フリーランスエンジニアの手取り|年収・月収別のシミュレーション、税金の計算方法を解説

フリーランスエンジニアの手取りはいくら程度なのか知りたい方に向け、税金・保険料の計算方法や月収・年収別のシミュレーションを紹介します。

フリーランスエンジニアの手取り額の増やし方についても解説していますので、収入アップをしたい方はぜひ参考にしてください。

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目次

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フリーランスエンジニアと会社員それぞれの手取り額

収入総額から税金や保険料などを差し引いた額が、手取り分です。税金や保険料などの支払わなければならない金額は人によって異なるため、一人ひとり手取り額は変わります

ここでは、参考までにフリーランスエンジニアと正社員のSEの場合の年収例を紹介するので、参考にしてみてください。

フリーランスのSE(システムエンジニア)の平均年収

ここではフリーランスのSE(システムエンジニア)の年収の参考として、2022年月時点でのレバテックフリーランスでの公開案件を基にした月単価・年収例をご紹介します。

参照元 : SE (システムエンジニア)の求人・案件一覧

平均年収(フリーランス) 852万円
最高年収 1980万円
最低年収 120万円


フリーランスのSE(システムエンジニア)の単価のほか、具体的な求人・案件内容も確認したい方は「SE(システムエンジニア)の求人・案件一覧|レバテックフリーランス」をご確認ください。

正社員のエンジニアの平均年収

厚生労働省が令和元年に発表した「令和元年賃金構造基本統計調査 職種別所定内給与額及び年間賞与額」によると、規模10人以上の企業で活躍するSEの平均月給は38万円、年間ボーナスは112万9千円でした。

年収として計算すると、ボーナスなしで456万円、支給される場合は約569万円になります

会社員とフリーランスとでは、社会保険料や税金の計算が異なる、会社員のボーナス額は毎年一定ではないなど、収入の計算の仕方に違いがあるため、両者の金額を単純比較できません。

次項からは、フリーランスエンジニアの収入に注目し、支払う保険料や税金、手取り額のシミュレーションなどを確認していきましょう。

※参照:令和元年賃金構造基本統計調査 職種別所定内給与額及び年間賞与額|厚生労働省

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フリーランスが支払う社会保険料と税金

フリーランスは月給制の会社員とは異なり、給与から社会保険料や税金が天引きされることはないため、状況に応じて下記のような保険料・税金を自分で納める必要があります。

  • 国民年金保険料
  • 国民健康保険料
  • 所得税
  • 住民税
  • 個人事業税
  • 消費税

それぞれについて、詳細を解説していきます。

国民年金保険料

日本に住んでいる20歳以上60歳未満の人は、国民年金に加入しなければなりません。国民年金は、所得に関わらずその年度に定められた一定の保険料を納付します。経済的に国民年金保険料を支払うのが難しい人は、保険料免除・納付猶予制度を利用できます。

ただし、保険料免除・納付猶予制度を利用した場合、その分将来受けとる国民年金が少なくなるため注意が必要です。そのほか、国民年金には前納すると保険料が割引される制度もあります。

なお、会社員や公務員は厚生年金に加入しますが、自動的に国民年金にも加入します。そのため、厚生年金・国民年金を合わせた保険料を納めなければなりません。

詳しい制度の内容は日本年金機構が記している「国民年金保険料」にてご確認ください。

国民健康保険料

フリーランスの場合、会社員時代の健康保険を任意継続するか、国民健康保険に加入するのが基本です。国民健康保険料は、居住地や所得、世帯人数によって変わります。国民健康保険料を計算する際は、居住地の自治体の公式サイトで保険料率などを確認しましょう。

国民健康保険は、下記の3つで構成されています。

  • 基礎(医療)分保険料
  • 支援金分保険料
  • 介護分保険料

上記のうち、介護分保険料の支払いは40歳以上65歳未満の方が対象です。40歳未満・65歳以上の方は、基礎(医療)分保険料と支援金分保険料を合わせた国民健康保険料のみを納めます。

国民健康保険の制度の概要については、厚生労働省が発表している「国民健康保険制度」から、保険料・保険税に関する内容は「国民健康保険の保険料・保険税について」からご確認いただけます。

所得税

所得税は、1年間の課税所得に対してかかる税金です。フリーランスの課税所得は、1年間の総収入金額から、後述する必要経費、青色申告特別控除、所得控除などを差し引いたものを指します

