ITエンジニアのキャリアパスを描く4つのステップ | レバテックフリーランス
ITエンジニアのキャリアパスを描く4つのステップ
ITエンジニアは、さまざまなキャリアパスを選択できます。実際に決断する際は、ジェネラリストかスペシャリストか、会社員かフリーランスかなどを考えることも大切です。
また、自己分析や現状把握をする・周囲から情報を収集する・目指す場所を知る・具体的に何をすべきか計画する、といったステップを踏んだ上でキャリアパスを描くとよいでしょう。
本記事では、職種別でITエンジニアのキャリアパス例を紹介します。さらに、キャリアプランやキャリアパスで迷ったときにすることも説明するため、自分の将来が気になるITエンジニアの方はぜひ参考にしてください。
レバテックフリーランスはITエンジニア専門の
フリーランスエージェントです案件を探してみる
目次
そもそもキャリアパスとは?
そもそもキャリアパスとは、自分が目指す将来像を明確にして、そこに至るまでの道筋を示したものを指します。目指す職種や職位などを決め、実現するために立てた中長期的計画がキャリアパスの具体例です。
キャリアパスは、キャリアプランと区別して使われることがあります。キャリアパスはキャリアプランをより具体的にしたものとして使うことが一般的です。
なお、キャリアパスを社内限定で、キャリアプランを社内・社外両方に使うケースもありますが、本記事では、社外(転職・独立など)も含めて「キャリアパス」の言葉を使用しています。
ITエンジニアのキャリアパスのトレンド・現状
多様な選択肢が生まれていることが、ITエンジニアにおけるキャリアパスのトレンド・現状です。従来は、プログラマーとして入社し、経験を積みながら上流工程(システムを作る初期段階)の仕事やマネジメント職を目指すことが一般的でした。
近年は、IT技術の進歩に伴いWebサービスの種類が増え、トレンドの移り変わりも速いため、ITエンジニアに対する需要が今まで以上に高まっています。そのため、マネジメント職を目指す以外にも、スペシャリストになる、外資系企業に転職する、独立してフリーランスとして稼ぐなど、さまざまなキャリアパスを描けるようになりました。
なお、これからITエンジニアを目指す方や、ITエンジニアとして一歩を踏み出したばかりの方は、ITエンジニアの将来性が気になるかと思います。ITエンジニアの需要や将来性について詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
ITエンジニアの将来性は?今後の需要が見込める仕事の種類やスキルについて紹介
ITエンジニアがキャリアパスを考えることの重要性
ITエンジニアにとってキャリアパスが重要とされる主な理由として、以下が挙げられます。
- 今すべきことが見えてくる
- 自分が望む働き方に近づく
それぞれ説明します。
今すべきことが見えてくる
キャリアパスやキャリアプランについて考えることで、今具体的に何をすればよいのかが見えてきます。
たとえば、勤務先でプロジェクトマネージャーになることを目指しているなら、一般的に開発経験が数年必要です。そのため、まずはさまざまなプロジェクトで開発に携わり、その後プロジェクトリーダーを経てからプロジェクトマネージャーになる道が見えてきます。
将来データサイエンティストを目指しているなら、Webアプリケーションの開発知識やスキルだけでは不十分です。あらかじめキャリアパスを描けば、今携わっている開発業務で経験を積みつつ、PythonやRなどのプログラミング言語や数学・統計の学習を進めるなどの学習を続け、データサイエンティストへの準備ができます。
自分が望む働き方に近づく
キャリアパスを描いておくことで、自分が望む働き方に近づきます。
近年、IT業界のトレンドの移り変わりが速く、従来のように同じ会社で勤めていればそのまま年収も上がるとは限りません。自分で意識して、知識やスキルを身につけておかなければ、ステップアップしたり、独立して案件を受注したりすることは難しいでしょう。
キャリアパスを描くことにより自分自身が成長できれば、将来必要なスキルが自ずと身につきます。
ITエンジニアがキャリアパスを選ぶ際に考えるべき3つのポイント
ITエンジニアがキャリアパスを決める際に考えるべき主なポイントは、以下のとおりです。
- ジェネラリストかスペシャリストか?
- 会社員かフリーランスか?
- 管理職・マネージャーを目指すかどうか?
ここから、3つのポイントについて詳しく解説します。
ジェネラリストかスペシャリストか?
