サラリーマンと個人事業主の両立は可能?確定申告や節税方法についても解説

「サラリーマンをしながら個人事業主になれる?」「会社員を継続しながら副業は可能?」このように考える人も少なくないのではないでしょうか?

この記事では、サラリーマンと個人事業主との両立が可能かどうかを解説します。また、両立のメリット・デメリットや、サラリーマンが個人事業主として活動を始める際の手続き方法も紹介します。

確定申告や節税方法など、個人事業主として必要な手続きについてもまとめているので、会社員と個人事業主を両立したいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。

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サラリーマンをしながら個人事業主になれる?

結論から言うと、サラリーマンでも開業届を提出すれば、個人事業主になれます。法的にも制約はないため、サラリーマンをしながら個人事業主として副業を行うことも可能です。

しかし、会社によっては副業を禁止しているケースがあります。また、個人事業主になるべきタイミングも人によってさまざまです。以下で詳しく解説していきます。

なお、個人事業主とは、税務署に開業届を提出し個人で設立した事業で所得を得ている人のことです。個人事業主自体について、より詳しく知りたい場合は以下の記事をご覧ください。

個人事業主とは?フリーランスとの違いや手続き・メリットを解説

サラリーマンをしながら個人事業主になるタイミング

サラリーマンをしながら副業をしている人は、副業の所得が20万円以上になったタイミングで個人事業主になるのがおすすめです。

副業による所得が20万円を超えると、確定申告が必要となります。この際、青色申告を選ぶと、最大65万円の特別控除が受けられるメリットがあります。

個人事業主として青色申告を行うには、青色申告承認申請書と開業届の提出が必須です。開業届は青色申告前に提出することもできますが、青色申告と同時に提出することも可能です。

青色申告の手続き漏れを防ぐためにも、これらの書類は一緒に提出するのが良いでしょう。実際、青色申告承認申告書と開業届を同時に提出するケースは多いです。

より詳細な情報は以下の記事でも解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。

サラリーマンをしながら副業で個人事業主はできる!メリットや必要な手続きを解説

副業禁止のサラリーマンは個人事業主になれない

勤めている会社が副業を禁止している場合は、個人事業主になるのはリスクが高いです。副業自体に違法性はありませんが、会社側は就業規則により一定の範囲内で副業を制限できるからです。

また、副業が許可されている企業でも、事前の申請や許可が必要なケースもあります。副業を始める前には、会社の就業規則を必ず確認しましょう。

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個人事業主とサラリーマンを両立するメリット

個人事業主とサラリーマンの両立には、さまざまなメリットがあります。

以下、具体的に解説していきます。

安定した収入に加えて副業収入が得られる

サラリーマンの給料に加えて、個人事業主としての副業収入が得られれば、現状よりも全体の収入を増やせます

また、サラリーマンとして安定した収入を継続して得られるため、会社員をやめて個人事業主になる場合と比べて、生活への不安を最小限に抑えられます。特に、個人事業主の活動を始めたばかりの時期は収入が不安定になりやすいため、本業で収入を得られることは生活への大きな安心感につながるでしょう。

年金や国民健康保険の保険料が減らせる

サラリーマンと個人事業主を両立していれば、同じ年収の「サラリーマンのみ」または「個人事業主のみ」の場合よりも、年金や健康保険の保険料を減らせます。これは、サラリーマンと個人事業主を両立する場合、健康保険と厚生年金に加入することとなり、その保険料は会社の給与所得のみから算定されるためです。

以下は一例として、トータルの平均年収が500万円の35歳男性・東京都大田区在住者が毎月納める年金および健康保険料・国民健康保険料の金額を示した表です(令和7年度時点)。

平均年収500万円:
サラリーマン
平均年収500万円:
個人事業主
サラリーマン250万円+
副業250万円
健康保険料(折半):
20,315.5円
国民健康保険料:
44,948.0円
健康保険料(折半):
9,910.0円
厚生年金料(折半):
37,515.0円
国民年金保険料:
17,510.0円
厚生年金料(折半):
18,300.0円
合計:57,830円 合計:62,458.0円 合計:28,210.0円

このように、平均年収が500万円のサラリーマンや個人事業主よりも、2つを両立した年収の合計が500万円となる場合の方が、納付額が少なくなります。

参考:

