インフラエンジニアのキャリアパスとは?未経験から目指す方法も解説 | レバテックフリーランス
インフラエンジニアのキャリアパスとは?未経験から目指す方法も解説
インフラエンジニアのキャリアパスは、「スペシャリストになる」「ゼネラリストになる」「キャリアチェンジする」の3つに大別されます。そして、スペシャリストを目指すならクラウドエンジニアやテクニカルサポートエンジニアといったように、選択する職種が決まってくるでしょう。
本記事ではインフラエンジニアのキャリアパスやキャリアアップの方法、役立つ資格などをご紹介します。未経験からのキャリアパスやインフラエンジニアの将来性もお伝えしますのでぜひ参考にしてください。
そもそものインフラエンジニアの仕事に関して知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
【エンジニアのプロ監修】インフラエンジニアとは?仕事内容や年収・必要スキル・資格などを徹底解説
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目次
インフラエンジニアのキャリアパスは大きく3通り
インフラエンジニアとは、サーバーやネットワーク、OSの設計・構築・運用・保守を専門とするエンジニアのことです。
そもそもインフラとは、「インフラストラクチャー(Infrastructure)」の略語で、人々の生活を支える基盤を指しますが、IT分野におけるインフラとは、システムやインターネットの使用に必要なサーバーやネットワーク、OSのことを指します。
インフラエンジニアのキャリアパスは、「スペシャリストになる」「ゼネラリストになる」「キャリアチェンジする」の3つに大別されます。それぞれのキャリアパスについて解説します。
スペシャリストになる場合の職種2選
インフラエンジニアが特定分野の技術力をさらに高めたい場合は、スペシャリストを目指すのがおすすめです。スペシャリストの職種としては、「クラウドエンジニア」や「テクニカルサポートエンジニア」などが挙げられます。
クラウドエンジニア
クラウドエンジニアとは、通常はクラウドサービスの設計・構築・運用を担当する技術者のことを指し、AWSやGCPのクラウド環境に携わるのが一般的です。AWSはAmazon、GCPはGoogleが提供するクラウドサービスの総称です。
クラウドを使用する企業は増加傾向にあり市場ニーズも高いため、需要が高まっている職種の1つといえます。
以下の記事ではクラウドエンジニアついてまとめていますので、ご覧ください。
クラウドエンジニアとは?年収や資格・仕事内容について
テクニカルサポートエンジニア
テクニカルサポートエンジニアは、担当製品のトラブル解決を担い、商社系SIerや外資ベンダーで需要のある職種です。SIerとは、システム開発の全工程を請け負う受託開発企業のことです。とくにルータ設定やセキュリティ設定などの知識やスキルが求められます。
ゼネラリストになる場合の職種3選
ゼネラリストとは幅広い知識を持ち、さまざまなことに対応できるオールラウンダー型の人材です。インフラエンジニアとして培った知識やスキルを活かし、広い視野を持って企業に貢献したい方はゼネラリストを目指すのが得策です。
ゼネラリストの職種として代表的なのは、「プロジェクトマネージャー」「フルスタックエンジニア」「ラインマネージャー」の3つです。各職種の特徴を解説します。
プロジェクトマネージャー
プロジェクトマネージャーとは、プロジェクトの管理者としてシステム全般を管理する職種です。インフラエンジニアの上流にあたり、プロジェクト全体を見通して意志決定を行い、成功に導くのが主な役割です。
現場でプロジェクトマネージャー自身が手を動かして作業することは、ほとんどありません。基本的に、プロジェクト全体のマネジメントを行います。
以下の記事ではプロジェクトマネージャーについてまとめていますので、ご覧ください。
プロジェクトマネージャー(PM)の役割とは?仕事内容・年収・資格について
フルスタックエンジニア
フルスタックエンジニアは、特定の職種を表すものではありません。「フルスタック」とは複数の領域の技術や知識に精通していることであり、フルスタックエンジニアとは、複数のスキルを持つITエンジニアのことです。