キャリアパスを描く際に、将来ジェネラリストを目指すのか、スペシャリストを目指すのかを考えましょう。それぞれの特徴を解説します。
ジェネラリストの特徴
ジェネラリスト(ゼネラリスト)とは、幅広い業務を経験し、豊富な知識やスキルを有する人材のことです。専門分野はない分、広く浅くさまざまな領域に携わります。
ITエンジニアの場合、複数のプログラミング言語を扱ったり、フロントエンド・バックエンド両方をこなせるのがゼネラリストの具体例です。そのため、従業員の少ないスタートアップでは、開発領域全般を任せられることもあります。
さまざまな領域における経験を積めることが、ジェネラリストのメリットです。経験や知識をいかして、プロジェクトリーダーや管理職・経営職などを任せられることもあります。
一方、転職や独立の際に、ジェネラリストであることで不利になる可能性もある点がデメリットです。専門分野がない分、強みをうまく伝えない限り自分のアピールが難しいことがあります。
以下ではプロジェクトリーダーについてまとめているので、ぜひ参考にしてみてください。
プロジェクトリーダーとは?仕事内容やスキル、年収など初めてでも知っておくべきポイントを解説
スペシャリストの特徴
幅広い分野に携わるジェネラリストに対し、スペシャリストは特定の分野において高い専門性や経験を有する人材のことです。スペシャリストは、分野によってほかのITエンジニアが対応できない案件を自分の力で解決できることがあります。
たとえば、Pythonエンジニア(プログラム言語にPythonを使うエンジニア)として、AIサービスの開発に特化するといったキャリアパスもあります。
また、経験やスキルを積むにつれて、テックリードを任されたり、最終的にCTO(最高技術責任者)に就任したりすることもあります。
特定領域において高い技術力を有しているため、転職時に即戦力として採用されやすい点がメリットです。一方で、ほかの領域に対応しにくい点や、ほかの業務内容がわからない分全体を見通す立場に就きにくい点などがデメリットとして挙げられます。
会社員かフリーランスか?
会社員でいるのか(組織に属するのか)、フリーランスとして独立するのかも、キャリアパスを描く上で大切なポイントです。それぞれの特徴を説明します。
会社員の特徴
組織に属する会社員は、雇用契約で会社が定めた時間で稼働することが一般的です。会社員として勤める場合は、さまざまな業務に携わったり、大型プロジェクトに関わったりする機会を得られることもあります。
会社員のメリットは、給与所得で基本的に収入が安定している点です。また、社会保険なども会社の所管部署が手続きしてくれます。会社の看板があるため、ローンを借りやすいなど信用面のメリットもあるでしょう。
一方、職場環境や人間関係などでストレスを抱えやすい点がデメリットです。会社が決めた労働時間に従わなければならないため、気軽に気分転換はできません。さらに、大きな成果を出したとしても、すぐに収入に反映するとは限らない点も、会社員として勤めるデメリットです。
なお、会社員として勤める場合でも、そのまま同じ職場で勤めるキャリアパスと、転職するキャリアパスがあります。
フリーランスの特徴
フリーランスは、請負契約や業務委託契約で、納品にあわせて自分で決めた時間で稼働することが一般的です。ITエンジニアを自社で雇う余裕がない会社も少なくないため、フリーランスでも案件を受注する機会はいくつもあります。
フリーランスは、基本的に自由な日・時間で稼働できる点や、自分が興味のある分野やチャレンジしたい分野に携われる点がメリットです。また、スキルがあれば会社員時代よりも高収入も期待できます。
一方、案件を受注するためには営業力・実績・スキルなどが必要で、場合によって十分な収入を得られない可能性がある点がデメリットです。また、社会保険の手続きや経理なども基本的に自分で処理しなければなりません。
なお、フリーランスの場合、自分でキャリアアップする方法を考えることが大切です。こちらではフリーランスになった後のキャリアについてもまとめているので、ぜひご覧ください。
フリーランス(個人事業主)がキャリアを伸ばすポイント
管理職・マネージャーを目指すかどうか?