2013年から2037年までは、所得税と合わせて「復興特別所得税」も納付する必要があります。復興特別所得税は、東日本大震災の復興のための財源確保を目的として創設された税金です。復興特別所得税の金額は、その年に納める所得税に2.1%を乗じて算出します。

所得税は国税庁の「所得税のしくみ」で、復興特別所得税では「個人の方に係る復興特別所得税のあらまし」にて詳しく解説されていますので、ご参照ください。

住民税

住民税は前の年の所得に対してかかる税金で、所得によって支払う金額が増減するのが特徴です。また居住地によっても税額に差が生じます。

住民税は、下記の2つを合わせたものを指します。

  • 市町村民税(東京23区の場合「特別区民税」)
  • 道府県民税(東京都の場合「都民税」)

財務省は「住民税について教えてください。所得税とはどう違うのですか?そもそも国税と地方税の違いはなんですか?」という疑問に回答しているため、こちらも参考にしてみてください。

個人事業税

個人事業税は、法定業種に従事する人が納める地方税です。

請負契約で案件を受注するフリーランスエンジニアの場合、法定業種の1つである「請負業」と見なされるため、個人事業税を納めます。

ただし準委任契約で企業に常駐するフリーランスエンジニアの場合、会社員のように指揮命令系統のルールのもとで作業を行うこともあるため、個人事業税は課税対象外となることが多いようです

詳しくは総務省の「個人事業税」でご確認ください。

消費税

消費税は、課税の基準期間内の課税売上高が1,000万円を超える場合に納めます。課税売上高が1,000万円以下でも、個人事業者の場合は対象年の前年の1月1日から6月30日まで、法人では事業年度の前事業年度開始日以後6ヶ月間の間に、1,000万円を超えると支払わなければなりません。なお、給与等支払額の合計額で1,000万円の判定とすることも可能です。

国税庁の「消費税のしくみ」で詳細がまとまっているため、自分が該当するか確認すると良いでしょう。

保険や税金は複雑で、周囲の人にも質問しにくいものです。「フリーランスなら押さえておきたい!今さら聞けない「税金・保険・年金」のキホン」も参考にしてみてください。

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【月収別】手取り金額の計算シミュレーション

ここでは、フリーランスの手取り月収を、下記の収入別に計算していきます。

  • 月収30万円の場合
  • 月収50万円の場合

以下で算出した手取り月収はあくまで目安であり、実際の手取りとは異なる場合がある点には留意してください。また、税金や社会保険料の金額は2022年8月時点の税率・保険料率をもとにして計算しています。

月収30万円の場合

以下のプロフィールで、月収は年間を通して30万円(前年・前々年も同様)、必要経費は収入の3割、所得はすべて事業所得としてシミュレーションします。

  • 年齢 : 28歳
  • 職種 : 企業常駐型フリーランスエンジニア
  • 居住地:東京都世田谷区
  • 扶養家族 : なし
  • 月収 : 30万円(年収360万円)
  • 必要経費 : 1ヶ月あたり9万円(年間108万円)
  • 確定申告 : 青色申告者(65万円の青色申告特別控除を受けると想定)
  • 所得区分 : 事業所得

個人事業税と消費税は0円として計算すると、月収30万円のフリーランスエンジニアでは手取り月収(目安)は25万4,058円です。

月収 30万円
国民年金保険料 1万6,590円
国民健康保険料 1万5,936円
所得税・復興特別所得税 4,252円
住民税 9,164円
個人事業税 0円
消費税 0円
手取り 25万4,058円


それぞれの税金や社会保険料の計算方法について、以下で説明していきます。

月収30万円の国民年金保険料の計算式

国民年金保険料は毎年度一律で決められるため、計算の必要はありません。2022年度における国民年金第1号被保険者の国民年金保険料は1ヶ月あたり1万6,590円です。

※参照:国民年金保険料|日本年金機構

月収30万円の国民健康保険料の計算式

国民健康保険料は、加入者の所得金額によって保険料が増減する「所得割額」と、所得金額に関わらず1人あたり一定の保険料を支払う「均等割額」に分かれています。そのため、国民健康保険料を計算するときには、所得割額と均等割額を足した額を算出しなければなりません。

また、国民健康保険料は、国保財政の基礎財源である「基礎(医療)分保険料」、後期高齢者医療制度への支援金である「支援金分保険料」、40歳から64歳までの人に対してかかる「介護分保険料」で構成されています。

