SEの職種一覧!業務の領域別に分かりやすく分類、キャリアパスも解説

顧客から要望を聞き、システムを設計する職種であるSE(システムエンジニア)。細分化すると、社内SEやブリッジSEなどがあげられます。

各職種で役割や必要な資質、働き方、収入は違うので、なりたいSE職について知っておくべきです。

そこで、SEの職種の分類や「やめとけ」と言われる理由などをまとめて解説します。未経験でSEになる方法や、SEになった後のキャリアも説明するので、ぜひ最後までご覧ください。

そもそもシステムエンジニアとは何なのか知りたいという方は、こちらの記事をご覧ください。
【エンジニアのプロ監修】システムエンジニア(SE)とは?仕事内容・年収・なり方を解説

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目次

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SEとはどんな職種?役割と仕事内容を解説

SE(システムエンジニア)は、クライアントから希望を聞き取り、システムを設計する職種です。開発フェーズの中で、次のような業務を担当する職種です。

要件定義 クライアントの要求をもとにシステムの概要を決定する
設計 システムの構成を設計する
テスト 完成したシステムが正常に動くか確認する


システム開発全体の流れと各フェーズに関わる職種については、次の図をご覧ください。

SE以外にもプロジェクト全体を管理するプロジェクトマネージャーやメンバーを管理するプロジェクトリーダーが上流にいます。実際の開発工程はプログラマーが担当し、サーバー構築においてはインフラ系のエンジニアが活躍します。

システムリリース後は、オペレーションエンジニアが運用・保守を行う流れです。

プログラマーとの違い

システム開発では、プログラマーはSEの指示をもとにコードを書いて開発を行うため、SEはプログラマーの上位の職種にあたります。

開発では、まずSEがクライアントにシステムの概要を伝えるための「基本設計」をします。次に、プログラマーが実装方法を細かく決める「詳細設計」をし、開発に入ります。

基本的にSEはプログラミングをしませんが、プロジェクトの規模次第ではプログラマーを兼任する場合もあります。一般的には、プログラマーとして現場を経験した後、SEにキャリアアップするケースが多いです。

システムエンジニアとプログラマーの違いに関しては以下の記事でも紹介しています。
プログラマーとシステムエンジニアの違い|年収や資格・適正、将来性

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SEの全職種・分類

SEには、アプリケーションエンジニアや組み込みエンジニア、セールスエンジニアなどさまざまな種類があります。

同じSEでも、職種によって対応する領域や必要な経験、働き方が大きく異なります。SEに興味がある場合、まずは具体的な職種を知り、自分がどの分野により興味を惹かれるか確認しましょう。

代表的なエンジニアの種類を紹介するので、目指す職種を見つける参考にしてください。

アプリケーションエンジニア

アプリケーションエンジニアは、Webやスマートフォン上で使用するアプリケーションの開発を行います。開発するアプリケーションは次の3種類です。

  • 業務系
  • Web系
  • スマホ系

業務系は、企業の業務効率化を支援する職種で、社員の勤怠管理システムや顧客情報の管理システムを開発します。Web系は、ブラウザ上で動作するアプリを開発し、スマホ系は、スマートフォン向けアプリ全般をカバーします。

アプリケーションエンジニアに関して詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
アプリケーションエンジニアとは?仕事内容や必要なスキル・将来性を解説

組み込みエンジニア

組み込みエンジニアは、家電や工業製品の制御システムを開発する職種です。冷蔵庫から産業用ロボットまで、コンピューターで動くほとんどの機械には、組み込みソフトウェアが内蔵されています。

IoTの発達であらゆる製品がインターネットに接続するようになり、組み込みソフトウェアの需要が伸びています。IoTやAIの発達により、組み込みエンジニアには今後さらに高い専門性が求められるようになるでしょう。

組み込み系エンジニアに関して詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
組み込み系エンジニアの仕事内容|年収や将来性も解説

AIエンジニア

AIエンジニアは、AI(人工知能)の分野で研究開発を行う職種です。AIエンジニアには、大きく分けて次の2分野があります。

  • プログラム分野
  • アナリティクス分野

プログラム分野では、顧客の要望に応えてAIを活用したプログラムの開発を行います。アナリティクス分野では、AIが導き出した情報を解析してビジネスでの活用を検討します。

AIエンジニアにはAIの高度な知見が必要で、ほかのITエンジニアからのキャリアチェンジは簡単ではありません。大学や大学院でAI領域を学び、AIエンジニアになるのが一般的です。

