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フリーエンジニアに向けた具体例で解説
これも経費に?個人事業主(フリーランス)が知っておきたい経費になるもの・ならないもの

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フリーランスになると、毎年必ず確定申告をすることになります。

その際、納める税金を決める大きな要素として「経費」があります。経費が多くなれば税額も低く抑えられるのですが、いうまでもなく何でも経費として認められるわけではありません。

また、経費として落とせるかどうかが判別しにくいものもあります。

そこで、今回はフリーエンジニアが経費で落とせるものと落とせないものについて、具体例をもとに解説していきます。

フリーランスの経費について相談する

この記事の監修
あおば会計事務所 共同代表
税理士 小池 康晴(こいけ やすはる)氏

SESや受託開発を行うIT関連の企業やフリーランス(個人事業主)の顧客を多く持ち、それぞれのニーズを重視した税務アドバイスとコンサルティングを行う。IT業界の税務や新しいサービスの動向などにも精通している。中小企業庁による認定経営革新等支援機関の認定済み。
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目次

経費の基本を正しく知ろう
経費として認められるものとは?
経費として認められないものとは?
これも経費に?NG?よくあるQ&A
まとめ

経費の基本を正しく知ろう

小銭が積み重なっている画像

経費の妥当性は収入と所得とのバランスで考える

経費とは、簡単にいえば「事業にかかった費用」です。仕事をするうえで必要な支出なので「必要経費」とも呼ばれます。

ただし、仕事と直接の関わりのない支出でも経費になることがあります。

たとえば、フリーエンジニアの場合、自宅で仕事をするという方も少なくないと思いますが、家賃や光熱費なども条件付きで経費として認められます。

また、お菓子を買うにしても、自分用や家族へのお土産は経費になりませんが、得意先への贈答であれば認められます。

確定申告では、総収入から経費や各種控除を差し引いた額が「所得」となり、ここに税金がかかってきます。

つまり、経費が多ければ多いほど所得が少なくなるので、納める税金も少なくなるわけですが、収入に対する経費の額があまりに高すぎると税務署のチェックが入ることもあります。

事業所得(下記参照)が自分の給与として妥当な水準にあるかどうかを目安に考えるようにしましょう。

収入金額 – 必要経費 = 事業所得(青色申告特別控除前)

領収書やレシートの保存義務は7年間

経費を計上するには、領収書やレシートが必要になります。領収書やレシートは、いわば経費の「証拠」となるものなので大切に保管するのは当然ですが、それ以上に重要なのが整理です。

領収書やレシートは、確定申告時に提出する必要はありませんが、申告後も7年間の保管義務があり、万一税務調査が入った場合は税務署から提出を求められることもあります。

そんなときに、「どこにいったのかわからない」では通りません。

経費を計算するだけならExcelやクラウドサービスでも十分ですが、領収書整理用のクリアファイルや収納ボックスなどを用意し、年度ごとにまとめておくといいでしょう。

ちなみに、以前はレシートではなく領収書を書いてもらうことが一般的でしたが、最近では明細のわかるレシートでも十分な信憑性があるとされており、またその方が税務署に喜ばれることもあります。

領収書をもらうのが難しい場合は出金伝票でも大丈夫

領収書やレシートを発行してもらえない場合や紛失した場合には、経費を計上できないのでしょうか。そんなときは、現金が出て行ったことを記録するための出金伝票を起こすことで、支払いの証拠のひとつにすることができます。

ただし、出金伝票は自分自身で証明することになるので、支払った内容が分かるパンフレットや案内状、会葬礼状、スケジュール帳などがあれば、添付しておきましょう。

他にも、仕事上の打ち合わせとして参加した飲み会で、費用が割り勘となった場合なども出金伝票を作成し、経費として計上するとよいでしょう。

出金伝票の様式に決まりはありませんが、次の5つの項目が必要です。

  • 支払年月日
  • 支払った金額
  • 支払先
  • 支払内容
  • 勘定科目

開業前でも経費に計上できる

事業を始めるための準備には、お金がかかるものです。開業届を出す前の準備段階にかかった費用についても、しっかり帳簿を付けておくことで経費として扱うことができます。

開業した年は、まだまだ収入が少なくて、開業準備の経費を差し引くとマイナスになってしまうこともあるでしょう。開業費用は償却費として必要経費に算入含めることができますが、通常の減価償却と異なり、償却費を必要経費に算入できなくなる期間は定められていません。

そのため、開業するために使ったと証明できれば、開業したあと収入の多かった年に持ち越して計上することもできます。さらに、支出した年に全額償却しても、全く償却しなくてもよいとされているのです。

関連記事 : 個人事業主が経費計上できる範囲

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経費として認められるものとは?

