニアのなかには、収入確保のためとにかく稼働率を上げようとする人もいますが、個人的にはデメリットもあると考えます。
その分、早くオフィスを出て、新しい技術を身につけるために勉強をしたほうが将来的なメリットになるはずです。キャリアに投資する時間を持てるかどうかは、重要な判断基準だと考えています。
Jさんが高収入を得るために実践していること
ここでは、Jさんが高収入を得るために実践していることなどを紹介します。
向上心を危機感を併せ持つ
フリーランスエンジニアには、危機回避能力が不可欠です。個人事業主として独立して業務を行っている以上、正社員とは違い、もしものときは自分で自分の身を守らなくてはなりません。
事実、私がリーマンショックの時にいた大規模プロジェクトでは、現場から大勢のプログラマーやシステムエンジニアが去っていきました。厳しい環境を生き抜くためにも、危機感は持ち合わせるべきでしょう。
また、単価アップのためには向上心も大切です。私の場合は、クライアントが求めるものを正確に読み取り、もう一段階上のレイヤーから提案できる存在になりたいと考えているので、ビジネス書や自己啓発書をチェックするようにしています。
120%の力で、クライアントやチームからの評価をアップする
フリーランスエンジニアは、クライアントの満足度をいかに高めるかが大切です。私は、参画当初には特にスピード感を意識しつつ、少なくとも要求されるパフォーマンスの120%以上を発揮することを心がけています。また、盛り上げ役を買って出るのも私のスタイルで、自ら飲み会やイベントを企画し、現場のコミュニケーションを活発化させています。作業をスムーズに進めるには重要です。
今後は、自分で立ち上げたビジネスにも力を入れ、電子機器などto Cの商材をつくっていきたいです。フリーランスエンジニアとして培ってきたノウハウや技術が活かせると確信しています。
Jさんと同じ職種である組み込み系エンジニアについて詳しく知りたい方は、「組み込み系エンジニアの仕事内容|年収や将来性も解説」の記事もチェックしてみてください。
フリーランスSE歴7年Tさんの場合
- 職種:Web系エンジニア
- 年収:約900万円
- フリーランス歴:7年
- 言語:Java, PHP, Ruby, Python
※いずれも取材当時
未知数で複雑な内容も、パズル感覚で試行錯誤しながら対応
Web制作会社、メーカーで正社員として働き、その後独立してフリーランスエンジニアになりました。現在手掛けている案件は、APIシステムの運用が主です。一日で数千行のテストコードを書いたり、未知数で複雑な内容に苦労したりすることもありますが、パズルゲームを解くような感覚で試行錯誤をしながら対応しています。
Tさんの案件の選び方・探し方
ここでは、Tさんが案件を選ぶ際に意識していることなどを紹介します。
相場より不自然に高い単価の案件には要注意
経験上、相場よりも不自然に単価が高い案件には、それなりの理由があることが多いと考えています。たとえば私が経験した案件では、単価がやたら高いと思ったらプロジェクトの火消し役だったり、指定のオープンソースでは要件を満たせなくなる可能性が極めて高いことが後から分かったりといった具合です。
プログラマーやSE(システムエンジニア)がフリーランスとしてやっていくためには、スキルアップのために挑戦し続けることも大切ではあります。
とはいえ、高負荷かつアンコントローラブルな課題が予想される案件や、未知の領域にある案件は、安易に受注しないようにしています。
有望な中小企業の案件を選び、成長の波に乗る
私個人のやり方ですが、早く成長できることを重視して、あえて少数精鋭の中小規模案件を選び、参画するようにしています。大規模案件だとプロジェクトに関わるエンジニアの数も多く、作業が細分化されてしまうことがあるためです。
ただし少数精鋭の現場では、いわゆる業務の「森」となるアウトラインはあっても、「木」となるような情報が少ないこともあります。そのような場合でもプロの開発者として、具体的な作業の進め方や考え方、開発手段などについては、すべて自己判断で進めなければいけません。一人で複数ポジションの業務をこなすことも普通ですし、基本的に責任はすべて自分に降りかかってくるので、何としても結果を出すという姿勢で案件に向き合っています。
そのため「業務委託のシステムエンジニアだから担当単位はここまで」といったプロジェクトと比べて大変なことも多いですが、デメリットだけでなく、得られるリターンもとても大きいんです。スキルは自然に身につきますし、苦楽を共にしたプロジェクトメンバーとは親友になれることもあります。
さらに、「仕事のお返しは仕事で」という具合で間髪入れず次の案件のオファーがきたり、それと同時に単価アップが叶ったりすることもしばしばあります。
Tさんが高年収を得るために実践していること
ここでは、Tさんが高年収を得るために実践していることなどを紹介します。
ベースとなる技術を磨き、トレンドに合わせ更新していく
技術は日々変化するので、まずはベースになる技術スキルをしっかり身につけて、逐次アップデートするのが良いと思います。たとえばPerlとRubyは基本的な構文が同じなので、どちらか一方を習得していれば、もう一方を学ぶハードルは低いですよね。
言語特有の表現など異なる部分はありますが、それらは差分として押さえれば良いだけです。加えて「何を解決するために生み出された技術なのか?」といった目的や設計思想について、理解しておくと良いでしょう。
プログラミング以外の知識・視点を取り入れる
最新の言語など、業務に即効性のあるスキルを習得することはもちろん重要です。しかし、フリーランスのプログラマー・システムエンジニアとしての可能性を広げるためには、開発の現場に限らず、さまざまなビジネスシーンで役立つ普遍的なスキルを身につけなければならないと考えています。
たとえば、経営に関する数字の見方など、会計系の知識は一度覚えれば比較的長い間活用できますよね。また、普段からIT系以外の本を読んで、視野を広げるようにしています。なかでも経営コンサルタントの方が著した内容には、ハッとさせられることが多いですね。思考法なんかを日々の業務に積極的に取り入れて、応用したりしています。
プログラミング以外の知識と視点を貪欲に取り入れることが、フリーランスエンジニアとしての付加価値につながると考えています。
ここまで、活躍中の4人のフリーランスの年収事情や高収入を得るためのポイントを紹介してきました。フリーランスエンジニアの収入の実態は、「フリーランスエンジニアの年収・収入|年収1000万円を目指すための働き方とは」の記事でも紹介しています。気になる方はチェックしてみてください。
※本記事は2022年8月時点の情報を基に執筆しております。
最後に
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※相場算出に個人情報の取得はおこないません。