AIエンジニアに関して詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
AIエンジニアになるには?仕事内容や将来性、必要なスキルを解説

Webエンジニア

Webエンジニアは、Webサイトの設計を行う職種で、大きく以下の2種類に分類されます。

  • フロントエンドエンジニア
  • サーバーサイドエンジニア

フロントエンドエンジニアは、ユーザーが目にする部分を担当する職種で、UI/UXの質が向上するように実装を行います。サーバーサイドエンジニアは、OSやサーバーなど、ユーザーからは見えない部分の開発する職種です。

Webエンジニアに関して詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
Webエンジニアの仕事とは?年収やスキル、Webプログラマーとの違いも解説
フロントエンドエンジニアとは?年収や必要なスキル、将来性などを解説
バックエンドエンジニアの仕事とは?未経験で目指す方法、必要なスキルも解説
サーバーサイドエンジニアとは?仕事内容やフリーランス事情を解説

インフラエンジニア

インフラエンジニアは、ITシステムの基盤となるサーバーやネットワークの設計、構築、運用をする職種です。インフラとは、システムの基盤部分を指しており、インフラエンジニアは企業の情報システムの根幹を担う存在といえます。

インフラエンジニアは次の職種に細分されるので、それぞれの役割を確認しましょう。

  • ネットワークエンジニア
  • サーバーエンジニア
  • セキュリティエンジニア
  • データベースエンジニア
  • クラウドエンジニア
ネットワークエンジニア

ネットワークエンジニアは、サーバーとパソコンなどの端末を接続し、ネットワークシステムを構築する職種です。ネットワークの監視・保守も担い、トラブル発生時にはユーザーへの影響を最小限に留めるため迅速な対応を行います。

ソフトウエアだけではなく、ルーターなどのネットワーク機器に触れる機会が多いのが特徴です。

ネットワークエンジニアに関して詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
ネットワークエンジニアとは?年収や仕事内容・将来性をわかりやすく解説

サーバーエンジニア

サーバーエンジニアは、サーバーの構築や運用・保守、障害時の対応を行う職種です。サーバーとは、ネットワーク上でほかのパソコンにさまざまな機能を提供するコンピューターを指します。

サーバーの代表的な種類は、メールサーバーやファイルサーバー、Webサーバーなどです。サーバーエンジニアは、各サーバーの知識が求められます。

サーバーエンジニアに関して詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
サーバーエンジニアの仕事はきつい?未経験からの転職に必要なスキルや将来性

セキュリティエンジニア

セキュリティエンジニアは、企業の情報セキュリティを担い、サイバー攻撃による機密情報の漏洩を防ぐ職種です。サイバー攻撃を未然に防ぐための調査を行い、顧客に適切なセキュリティ対策を考案します。

セキュリティエンジニアには、サーバーやネットワーク、データベースといったインフラ領域全般の知見が必要です。そのため、ほかのインフラエンジニアとして経験を積んでキャリアアップするケースが多いです。

セキュリティエンジニアに関して詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
セキュリティエンジニアとは?仕事内容や必要なスキルを解説

データベースエンジニア

データベースエンジニアは、顧客情報や商品情報を管理するデータベースを構築し、企業のデータ活用を支援する職種です。

データベースとは、膨大なデータを格納した容器のようなものです。データベースエンジニアは、この容器を整理し、必要なときに必要なデータを引き出します。

多くの企業がデータ活用に注力しており、データベースエンジニアの活躍の場が広がっています

データベースエンジニアに関して詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
データベースエンジニアとは?仕事内容や役立つ資格・必要なスキルを解説

クラウドエンジニア

クラウドエンジニアは、クラウドシステムの設計や開発、運用、保守を行う職種です。DXの注目にともない、多くの企業がクラウド導入を検討するようになり、クラウドエンジニアの需要も高まっています。

クラウドエンジニアになるには、AWSやAzureといったクラウドサービスの知識や仮想サーバーのスキルが求められます。

クラウドエンジニアに関して詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
クラウドエンジニアとは?年収や資格・仕事内容について

社内SE

社内SEは、外部の顧客の依頼を受けるのではなく、自社内で使うシステムやインフラの開発を行う職種です。具体的には、人事や経理、営業部門で使用する管理システムの開発やメンテンナンスをします。