管理職・マネージャーを目指すかどうかも、キャリアパスを描く上で大切なポイントです。管理職やマネージャーには、プロジェクトに携わるメンバーの進捗状況を管理するなどの役割があります。
管理職・マネージャーに就くと、収入アップを期待できる点がメリットです。また、業務をこなす過程で人材管理スキルを身につけられるため、経営層にステップアップするきっかけになります。
一方、責任が重くなることにより、ストレスを抱えやすくなる点はデメリットです。また、自分の担当業務に加えて、スケジュール管理や部下のフォローにも追われるため、プライベートの時間が減る可能性があります。
なお、開発プロジェクトを統括するプロジェクトマネージャーは、管理職のひとつです。プロジェクトマネージャーの役割や平均年収について知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
プロジェクトマネージャー(PM)の役割とは?仕事内容・年収・資格について
ITエンジニアのキャリアパスを考える4つのステップ
ITエンジニアは、以下の手順でキャリアパスを考えるとよいでしょう。
- 自己分析や現状把握をする
- 周囲から情報を収集する
- 目指す場所を知る
- 具体的に何をすべきか計画する
ここから、各ステップについて詳しく解説します。
STEP1 自己分析や現状把握をする
ITエンジニアとしてのキャリアパスを描くにあたって、まず自分が積み重ねてきた経験や強みなどを分析しましょう。また、自分が今までに感じたやりがいやストレスを感じたことなどを思い浮かべ、ジェネラリストを目指すのかスペシャリストを目指すのか、会社員として勤めるか将来フリーランスとして独立するかなどを考えます。
さらに、現状を把握することも大切な作業です。今自分は十分なスキルを身につけているのか、勤務先で自分の希望するプロジェクトに携われているのかなどを考えます。
会社に不満がある場合は、このタイミングで何が課題なのかを整理しておくとよいでしょう。人間関係が問題なのか、賃金面が不十分なのかなどによって、描くキャリアパスも変わります。
転職やフリーランスとして案件獲得する際に使うスキルシートを作成することも、現状を把握する上で大切です。スキルシートの書き方は、以下の記事を参考にしてください。
スキルシートの書き方は?職種別の記入例とダウンロード可能なテンプレートを紹介
STEP2 周囲から情報を収集する
自己分析や現状把握が進んだら、今度は周囲から情報収集することを始めましょう。
情報収集に役立つ手段のひとつが、セミナーや勉強会・コミュニティへの参加です。社外の人と交流することで、今まで知らなかった情報を得られることがあります。
とくに、IT業界は変化の激しい業界です。情報収集を怠ると時代についていけず、思い描いていたキャリアパスから遠ざかる可能性があります。また、領域や業界にこだわらずつながりを持つことで、今まで選択肢に入っていなかった職種や仕事が、魅力的に見えることもあるでしょう。
ただし、情報を収集する際はすべて受け入れるのではなく、自分の中で選別したり真偽を確かめたりすることが重要です。間違った情報を元に下した決断で、後悔することもあります。
STEP3 目指す場所を知る
自己分析や集めた情報を元に、自分が目指すべき具体的な場所・ポジションを考えます。
会社員として勤めるのであれば、希望する会社の業界やビジネスモデル、業務内容が何なのかをはっきりさせるとよいでしょう。また、その中で、自分はどのような仕事(上流・下流、開発・インフラなど)を担当したいのかを考えます。
キャリアを決める際は、自己分析で確認した自分の強み・やりがいとかけ離れていないかもチェックするとよいでしょう。
STEP4 具体的に何をすべきか計画する
自分が目指す場所が決まったら、そこに至るまでに具体的に何をすべきかを計画します。
たとえば、目指す場所に対して自分のスキルが不足していると感じる場合は、どのように身につけられるのかを考えます。必要なプログラミング言語を習得する、資格を取得するなどが具体例です。この際、後回しにしないように、スキルを身につけるまでの期限を設けましょう。
既に目指すべき場所に必要なスキルを満たしていると考えた場合は、具体的な行動に移します。今勤めている会社でキャリアパスを実現できる場合は、上司に希望を伝える、別の会社で実現するなら転職活動を始める、フリーランスとして活動するなら独立の準備を始めるなどが具体例です。
開発エンジニアの代表的な3つのキャリアパス
開発エンジニアとは、システム開発の設計や製造などを担うITエンジニアを指します。開発エンジニアの具体例は、以下のとおりです。
- システムエンジニア
- アプリケーションエンジニア
- 組み込みエンジニア
それぞれのキャリアパスをいくつか紹介します。
