フリーランスが支払うことの多い税金「個人事業税」
個人事業税とはどんなもの?納税対象者や計算方法をまとめました

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フリーランスでも業種によっては支払うことになる税金、個人事業税。この記事では、個人事業税の納税対象者についてや、計算方法などをまとめました。その他、個人事業税にかかる税金についても紹介しています。

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0. 目次

1. 個人事業税とは
2. 個人事業税の算出方法
3. その他の税金

1. 個人事業税とは

個人事業税とは、事業を営んでいる個人のうち、法定業種(地方税法などで定められた事業)に対してかかる税金のこと。
法定業種は、現在70の業種があり、多くの事業が当てはまります。

法定業種の事業を行っている個人が納税対象者で、毎年3月15日までに前年の事業所得を税事務所に申告することになっていますが、住民税の申告や所得税の確定申告を行った人は個人事業税の申告は不要です。

納付時期は毎年8月31日、11月30日(当日が休日の場合はその翌日)の年2回で、8月に送られてきた納税通知書に従って各納期に納税します。
納付方法は、税事務所や支庁、金融機関の窓口で直接支払う他、コンビニエンスストア、口座振替、クレジットカード納付などで支払うことも可能です。

個人事業税の対象者

個人事業税はすべての個人事業主に対して課税されるわけではありません。
法定業種は大きく3事業に分けられ、それぞれ税率は3~5%。細かい分類は下記の通りです。

 
区分 税率 事業の種類
第1種事業(37業種) 5% 物品販売業、運送取扱業、料理店業、遊覧所業、保険業 船舶定係場業、飲食店業、商品取引業、金銭貸付業、倉庫業、周旋業、不動産売買業、物品貸付業、駐車場業、代理業 広告業、不動産貸付業、請負業、仲立業、興信所業、製造業、印刷業、問屋業、案内業、電気供給業、出版業、両替業 冠婚葬祭業、土石採取業、写真業、公衆浴場業(むし風呂等)、電気通信事業、席貸業、演劇興行業、運送業、旅館業、遊技場業
第2種事業(3業種) 4% 畜産業、水産業、薪炭製造業
第3種事業(30業種) 5% 医業、公証人業、設計監督者業、公衆浴場業(銭湯) 歯科医業、弁理士業、不動産鑑定業、歯科衛生士業、薬剤師業、税理士業、デザイン業、歯科技工士業、獣医業 公認会計士業、諸芸師匠業、測量士業、弁護士業、計理士業、理容業、土地家屋調査士業、司法書士業、社会保険労務士業 美容業、海事代理士業、行政書士業、コンサルタント業、クリーニング業、印刷製版業
3% あんま・マッサージ又は指圧・はり・きゅう・柔道整復 その他の医業に類する事業、装蹄師業

参照元:東京都主税局 - 「個人事業税」http://http://www.tax.metro.tokyo.jp/kazei/kojin_ji.html

フリーランスに多い準委任契約によるシステムエンジニアやプログラマー、ライターなどは、法定業種に当てはまらないため非課税となる可能性があります。

実際の業務内容によっては請負業などと判断され、課税対象になることも。自身の業種や仕事の内容を整理した上で、管轄の都税事務所や県税事務所に相談すれば納税対象に当てはまるのかどうかを確認することができます。

不要なのに収めてしまう、逆に、必要な税金を払わずにあとから課税されてしまう…といった事態を防ぐためにも、しっかり確認しておくべき事項でしょう。
もしも非課税にも関わらず個人事業税を納めていた場合には、申請すれば後から納めてしまった税金が還付されます。

 

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2. 個人事業税の算出方法

個人事業税の算出方法は下記の計算のとおり。それぞれの用語の解説については、計算式の下の説明文を参考にしてください。

(【事業所得または(及び)不動産所得(※1)】+【所得税の事業専従者給与(控除)額】-【個人の事業税の専業事業者給与(控除)額(※2)】+【青色申告特別控除額(※3)】-【各種控除額(※4)】)×【税率】=【税額】

※1 事業所得または(及び)不動産所得
前年の1月1日~12月31日までの1年間の事業で生じた事業所得、または(及び)不動産所得。事業の総収入金額から、青色申告特別控除額や必要経費などを控除した上で計算を行います。青色申告決算書や所得税の確定申告書第1表、収支内訳書の所得金額などの欄で該当所得が確認できるでしょう。
ただし、雑所得が課税対象となることもあるので注意が必要です。

※2 個人の事業税の専業事業者給与(控除)額
事業主の家族など、生計を同じくする親族がその事業に従事している場合は、そのうちの一定額を必要経費として控除することができます。