令和7年3月(4月納付分)からの健康保険・厚生年金保険の保険料額表|全国健康保険協会(協会けんぽ)

令和7年度 国民健康保険料の試算|大田区

国民年金保険料|日本年金機構

独立・起業の予行練習ができる

サラリーマンをしながら個人事業主になれば、独立や起業の予行練習ができます。仮に最初は副業が上手くいかなくても、本業の収入があるので生活に困ることなく、独立や起業に向けた実践的な経験を積めます

また、個人事業主として開業すれば、単なる副業以上の自覚や責任感が生まれるでしょう。個人事業主としての活動が軌道に乗ったタイミングで、独立や起業を検討するといった段階的な将来設計もしやすいです。

経費を計上して節税できる

サラリーマンをしながらでも、個人事業主の活動でかかった費用は経費として計上できます。税金は収入から経費を引いた所得に対してかかるため、経費を計上すれば所得が抑えられ、節税効果が得られるでしょう。

個人事業主としての活動に関わるものであれば、基本的に経費にできます。個人事業主の経費について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

個人事業主が経費に計上できるものとできないものを一覧で解説

給与所得控除と青色申告特別控除を併用できる

サラリーマンと個人事業主を両立すれば、サラリーマンの給与所得控除と個人事業主の青色申告特別控除を併用して受けられます

サラリーマンは、年間の給与収入が190万円以下の場合、65万円の給与所得控除が適用されます(最低保障額)。個人事業主は青色申告をすることで、最大65万円の青色申告特別控除を受けることが可能です。両方の控除を受ければ、高い節税効果が得られるでしょう。

なお、2025年12月に公表された令和8年度税制改正の大綱によると、青色申告特別控除の最大額が見直され、現行の65万円から75万円へ引き上げられることが示されました。この改正は、2027年分の所得税から適用される予定です。

副業の赤字繰越で課税所得を減らせる

個人事業主の活動で赤字が出ても、青色申告をしていれば、条件次第で赤字の繰越ができ、翌年以降の黒字と相殺して課税所得を減らせます。赤字の繰越は、翌年から最長3年まで可能です。

たとえば、前年に15万円の赤字が発生し、翌年は黒字となった場合、その黒字分から前年の赤字15万円を差し引いて、課税所得を減らせます。

副業が赤字でも本業との損益通算で節税できる

サラリーマンの所得と個人事業主の所得は損益通算でき、節税効果が得られます。個人事業主の収入が赤字になった場合、サラリーマンの所得と個人事業主のマイナス分は相殺できるからです。確定申告すれば、所得税や住民税の節税につながります。

個人事業主を始めたばかりの時期は経費が多くかかり、最終的な収入が赤字になる人もいます。サラリーマンと個人事業主を両立していれば、赤字でも節税のメリットを受けられるため、前向きに活動ができるでしょう。

家族への給料を経費に計上できる

個人事業主としての事業を家族や親族に手伝ってもらう場合、青色事業専従者給与を利用すれば、家族への給与を経費に計上できます。これにより、節税効果が得られるでしょう。

青色事業専従者給与の利用条件は、国税庁のWebサイトより確認できます。ただし、青色事業専従者給与を適用すると、配偶者控除や扶養控除が受けられなくなるデメリットもあるので注意しましょう。

参考:No.2075 青色事業専従者給与と事業専従者控除|国税庁

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個人事業主とサラリーマンを両立するデメリット

個人事業主とサラリーマンの両立は、決して簡単なものではありません。明確な目的や計画がないと、両方中途半端になってしまう可能性があります。実際、青色申告の手間や会社を退職した際に失業保険が給付されないといった落とし穴があります。

以下、解決策も交えてデメリットを6つ解説するので、参考にしてください。

両方中途半端になってしまう

サラリーマンと個人事業主の両立は、両方とも中途半端になってしまう可能性があります。スケジュールや健康などの自己管理ができなければ、両立が難しいからです

個人事業主の活動は、退勤後の時間や休日を削って行わなければいけません。このため、スケジュールや体調などの自己管理能力が必須です。目的を明確にして、サラリーマンと個人事業主の両立方法を自ら確立していく必要があるでしょう。

