受けられる控除、ちゃんと把握していますか?
最大◯◯円の控除が受けられる!フリーランス(個人事業主)のための、お得で賢い節税対策入門

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 フリーランスになると、会社にしばられない自由は手に入りますが、自分でやらなければいけないことも増えます。中でも納税はその最たるものと言えるでしょう。e-Tax(国税電子申告・納税システム)が定着してきたとはいえ、やはり確定申告は面倒だし、本音を言えばせっかく稼いだお金を持っていかれるのはシャク……。

そこで今回は、フリーランスがすぐに検討できて、比較的効果が高い節税方法をまとめて紹介します。節税意識を持つことは、個人事業主としてのビジネスや売り上げについて見つめ直すことにもつながりますので、この機会に節税について考えてみましょう。

個人事業主・フリーランスの手続きをお調べなら以下の記事もご参照ください

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個人事業主になる前に押さえておきたい知識と手続き

■控除と並んで大切な個人事業主の経費について
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■税金はどうすれば減る? まずは節税の仕組みを知ろう

そもそも、節税効果というのはどんな場合に生まれるのでしょうか。税金をいくら払うかは、所得によって決まってきます。つまり、課税対象になる所得が低ければ、それだけ税金も少なくなり、節税効果が生まれるわけです。

課税所得を減らす方法は、大きく分けて以下の2つです。
 

1.控除を受ける

2.経費を申請する


総所得から控除分と経費を引いたものが課税対象になる……ということは、控除と経費が大きくなれば、課税所得も低くできるということです。

上記2つのうち経費については、「とにかく領収書をもらっておく!」ということに尽きますが、人によって経費の額には差があるため、節税効果の薄い人もいます。そこで今回は、条件さえ満たせば誰でも受けられる控除の種類に絞って、節税の方法を紹介したいと思います。

■こんなにある! 個人事業主向けの効果的な節税対策をまとめて紹介

今回、紹介する控除の種類は以下の通りです。次の5つに分類してみました。

控除の5分類
 
  • 所得控除
  • 青色申告特別控除
  • 専従者控除
  • 保険系の控除
  • 寄付系の控除

【所得控除】

基本的な所得控除は、保険に加入するなどの特別な対策を行わなくても、条件を満たしていれば受けることのできる控除です。ここでは、配偶者控除、扶養控除について紹介します。

○配偶者控除

一定の条件を満たした配偶者がいる場合に、38万円の控除を受けられるのが配偶者控除です。配偶者が働いていない場合は無条件ですが、働いている場合は、年間の合計所得金額が38万円以下(給与のみの場合は103万円以下)が条件となります。

○扶養控除

一定の条件を満たした扶養親族がいる場合に、38万円から最大で58万円の控除を受けられるのが扶養控除です。配偶者以外の親族のほか、里子なども扶養対象になります。

【青色申告特別控除】

個人事業主が自分で帳簿を作成・管理することで、最大65万円の控除を受けられるのが青色申告です。

青色申告の控除額には、10万円と65万円があるということをまずは知っておきましょう。どうせ控除を受けるなら65万円の方がいい!……のは当然ですが、65万円の控除を受けるには、複式簿記に沿った記帳が必要となるため、簿記の知識がない人にはハードルが高くなります。
※確定申告に関しては、こちらの記事も参考にして下さい。

白色申告と青色申告の違い

「フリーランスエンジニア1年生が初めての白色申告でやることをまとめてみた!」

自治体によっては、青色申告の講習会などを無料で行っているケースもありますので、地元の税務署や商工会などのWebサイトなどを確認してみることをおすすめします。また、売り上げがそれなりにある場合は、記帳業務も含めて税理士にすべて任せてしまうのも手です。

一方、10万円の控除なら単式簿記(簡易簿記)で済ませることができます。さらに、「現金主義会計」という損益計算方式を選べば、現金の入出を記帳するだけでいいので、複式簿記のように複雑な帳簿管理から解放されます。個人事業主になってからの最初の数年は10万円の青色申告を選び、売り上げの増加を見ながら65万円控除に移行するのもいいかもしれませんね。