また、社員が使うパソコンのセットアップや、社員からのパソコン関連の問い合わせに応えるヘルプデスクの役目も担います。社内SEについて詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
社内SEとは|仕事内容やメリット・デメリット、転職のポイントを解説

ブリッジSE

ブリッジSEは、海外企業と共同でシステム開発を行う際に、日本チームと海外チームの橋渡し役となるエンジニアです。人件費が安い海外企業に開発を依頼する「オフショア開発」が広まり、ブリッジSEのニーズが高まっています。

海外メンバーとやり取りするため、技術面のスキルだけではなく、語学力や海外文化への理解が求められる職種です。

ブリッジSEに関して詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
ブリッジSE(ブリッジエンジニア)とは?オフショア開発との関係も紹介

セールスエンジニア

セールスエンジニアは、技術的な知識を活かして顧客に自社製品の導入を提案したり、導入支援を行ったりする職種です。技術知識に加えて、営業力やコミュニケーション能力を求められるのが特徴です。

扱う製品の高度な知識が必要なので、技術職からセールスエンジニアになるキャリアプランが一般的です。名称には「エンジニア」とあるものの、業務的には営業職の側面が強い職種といえるでしょう。

セールスエンジニアに関して詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
セールスエンジニアとは?仕事内容やフリーランス事情を解説

フィールドエンジニア

フィールドエンジニアは、顧客先を訪問し、パソコンやプリンターなどの機器トラブルに対応する職種です。障害時の復旧作業だけでなく、導入時の設定や配線、稼働後の保守・点検も担当します。また、製品の使い方について指導を行うこともあります。

訪問のタイミングは顧客の業務に合わせるため、土日や夜間に対応することも少なくありません。

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SE職種に必要なスキルや活かせる資格・経験

SEには、クライアントとの調整に必要なコミュニケーション能力やプロジェクト管理のマネジメントスキルが求められます。

必須の資格はないもののスキルや技術力の提示に役立つので、SEに必要なスキルや資格をまとめて解説します。

必要なスキル

SEとして活躍するには、技術的なスキルのほかにも、複数の能力が必要です。顧客とやり取りする際のヒアリング力やチームのメンバーをまとめるマネジメント力は、必須のスキルといえるでしょう。

優れたシステムを設計するには、技術スキルに加えて、論理的な思考も必要です。SEに求められる代表的なスキルを詳しく確認していきましょう。

コミュニケーションスキル

SEは、クライアントの要望を聞いたうえでシステムを考える立場にあり、コミュニケーション能力が欠かせません。顧客と対話するうえでは、相手のニーズを引き出すヒアリング力が必要です。

特にITに詳しくない顧客は、自身の課題を明確に把握できていないことがあります。SEの丁寧なヒアリングで顧客の課題を洗い出し、解決策を出さなければいけません。

また、SEは顧客とプロジェクトメンバーのパイプ役でもあります。顧客の要望を踏まえて、プログラマーに的確な指示を出せるスキルも重要です。

ロジカルシンキング

SEには、物事を順序立てて考える論理的な思考力も必要です。顧客との対話では、課題を整理し分かりやすく解決策を伝えなければいけません。システム設計時は、コストや納期を配慮した合理的な設計が求められます。

プロジェクトのスケジュール設定や人員配置、システムについてプロジェクトメンバーに伝える際にもロジカルシンキングが役立つでしょう。

技術的なスキル

SEの中には、プログラミングができない人もいます。ただ、一般的にはプログラマーからSEになる職種で、SEはプログラミングスキルを持っていることが多いです。

プロジェクトによってはSEが実装をすることもあるので、プログラミング技術はあった方が良いでしょう。最近は、オープン系よりWeb系の需要が高いため、JavaやPHPなどの言語が使えると強みになります。

プログラミングを行わない場合でも、技術面の知識があると実装作業中のトラブルに的確に対処できます。

マネジメントスキル

SEは、開発プロジェクトの予算・期限等の進捗管理や、プログラマへの指示・指導を担当します。常にプロジェクト全体を見渡す広い視野とマネジメントスキルが必要です。

プロジェクトの規模が大きいほど参画する人数が増え、求められるマネジメントスキルのレベルも上がります。プロジェクトマネージャーなどの上位の職種を目指すには、まずはSEとして経験を積むのが一般的です。