・白色申告の場合…配偶者は86万円、その他の場合は1人50万円まで
・青色申告の場合…その給与支払額(所得税の事業専従者給与額)

※3 青色申告特別控除額
個人の事業税には、青色申告特別控除の適用はありません。そのため所得金額に加算します。

※4 各種控除額
今から挙げる控除を受けるには、原則的に事業税、住民税、所得税のいずれかの申告を一定期限内に毎年行っていることが条件となります。

繰越控除

・損失の繰越控除…青色申告者であり、事業所得が赤字となったときには、翌年以降3年間繰越控除が行えます
・譲渡損失の控除と繰越控除

事業に直接関わる資産(機械や装置、車などで、家屋や土地を除いたもの)を譲渡したことで生じた損失額は、事業所得の計算上、控除することが可能。青色申告をした場合であれば、翌年以降3年間繰越控除が行えます

・被災事業用資産の損失の繰越控除…白色申告者であり、震災や風水害、火災などで生じた事業用資産の損失の金額がある場合には、翌年以降3年間の繰越控除が行えます

事業主控除

個人事業税の事業主控除は年間290万円ですが、新規開業で前年度に事業を行った期間が1年に満たない、年の途中で事業を廃止したなどの理由で営業期間が1年間に満たない場合は月割額分が控除されます。控除金額は下記の表のとおりです。

    
事業を行った月数 事業主控除額
1か月 242,000円
2か月 484,000円
3か月 725,000円
4か月 967,000円
5か月 1,209,000円
6か月 1,450,000円
7か月 1,692,000円
8か月 1,934,000円
9か月 2,175,000円
10か月 2,417,000円
11か月 2,659,000円
12か月 2,900,000円

3. その他の税金

その他、個人事業主は住民税、所得税、消費税などの税金を納める必要があります。
それぞれの税金の概要や算出方法は下記のとおりです。

住民税

住民税は地方税の一種で、その地域に暮らす住人が分担して支払うことで地域生活を支えるためのものです。
所得税の確定申告をすれば、自分が住む市区町村から納税額の通知書が送られてきます。通知書の指示通りに、期限内に指定の方法で納税しましょう。

納付期限は、一般的に6・8・10・1月の年4期で、4回に分けて支払うのが一般的。住民税は行政が計算した上で納付書が送られてくるので自分で計算する必要はありませんが、算出方法は、下記の式のとおりです。

【均等割】+【所得割】=【住民税額】

所得割は、下記の計算式で求めることができます。

(【所得金額】-【所得控除額】)×【税率】-【税額控除額】=【所得割】

所得割の税率は地域によって異なり、東京都の場合は都民税が一律4%と、市区町村民税が一律6%の合計10%となります。


均等割額は、一律の額(平成26年度から平成35年度まで標準税率は市町村民税3,500円・道府県民税1,500円)が課税されます。

所得税

所得税とは、1年間に生じた所得に対して課税される国税のこと。
所得税は自分で計算を行い、翌年に税務署に申告して納税する「申告納税制度」が用いられています。
個人事業主に関わる所得の区分は「事業所得」です。

所得税を計算するには、まず1年間の「総収入金額」を集計し、次に、事業を営む上で発生した「必要経費」を計算します。
事業所得の計算式は、下記のとおりです。

【総収入金額】-【必要経費】=【事業所得】

事業所得からは生命保険料などを控除することができます。最後に、控除した金額を下記の計算式と表に照らし合わせ、税率を確認して計算を行いましょう。

【課税される所得金額】×【税率】-【控除額】=【所得税額】
 

      
課税される所得金額 税率 控除額
195万円以下 5% 0円
195万円超330万円以下 10% 97,500円
330万円超695万円以下 20% 427,500円
695万円超900万円以下 23% 636,000円
900万円超1,800万円以下 33% 1,536,000円
1,800万円超4,000万円以下 40% 2,796,000円
4,000万円超 45% 4,796,000円
消費税

消費税は、商品を買ったりサービスを受けた際に、その価格の8%(消費税率)を負担する税金です。
個人事業主は消費税を支払う立場にも、受け取って預かる立場にもなるので注意が必要です。

消費税の算出方法は、原則的には【預かった消費税】-【支払った消費税】の差額を税務署に納めます。

ただし、2年前の売上が1000万円に満たない場合には免税事業者という扱いになるため、消費税を納付する必要はありません。2年前の売上が1000万円を超える場合にのみ収めることになる税金であると考えておきましょう。


以上、個人事業主が支払うべき税金について説明してきました。

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※本記事は平成30年7月時点の情報を基に執筆しております。

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