【専従者控除】

 専従者控除とは、配偶者や親族に対して支払った給与分が控除されるというものです。たとえば領収書の整理、書類作成、スケジュールの管理などを家族に頼み、その報酬を給与として支払えば、控除が受けられるわけです。

専従者控除は、白色申告と青色申告とでは控除の条件や扱いが変わります。白色申告の場合は、特に届け出も必要なく、条件に応じて給与額に上限が設けられます。計算方法は簡単なので、白色申告の人は国税庁のウェブサイトなどで確認してみてください。

一方、青色の場合は、控除ではなく経費扱いとなります。いくつかの条件はありますが、給与額の上限がないため、節税の自由度としては高いと言えます。

専従者控除のデメリットは、38万円の配偶者控除が受けられなくなることです。どちらが有利なのかは、所得額や給与設定によって変わってくるのでなんともいえませんが、こうした控除があることを知っておいて損はありません。

□ここまでのまとめ


基本的な控除については配偶者の有無など、自然と条件が決まってきますが、注目はやはり青色申告特別控除でしょう。簿記の知識がある人はもちろん、「会計が苦手」という人も、自治体の講習会に出てみたり、税理士に相談してみたりして検討してみてください。最近は、便利なクラウド型会計ソフトも発達しているので、トライしてみては?
 

【保険系の控除】

◯小規模企業共済

小規模企業共済は、個人事業主向けの退職金共済制度です。名称は「小規模企業」ですが、企業だけでなく個人でも加入できます。自分で自分の退職金を積み立てておくと考えれば、イメージがつかみやすいのではないでしょうか。

小規模企業共済の掛け金は、月当たり1000円から7万円の間で自由に設定でき、その全額が控除対象になります。支払った分の掛金払込証明書が11月ごろに送られてくるので、確定申告時にはそれを添付します。

小規模企業共済は、加入ハードルが低い上に節税効果がかなり高いので、フリーランスにとっては大きな味方だと言えます。※たとえば、総所得から経費を抜いた課税所得が200万円の個人事業主が、毎月1万円の掛け金を払った場合、2万700円もの税金が節約できます。掛け金が多くなればなるほど、節税額も大きくなりますが、賭け金はあとからでも変更できます。「今はあまり余裕がない」という個人事業主になりたての人でも、とりあえず少額で加入しておくといいかもしれませんね。

※中小機構HPより
http://www.smrj.go.jp/
 

◯経営セーフティ共済

経営セーフティ共済は、取引先の予期せぬ倒産による連鎖倒産から、中小企業や個人事業主を守る制度です。取引先が倒産して売掛金債権などが回収困難となったときに、共済金の貸し付けなどの救済措置が受けられます。

資金繰りが悪くなった際の保険という位置づけですが、フリーランスにとっては、税制上の優遇が大きな魅力となっています。掛け金は月額で5000円から20万円まで、総額で800万円まで積み立てることができます。個人事業主の場合は、掛け金の全額が必要経費扱いになるため、連鎖倒産対策というよりも、節税を主な目的として賢く利用するケースも多いようですね。

40か月以上の積み立てがあれば、解約しても全額戻ってくるなど、メリットも多いので、少額から始めておくという選択肢を検討してみる価値は十分にありますよ。
 

◯国民年金基金

国民年金基金制度は、老齢基礎年金(いわゆる国民年金)とセットで、自営業やフリーランスの老後の所得保障を担う公的年金です。言ってみれば、国民年金の付加年金と考えればいいでしょう。若い方には実感が湧かないかもしれませんが、平均寿命が延びている日本人にとっては、今後さらに重要度が増す制度だと言えます。

そんな国民年金基金の掛け金は社会保険料控除の対象になります。掛け金の上限額は月当たり6万8000円※で、それ以下であれば自由に決めることができます。もちろん少ない額に設定することもできますし、売り上げの変動があった場合は掛け金を変更できるというメリットもあります。

他の社会保険料控除と同様、11月ごろに控除証明書が送られてくるので、確定申告の際に添付しましょう。全額が控除対象となり、所得税や住民税が軽減されます。
 

◯確定拠出年金(401K)