企業のシステム開発や運用など、複数の工程のシステム開発・運用などを行える技術者ともいえるでしょう。
ラインマネージャー
ラインマネージャーとはプロジェクトに関わる事項のすべての責任者であり、プロジェクトリーダーよりも上位の職種です。部長と課長を兼ねた立ち位置で、プロジェクトの縦割り型管理では、対応できない部分を補います。
キャリアチェンジする場合の職種2選
インフラエンジニアとして身につけた知識や経験を活かせる形で、キャリアチェンジを希望する方もいるでしょう。インフラエンジニアとしての経験を活かせる異職種には、「ITコンサルタント」や「ITアーキテクト」などがあります。
ITコンサルタント
ITコンサルタントとは、ITを活用して企業が抱える経営課題を解決する職種です。クライアント企業の経営者や役員にヒアリングを行い、課題を解決するための提案を行います。IT知識のほか、論理的思考力やヒアリング力、プロジェクトを統括するのに不可欠なマネジメント力が求められます。
以下の記事ではITコンサルタントについてまとめていますので、ご覧ください。
ITコンサルタントとは?年収や資格・向いている人の特徴を解説
ITアーキテクト
ITアーキテクトとは、システム開発にあたり、ITシステムの全体像であるグランドデザインや骨組みとなるアーキテクト、つまり構造を設計する職種です。
サーバーなどのインフラ構造の設計にとどまらず、顧客の経営戦略などに基づき、ITシステム全体のグランドデザイン策定・企画・推進を行うなど、携わる業務は多岐にわたります。つまり、ITコンサルタントが行う経営戦略立案と、ITエンジニアが行うシステム設計の両方の領域を担当します。
以下の記事ではITアーキテクトについてまとめていますので、ご覧ください。
ITアーキテクトとは?仕事内容・年収・必要なスキルや資格を解説
インフラエンジニアの3つのキャリアアップ方法
インフラエンジニアがキャリアアップを実現する方法として効果的なのは、以下の3つです。
- プログラミング言語の理解を深める
- 資格を取得する
- 英語力を磨く
それぞれの方法について解説します。
プログラミング言語の理解を深める
プログラミング言語は日常的に必須ではないものの、理解しておくことで業務の効率化につながります。クラウド環境の利用率が上がったことに伴い、インフラの設定をコードとして記述し、効率化する「Infrastructure as Code(IaC)」という考え方が主流になりつつあるためです。
また、インフラエンジニアの仕事に役立つプログラミング言語として挙げられるのは、「Shell(シェルスクリプト)」や「Python」、「Ruby」などです。
資格を取得する
資格は自身の持つ知識やスキルを客観的に証明するために役立ちます。インフラエンジニアが仕事を行ううえで必ずしも必要というわけではありませんが、持っておくと1つの武器になるでしょう。インフラエンジニアのキャリアアップに役立つ資格については、後ほど詳述します。
英語力を磨く
英語力もインフラエンジニアが身につけておきたいスキルです。海外製のITインフラ機器やシステムのトラブルに対応するには、英語のマニュアルを読まなければなりません。英文で記載されたマニュアルを読み解く程度の英語力があれば、迅速に対応できるでしょう。
未経験からインフラエンジニアを目指すための3つのキャリアパス
未経験者がインフラエンジニアとして働き始めた場合、まずは以下のような業務に携わるのが一般的です。
- インフラの監視業務やヘルプデスク
- インフラの保守・運用
- インフラの設計・構築
各業務について解説します。
インフラの監視業務やヘルプデスク
未経験者がインフラエンジニアになった際にはじめに任される業務は、インフラの監視業務かヘルプデスクであることが多いです。
インフラの監視はシステムを使ってネットワークやサーバーに不正アクセスがないかなどの監視を行い、異常発生時には保守担当のインフラエンジニアとともに対応にあたる業務です。
またヘルプデスクは、チャットや電話によるユーザーからの問合せに対応する業務を指します。以下の記事ではインフラの監視業務についてまとめていますので、ご覧ください。