システムエンジニアの場合
システムエンジニアとは、クライアントからヒアリングした内容に基づき、システムの設計やプログラミングなどを担うエンジニアのことです。
システムエンジニアのキャリアパスとして、AIや機械学習の専門知識を身につけるなどでスペシャリストを目指す道があります。AIや機械学習は需要の高い分野のため、将来性も期待できるでしょう。
また、マネジメント力を身につけてジェネラリストの道を選ぶ場合もあります。具体例は、プロジェクトリーダーやプロジェクトマネージャーなどです。
システムエンジニアの仕事内容や、平均年収などが気になる方は、以下の記事も参考にしてください。
システムエンジニア(SE)とは?仕事内容・年収・なり方を解説
アプリケーションエンジニアの場合
アプリケーションエンジニアとは、スマホアプリ・業務系アプリ・Webアプリといったアプリを開発するエンジニアのことです。
アプリケーションエンジニアのキャリアパスとして、需要の高いスマホアプリに特化したスペシャリストになる道があります。また、システムエンジニアと同様に、プロジェクトリーダーやプロジェクトマネージャーなどのジェネラリストになることもあるでしょう。
さらに、ほかのエンジニアの職種で稼働することもあります。スマホアプリで使われる言語は、Androidが「Java」や「Kotlin」など、iOSが「Swift」や「Objective-C」です。そのため、ほかのエンジニアに転向する際は、Pythonなど新たな言語を習得しなければならない可能性があります。
アプリケーションエンジニアの仕事内容や将来性が気になる方は、以下の記事も参考にしてください。
アプリケーションエンジニアとは?仕事内容や必要なスキル・将来性を解説
組み込みエンジニアの場合
組み込みエンジニアとは、家電製品や産業用機械などを制御するために組み込まれているソフトウェアを開発するエンジニアのことです。
組み込みエンジニアの場合、今携わっている機械に特化して、スペシャリストになる道があります。また、製品開発の分野でマネジメント職に就くキャリアパスも描けるでしょう。
ドローン・PC・ゲーム機など、今後さらなる発展が期待できる分野に携われる点が、組み込みエンジニアの強みです。組み込みエンジニアについてより詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
組み込み系エンジニアの仕事内容|年収や将来性も解説
インフラエンジニアの代表的な5つのキャリアパス
インフラエンジニアとは、ITインフラの設計や構築などを担うITエンジニアを指します。インフラエンジニアの具体例は、以下のとおりです。
- ネットワークエンジニア
- サーバーエンジニア
- クラウドエンジニア
- セキュリティエンジニア
- データベースエンジニア
それぞれのキャリアパスを紹介します。
ネットワークエンジニアの場合
ネットワークエンジニアとは、コンピューターのネットワークを構築するエンジニアのことです。
ネットワークエンジニアのキャリアパスとして、主に現場でスペシャリストとして活躍する道があります。ただし、ネットワークエンジニアでスペシャリストになるためには、技術力に加えてネットワーク全般に関する幅広い知識も習得しなければなりません。
また、プロジェクトマネージャーやITコンサルタントなどのジェネラリストになる道もあります。ジェネラリストになるためには、サーバーやプログラミングに関する知識が必要です。
ネットワークエンジニアの具体的な仕事内容や将来性が気になる方は、以下の記事も参考にしてください。
ネットワークエンジニアとは?年収や仕事内容・将来性をわかりやすく解説
サーバーエンジニアの場合
サーバーエンジニアとはサーバーを扱い、設計・構築・管理・保守を担うエンジニアのことです。
サーバーエンジニアのキャリアパスとして、スペシャリストになる道があります。とくに、既存のサーバーの改修がでれば、ほかのサーバーエンジニアとの差別化を図れるでしょう。
そのほか、クラウドの知識を身につけて、クラウドエンジニアに転向する場合もあります。サーバーエンジニアの仕事内容や将来性が気になっている方は、以下の記事を参考にしてください。
サーバーエンジニアの仕事はきつい?未経験からの転職に必要なスキルや将来性
クラウドエンジニアの場合
クラウドエンジニアとは、クラウドを利用したインフラの構築や保守を担うエンジニアを指します。サーバーエンジニアは物理的な配線・接続なども担うのに対し、クラウドエンジニアはクラウド環境におけるインフラに携わる点が主な違いです。
クラウドエンジニアのキャリアパスとして、クラウドコンサルタントへの転向が挙げられます。クラウドコンサルタントとは、クライアントにクラウドサービスを提案する職種です。