青色申告決算書に指定されている経費項目

まずは経費にどのようなものがあるかを見てみましょう。国税庁のホームページでは、所得税青色申告決算書をダウンロードすることができます。

参考 : 所得税青色申告決算書(PDF)

この決算書の経費項目の中からエンジニアに関係のあるものをいくつか選んで、経費として落とせるものについて見ていきます(経費の項目は白色申告の場合も同じです)。

水道光熱費

水道代、電気代、ガス代については、仕事に使っている分を経費として計上できます。

仕事とプライベートをどの程度に配分するかはケースバイケースですが、水道代やガス代が50%を超えるのは、普通に考えると不自然です。

最初にそのパーセンテージを決めておき、機械的に計算できるようにしておくといいでしょう。

なお、このように仕事に使った分を計算することを「按分」といい、水道光熱費は家賃の按分率に揃えることが一般的です。

地代家賃

自宅が賃貸物件の場合、家賃の中から按分して、経費にすることができます。

床面積で仕事部屋の割合を出す方式が一般的で、実態から大きくかけ離れないように計算しておけば間違いありません。

もし自宅が持ち家や分譲マンションの場合、減価償却費、管理費、借入利息、固定資産税などが経費の対象になります。

この場合も按分して経費に計上するようにしましょう。

旅費交通費

打ち合わせ、客先での作業など、仕事に関する移動費は経費として計上できます。

公共交通機関では領収書を取っておくことが難しい場合もありますが、普段からICカードを使うようにすれば、チャージ時の領収書が印刷できて便利です。

ただしICカードの場合、電子マネーとしての機能が高まっているため、利用履歴を印字してコンビニなどで利用したプライベートな部分を除外するようにしてください。

移動手段として車やバイクを使っている場合は、ガソリン代や高速代、出先で有料駐車場を利用した場合はその料金も経費として認められます。

通信費

インターネットにかかる費用、電話代、請求書を送付する際の郵送費などは、通信費として計上が可能です。エンジニアの場合は、自分用のサーバや有料のクラウドストレージを使っている人も多いと思いますが、これも経費になります。

ただし、水道光熱費同様、全額を計上できるわけではなく、仕事で使った分を按分する必要があります。

とくにインターネットやスマートフォンなどは、プライベートと仕事をどう分けるかが難しいのですが、おおまかでも使った時間を計算して比率を出しておくといいでしょう。

広告宣伝費

フリーエンジニアが個人で仕事をする際、広告や宣伝をする機会はほとんどないと思いますが、名刺は誰でもつくるでしょう。名刺は、自分のブランディングに必要なものなので、広告宣伝費として認められます。

また仕事用のポートフォリオサイトをつくるのにかかる費用や年賀状の費用なども、広告宣伝費として見なしていいでしょう。

接待交際費

フリーエンジニアとして仕事をしていると、仕事の打ち上げや忘年会など、仕事関係の飲み会に出席するケースは多いと思います。こういうケースで会費を支払った場合は、接待交際費として経費計上ができます。

ただ、接待交際費は不正が行われやすい項目なので、万一税務調査が入ったときにはチェックが厳しくなります。自分の食事、家族の食事、仕事と関係のない飲み会などは計上しないという自制が必要です。

また、念のために備えて、飲食した日付、利用した店名、出席者の名前や関係などは控えておくのが理想です。

消耗品費

プリンターのトナーやコピー用紙、仕事用の文房具などは消耗品として経費計上が可能です。インターネットで購入した場合は、領収書がないケースがありますが、その場合は、納品書、購入履歴、発注メールなどで領収書の代用が可能です。

減価償却費

減価償却費とは、一括ではなく耐用年数に応じて分割で申告する経費のことです。10万円を超える車やパソコンなどは、長期にわたって使用するものとして、この減価償却費に当たります。

耐用年数は、パソコンなら4年、車なら6年というように決められているので、購入価格をその年数で割って毎年申告していきます。

ちなみに、デジタルカメラも10万円以上なら減価償却となりますが、10万円未満の場合は消耗品として申告します。

なお、青色申告制度を利用している場合、30万円以下のものであれば、少額減価償却資産の適用を受けることで、購入年に全額を必要経費とすることができます(年度ごとに上限アリ)。