また、限られた時間で活動するためには、個人事業主の業務を効率化する必要もあります。フリーランスエージェントを利用すれば営業や請求業務などの手間が省けるでしょう。

レバテックフリーランスでは、ITエンジニア向けの案件紹介や条件の交渉、契約手続きなど全面的なサポートを行っています。個人事業主としての活動を効率化するためにも、フリーランスエージェントの利用をぜひ検討してください。

個人事業主の活動が会社にバレるかもしれない

個人事業主の収入が増えると、会社の給料から毎月引き落とされている住民税が増額されます。これにより、副業による所得が増えていることが会社側で分かるため、許可なく個人事業主の活動をしている人は会社にバレてしまう可能性があります。

住民税経由で副業による収入増加を会社に知られたくない方は、記事の後半で説明する「会社にバレたくない場合は住民税に注意」をご覧ください。

青色申告は手間と時間がかかる

青色申告は特別控除が受けられるメリットはありますが、申告の手間や時間がかかります。その理由は、以下のとおりです。

  • 事前申請(青色申告承認申告書)が必要なため
  • 複式簿記による記帳が必要なため

青色申告は、所得税の青色申告承認申請書を事前に提出し、承認を受ける必要があります。通常の白色申告では、事前申請は必要ありません。

また、青色申告は確定申告時に「青色申告決算書」の提出が必要です。この決算書は「貸借対照表」と「損益計算書」で構成され、複式簿記で記帳した内容を記載しなければなりません。複式簿記による記帳は簿記の知識がないと複雑に感じる人が多いため、慣れていない人には大きなハードルになりがちです。

これらの手間を少しでも省くには、青色申告ができる会計ソフトを利用するのがおすすめです。詳しく知りたい方は、後述の「サラリーマンが個人事業主をする際の手続き一覧」をご覧ください。

失業保険が給付されない

個人事業主とサラリーマンを兼業している場合、サラリーマンを辞めたときに失業保険が給付されません。個人事業主で活動していると、本業の仕事を失っても失業の状態とはいえないからです。

個人事業主としての収入が十分にない場合は、サラリーマンを辞める前に個人事業の廃業届を出して、失業保険を受け取った方が良いケースもあるでしょう。

なお、廃業届を提出したものの、実態として個人事業のビジネスを継続していると失業保険の不正受給になるため、注意が必要です。

所得が増えれば税金の負担も増える

個人事業主の所得が増えれば、税金も増えます。個人事業主の所得税は、所得が増えれば税金の税率も高くなる累進課税です。

ほかにも、個人事業主の所得が年間290万円を超えると、個人事業税がかかる可能性があります。課税売上高が1,000万円を超えると、消費税の支払いも必要です(インボイス制度に対応する場合は売上1,000万円以下でも消費税の納税義務があります)。

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個人事業主の副業+サラリーマンの成功ポイント

個人事業主の副業とサラリーマンの両立を成功させるポイントは、以下の3つです。

  • 副業の時間配分を考えておく
  • 家族に理解してもらえるようにする
  • 好きなことを事業にする

それぞれ詳しく解説します。

副業の時間配分を考えておく

副業の活動は、優先順位をつけて、適切な時間配分を考えておくことが重要です。サラリーマンと両立している場合、個人事業主の活動ができる時間は限られているためです。

副業の目的を最短で達成できるように、スケジュール管理を徹底しましょう。時間配分を行う際は、本業に支障をきたさないよう無理のない計画を立てることも大切です。

家族に理解してもらえるようにする

個人事業主として活動するためには、家族の理解が必要です。サラリーマンと個人事業主を兼業すると、家族との時間が少なくなり、理解がないと活動しづらい環境になる場合があるからです

以下のことを事前に行っておくと、家族からの理解を得やすいでしょう。

  • 副業の目標や計画、活動に使う費用などを共有する
  • 失敗した際の撤退期限を決める
  • 副業に使う時間やスケジュールを共有する
  • 家族との最低限のルールを決める