そのほか、クラウドのスキルを極めてスペシャリストになる道や、マネジメント力を身につけてプロジェクトマネージャなどのジェネラリストになる道もあります。
クラウドエンジニアに必要なスキルや将来性を知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
クラウドエンジニアとは?年収や資格・仕事内容について
セキュリティエンジニアの場合
セキュリティエンジニアとは、セキュリティに配慮したシステムを設計・運用したり、サイバー攻撃を防ぐための調査を実施したりするエンジニアのことです。
セキュリティエンジニアのキャリアパスとして、セキュリティアナリストなどのスペシャリストになる道があります。近年、官民問わずサイバー攻撃への対策の重要性が高まっているため、セキュリティエンジニアのスペシャリストになれば、高年収も期待できるでしょう。
そのほか、セキュリティコンサルタントなどのジェネラリストになる道もあります。セキュリティコンサルタントとは、クライアントにサイバー攻撃から顧客情報や機密情報を守るための対策を提案する職種です。
データベースエンジニアの場合
データベースエンジニア(DBエンジニア)とは、データベースの開発・設計・運用・管理を担うエンジニアのことです。
データベースエンジニアのキャリアパスとして、プロジェクトマネージャーやデータベースコンサルタントなどのジェネラリストになる道があります。データベースの知識や経験は、マネジメントにもいかされるでしょう。
また、データサイエンティストになるキャリアパスもあります。データサイエンティストは膨大なデータから情報を抽出しなければならないため、データベースエンジニアとして身につけた知識やスキルが役に立つでしょう。
DBエンジニアの具体的な仕事内容を知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
DB(データベース)エンジニアの仕事内容
そのほか(PMやSEなど)のキャリアパス
最後に、ここまで紹介したITエンジニア以外で、以下の職種のキャリアパスを紹介します。
- 上流工程エンジニアの場合
- 社内SE
- ブリッジSE
- データサイエンティスト
それぞれ確認していきましょう。
上流工程エンジニアの場合
上流工程エンジニアとは、開発の初期段階にあたる要件定義や設計などの業務を担うエンジニアのことです。チームを率いてプロジェクトの進捗を管理するプロジェクトマネージャー(PM)も、一般的に上流工程エンジニアに該当します。
PMのキャリアパスの例が、技術分野の最高責任者であるCTOや経営職のCIOに就くなどがあげられます。また、PMからITコンサルタントに転向するケースもあります。
ITコンサルタントの仕事内容について詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
ITコンサルタントとは?年収や資格・向いている人の特徴を解説
社内SEの場合
社内SEとは、所属する会社のIT開発などを担うシステムエンジニア(SE)のことです。
社内SEのキャリアパスとして、マネジメント力を身につけて勤務先でPMに就く道があります。また、自分の担当したい領域の仕事ができる別の会社に転職して、再び社内SEとして勤めるケースもあるでしょう。
社内SEのやりがいや、仕事内容について知りたい方は以下の記事も参考にしてください。
社内SEの仕事内容とは?やりがい・必要なスキル・年収目安も紹介
ブリッジSEの場合
ブリッジSEとは、海外企業と国内企業の橋渡しの役割をするエンジニアのことです。
ブリッジSEの仕事をこなす中でマネジメント力が身につくため、キャリアパスとして管理職に就く道があります。また、語学力や海外企業・従業員と仕事をしてきた経験をいかして、海外に拠点を構えて稼働する道も広がる点がブリッジSEの強みです。
ブリッジSEの詳しい仕事内容や、フリーランス事情については、以下の記事も参考にしてください。
ブリッジSE(ブリッジエンジニア)とは?オフショア開発との関係も紹介
データサイエンティストの場合
データサイエンティストとは、数学や統計学の知識をいかし、ビッグデータを分析して課題を解決する仕事のことです。
データサイエンティストのキャリアパスとして、PMに就く、独立してフリーランスになる、ビジネス課題の解決に重点を置き経営コンサルタントや経営職に就くなどの道があります。データサイエンティストは需要の高い職種で、対応できる業界の幅広いことが強みです。
データサイエンティストになるために必要なスキルについては、以下の記事を参考にしてください。
データサイエンティストとは?仕事内容や必要な資格・スキルを紹介
未経験からエンジニアになるキャリアパスは?
