提出方法や期限も解説
個人事業主における開業届とは

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開業届は新しく個人事業を開始する際に税務署へ提出する書類であり、納税先に対して個人事業の開始を報告する役割を持ちます。本記事では、開業届の概要や提出方法などについて見ていきましょう。

◆この記事の監修
あおば会計事務所 共同代表
税理士 小池 康晴氏
IT関連の企業やフリーランス(個人事業主)の顧客を多く持ち、それぞれのニーズを重視した税務アドバイスとコンサルティングを行う。IT業界の税務や新しいサービスの動向などにも精通している。
http://aoba-kaikei.jp/index.html

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0. 目次

1. 開業届とは
2. 開業届の出し方
3. 開業届と併せて出したい青色申告承認申請書

1. 開業届とは

多くの場合、個人事業を開始する際に提出する文書として、開業届と青色申告承認申請書が挙げられます。まずは「開業届とは何か?」を確認しておきましょう。

開業届の正式名称は「個人事業の開業・廃業等届出書」といいます。新しく個人事業を開いた時、事務所の新設や移転などを行った時などに税務署へ届け出る書類です。事業所得の他、山林所得や不動産所得が発生する事業を始める際にも、開業届を提出することになっています。開業届は、税務署に向けて個人事業の開始を報告する役割を持ちます。

ですが、実際には開業届を出さずとも罰則はなく、そのまま確定申告を行うこともできます。ただし、後述するような開業届の控えを求められるケースがないこともないため、出しておいた方が無難でしょう。

また開業届とは別に、個人事業税の対象となる事業を行う方は原則として、開業したら15日以内に「事業開始等申告書(個人事業税)」(東京都の場合)を提出することが必要です。

参考:<税金の種類><個人事業税> | 東京都主税局
http://www.tax.metro.tokyo.jp/kazei/kojin_ji.html

書類の名称や提出期限等は自治体によって異なるため、確認するようにしましょう。なお、この書類も提出しなくとも問題ないとされるケースも少なくないようです。

フリーランスの場合、請負契約で業務に携わるときは、請負業と見なされて原則的には個人事業税が課されます。ただし企業常駐型フリーランスは、労働時間単位で精算される、成果物を要求されないなど、雇用されている人と状況が類似する際は課税対象外になることが多いようです。

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2. 開業届の出し方

次に、開業届の出し方についての解説です。

■提出期限
開業届を提出するのは、事業開始後1ヶ月以内と定められています。ただし、期限日が土曜日や日曜日、祝日などの休日に当たる場合は、その翌日が該当日となるようです。

■提出方法
開業届は、最寄りの税務署で受け取ったり、国税庁のWebサイトからダウンロードしたりといったやり方で入手できます。必要事項の記入と捺印を済ませたら、税務署の窓口で直接手渡しする、時間外に投函する、郵送するなどの方法で提出しましょう。

なお、開業届は提出する際に控えを手元に保管しておくとよいでしょう。助成金を申請したり、銀行口座を新規に開設したりする際に提示を求められるケースがあるためです。

3. 開業届と併せて出したい青色申告承認申請書

最後に、青色申告承認申請書の概要と提出方法をチェックしましょう。

■青色申告承認申請書とは
青色申告承認申請書(正式名称:「所得税の青色申告承認申請書」)は、所得税の青色申告承認を希望する際に提出する書類です。手続きの対象者は、事業所得や山林所得、不動産所得が発生する事業を行う人となります。

■青色申告承認申請書の提出期限と提出方法
青色申告承認申請書は、青色申告を希望する年の3月15日までとされています。また、1月16日以降に新規開業・不動産貸付けを行った場合は、それらを開始する日(非居住者であれば国内で事業を開始してから2ヶ月以内)に提出することになっています。

開業届と同様、期限が土日祝日になる場合はその翌日が提出日です。作成した申請書は、持参もしくは郵送にて提出します。

提出期限が上記以外のケースになるのは、青色申告承認を受けていた人が行っていた事業を相続によって引き継いだ場合においてです。このケースであれば、相続開始日(元の事業主が死亡した日)の時期により提出期限が以下のように変わってきます。

・1月1日~8月31日に死亡した場合…死亡日より4ヶ月以内
・9月1日~10月31日に死亡した場合…該当年の12月31日まで
・11月1日~12月31日に死亡した場合…該当年の次年の2月15日まで

なお、相続人が引き継いだ事業とは別に事業を運営していた場合、そちらは通常の提出期限となる点に注意が必要です。

■青色申告のメリット
青色申告のメリットとしては、65万円or10万円の青色申告特別控除を受けられる、赤字の繰越しが可能なケースがある、といったことが挙げられるでしょう。

65万円の青色申告特別控除を狙う場合、簿記の知識が求められる複式簿記が難しいという点がネックとなりがちですが、会計ソフトを利用すれば帳簿作成~申告までを比較的容易に行うこともできます。

また、簿記の知識がなくとも行える簡易簿記での帳簿付けであっても、青色申告であれば10万円の特別控除が受けられます。同じく簡易簿記で帳簿付けを行う白色申告と比べると大きな違いはないにも関わらず、白色申告には特別な控除はないため、簡易簿記での青色申告に挑戦する価値はあるでしょう。

青色申告承認申請書には簿記方式(複式簿記/簡易簿記)を記入する欄がありますが、この簿記方式は、後からでも特に手続きなしで変更できます。また、青色申告から白色申告へ変更する際も、基本的には特段の手続きを経ずに変更することが可能です。

参考:青色申告で10万円の控除を受けるには?

そうしたことから、個人事業主としてスタートとする際に開業届を提出する際は、併せて青色申告承認申請書を提出しておいて損はないでしょう。

※本記事は平成30年9月時点の情報を基に執筆しております。

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