フリーランスの節税対策!損をしないための経費と控除の知識

この記事のまとめ
  • フリーランスの節税対策では納める税金の種類をしっかりと理解することが大切
  • フリーランスの節税は控除と経費を意識するほか、iDeCoやふるさと納税を活用すると効果的
  • 所得が増えたフリーランスは法人化した方が節税になる場合もある

節税に悩むフリーランスは多いでしょう。節税は難しいというイメージを持つ人もいますが、「経費」と「控除」を意識すると節税に繋がります。

この記事では、控除の種類や経費にできる項目を紹介します。また、iDeCoやふるさと納税、忘れずに経費に計上したい項目についてもまとめているので、節税対策をしっかりとしたいフリーランスはぜひご覧ください。

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フリーランスが納める税金の種類

節税対策について確認していく前に、フリーランスが納める税金の種類を把握しましょう。

  • 所得税
  • 消費税
  • 個人事業税
  • 住民税

上記の税額の決まり方や対象となるフリーランスの条件を説明していきます。

所得税

所得税は、1年間(1月1日~12月31日)の所得に対して納める税金です。1年間のすべての所得が課税の対象となるのではなく、各種控除や経費を指し引いた「課税所得」に応じて税額が決まります

※参照:所得税のしくみ|国税庁

消費税

消費税は、前々年の課税売上が1,000万円を超える事業者に納税義務が生じます。反対に、2年前の売上が1,000万円を超えていない場合は納税義務はありません

※参照:消費税のしくみ|国税庁

個人事業税

個人事業税は、地方税法などで定められた業種において納税義務が生じます。法定業種には70種類があり、税率は業種によって異なるのが特徴です

以下では、個人事業税がかかる業種と個人事業税がかからない業種について詳しく紹介します。

個人事業税がかかる業種とは

上述のとおり、法定業種には70種類があり、業種により異なる税率で個人事業税がかかります。個人事業税がかかる業種と税率の詳細は、表にまとめているのでご確認ください。

区分 税率 事業の種類
第1種事業
(37業種)
5% 物品販売業、保険業、金銭貸付業、物品貸付業、不動産貸付業、製造業、電気供給業、土石採取業、電気通信事業、運送業、運送取扱業、船舶定係場業、倉庫業、駐車場業、請負業、 印刷業、出版業、写真業、席貸業、旅館業、料理店業、飲食店業、周旋業、代理業、仲立業、問屋業、両替業、公衆浴場業(むし風呂等)、演劇興行業、遊技場業、遊覧所業、商品取引業、不動産売買業、広告業、興信所業、案内業、冠婚葬祭業
第2種事業
(3業種)
4% 畜産業、水産業、薪炭製造業
第3種事業
(28業種)
5% 医業、歯科医業、薬剤師業、獣医業、弁護士業、司法書士業、行政書士業、公証人業、弁理士業、税理士業、公認会計士業、計理士業、社会保険労務士業、コンサルタント業、設計監督者業、不動産鑑定業、デザイン業、諸芸師匠業、理容業、美容業、クリーニング業、公衆浴場業(銭湯)、歯科衛生士業、歯科技工士業、測量士業、土地家屋調査士業、海事代理士業、印刷製版業
第3種事業
(2業種)
3% あんま・マッサージ又は指圧・はり・きゅう・柔道整復 その他の医業に類する事業、装蹄師業

※参照:法定業種と税率|東京主税局

このように、幅広い業種が個人事業税の課税対象となっています。自身がフリーランスで行う業種が課税対象となっているかや税率を把握しておくことは、節税対策の観点からも非常に大切です

個人事業税がかからない業種とは

数多くの業種が個人事業税の課税対象となる一方で、以下のような業種・職種では基本的には個人事業税がかかりません。

  • システムエンジニア
  • プログラマー
  • ライター
  • 翻訳業
  • 画家
  • 音楽家
  • 漫画家
  • 林業
  • 農業

上記は、あくまでも一例です。また、ビジネスの方法や申告内容によっては課税対象となってしまう可能性もあります

たとえば、フリーランスとして働く人も多いシステムエンジニアやプログラマーは、クライアントとの契約が請負契約となっていれば、個人事業税の課税対象である請負業になります。また、請負契約で契約をしていなくても、実際の業務内容から請負業と判断されてしまうこともあるようです。

さらに、個人事業税の課税対象外の画家や漫画家が、デザイナーやイラストレーターと申告すると課税対象になってしまうことも。本来は不要な税金を納めることのないよう、節税対策のためには、しっかりと自身の事業や仕事内容を確認する必要があります。