東京都世田谷区の場合、2022年度における各保険料率、均等割額は下記のとおりです。

区分 所得割額 均等割額
基礎(医療)分
(最高限度額65万円)
加入者全員の賦課基準額×7.16% 加入者数×4万2,100円
支援金分 (最高限度額20万円) 加入者全員の賦課基準額×2.28% 加入者数×1万3,200円
介護分(最高限度額17万円) 40歳~64歳の方の賦課基準額×2.38% 40~64歳の方の加入者数40~64歳の方の加入者数×1万6,600円

※参照 : 保険料の計算方法|世田谷区

上記の表の所得割額の欄にある「賦課基準額」は、フリーランスの場合、下記の計算式で求められます。

収入-経費-青色申告特別控除-住民税基礎控除=賦課基準額

2022年度の住民税基礎控除は43万円のため、月収30万円=年収360万円の賦課基準額は以下のようになります。

360万円-108万円-65万円-43万円=144万円

また、均等割額の欄の「加入者数」には、自分と扶養家族の人数を挿入してください。このシミュレーションのように、扶養家族がいない場合は「1」を乗じます。

基礎(医療)分と支援金分を合わせた国民健康保険料の計算式は以下のとおりです(小数点以下の金額は四捨五入)。

  • 144万円×0.0716=10万3,104円(基礎(医療)分の所得割額)
  • 144万円×0.0228=3万2,832円(支援金分の所得割額)
  • 10万3,104円+1人×4万2,100円=14万5,204円(基礎(医療)分の国民健康保険料)
  • 3万2,832円+1人×1万3,200円=4万6,032円(支援金分の国民健康保険料)
  • (14万5,204円+4万6,032円)÷12ヶ月=約1万5,936円(1ヶ月あたりの国民健康保険料)

一見、複雑な計算式に見えますが、一つひとつステップを踏んでいくと問題なく算出できます。

 

月収30万円の所得税・復興特別所得税の計算式

所得税の金額は、以下の計算式で算出します。

  • 収入-経費-青色申告特別控除-社会保険料控除・基礎控除などの所得控除=課税所得金額
  • 課税所得金額×所得税率-控除額=所得税の金額

所得税は、課税所得金額が大きくなるにつれて税率もアップする「累進課税」です。所得税の金額は、国税庁のWebサイトにある速算表を使って計算します。なお、表内の課税所得金額は1,000円未満の端数金額を切り捨てた金額です。

課税所得金額 税率 控除額
0円~194万9,000円 5% 0円
195万円~329万9,000円 10% 9万7,500円
330万円~694万9,000円 20% 42万7,500円
695万円~899万9,000円 23% 63万6,000円
900万円~1,799万9,000円 33% 153万6,000円
1,800万円~3,999万9,000円 40% 279万6,000円
4,000万円以上 45% 479万6,000円

参照 : 国税庁「No.2260 所得税の税率」

国民年金保険料と国民健康保険料は、全額社会保険料控除の対象です。今回の例では、年間に納める国民年金保険料19万9,080円+国民健康保険料19万1,232円=39万312円を社会保険料控除額とします。

課税所得金額は、年収360万円で、年間の必要経費は108万円です。青色申告特別控除は65万円、所得控除は社会保険料控除+基礎控除の48万円のみとして計算すると、課税所得金額は360万円-108万円-65万円-39万312円-48万円=99万9,688円です。

上記の表に当てはめて計算すると、所得税率は5%、控除額は0円なので、所得税の金額は99万9,688円×0.05=約4万9,984円、1ヶ月あたり約4,165円になります。

また、復興特別所得税の計算式は、所得税額×2.1%なので、4万9,984円×0.021=約1,049円、1ヶ月あたり約87円になります。

所得税と復興特別所得税を合算すると、4万9,984円+1,049円=約5万1,033円、1ヶ月あたり約4,252円です。

月収30万円の住民税の計算式

東京都世田谷区では、特別区民税と都民税を合わせた住民税を納めます。2022年時点では、それぞれ6%、4%が税率です。

特別区民税と都民税には、それぞれ「所得割」と「均等割」が存在。所得割は所得に応じて納める金額が変わり、均等割は所得に関係なく一人あたり一定の金額を支払います。

住民税の計算式は以下のとおりです。

  • 収入-経費-青色申告特別控除-基礎控除・社会保険料控除などの所得控除=課税標準額
  • 課税標準額×住民税率(特別区民税率+都民税率)-税額控除=所得割の金額
  • 所得割の金額+均等割の金額(特別区民税3,500円+都民税1,500円)=住民税の金額