外注工賃

外注を使った場合や仲間同士で仕事をシェアしている場合は、外注工賃を経費として計上可能です。

※仕事を外注に依頼する際、源泉徴収の扱いをどうするか、注意が必要です。経費とは別の話になるのでここでは詳述しませんが、源泉義務は発注側にあり、料金を税込にするか税抜にするかで支払い額が変わってくるので、事前に受注側と相談しておくと無難です。

雑費

これまで上げてきたものに当てはまりませんが、事業を行う上で必要なものを計上するための項目として「雑費」があります。

現在の確定申告の仕組みとしては青色申告の決算書の項目の最後に「雑費」という項目があるので、同業者組合の諸会費など、分類がどこまでになるのかがわからないものは、ここに入れておくといいでしょう。

ただし、雑費があまりに多すぎると「不適切な費用を経費として計上しているのでは?」と税務署に疑念を抱かれるおそれがあります。基本的には、新たな費用項目を起こすなどして「雑費」を使わないようにしましょう。

青色申告決算書に指定されていないが落とせる経費項目

青色申告決裁書には指定されている項目から雑費の間に、自分で項目をたてられるよう空欄があります。雑費が分類されるものが多すぎると管理しにくいので、任意で項目を立てられるようになっているのが特徴です。この空欄には、どのような項目を立てることができるのでしょうか。

会議費

会議費は大きな株主総会や役員会議、従業員会議などの会議から小さな打ち合わせまで、事業を進めるうえで必要な会議のために支出する費用のことを指します。

会議費は会議や打ち合わせの会場借館料や資料代、飲食代を計上することが可能です。会議としての実態があることが必要なので、議事録や打ち合わせメモを作成して保管しておくようにしましょう。
また、会議のあとに同会場で懇親会などを開いた場合には、懇親会部分は接待交際費として分類することになるので注意が必要です。

図書費

図書費は新聞図書費とする場合もありますが、書籍だけでなく、事業に直接関連する新聞や雑誌の購入および、登録した有料サイトの会員料費用などを指します。

従業員の教育のために購入した専門書などの書籍や教育用DVD、待ち時間などにお客さんに見てもらうために購入した新聞、雑誌も対象です。

図書費はプライベートと混ざりやすい費用なので、仕事外の購入と仕事での購入をしっかり区別しておくようにしましょう。税務調査の際に回答できるように、書籍の購入目的や利用方法がわかるような書類などのデータを残しておくことが大切です。

研修費

研修費は、事業に関連したセミナーや研修、講座に参加した際にかかった費用を指します。仕事に必要だと判断できる内容であれば、イベントの参加なども対象です。研修の受講代、教材代、研修会場への交通費や、ランチョンセミナーなど研修の一部となっている食事代など、研修に伴う費用であれば計上することができます。

研修の内容が事業に関係しているかが経費として認められるかどうかを分けるポイントです。研修があったということがわかるような案内や資料も保管しておくようにしましょう。

車両関連費

車両関連費は自動車の車両点検代や駐車場代などの維持管理費を計上します。

自動車税は租税公課の項目に計上し、自動車保険料は支払保険料の項目、ガソリンは旅費交通費に挙げても構わないのですが、車輌に関する費用はまとめた方が管理しやすいでしょう。

仕事専用の車両があり、仕事以外には使わない場合はよいのですが、プライベートでも使う場合には、仕事で使っている割合を車両の使用時間や日数、走行距離などを基準として、合理的に経費を算出する「按分」をおこないます。

支払報酬

支払報酬とは、社外の専門家に業務を委託した費用を処理する項目です。弁護士や税理士などに対する報酬や、講演を依頼したときの講演料、記事を依頼したときの原稿料、校正料のほか、イラスト料、デザイン料などの支払いも計上します。この項目に計上したものは、源泉徴収をおこなわなければならないので注意が必要です。

リース料

リース料では賃貸借期間の定めがある、コピー機や複合機など機械のリースや車両のリース料を計上します。

ただし、事務所や土地などの不動産関係の賃貸契約は、地代家賃の項目に計上する仕組みです。

1台のコピー機や車両をプライベートでも使う場合には、仕事で使っている割合で経費を算出する「按分」をおこないます。

関連記事 : フリーランスは福利厚生費を経費にできるか

経費として認められないものとは?