個人事業税については、「個人事業税とはどんなもの?納税対象者や計算方法をまとめました」でも詳しく紹介しています。不安な方は、こちらの記事も併せてご確認ください。

※参照:個人事業税の概要|東京主税局

住民税

住民税は、自分が住む都道府県や市町村に対して納める税金で、所得に応じて課税される「所得割」と、所得金額に関係なく一律で割り当てられる「均等割」から成り立っています

所得割の税率は10%で、前年(1月1日~12月31日)の所得から税額が決定します。均等割は通常は5000円程度となっていますが、住む地域によって税額は異なる場合もあります。

※参照:個人住民税|総務省

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フリーランスができる2つの節税の方法

税金をいくら払うかは、所得によって決まってきます。日本では、所得が上がるほど納める税額も増えていくため、節税をするには課税の対象となる「課税所得」を少なくするのがポイントです

課税所得を減らす方法は、大きく分けて以下の2つです。

  • 1.控除を受ける
  • 2.経費を申請する

課税所得は、「すべての所得から控除分と必要経費の合計を引いた金額」のことです。そのため、控除を活用するとともに、しっかり経費を計上することが節税につながります。

1.控除を受けることで節税する

まずは、控除を受けることによる節税方法を解説していきます。注意するべき点は以下の3つです。

  • 所得控除の種類を知る
  • 確定申告は「青色申告」で行う
  • 青色申告であれば家族の給与も経費に計上可能

上記3点について詳しく解説していきます。

節税したいフリーランスが知りたい所得控除の種類

節税の一つ目のポイントである控除を受けるには、控除の種類を知っておくことが大切です。

ここでは、所得控除の一覧を紹介します。

雑損控除 災害や盗難により資産に損害を受けた際に受けられる控除
医療費控除 1年間に一定額以上の医療費を支払った場合に受けられる控除
社会保険料控除 健康保険や年金などの社会保険料を支払った際に受けられる控除
小規模企業共済等掛金控除 小規模企業共済や個人型年金に加入している際に受けられる控除
生命保険料控除 生命保険料や介護医療保険料および個人年金保険料を支払った際に受けられる控除
地震保険料控除 地震保険の保険料を支払った際に受けられる控除
寄附金控除 国や地方公共団体、特定公益増進法人などに寄附を行った際に受けられる控除
障害者控除 納税者や家族が所得税法の障害者にあてはまる際に受けられる控除
寡婦控除 寡婦である人が受けられる控除
ひとり親控除 納税者がひとり親であるときに受けられる控除
勤労学生控除 納税者が学生であるときに受けられる控除
配偶者控除 年間の合計所得金額が48万円以下もしくは給与のみの場合は年収103万円以下の配偶者がいる場合に受けられる控除
配偶者特別控除 配偶者控除の適用にならない場合に配偶者の合計所得金額が48万円以上133万円以下であれば受けられる控除
扶養控除 扶養親族がいる場合に受けられる控除
基礎控除 年収2,500万円以下の人が受けられる控除

参照:所得控除のあらまし|国税庁

このように、控除にはさまざまな種類があり、控除を差し引くか否かで納税額が大きく変わる可能性があります。フリーランスの方は、当てはまるものがないか必ず確認しましょう。

青色申告で最大65万円の控除を受けよう

確定申告の方法には、「青色申告」と「白色申告」の2種類があります。青色申告では最高65万円の控除を受けられるため、節税を考えるなら青色申告がおすすめです

注意したいのは、青色申告の控除額には10万円と55万円、65万円の3つがあることです。簡単に説明すると、55万円・65万円の控除を受けるには複式簿記に沿った記帳が必要となります。65万円の控除を受けるには、複式簿記に加えてe-taxによる確定申告と電子帳簿保存が条件となります

一方、10万円の控除なら単式簿記(簡易簿記)で済ませることができます。さらに、「現金主義会計」という損益計算方式を選べば、現金の入出を記帳するだけで良いので、複式簿記のように複雑な帳簿管理から解放されます。フリーランスになってからの最初の数年は10万円の青色申告を選び、売り上げの増加を見ながら節税のために65万円控除に移行する方法もあるでしょう。

参照:青色申告特別控除|国税庁

フリーランスエンジニア1年生が初めての白色申告でやることをまとめてみた!」の記事では、青色申告・白色申告の詳しい違いや確定申告の基本を分かりやすく解説しています。確定申告のやり方を基礎から知りたい方は、ぜひこちらを参考にしてください。

また、自治体によっては、青色申告の講習会などを無料で行っている場合があります。青色申告のやり方に不安がある場合は、地元の税務署や商工会などのWebサイトなどを確認してみるのもおすすめです。