住民税の基礎控除は2022年度の43万円、所得控除は基礎控除・社会保険料控除のみとして課税標準額を計算すると、360万円-108万円-65万円-43万円-39万312円=104万9,688円が課税標準額です。

税額控除を省略すると、住民税の所得割額は104万9,688円×(0.06+0.04)=約10万4,968円になります。よって、納める住民税の金額は10万4,968+5,000円=約10万9,968円、1ヶ月あたり約9,164円です。

※参照 : 令和3年度版区税ガイドブック|世田谷区

月収50万円の場合

月収が50万円だった場合をシミュレーションしてみましょう。必要経費は収入の3割のままとすると、プロフィールは以下のとおりです。

  • 年齢 : 28歳
  • 職種 : 企業常駐型フリーランスエンジニア
  • 居住地:東京都世田谷区
  • 扶養家族 : なし
  • 月収 : 50万円(年収600万円)
  • 必要経費 : 1ヶ月あたり15万円(年間180万円)
  • 確定申告 : 青色申告者(65万円の青色申告特別控除を受けると想定)
  • 所得区分 : 事業所得

同じく個人事業税・消費税は課税されないものとして、月収30万円の場合と同じように計算すると、月収50万円のフリーランスエンジニアの手取り月収(目安)は41万9,262円です。

月収 50万円
国民年金保険料 1万6,590円
国民健康保険料 2万9,152円
所得税・復興特別所得税 1万3,154円
住民税 2万1,842円
個人事業税 0円
消費税 0円
手取り 41万9,262円


税金や社会保険料の計算式は以下のとおりです。

月収50万円の国民年金保険料の計算式

先述したとおり、国民年金保険料は収入に関わらず定められるため、計算は不要です。2022年度では、一律で毎月1万6,590円とされています。

月収50万円の国民健康保険料の計算式

月収50万の国民健康保険料の計算式は、以下のとおりです。

  • 600万円(収入)-180万円(経費)-65万円(青色申告特別控除)-43万円(基礎控除)=312万円(賦課基準額)
  • 312万円(賦課基準額)×0.0716=22万3,392円(基礎(医療)分の所得割額)
  • 312万円(賦課基準額)×0.0228=7万1,136円(支援金分の所得割額)
  • 22万3,392円+1人×4万2,100円=26万5,492円(基礎(医療)分の国民健康保険料)
  • 7万1,136円+1人×1万3,200円=8万4,336円(支援金分の国民健康保険料)
  • (26万5,492円+8万4,336円)÷12ヶ月=約2万9,152円(1ヶ月あたりの国民健康保険料)

国民健康保険料は、国民年金保険料と違い、収入が増えれば保険料も上がります

月収50万円の所得税・復興特別所得税の計算式

月収50万の所得税・復興特別所得税の計算式も見ていきましょう。

  • 600万円(収入)-180万円(経費)-65万円(青色申告特別控除)-54万8,908円(社会保険料控除)-48万円(基礎控除)=252万1,092円(課税所得金額)
  • 252万1,092円×0.1(所得税率)-9万7,500円(控除額)=約15万4,609円(所得税の金額)
  • 15万4,609円×0.021%=約3,246円(復興特別所得税の金額)
  • 15万4,609円+3,246円=15万7,855円(1ヶ月あたり1万3,154円)

月収30万円のときと比べて、国民健康保険料が上がっているため、社会保険料控除額も変わる点に注意しましょう

月収50万円の住民税の計算式

月収50万の住民税の計算式は、以下のとおりです。

  • 600万円(収入)-180万円(経費)-65万円(青色申告特別控除)-43万円(基礎控除)-54万8,908円(社会保険料控除)=257万1,092円(課税標準額)
  • 257万1,092円(課税標準額)×0.1(住民税率)=約25万7,109円(所得割の金額)
  • 25万7,109円(所得割の金額)+5,000円(均等割の金額)=約26万2,109円(1ヶ月あたり約2万1,842円)