インフラエンジニアの監視業務
インフラの保守・運用
インフラの保守・運用の業務ではトラブル対応に加え、バージョンアップや設定変更なども行います。インフラは簡単には止められないので、バージョンアップにあたって再起動する際も、適切にタイミングを見極める必要があります。
相応の知識と準備が求められるため、監視業務やヘルプデスクの業務を担った後に携わることが多いといえるでしょう。設計・構築業務に進むにあたっても、保守・運用業務の経験は役立ちます。保守や運用をしやすいインフラの設計や構築を行う必要があるためです。
インフラの設計・構築
インフラの設計・構築の業務では、顧客が求める機能や仕様に沿って要件定義を行い、システムを組みます。専門用語が多く知識のアップデートも必須であるため、自己学習を続ける必要があるでしょう。
また、顧客とのやり取りやほかの担当者との連携が多いため、業務を円滑に進めるためのコミュニケーション能力も求められます。
以下の記事ではインフラの上流工程についてまとめていますので、ご覧ください。
インフラエンジニアの上流工程とは
インフラエンジニアは今後も将来性のある職種
インフラエンジニアの将来性は今後も高いと考えられます。ネットワークを安定して稼働させるためには、ITインフラに関する高度な専門知識やスキルは欠かせません。インフラエンジニアには高度な専門知識が必要とされ、スキルの習得に時間がかかることも需要が高い理由の1つです。
クラウド化の浸透によりサーバーがなくなることで、インフラエンジニアの需要も失われるという見方もあります。しかし、24時間の稼働が必要となるサーバーなどクラウド環境に移すのが難しい場合などでは、オンプレミスの運用が残ります。
さらに、クラウド化はインフラエンジニアの仕事がなくなることを意味するわけではありません。クラウドというインフラを利用するようになり、クラウド環境がインフラエンジニアの仕事の対象となるだけといえます。ただし状況の変化に応じて、新たな知識やスキルを身につけていく必要があるでしょう。
以下の記事ではインフラエンジニアの市場動向についてまとめていますので、ご覧ください。
インフラエンジニアは人材不足?背景や今後の市場動向を解説
インフラエンジニアに必要な4つのスキル・知識
ここからはインフラエンジニアに必要なスキルや知識をご紹介します。インフラエンジニアが身につけておくべきスキルや知識としては、以下のようなものが挙げられます。
- コミュニケーションスキル
- プログラミングスキル
- クラウドの知識
- 英語力
それぞれの内容を確認しましょう。
コミュニケーションスキル
インフラエンジニアにはコミュニケーションスキルが求められます。他のチームメンバーと協力してプロジェクトを進めるためには、円滑なコミュニケーションが求められるためです。マネジメント業務を担当する場合は、チームメンバーだけでなく顧客ともコミュニケーションを取らなくてはなりません。
プログラミングスキル
プログラミングスキルは必須スキルではないものの、ITインフラ領域でクラウド化が急速に進んでいるため、プログラミングスキルが重宝される傾向にあります。クラウド化の進行によってハードウェアはプログラミングで動かすようになり、たとえばサーバーの起動にしても電源ボタンを押すのではなく、プログラムをセットして起動します。
以下の記事ではプログラミングスキルの勉強方法についてまとめていますので、ご覧ください。
プログラミングの独学は可能?効果的な勉強法と無料の学習サイトをご紹介
クラウドの知識
今後のさらなるクラウド化に備え、有名なクラウドである「AWS」「Microsoft Azure」「Google Cloud」などの知識をつけておく必要があるでしょう。新たなシステムをオンプレミスで構築するケースは減っているため、クラウドの知識やスキルのキャッチアップが求められます。
英語力
英語力を身につけるとインフラエンジニアとしての仕事がスムーズに行え、仕事の幅が広がります。具体的には海外製のシステムのマニュアルを日本語訳なしで読める、外国人エンジニアとスムーズにコミュニケーションが取れる、海外のIT技術のトレンドをいち早くキャッチできるなど、英語力はインフラエンジニアの仕事において大きなアドバンテージになります。