青色申告なら家族への給与も経費に計上して節税可能

青色申告者で、生計をともにする配偶者や親族に給与を支払っている場合、税務署へ「青色事業専従者給与に関する届出書」を提出することで、家族の給与も経費として計上することができます。

たとえば、1人の家族にひと月あたり10万円の給与を支払っている場合、年間では120万円を所得から差し引くことが可能です。高い節税効果が期待できるので、家族が一緒に働いているのであれば、「青色専従者給与に関する届出」も行いましょう。

ただし、家族が「青色事業専従者給与」として認められるには、年齢や専従期間などについての条件があります。詳しく知りたい方は、「青色事業専従者給与とは」でも解説しているので、ぜひご確認ください。

参照:青色専従者給与に関する届出|国税庁

経費を計上することで節税する

控除の活用に加えて、経費を正確に計上することがフリーランスの節税につながります。

  • 経費になるもの
  • 経費にならないもの

ここでは、経費になるもの・ならないものについて詳しく解説します。事業にかかった支出を経費として計上できているか、改めて見直しを行いましょう。

経費になるもの

まずは経費になるものの例を以下で確認してください。

  • 事務所の家賃(地代家賃)
  • 電話料金、インターネットの回線使用料、切手代(通信費)
  • 電気・水道・ガス代(水道光熱費)
  • 電車代・タクシー代(旅費交通費)
  • クライアントへの贈答品(接待交際費)
  • ネット広告・チラシ(広告宣伝費)
  • コピー用紙や文房具(消耗品費)

自宅で作業を行っている場合、家賃や光熱費の一部は「家事按分」を行い経費に計上できます。

上記以外にも、経費として計上できる税金もあるので、把握しておくと節税につながります。

  • 消費税
  • 自動車税
  • 固定資産税
  • 償却資産税
  • 事業税
  • 不動産取得税
  • 登録免許税
  • 印紙税

経費として計上できる税金のなかでも、個人事業税や消費税などは「租税公課」として経費に計上できるのでこちらも覚えておきましょう。

経費として計上できるものの基準は法律で細かく定められているわけではありません。基本的には、「事業に関わる支出か」で判断します。上記で挙げた税金も、事業に関わるものであれば、原則経費として計上できると考えて良いでしょう。しかし、自家用・事業用の両方で使用している車の場合は、事業割合で按分した税額しか計上できないといったこともあるので注意が必要です

また、事業を始める前にかかった費用も「開業費」として計上可能です。開業費として計上できる費用としては、具体的に以下のような例が挙げられます。

  • 開業に向けて揃えた機材等の費用
  • 開業のための打ち合わせ費用
  • 開業のための知識を身に付けるためのセミナー受講料
  • 開業前に支払ったオフィスの家賃

事業に使ったお金を経費として計上する際は、徴収書やレシート、クレジットカードの明細が必要です。ただ、接待で割り勘をした場合やクライアントの結婚式でお祝いを贈った際など、領収書が手に入らないときがあります。その場合は、「出金伝票」を作成します。

経費として使えるものの詳細としては、「フリーランスが知っておきたい経費になるもの・ならないもの」もご確認ください。

経費にならないもの

事業に関係ない支出は経費にならないため注意してください。たとえば、取引先との打合せを行いながら飲食した場合の食事代は経費に計上できます。一方で、作業の休みに飲食店で昼食を食べた場合の食事代は経費に計上できません。

経費に計上できるかどうか迷ったら、その費用が事業に関係しているか、売上に貢献しているかどうかを考えるのがポイントです

いくら節税したいからといって、意図的に不正な計上を行うとペナルティを科せられる場合があります。法人ではなくフリーランスとして活動する場合も、経費の計上は不正がないよう気をつけましょう。

税務調査が来てしまう!税理士が見たフリーランスの惜しい確定申告ミスTOP3」では、フリーランスによくある確定申告の間違いをまとめています。正しく確定申告を行うためのコツも紹介しているので、経費について理解を深めたい方はぜひご覧ください。

フリーランスができるそのほかの節税方法

ここからは、控除を受ける・経費を計上する以外でフリーランスができる節税方法を紹介します。

  • 小規模企業共済
  • iDeCo
  • ふるさと納税
  • 法人化の検討

それぞれについて詳しく確認していきましょう。

小規模企業共済

小規模企業共済は、小規模な企業を営む個人事業主を対象とする退職金制度で、廃業や退職時の生活資金を備えられます。フリーランスとして一人で活動している場合も加入でき、月々の掛け金は1,000~70,000円の間から500円単位で設定することが可能です。