納める税金や保険料などについてより詳しく知りたい方は、「個人事業主の年収|平均年収や会社員との手取り比較も」もご一読ください。

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【年収別】手取り金額の計算シミュレーション

年収別でのフリーランスエンジニアの手取り金額についても計算してみましょう。

  • 年収500万円の場合
  • 年収700万円の場合
  • 年収1,000万円の場合

月収と同じく、算出した手取り年収はあくまで目安と考えましょう。税金・社会保険料の計算方法は、基本的に月収別の手取り金額シミュレーションで紹介したものと同様です。

年収500万円の場合

年収は500万円、必要経費は収入の3割、所得はすべて事業所得としてシミュレーションしていきます。年収500万では、年間の必要経費は500万円×0.3=150万円です。

  • 年齢 : 32歳
  • 職種 : 企業常駐型フリーランスエンジニア
  • 居住地:東京都世田谷区
  • 扶養家族 : なし
  • 年収 : 500万円
  • 年間必要経費 : 150万円
  • 確定申告 : 青色申告者(65万円の青色申告特別控除を受けると想定)
  • 所得区分 : 事業所得

上記のプロフィールをもとに、個人事業税と消費税は0円として計算すると、年収500万円のフリーランスエンジニアの手取り月収(目安)は422万5,492円です。

年収 500万円
国民年金保険料 19万8,480円
国民健康保険料 28万4,288円
所得税・復興特別所得税 9万3,077円
住民税 19万8,663円
個人事業税 0円
消費税 0円
手取り 422万5,492円


税金・社会保険料の計算式は以下のとおりです。

年収500万円の国民年金保険料の計算式

手取り年収を計算するため、国民年金保険料はひと月あたりに支払う金額に「12ヶ月」を乗じます

1万6,590円×12ヶ月=19万9,080円(年間の国民年金保険料)

国民年金保険料はどなたも一律ですが、毎年金額が変わる点にも注意です。

年収500万円の国民健康保険料の計算式

国民健康保険料は、以下のように計算します。

  • 500万円(収入)-150万円(経費)-65万円(青色申告特別控除)-43万円(基礎控除)=242万円(賦課基準額)
  • 242万円(賦課基準額)×0.0716=17万3,272円(基礎(医療)分の所得割額)
  • 242万円(賦課基準額)×0.0228=5万5,716円(支援金分の所得割額)
  • 17万3,272円+1人×4万2,100円=21万5,372円(基礎(医療)分の国民健康保険料)
  • 5万5,716円+1人×1万3,200円=6万8,916円(支援金分の国民健康保険料)
  • 21万5,372円+6万8,916円=28万4,288円(年間の国民健康保険料)

国民健康保険料の料率も、年度によって変動するため毎年気を配っておきましょう

年収500万円の所得税・復興特別所得税の計算式

所得税・復興特別所得税の計算式も確認しましょう。

  • 500万円(収入)-150万円(経費)-65万円(青色申告特別控除)-48万3,368円(社会保険料控除)-48万円(基礎控除)=188万6,632円(課税所得金額)
  • 188万6,632円×0.1(所得税率)-9万7,500円(控除額)=約9万1,163円(所得税の金額)
  • 9万1,163円×0.021%=約1,914円(復興特別所得税の金額)
  • 9万1,163円+1,914円=約9万3,077円(所得税+復興特別所得税の金額)

所得税の注意点は、課税所得金額によって所得税率が変わること。「月収30万円の所得税・復興特別所得税の計算式」に記載している早見表を確認してみてください。

年収500万円の住民税の計算式

年収500万円の住民税の計算方法は、以下のとおりです。

500万円(収入)-150万円(経費)-65万円(青色申告特別控除)-43万円(基礎控除)-48万3,368円(社会保険料控除)=193万6,632円(課税標準額)
193万6,632円(課税標準額)×0.1(住民税率)=約19万3,663円(所得割の金額)

19万3,663円(所得割の金額)+5,000円(均等割の金額)=約19万8,663円(住民税の金額)

繰り返しになりますが、こちらの計算式で扱っている住民税率は、2022年時点の世田谷区を参考にしています。居住地によって異なるため、計算するときは自身のお住まいの地域の税率を調べましょう

年収700万円の場合

年収が700万円だった場合をシミュレーションしてみます。同じく経費は収入の30%とすると、プロフィールは以下のとおりです。

  • 年齢 : 32歳
  • 職種 : 企業常駐型フリーランスエンジニア
  • 居住地:東京都世田谷区
  • 扶養家族 : なし
  • 年収 : 700万円
  • 年間必要経費 : 210万円
  • 確定申告 : 青色申告者(65万円の青色申告特別控除を受けると想定)
  • 所得区分 : 事業所得