活かせる資格や経験

次のような資格を持っていると専門知識を証明でき、SEの仕事や就職に役立ちます。

資格名 内容 難易度
基本情報技術者 ITに関する基本的な知識 ★★☆☆
応用情報技術者 技術から管理、経営までの知識 ★★★☆
システムアーキテクト試験 システム開発の上流工程を担当するのに必要な知識 ★★★★
ネットワークスペシャリスト試験 コンピューターネットワークに関する知識 ★★★★
プロジェクトマネージャ試験 システム開発プロジェクトの管理者としての知識 ★★★★


上記はいずれも、「情報処理技術者試験」に含まれる国家資格です。SEを目指すなら、ITエンジニアの登竜門とされる基本情報技術者から受験するのがおすすめです。データベース系では「オラクルマスター」といった資格も役立ちます。

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IT系の職種に向いている人の特徴

システム開発には、突発的なトラブルがつきものであり、IT職種にはとっさの判断能力が求められます。また、トレンドに対する好奇心があることもIT系の仕事をするうえで大切な資質です。

自分がSEの仕事を楽しめるか知るために、IT系の職種に向いている人の特徴を確認していきましょう。

冷静かつ臨機応変に判断できる

システム開発の過程では、思わぬトラブルが起こったり、予定より進行が遅れたりすることがよくあります。SEは慌てずに状況を観察して原因を分析し、対処法を考えなければなりません。

自分自身が落ち着いて行動することはもちろん、プロジェクトをリードする立場としてメンバーにも冷静に指示することが求められます。

勉強を続ける向上心がある

IT技術は日々進化しており、IT系の業務に携わる人は最新の技術を学習し続ける必要があります。SEとして世間のニーズに合ったシステムを設計するには、新聞やニュース、ネットメディアなどで最新の技術トレンドを知らなければいけません。

新しい情報をキャッチするのが好きな人、学んだ知識を試してみたい気持ちがある人は、SEの職種を楽しめます

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SEの働き方と平均年収

SEは、会社勤めで経験を積んだ後に、フリーランスとして独立できる職種です。フリーランスは高収入を実現できるので、フリーランスを含めたSEの働き方の特徴と平均年収を紹介します。

SEを目指す際は、理想の収入が得られそうか、希望の働き方ができそうかといった面から自分に合う仕事か確かめましょう。

SEの働き方2つ

主なSEの働き方は、開発会社などでの正社員とフリーランスの2つです。それぞれの特徴を解説していきましょう。

システム会社やコンピューターメーカーで働く

SEの勤務先は、システム開発会社やコンピューターメーカーです。IT系の企業の多くは、東京や大阪、名古屋などの首都圏に集中しています。

SEの働き方で特徴的なのは、顧客のオフィスに常駐して勤務することが多い点です。男女の割合でいえば、男性が多いのも特徴です。基本的に休日は土日祝ですが、納期前は休日や夜間に作業を行うこともあります。

雇用形態は、顧客との守秘義務の関係から正社員が多い傾向です。

システム開発を担当する業界によって金融系SEや基盤系SE、メーカー系SEなどと呼ばれる場合があります。詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
金融系SEの仕事内容は?扱うシステムの例・必要なスキルなどを解説
基盤系SEの仕事内容
メーカー系SEとは?|仕事内容やメリットについてもご紹介

フリーランスという働き方もある

SEは、個人で顧客と契約を結ぶフリーランスが多い職種でもあります。独立のパターンとして多いのは、会社員エンジニアとして一定の経験を積んでからフリーランスになることです。

IT需要の高まりからフリーランスエンジニアの需要が高まっており、スキルがあれば会社員以上の収入になります

SEの平均年収

厚生労働省の職業情報提供サイトによると、システムエンジニア(業務用システム)の平均年収は約550万円です。国税庁の民間給与実態統計調査によれば、給与所得者の平均年収は458万円で、SEの年収は平均より高い水準となっています。

レバテックフリーランス利用者の平均年収は876万円で、フリーランスになると高収入を狙えると分かります。レバテックフリーランスの利用は無料なので、独立を目指す場合はぜひご相談ください。

地方に移り住んで仕事をすることに興味がある方は以下の記事をぜひ参考にしてください。
【地域別】フリーランスの単価相場を比較!地方で働くメリットやおすすめの職種も紹介

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SE職種のやりがい

SE職種には、次のようなやりがいがあります。

  • 新しい技術を身につけられる
  • 自分のアイデアをシステムに反映させられる
  • システムのユーザーから感謝される
  • ユーザーとして自分が開発したシステムやサービスを見かけることがある