ここまで紹介してきたのは、既にITエンジニアとして活躍している方のキャリアパスです。未経験からエンジニアになる場合は、一般的に以下のようなキャリアパスを描きます。
- エンジニアの種類を理解する
- 目指すエンジニアの種類を決め、どのような知識とスキルが必要かを調べる
- 知識やスキルの身につけ方を考え、具体的な計画を立てる
- ITエンジニアとして就職してから、どのようなキャリアパスを描くのかも考える
ITエンジニアには、さまざまな種類があります。種類によって業務内容や必要なスキルが異なるため、最初に確認しておきましょう。
未経験からでも、早いうちから計画を立てて準備すれば、ITエンジニアになれます。ただし、20代と比べると30代・40代からITエンジニアになることは少し難しいため、スキルをアピールすることが大切です。未経験からITエンジニアになる具体的な方法を知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
未経験からITエンジニアへ|求人の傾向や30・40代での目指し方
キャリアプラン・キャリアパスに迷ったら?
キャリアプランやキャリアパスに迷ったときや、以前に描いたキャリアプラン・キャリアパスでよいのか不安になったときは、以下の行動に移してみましょう。
- 目指す領域を大まかに決める
- 将来どのように働きたいか考える
具体的にすることについて、詳しく解説します。
目指す領域を大まかに決める
選択肢が多くて迷っている場合は、目指す領域を大まかに決めることから始めましょう。スペシャリスト・ジェネラリスト、会社員・フリーランスなどを決めた上で、手がける領域を漠然と絞っていけば、キャリアパスが見えてきます。
とくにITエンジニアになったばかりの頃は、大ざっぱな内容でも構いません。広い範囲で定めておいた方が、実際に勤めてやりがいに気づいたときに、柔軟にキャリアパスを定めやすいです。
将来どのように働きたいか考える
ITエンジニアになったばかりで、マネージャーやフリーランスなどの働き方のイメージがつきにくければ、将来どのように働きたいかを考えるとよいでしょう。理想のワークスタイルを考えたほうが、キャリアプランやキャリアパスは立てやすくなります。
人によって希望の働き方やライフスタイルはさまざまです。たとえば、子どもが誕生したら子育てに時間をかけたい場合は、在宅エンジニアとして活動するキャリアパスも考えられるでしょう。また、自分の夢を実現するために高収入を得たい場合は、若いうちにスキルや経験を積んでフリーランスとして独立するキャリアパスなどが考えられます。
ITエンジニアのキャリアパスに関するよくある質問
ITエンジニアのキャリアパスに関するよくある質問と回答を紹介します。
Q. ITエンジニアとして、年収アップが見込めるキャリアパスは何ですか?
プログラマーやSEを経て、PLやPMを目指す、というのがよくあるキャリアパスです。さらに、その先のキャリアパスとして、年収相場の高いITコンサルタントやデータサイエンティスト、フルスタックエンジニアなどを目指すことで、さらなる年収アップが期待できるでしょう。
Q. ITエンジニアの中で今後需要が高まりそうなスキルはありますか?
独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が発表した「IT人材白書2020」において「先端IT従事者」が担当する業務として挙げられていたのは、「データサイエンス」「AI・人工知能」「IoT(Internet of Things)」「デジタルビジネス/X-Tech」「アジャイル開発/DevOps」「AR/VR」「ブロックチェーン」「自動運転/MaaS」「5G」です。これらに関連する高度なスキルを持ったITエンジニアは、将来性も期待できるでしょう。
Q. ITエンジニアがキャリアプランを考えるときのポイントは何ですか?
まずはプログラマー・SEとして十分に実績を積むことが重要です。それによってPLやPMをはじめ、次に目指すべきキャリアパスが明確になってくることでしょう。また、キャリアを重ねる中で自分の得意領域やキャリア志向を明確化する、ということも大切です。その結果、マネジメント系や分析系、またはフリーランスエンジニアなど本当に目指すべきキャリアパスが明瞭になるでしょう。
※本記事は2024年2月時点の情報を基に執筆しております。
最後に
簡単4ステップ!スキルや経験年数をポチポチ選ぶだけで、あなたのフリーランスとしての単価相場を算出します!
※相場算出に個人情報の取得はおこないません。
役に立った/参考になったと思ったら、シェアをお願いします。