同じく個人事業税・消費税はかからないものとして計算すると、年収700万円のフリーランスエンジニアの手取り年収(目安)は583万7,160円です。

年収 700万円
国民年金保険料 19万8,480円
国民健康保険料 41万5,908円
所得税・復興特別所得税 22万2,640円
住民税 32万5,812円
個人事業税 0円
消費税 0円
手取り 583万7,160円


各種税金・社会保険料の計算式を以下に示しています。

年収700万円の国民年金保険料の計算式

年収は変わっても、国民年金保険料の計算は変わりません。

1万6,540円×12ヶ月=19万8,480円(年間の国民年金保険料)

そのほかの計算式も見ていきましょう。

年収700万円の国民健康保険料の計算式

年収700万円の国民健康保険料の計算は、以下のように行います。

  • 700万円(収入)-210万円(経費)-65万円(青色申告特別控除)-43万円(基礎控除)=382万円(賦課基準額)
  • 382万円(賦課基準額)×0.0716=27万3,512円(基礎(医療)分の所得割額)
  • 382万円(賦課基準額)×0.0228=8万7,096円(支援金分の所得割額)
  • 27万3,512円+1人×4万2,100円=31万5,612円(基礎(医療)分の国民健康保険料)
  • 8万7,096円+1人×1万3,200円=10万296円(支援金分の国民健康保険料)
  • 31万5,612円+10万296円=41万5,908円(年間の国民健康保険料)

続いて所得税です。

年収700万円の所得税・復興特別所得税の計算式

年収700万円の場合の所得税・復興特別所得税の計算式は、以下のとおりです。

  • 700万円(収入)-210万円(経費)-65万円(青色申告特別控除)-61万4,388円(社会保険料控除)-48万円(基礎控除)=315万5,612円(課税所得金額)
  • 315万5,612円×0.1(所得税率)-9万7,500円(控除額)=約21万8,061円(所得税の金額)
  • 21万8,061円×0.021%=約4,579円(復興特別所得税の金額)
  • 21万8,061円+4,579円=約22万2,640円(所得税+復興特別所得税の金額)

課税所得金額が329万9,000円を超えていないため、まだ税率は10%・控除額は9万7,500円です。

年収700万円の住民税の計算式

年収700万円の住民税計算は、以下のように進めます。

  • 700万円(収入)-210万円(経費)-65万円(青色申告特別控除)-43万円(基礎控除)-61万4,388円(社会保険料控除)=320万5,612円(課税標準額)
  • 320万5,612円(課税標準額)×0.1(住民税率)=約32万561円(所得割の金額)
  • 32万812円(所得割の金額)+5,000円(均等割の金額)=約32万5,812円(住民税の金額)

以上が、年収700万円の場合の保険料・税金の計算式です。

年収1,000万円の場合

最後に、年収が1,000万円だった場合をシミュレーションしてみます。プロフィールは以下のとおりです。経費は同じく収入の30%とします。

  • 年齢 : 32歳
  • 職種 : 企業常駐型フリーランスエンジニア
  • 居住地:東京都世田谷区
  • 扶養家族 : なし
  • 年収 : 1,000万円
  • 年間必要経費 : 300万円
  • 確定申告 : 青色申告者(65万円の青色申告特別控除を受けると想定)
  • 所得区分 : 事業所得

個人事業税は課税されず、消費税も免税事業者として手取り年収を計算すると、年収1,000万円のフリーランスエンジニアの手取り年収(目安)は807万5,398円です。

年収 1000万円
国民年金保険料 19万8,480円
国民健康保険料 61万4,148円
所得税・復興特別所得税 59万6,237円
住民税 51万5,737円
個人事業税 0円
消費税 0円
手取り 807万5,398円


税金と社会保険料の計算式は下記のとおりです。

年収1,000万円の国民年金保険料の計算式

これまでの年収例と同様です。

1万6,540円×12ヶ月=19万8,480円(年間の国民年金保険料)