上記の国民年金基金との併用ができる年金制度です。掛け金は、国民年金基金との合計で6万8000円※。いずれか一方に絞ってもいいし、併用することもできます。国民年金基金同様、全額が控除対象となります。

国民年金と確定拠出年金は、賭け金である資産の運用の仕方や、受給方法などでいくつかの違いがあります。どちらを選ぶか、もしくはどのように組み合わせるかは人によって違いますが、いずれにしても月当たりで6万8000円というのは節税効果として大きいですよね。比較サイトなどもありますので、興味がある方は検討してみてはいかがでしょうか。

確定拠出年金も、国民年金基金同様に控除証明書が送られてきます。証明書を添付した上で確定申告を行えば、所得税や住民税が減額されます。

※国民年金基金と個人型の確定拠出年金(401K)の両方に加入している場合、掛け金の上限は2つの保険分を合算して1ヵ月68,000円までとなる
 

□保険系のまとめ

保険系は、共済(小規模企業共済、経営セーフティ共済)と年金(国民年金基金、確定拠出年金)に大きく分かれます。特におすすめできるのは小規模企業共済ですが、それぞれ特色があるので、自分に合った節税方法を検討してみてください。

【寄付系の控除】

◯ふるさと納税

ふるさと納税とは、各地の地方自治体に対して税金を納めること。納税といっても、実質的には寄付金の扱いになり、所得控除の対象になります。各地方の名産品などが特典としてもらえることもあり、ここ数年のトレンドになっています。

控除の限度額目安は住民税の20%なので、住民税を年間で10万円払っている人なら、ふるさと納税に使える目安は2万円。さらに一律の自己負担金2000円が引かれるので、控除額は1万8000円ということになります。

節税として考えるとやや物足りない面はあるかもしれませんが、ふるさと納税は、納税先を自分で自由に選べるので、たとえば天災などで被災した地域を応援するなど、自分で税金の使い道を決められるのが魅力だと言えます。ふるさと納税だけで節税するというよりは、いくつかの節税対策をした上でのプラスワンと考えればいいのではないでしょうか。

■使えるものは何でも使う! 制度を賢く利用して上手に節税


いかがでしょうか。税金は、どうせ払わなければいけないものなのですから、控除を賢く利用して気持ち良く払いたいものです。

帳簿をつけたり、制度について勉強したりするのは面倒な部分もありますが、ちょっとしたことを知っているだけで、税金を安くすることもできますし、しっかり帳簿をつければ、確定申告の時期になって慌てることもなくなります。また、自分の仕事の全体像を税金という面から把握することで、フリーランスとして将来のビジョンを描きやすくなるというメリットもあるでしょう。

今回紹介した節税方法の中には、共済や年金のように、単に税金を安くするだけでなく、将来への投資になっているものもあります。ぜひこの機会にいろいろと検討してみてください。

節税対策や作業の効率化には税理士相談も一案

節税対策には、ここで触れた控除以外にも、経費をはじめ、さまざまな知識・理解が欠かせません。とはいえ、税金の勉強をした方がいいとは思いつつ、なかなか手が付けられないという方も少なくないのではないでしょうか。

もしフリーランスとして活動されている人で、「節税に興味はあるが、そこに工数はかけたくない」という方は、税理士に相談するというのも一案です。節税効果の金額的メリットに加え、関連する作業の省力化にもなるため、本業に専念することができるでしょう。

レバテックフリーランスでも、ご利用者に向けて税理士紹介を行っております。通常の約半額で確定申告を代行してくれるほか、節税対策、帳簿の記帳などもサポートいたします。節税に興味があるフリーランスエンジニアの方はご検討ください。

また初めてフリーランスになる方で、「確定申告などの税金周りの手続きに自信がない」といった悩みでフリーランス転向を躊躇しているならば、プロのサポートを受けることに価値があるはずです。

そのほかレバテックフリーランスでは、税金以外にもフリーランスに関連する疑問やお悩みにお応えする個別相談会を実施しておりますので、ぜひお気軽にご相談ください。

個別相談会についてもっと詳しく見る

※本記事は、2015年9月時点での情報を基に執筆されています。

 

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