男性の頭上に「?」マークがいくつもある画像

プライベートの支出

自分の趣味のものや家族のものの購入費用、友人との食事代や生活にかかってくる雑費など、プライベートで行った支出については経費として計上できません。また、フリーランスで自宅を事務所として使用している場合は、引っ越し費用の一部を経費とすることは可能です。

そのほか、家賃や水道光熱費、パソコンや携帯代などの通信費、車両費などは、仕事とプライベートで按分することができますが、食費などの雑費は基本的に按分することができません。

納税額

国や地方自治体に納める税金のうち、所得税や住民税は支出とは認められず、したがって経費にもなりません。

控除対象となるもの

国民健康保険や国民年金は社会保険料として、民間の生命保険や個人年金、損害保険などは生命保険料等として所得控除の対象となります。そのため、経費として事業所得からは差し引くことはできません。

関連記事 : フリーランスなら押さえておきたい、勘定科目の使い方

これも経費に?NG?よくあるQ&A

Q. スーツ代は経費になりますか?

A. プライベートで着る洋服については経費として認められないので、スーツも難しいのが現状ですが、フリーエンジニアの場合、仕事でしか使用しないスーツでしたら経費として申告することも可能です。

もし経費に入れる場合は、消耗品費や雑費(衣装費)として処理することになります。

Q. ソーシャルゲームのガチャの課金は経費になりますか?

A. 趣味としてはもちろん認められませんが、フリーエンジニアの場合、「研究用」という名目で経費にすることが可能です。

同様に、ゲーム制作に関わっているならゲームソフト、LINEスタンプの開発に関わっているならLINEスタンプなども、研究用の購入ということで経費として認められます。

いずれの場合も、経費項目としては雑費や資料費、研究費として処理するといいでしょう。

Q. オフィスの引っ越し費用は経費になりますか?

A. 完全に仕事用に借りているオフィスであれば、引っ越し費用も経費で落とせます。ただ、自宅を仕事場と兼用している場合は、地代家賃と同じように按分することになります。

注意が必要なのは、礼金は経費になりますが、敷金は退去時に原状回復費が差し引かれる関係で経費に計上できないことです。

ただし、原状回復費は経費として計上可能です。当然ながら自宅を仕事場と兼用している場合、礼金・原状回復費は按分して計上します。

礼金が10万円以上の場合は、契約期間で月数按分するようにしましょう。

Q. 冠婚葬祭の費用は経費になりますか?

A. 仕事に関係する人であれば、結婚式のご祝儀や贈答品、会葬の際に包むお香典などは接待交際費として認められます。

その際、必ず名前や関係を控えておくようにしましょう。

Q. 家電製品、家具の費用は経費になりますか?

A. エアコン、テレビ、掃除機、ストーブ、テーブル……。
自宅で仕事をしている場合、どうしても仕事とプライベートの区分けが曖昧になりがちです。

これらを経費とするなら、仕事で使う分を時間や頻度で按分したうえで、消耗品費として処理します。

Q. 経費以外に、確定申告ではどんなことに気をつけるべきですか?

A. 税理士の方が目にするありがちなミスとしては「連動するはずの数字がおかしい」「数字のバランスがおかしい」「領収書があれば全て経費として申請する」などがあるそうです。

初めての確定申告で不安な点がある方が併せてご覧ください。

関連記事 : 税務調査が来てしまう!税理士が見たフリーランスの惜しい確定申告ミスTOP3

まとめ

フリーエンジニアにとって重要な経費について、落とせるもの、落とせないものを紹介してきました。今回は判別のしにくいものについても例を挙げてみましたが、わかりにくいものはまだまだあるでしょう。青色申告決算書の経費項目に分類する際にも、どこに入れればいいのかわからないというケースが出てくるかもしれません。

フリーエンジニアになりたてで確定申告に慣れていない人で不明な点や不安な点がある方は、ぜひレバテックフリーランスへご相談ください。

また、レバテックフリーランスではご利用者に向けたサービスの一つとして、税理士の無料紹介も行っております。
通常の半額での確定申告代行を依頼できたり、フリーエンジニアならではの節税対策を依頼できたりと、面倒な税務を省力化して本業に集中することができます。そうしたご希望をお持ちの方も、ぜひお気軽にお越しください。

関連記事 : フリーランス(個人事業主)のための賢い節税対策入門

最後に

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※相場算出に個人情報の取得はおこないません。

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