フリーランスの職業欄は個人事業主?書類の書き方を確定申告などのケース別に解説 | レバテックフリーランス
フリーランスの職業欄は個人事業主?書類の書き方を確定申告などのケース別に解説
フリーランスは開業届や確定申告など、必要な書類が多いです。しかしフリーランスの場合、職業欄はどう書けばいいのか、屋号は必要なのかわからず不安を感じることもあると思います。
本記事ではフリーランスの職業欄の書き方、職種や屋号の意味などをまとめて解説しています。安心して開業届や確定申告に取り組めるよう、ぜひ本記事を参考にしてください。
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目次
フリーランスの収入見込みをチェック
日常的な書類の職業欄は「フリーランス」「個人事業主」
フリーランスが書類を提出するとき、基本的には「フリーランス」「個人事業主」「自営業」と書くといいでしょう。職業欄ではどのような仕事で生計を立てているか、問われているからです。
具体的にはクレジットカードやローン、キャッシングの申し込みでは「フリーランス」「個人事業主」「自営業」と記載しましょう。
保育園や学校に提出する書類の職業欄でも、この書き方で問題ありません。ただし婚姻届や児童手当の申請書類などには、職業欄が選択式のものもあるので注意しましょう。
フリーランスと派遣の違いは?と気になっている方は、こちらの記事をご一読ください。
フリーランスと派遣の違いは?メリット・デメリットや掛け持ち可能なのか
開業届の職業欄の書き方
開業届の職業欄は日常的な書類と違い、より詳しい職種を記載する必要があります。職業欄に記載した職種によって個人事業税が異なる場合があるためです。
フリーランスや個人事業主ではなく法定業種が判別できるように、例えばライターやWebデザイナー、コンサルタントなどと記載します。
また、開業届には「事業の概要」について記載する欄があり、仕事内容が明確に伝わる内容を記載しましょう。例えば、職業が「喫茶店」だった場合には、「喫茶店での飲食物の提供や従業員のマネジメント」と記載するイメージです。職業が「システムエンジニア」であれば、「ソフトウェアの設計やプログラミング」などと書けば良いでしょう。
その他の開業届の書き方については、以下の記事で確認してください。
フリーランスは開業届の提出が必要?出さないとデメリットが多いので要注意
開業届で職業欄を書く時の注意点
開業届の職業欄に記載した職種によって、個人事業税が変わります。フリーランスの個人事業税は職種によって異なりますが、3%から5%ほどです。
住んでいる都道府県によりますが、個人事業税は事業所得が年間290万円より多いとかかります。後々慌てずに済むよう、自分の職種に個人事業税がかかるかどうかをしっかりと把握しておきましょう。税務署のホームページなどで確認できます。
直接税務署に行って相談もできます。記載の職種や個人事業税について、不安があれば相談してみるのもいいでしょう。
参考:東京都主税局|個人事業税
複数の事業をしている場合の書き方
分野の異なる複数の事業を行っている場合は、最も収入の多いメインの職業と事業の概要を記載します。いずれの事業でも同程度の収入を得ている場合は、すべて記載するといいでしょう。
確定申告の職業欄の書き方
確定申告書の職業欄の記載によって個人事業税が変わるため、正確に記述しなければなりません。誤った税率で税金が計算されるのを防ぎましょう。
具体的には、開業届の職業欄と同様の記載で問題ありません。しかし、自分の仕事内容がどの職業に当たるのか分からない場合は、「日本標準職業分類」を参考にします。
「日本標準職業分類」は個人の仕事を体系的に分類したもので、自身に適する職種名を見つけられるでしょう。たとえば、「情報処理・通信技術者」の項目では、システムコンサルタントや通信ネットワーク技術者などの職種があげられています。
また、複数の事業を営んでいる場合、確定申告書の職業欄にはすべての職業を記載しましょう。確定申告書の職業欄は、個人事業税の計算に直接関わる項目です。
開業届の職業欄では、メイン収入を得ている職種のみの記載でかまいませんが、確定申告書ではより正確に記載するのがいいでしょう。