年収1,000万円になると、料率が変わる点もありますので、次項からは特に注意して確認していきましょう。

年収1,000万円の国民健康保険料の計算式

年収1,000万円の場合の国民健康保険料の計算方法は、以下のとおりです。

  • 1,000万円(収入)-300万円(経費)-65万円(青色申告特別控除)-43万円(基礎控除)=592万円(賦課基準額)
  • 592万円(賦課基準額)×0.0716=42万3,872円(基礎(医療)分の所得割額)
  • 592万円(賦課基準額)×0.0228=13万4,976円(支援金分の所得割額)
  • 42万3,872円+1人×4万2,100円=46万5,972円(基礎(医療)分の国民健康保険料)
  • 13万4,976円+1人×1万3,200円=14万8,176円(支援金分の国民健康保険料)
  • 46万5,972円+14万8,176円=61万4,148円(年間の国民健康保険料)

年収1,000万になると、国民健康保険料額も大きくなってきます。

年収1,000万円の所得税・復興特別所得税の計算式

年収1,000万円の所得税・復興特別所得税の計算式もよく確認しておきましょう。

  • 1,000万円(収入)-300万円(経費)-65万円(青色申告特別控除)-81万2,628円(社会保険料控除)-48万円(基礎控除)=505万7,372円(課税所得金額)
  • 505万7,372円×0.2(所得税率)-42万7,500円(控除額)=約58万3,974円(所得税の金額)
  • 58万3,974円×0.021%=約1万2,263円(復興特別所得税の金額)
  • 58万3,974円+1万2,263円=約59万6,237円(所得税+復興特別所得税の金額)

以上が、所得税の計算式です。

年収1,000万円の住民税の計算式

年収1,000万円の住民税の計算式は以下になります。

  • 1,000万円(収入)-300万円(経費)-65万円(青色申告特別控除)-43万円(基礎控除)-81万2,628円(社会保険料控除)=510万7,372円(課税標準額)
  • 510万7,372円(課税標準額)×0.1(住民税率)=約51万737円(所得割の金額)
  • 51万737円(所得割の金額)+5,000円(均等割の金額)=約51万5,737円(住民税の金額)

フリーランスの税金計算|所得税・住民税・個人事業税・消費税」の記事にも、計算方法についてまとめてありますので、ご参照ください。

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フリーランスエンジニアが手取り収入を増やすには

フリーランスエンジニアが手取りを増やす方法として、以下の内容が挙げられます。

  • 控除を活用する
  • 必要経費を漏れなく計上する
  • 単価の高い案件を受注する
  • 営業力やエンジニアとしてのスキルを高める
  • フリーランスエージェントを活用する

詳しい内容について、ご紹介していきます。

控除を活用する

入ってくるお金を増やす以外にも、控除をうまく活用して、納税する金額減らす方法もあります。

以下の控除を利用すると、手取り収入が増える可能性があります。

  • 青色申告控除
  • 国民年金基金
  • 小規模企業共済
  • 経営セーフティ共済

それぞれの詳細をご紹介します。

青色申告特別控除

青色申告控除とは、確定申告で「青色申告」を行う場合に、10万円、55万円、65万円のいずれかの控除が受けられる制度です。

55万円の適用条件では、以下の内容が挙げられています。

  • (1)事業所得あるいは不動産所得を得ていること
  • (2)正規の簿記の原則(複式簿記)で記帳していること
  • (3)確定申告書に貸借対照表と損益計算書を添付し、期限内に確定申告していること

65万円の青色申告特別控除を受けるには、この3点に加えて、電子申告(e-Taxによる確定申告)あるいは電子帳簿保存をしていることが条件です

10万円は、「55万円・65万円の青色申告で対象外となった青色申告者」が対象者というように、それぞれ条件が異なるためよく確認しておきましょう。

なお、前項目での手取りの算出では、65万円の青色申告特別控除が適用されることを想定して計算しました。

※参照:青色申告控除|国税庁

国民年金基金

国民年金基金とは、国民年金に上乗せした金額の支払いにより、上乗せ分の年金を受け取ることができる公的年金制度です。フリーランスをはじめとする国民年金第1号被保険者であれば、加入できます。

国民年金と同様、「社会保険料控除」として処理されるのが特徴です

小規模企業共済

小規模企業共済とは、フリーランスや中小企業の経営者などを対象とした、退職金制度です。6ヶ月以上積み立てていると、廃業時に共済金を受け取れます。12ヶ月以上の積み立てがあれば、解約金手当も受け取ることが可能です。