節税面では、掛け金が「小規模企業共済等掛金控除」の対象となることがメリットです

※参照:制度の概要|中小機構

iDeCo

iDeCo(個人型確定拠出年金)とは、公的な年金に加えて任意で加入できる年金制度です。会社員・フリーランスに関係なく加入できるため、国民年金と組み合わせてフリーランスが将来に備える方法の一つとなっています。

節税面では、掛け金が「小規模企業共済等掛金控除」の対象となること、受給時に所得控除を受けられること、運用益が非課税で再投資されることがメリットになります

※参照:iDeCo(イデコ)の特徴|国民年金基金連合会

ふるさと納税

ふるさと納税とは、自分が応援したい自治体に納税できる仕組みを指します。ふるさと納税では自治体に寄附を行うことになり、2,000円を除く全額が控除されます(一定の上限あり)

また、節税面以外にも、自治体からの返礼品として食品などを受け取れるのも嬉しいポイントの一つです。

ふるさと納税の詳細については、「確定申告で税金が還付される?初心者のための『ふるさと納税』」の記事もご参照ください。

状況によっては節税のための法人化を検討しよう

ある程度売上が増えて所得が大きくなってきたフリーランスは、法人化によって節税できる可能性が出てきます。

法人化すると自分の収入が「給与」とみなされ、給与所得控除の対象となります。また、社長の給与は会社の経費となるため、売上から差し引ける点でも節税につながるでしょう。

フリーランスの所得税は、所得が増えるにつれて5~45%の税率で課税されます。一方で、法人(普通法人)の税率は年800万円以下なら15%、年800万円以上なら23.2%です。フリーランスの税率は所得金額が年900万円を超えると33%になるので、所得が900万円に近づいてきたら法人化を検討しても良いでしょう

法人化の具体的なやり方については、「法人化・法人成りの手続きの流れと会社設立後にやることを解説」の記事を参考にしてください。

※参照:所得税の税率|国税庁
※参照:法人税の税率|国税庁

フリーランスの節税の注意点

フリーランスの節税では、以下の2点に注意が必要です。

  • 所得を減らし過ぎると審査に通りにくくなる
  • 経費を増やすための浪費は本末転倒になる

各注意点について、詳しく解説していきます。

所得を減らし過ぎると審査に通りにくくなる

節税で所得を減らしすぎると、収入が少ないと見做され、クレジットカードやローンの審査が通りにくくなってしまう可能性があります

一般的にフリーランスの場合、収入が不安定になりやすいため、毎月安定した収入を得られる会社員と比べ各種審査が通りにくいと言われています。それに加えて、節税目的で所得を減らし過ぎるとますます審査を通過しにくくなる可能性も。審査の際には、対象者が「節税目的で所得を減らしているかどうか」といったことは考慮されないため注意が必要です。

フリーランスのクレジットカードやローンの審査については「フリーランスはクレジットカードの発行が難しい?審査を通りやすくするには」でも紹介しているので、気になる方は併せてご確認ください。

経費を増やすための浪費は本末転倒になる

節税対象となる経費を増やすために、不要なものを購入したり、無駄に取引先との会合を増やすなど、浪費をしてしまっては節税の意味がありません。手元の資金を、事業の成長や投資効果のあるものに使うのであれば問題ありませんが、節税のために必要のないものに資金を使うのは単なる無駄遣いになってしまうので注意しましょう

フリーランスの節税対策には税理士への相談もおすすめ

節税対策には、ここで触れた控除以外にも、経費をはじめ、さまざまな知識・理解が欠かせません。とはいえ、税金の勉強をした方がいいとは思いつつ、なかなか手が付けられないという方もいるでしょう。

「節税に興味はあるが、そこに工数はかけたくない」というフリーランスの方は、税理士に相談するのも一案です。節税効果のメリットに加え、関連する作業の省力化にもなるため、本業に専念できるでしょう。税理士に依頼するか迷う方は、「税理士へ依頼するメリット・デメリット」の記事を参考にしてください。

また、レバテックフリーランスでも、ご利用者に向けて税理士紹介を行っています。通常の約半額で確定申告を代行するほか、節税対策、帳簿の記帳などもサポートいたします。節税に興味があるフリーランスエンジニアの方はご検討ください。

節税対策をはじめとする税金関連のご相談以外にも、レバテックフリーランスでは、フリーランスに関連する疑問やお悩みにお応えする個別相談会を実施しておりますので、ぜひお気軽にご相談ください。

※本記事は2022年7月時点の情報を基に執筆しております。

最後に

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