開業届と職種が違う場合は変更可
確定申告書と開業届で違う職種を記載したい場合は、確定申告書で変更できます。確定申告書の提出時に、現在の職業や職種を記載しましょう。
開業届提出後に業務形態が変わったり、メイン収入が得られる職業が変わったりすることはあります。開業届記載の内容と異なる場合でも、罰則はないので安心してください。
開業届の訂正も特に必要ありません。確定申告書の職業欄で、現在の職業や職種を正しく記載して提出しましょう。
フリーランスの職業、職種、屋号の違い
フリーランスの書類では職業欄、職種、屋号など記載に迷うワードがたくさん出てきます。以下で意味を把握しておくことで、書類作成はより簡単になるでしょう。
言葉の大まかな意味 | 記載すべき内容 | |
---|---|---|
職業 | 生計をたてるために従事している仕事 | フリーランス、個人事業主、自営業など |
職種 | 職業よりも詳しい仕事内容 | ライター、デザイナー、コンサルタントなど |
屋号 | ビジネス上の名前 | ○○屋、○○オフィスなど |
ただし、上記で説明した通り開業届や確定申告書の職業欄では職種を書く場合があります。注意して書類作成に臨みましょう。
フリーランスの屋号は信頼に繋がる
屋号の用意は任意ですが、屋号を用意することで信頼が得やすいというメリットがあります。
クライアントによっては「個人の口座より、屋号の口座に報酬を振り込みたい」と希望する場合があります。個人口座に振り込んだ履歴があると、税務署から脱税を疑われる可能性があるためです。
そのため屋号を持つフリーランスと仕事をしたいと考える企業は少なくありません。スムーズな取引のために、屋号を用意するのもいいでしょう。
また、屋号と似た言葉に「商号」がありますが、両者の違いは以下の記事でご確認ください。
屋号と商号の違いは?それぞれの意味やルール・手続きを解説
屋号をつけるときのポイント
自由につけられる屋号ですが、覚えやすくインパクトのあるものにしましょう。覚えやすい屋号をつけると顧客の記憶に残りやすく、効果的にアピールできます。
また仕事内容がわかりやすい屋号は、企業に見つけてもらいやすくなるでしょう。屋号をつけるときの注意点が詳しく知りたい場合は以下の記事を参考にしてみてください。
フリーランスの屋号ガイド|決め方やサンプル・ネーミング例
フリーランスの職業欄に関するよくある質問
フリーランスの職業欄に関するよくある質問をまとめました。開業届や確定申告書の職業欄の記載方法や住所と電話番号の記載はどうしたらいいのかといった疑問に答えています。
開業届と確定申告書の職業欄や住所、電話番号記載に関するの注意点も簡単にまとめています。フリーランスの書類作成時に悩んだら、参考にしてください。
Q. 開業届の職業欄は、どのように記載すべきですか?
開業届の職業欄には、「システムエンジニア」「Webデザイナー」などの詳しい職種を記載します。どんな事業を行うのか分かりやすいように具体的な職種名を書くと良いでしょう。
総務省の「日本標準職業分類」を参考にしてください。また、事業の概要欄にはより詳しい仕事内容を記載します。
Q. 確定申告書の職業欄を書くときに注意することはありますか?
確定申告書の職業欄の書き方によって、個人事業税の税率が変わる可能性があります。個人事業税は、全70種類の法定業種に該当する事業を行っているフリーランスに課税されます。
どの法定業種に当たるかは、確定申告書の職業欄の書き方以外にも収入の実態と合わせて判断されます。
Q. 常駐勤務中、住所や電話番号はどのように記載すべきですか?
企業に常駐していても、書類には自分の住所と電話番号を記載します。顧客企業に属しているわけではないからです。
たとえばキャッシング審査などで企業の電話番号を記載すると、企業に本人確認の電話がかかります。審査で不利になり得るだけでなく、企業にも迷惑がかかるので注意しましょう。
※本記事は2023年04月時点の情報を基に執筆しております。
最後に
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