掛け金は全額所得控除として処理できるほか、事業資金の借り入れも可能など、フリーランスにとってメリットが大きいでしょう

経営セーフティ共済

経営セーフティ共済は、「中小企業倒産防止共済制度」とも呼ばれる、取引先事業者が倒産した際に共済金の借り入れができる制度です。担保や保証人なしで掛け金の10倍(上限8,000万円)まで借り入れられます。

掛け金は、損金または経費として処理することが可能です

必要経費を漏れなく計上する

必要経費は、フリーランスとして業務を行う上で必要となる費用のこと。必要経費を漏れなく計上しないと、賦課基準額や課税所得が多くなり、支払う保険料・税額も増えます

フリーランスエンジニアの必要経費として下記の例が挙げられるので、どのようなものがあるか確認しておきましょう。

  • 交通費 : クライアント先へ移動する際のバスやタクシー、電車代など
  • 通信費 : インターネット利用料や電話代、書類の郵送料など
  • 接待交際費 : 業務に関係する飲食代、交流代など
  • 消耗品費 : 筆記用具、コピー用紙代など

交通費、通信費、接待交際費、消耗品費のいずれも、プライベートと業務を区別して計上します。業務に関係のない費用を計上しないよう、領収書を大切に保管する、通信費は利用時間を記録するといったことを心がけましょう。

何が経費に該当するか確認したい方は「個人事業主の経費と税金|どこまでOK?経費にできる範囲を具体的に解説」も合わせてご覧ください。

単価の高い案件を受注する

上流工程に携わる案件や、マネジメントスキルが必要な案件など、単価の高い案件を引き受ければ、必然的に収入は上がります。どの程度の月収・年収を得たいのかを計算し、単価と照らし合わせたうえで案件を受注していくと、理想に近づける可能性は高いでしょう。

営業力やエンジニアとしてのスキルを高める

単価が高い案件には、相応のスキルが求められます。そのため、常にスキルアップを目指し、需要が高い言語や新しい技術の習得に努めることが大切です。また、高いスキルを身につけることで、クライアントとの信頼関係構築にも注力しましょう。

なお、新規案件の獲得に向け取引先を増やすためには営業力も欠かせません。自分をアピールする力を身に付けていくと良いでしょう。

フリーランスエージェントを活用する

「営業が苦手」「本業に集中しながら手取りを増やしたい」という方におすすめなのが、スキルや経験、希望に合わせて案件を紹介してくれるフリーランスエージェントです。フリーランスエージェントを活用すると、通常個人では受注が難しい案件を獲得するチャンスがあり、単価アップが期待できます。また、継続的に案件を受注することもできるため、収入が安定しやすいのもフリーランスエージェントを活用するメリットといえるでしょう。

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フリーランスの手取りに関するよくある質問

フリーランスの手取りに関するよくある質問と回答を以下にまとめました。

フリーランスの手取りを計算するときにどんな税金を差し引きますか?

フリーランスの手取りは、所得税、住民税、個人事業税、消費税などを収入から差し引いて計算します。差し引かれる税額の計算方法は、税金の種類で違います。所得税は、収入から経費と社会保険料控除・基礎控除などの所得控除を引くほか、青色申告で確定申告をした場合はさらに青色申告特別控除を引いて課税所得金額を算出します。課税所得金額に所得税率を乗じて控除額を引けば、所得税額が求められます。

フリーランスの手取りを計算するときにどんな保険料を差し引きますか?

フリーランスは基本的に国民年金と国民健康保険に加入することになるため、国民年金保険料と国民健康保険料を差し引いて手取りを計算します。国民健康保険料は前年の所得によって納める金額が変わりますが、国民年金保険料の金額は一律で、年度ごとに改定されます。2022年度の国民年金保険料は、毎月1万6,590円です。

フリーランスエンジニアが手取りを増やすためにやるべきことは何ですか?

フリーランスエンジニアが手取りを増やすには、まずは青色申告をしましょう。青色申告の承認を受けるには、申告したい年の3月15日(提出期限が土日・祝日に当たる場合は、これらの日の翌日)までに「青色申告承認申請書」を所轄の税務署に提出します。複式簿記による記帳、e-Taxによる電子申告もしくは電子帳簿保存など、一定の要件を満たせば最大65万円の青色申告特別控除を受けられます。

※本記事は2022年8月時点の情報を基に執筆しております。

最後に

簡単4ステップ!スキルや経験年数をポチポチ選ぶだけで、あなたのフリーランスとしての単価相場を算出します!

※相場算出に個人情報の取得はおこないません。

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