インフラエンジニアのキャリア形成に役立つ資格5選
インフラエンジニアのキャリア形成に役立つ資格は、主に以下のとおりです。
- CCIE
- CCNP
- LinuC
- LPIC
それぞれの資格をご紹介します。
CCIE
「CCIE」は、アメリカのコンピューターネットワーク機器開発会社Cisco Systemsが認定する、ネットワーク資格の最高位と知られるベンダー資格です。難易度は非常に高いものの、取得すれば高いレベルのネットワークエンジニアの証明となります。
CCNP
「CCNP」もCisco Systemsが認定する技術者資格です。同社の認定資格の中でも上位のプロフェッショナルレベルに位置づけられる資格であり、高度なネットワーキングソリューションのスキルを証明します。
LinuC
「LinuC」は、日本のNPO団体が主催する日本向けのLinux技術者認定資格です。クラウド時代のITエンジニアに求められる、システム構築・運用管理までの技術領域を幅広くカバーしています。クラウドサービスを利用したシステム開発の普及に伴い、2020年4月に出題範囲が改定されました。
LPIC
「LPIC」は、カナダのNPO法人Linux技術者認定機関「LPI」が認定するLinux技術者認定試験です。世界最大規模のLinux技術者認定試験であり、LPICを取得するとLinuxに関する専門的な知識を持っていることが証明できるため、転職や就職で有利になるでしょう。レベル1〜3の3段階に分けられており、レベル3に関しては3つの分野が用意されています。
ORACLE MASTER
「ORACLE MASTER」は、アメリカのソフトウェア会社Oracle Corporationが認定する、Oracle Database の管理スキルを証明する資格です。知名度が高く、28万人を超えるエンジニアに選択されています。
専門分野ごとに多数の認定資格が存在し、それぞれがさらに細分化されているため、まずは得意なジャンルや使用しているハードウェアなどの資格を取得し、徐々に周辺資格にチャレンジするとよいでしょう。
インフラエンジニアの仕事に役立つ資格や、その勉強方法について詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。
インフラエンジニアにおすすめの資格13選!難易度や勉強方法も紹介
インフラエンジニアのキャリアパスに関するよくある質問
ここでは、インフラエンジニアのキャリアパスに関するよくある質問に答えていきます。
Q. インフラエンジニアにはどのようなキャリアパスがありますか?
インフラエンジニアにはスペシャリスト、クラウドエンジニア、セキュリティエンジニア、フルスタックエンジニア等のキャリアパスがあります。
Q. インフラエンジニアからプロジェクトマネージャーになるために必要なマネジメントスキルは、具体的にどのようなものですか?
マネジメントスキルとはプロジェクトマネージャーがプロジェクトを円滑に進めるために必要なスキルです。具体的には自分の仕事の管理に加え、社内外の関係者やチームなどの進捗の管理、適宜指示や調整を行います。
Q. インフラエンジニアがロジカルコミュニケーションを習得することで、どのようなメリットがありますか?
ロジカルコミュニケーションを習得することで、必要な事柄を端的に伝えられる、スムーズかつ正確な意思疎通が可能になる、プレゼンや交渉に強くなれる等のメリットがあります。
Q. インフラエンジニアにはどのような技術的なスキルが必要ですか?
インフラエンジニアには、サーバー管理、仮想化、ネットワーク設計、ストレージ管理、セキュリティ管理等の技術的なスキルが必要です。
Q. インフラエンジニアのキャリアアップに役立つ資格はありますか?
LPIC、CCIE、ORACLE MASTER、ITパスポート等の資格を取得するとキャリアアップに役立ちます。
※本記事は2024年2月時点の情報を基に執筆しております。
最後に
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