システム開発の現場では、AIといった最新技術が用いられます。IT技術に興味がある人にとっては、常に新しい技術に触れられ、自分のアイデアをシステムに反映させるやりがいがあるでしょう。

自分がつくったシステムをユーザーとして街中で見かけたり、誰かが使っているのを目にしたりするのも、SEのやりがいです。

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SEは「やめとけ」と言われる理由

SEは、ITの最新技術に触れながらシステムを構築するやりがいのある職種です。一方で大変な面があるのも事実です。勤め先によっては残業が多かったり、給与が上がりづらかったりする問題があります。

SEになってから後悔することがないように、SEという職種の大変さも知っておきましょう。よく指摘されるSEの苦労を4つ紹介します。

残業や休日出勤が発生する

SEのような職種では、余裕を持ったスケジュールを組んでも、以下のようなトラブルや変更がよくあります。

  • 予想していないバグの発生
  • 顧客からの機能の追加依頼
  • メンバーの体調不良や退職

トラブルが重なり納期までに完成が見込めなくなると、残業や休日出勤せざるを得なくなります。システム開発には納期があり、納期は基本的にはずらせません。納期に遅れれば、顧客の信頼を失ったり、損害賠償が発生したりする恐れがあるからです。

勤め先によっては忙しいうえに給与が上がりづらい

IT業界は、発注を受けた企業が一部業務を下請け会社に発注し、さらに下請け会社も別の会社に業務発注する多重下請け構造です。

多重下請け構造では、下請け企業のエンジニアの給与が上がりづらい実態があります。さらに、下流の企業になるほど案件のスケジュールが厳しくなり、給与は低いのに業務過多の状況になる傾向もあります。

常に勉強し続けるのが大変

システム開発で用いる技術やフレームワーク、プログラミング言語は日々変化しており、SEは常に学ぶ必要があります。

勉強時間は基本的に業務時間と別にする必要があり、プライベートの時間を勉強に費やすことになります。残業が多い職場では休養の時間がなくなり、人によって辛いと感じるかもしれません。

また、年齢を重ねると記憶力が落ちて「新しい知識を身につけるのが大変」と感じる可能性もあります。

スキルアップ、収入アップが約束されるわけではない

SEはITの職種ですが、業界内で就職・転職していても必ずスキルが身につくわけではありません。

SEとプログラマーは別の仕事ですが、企業によってはSEにプログラマー業務を任せる場合があります。その状態が続くと、SEとしてのスキルを身につけるのは難しいでしょう。

また、技術職の世界は基本的に実力主義です。実力があれば高収入を実現できますが、実力不足だと大幅な昇給は難しくなります。

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SEに向く人・向かない人

自分にSEという職種に適性があるか見極めたい場合は、SEに向く人と向かない人の特徴を確認しましょう。まずは、向いている人の特徴を挙げます。

  • コミュニケーション能力がある
  • 不測の事態に臨機応変に対応できる
  • 精神的な強さと体力がある
  • 好奇心が旺盛

コミュニケーション能力は顧客との対話に必要です。開発中のトラブルに対応する柔軟さと精神的な強さ、納期前の繁忙期に耐える体力も必要な要素といえます。新しい技術への好奇心もSEという職種に欠かせない資質です。

次に、SEに向いていない人の特徴です。

  • 大雑把な性格
  • ルーティンワークが苦手
  • ITへの関心が薄い

システム設計やプログラミングにおいては、ほんの少しのミスが不具合につながります。緻密な作業が苦手な大雑把な性格の人は、エンジニアには向いていません。

また、開発中はプログラミングとテスト、修正を繰り返し行います。地道な作業が大半を占めるので、ルーティンワークが嫌いな人には向かないでしょう。IT技術への関心が薄い、学習する意欲がない人は、そもそもIT技術を駆使するSEには不向きといえます。

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転職する方法と主なキャリアパス

現役エンジニアには、大卒・院卒、高専卒の人材がいますが、SEになるのに特別な学歴や資格は必要ありません。理系のイメージが強い職種ですが、文系出身のSEも活躍しています。

新卒の場合、研修後にそのままSEになったり、プログラマーを経てSEになったりするパターンがあります。システム開発ではさまざまな業界の知識が活かせるため、他業種からの転職も可能です。

そこで、今からSEに転職するのに必要な準備を3つ紹介します。スキルを習得する方法やキャリアの流れを把握し、SEとして働くイメージを持ちましょう。

スクールや独学で基本的なITの知識を学ぶ

SEを目指すなら、まずIT全般の基礎知識やプログラミング言語を習得しましょう。主な学習方法は、独学とスクールです。

独学の場合、学習サイトや書籍などを活用して学習を進めます。詳しい学習方法を知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
プログラミングの独学は可能?効果的な勉強法と無料の学習サイトをご紹介

独学のメリットは、スクールに比べてコストが抑えられることです。ただ、「自分で学習方法を考えなければならない」「疑問点を解決できず行き詰まる」といったデメリットがあります。

お金に余裕がある人や、プログラミング言語初心者は、スクールがおすすめです。スクールでは、指定のカリキュラムに沿って学習するので、効率よく知識を身につけられます。時間割の自由度が高いオンライン通学であれば、働きながら無理なく学べるでしょう。

まずはプログラマーとして経験を積む

未経験者がいきなりSEになるのは難しく、まずはプログラマーから経験を積むのが良いでしょう。職場によってはSEがプログラマーを兼任することもあるので、プログラミングスキルは身につけておいて損はありません。

独学やスクールで一定のスキルが身についたら、「未経験歓迎」や「研修あり」の求人を中心に就職・転職先を探しましょう。入社後は、会社の研修や自主的な資格取得、実際の業務を通してスキルを磨いていきます。

SEになった後のキャリアパスは幅広い

SEとして経験を積んだ後は、次のようなキャリアパスが広がっています。

職種名 役割
プロジェクトリーダー(PL) プロジェクトの現場責任者
プロジェクトマネージャー(PM) プロジェクトの総責任者
ITコンサルタント 顧客企業の経営課題解決に向けてITを活用した提案を行う


プロジェクトリーダーは、現場の責任者としてメンバーをまとめる職種です。プロジェクトリーダーとして経験を積んだ後は、プロジェクトマネージャーになるのが一般的です。

プロジェクトマネージャーはプロジェクト全体の責任者として、顧客を含む社外関係者との交渉も担当します。ITコンサルタントは、プロジェクトマネージャーのさらに上位職にあたり、ITを活用して顧客企業の課題を解決する専門家です。

ITコンサルタントになるには、IT知識のほかにクライアントの業界知識やプレゼンテーション能力を身につける必要があります。

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SE職種に関するよくある質問

SEは、クライアントの要望をもとにシステムを設計する仕事です。IT職種にはSEのほかにもさまざまな種類があり、SEを経験した後にプロジェクトリーダーになる人も多いです。もしくは、会社員として一定の経験を積み、フリーランスになることも可能です。

IT職種に興味がある方は、SEの仕事内容や働き方、エンジニアの種類について確認していきましょう。

Q. SEはどんな職種?

SEは、クライアントから要望を聞き取り、ニーズに応えるシステムを設計する職種です。システム開発のフェーズの中で、主に「要求分析」「要件定義」「基本設計」と呼ばれる工程を担当します。また、完成したシステムのテストを行うこともあります。

Q. SEとしてどのようなキャリアプランがある?

SEとして経験を積んだら、プロジェクトの現場責任者である「プロジェクトリーダー」にステップアップできます。プロジェクトリーダーとして実績を積んだら、プロジェクト全体の総責任者である「プロジェクトマネジャー」を目指せるでしょう。

Q. フリーランスのSEとして働くメリットは?

スキルがあれば会社員時代より高収入を得られます。会社の就業規則や勤務時間にとらわれないので、自由度高く働けるのもメリットです。業務を指示される会社員と違い、自分が興味のある案件だけを選んで参画できるのも魅力です。

Q. フリーランスのSEになるのに必要なスキルは?

企業はフリーランスに即戦力を求めるため、専門的なITスキルと実務経験は必須です。また、自分で案件を探すための営業力が求められます。働き方の自由度が高い分、働く時間やスケジュールを管理する自己管理能力も問われるでしょう。

Q. IT系職種にはどんな種類がある?

Webサイトの設計を行う「Webエンジニア」、家電などに内蔵するシステムを開発する「組み込みエンジニア」などさまざまな種類があります。最近では、AIを使ったプログラム開発を行う「AIエンジニア」の需要も伸びています。

※本記事は2023年12月時点の情報を基に執筆しております。

最後に

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