さらに、成功すれば収入がプラスになることや、副業に対する熱意も伝えることで、より深い理解を得られる可能性があります。

好きなことを事業にする

好きなことを副業にすれば、モチベーションを維持しながら活動できるため、事業の成功にもつながりやすいでしょう。

好きなことではない、好きになれない事業の場合は、上手くいかなかったときに継続しづらいです。サラリーマンの収入があるため、簡単に辞めてしまう可能性も考えられます。

好きなことや興味がある分野であれば、最初は収入が少なくても、意欲的に取り組み続けることが期待できます。

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副業が向いている人・向いていない人の特徴

ここでは副業が向いている人・向いていない人の特徴を解説します。副業が向いている人の特徴は、個人事業主として活躍するために必要な素質ともいえます。

ただし、副業が向いていない人の特徴にあてはまる場合でも、考え方や取り組む姿勢を参考に、前向きに取り組むと成功確率は上げられます。副業を成功させるためにも、それぞれの特徴をぜひ参考にしてみてください。

副業が向いている人の特徴

以下は、副業が向いている人の特徴です。

  • 計画性があり、スケジュール管理が得意
  • チャレンジ精神が豊富で、逆境も楽しめる

計画性やチャレンジ精神は、サラリーマンと個人事業の両立を成功させるためにも必要です。それぞれ、詳しく解説します。

計画性があり、スケジュール管理が得意

計画性があり、スケジュール管理が得意な人は、副業に向いています。副業は限られた時間の中で計画的にやりくりして、収入を得なければいけないからです。

また、予測せぬトラブルが起こっても、臨機応変に計画を練り直せる柔軟さが求められます。目標を明確に設定して、計画やスケジュールを調整しながら活動を継続できる人は、副業での成功が期待できるでしょう。

チャレンジ精神が豊富で、逆境も楽しめる

チャレンジ精神が豊富で、逆境も楽しめる人は、個人事業主として活躍する素質があります。副業で多くの案件を獲得したり、高収入を得たりするには、営業活動や人脈の形成など積極的な活動が必須だからです。

副業は、案件が獲得できない、収入が不安定になるといった場面もあります。逆境を乗り越え、エネルギッシュに取り組める人は、副業の成功につながりやすいでしょう。

副業が向いていない人の特徴

以下は、副業が向いていない人の特徴です。

  • 本業の残業時間が多い
  • 人からの指示がないと動けない
  • 計画性がない

それぞれ詳しく解説しますので、個人事業主として活躍するための考え方や取り組み方の参考にしてください。

本業の残業時間が多い

本業の残業時間が多い人は、そもそも副業がしづらい環境であるといえます。副業をするためには、ある程度の時間を確保しなければいけません。残業が多い人は、仕事の効率化や時間の使い方など、本業の業務も見直すべきです。

たとえば、タスクに優先順位をつけて重要度の低い作業を減らす判断をしたり、業務のマニュアル化やITツールの活用により、作業時間を短縮したりすると良いでしょう。

人からの指示がないと動けない

人からの指示がないと動けない人は、副業で成功するのは難しいでしょう。個人事業主は、自ら営業や人脈を広げて案件を獲得しなければ、収入が得られないからです。

引き受ける案件の内容や、報酬の交渉なども全て自分次第です。割り当てられた業務をこなして収入を得る方が良い人は、個人事業主には向いていない可能性があります。

計画性がない

計画性がない人も副業で成功するのは難しいでしょう。副業は全て自分次第なため、目的を明確にして、スケジュール内で効率的に活動しなければいけません

クライアントとの契約では、スケジュール管理を徹底して、納期を守ることが必須です。計画的に活動し、しっかり納期を守れば、クライアントからの信頼を得て、案件の継続につながる可能性があります。

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サラリーマンが個人事業主をする際の手続き一覧

サラリーマンが個人事業主になる際に、必要な手続きを解説します。開業前と後に分けて各手続きを紹介するので、これから個人事業主になろうとしている人はぜひ参考にしてください。

開業前にすること

個人事業主が開業する前に必要な手続きは、以下のとおりです。

  • 屋号決め
  • 開業届の提出
  • 青色申告の提出
  • 事業開始等届出書の提出
  • 事業の許認可に関する書類

それぞれ詳しく解説します。

屋号決め

屋号をつけて個人事業主の活動をしたい場合は、開業前に決めておきます。開業届に屋号を記載する欄があるため、開業前に決めておくとスムーズに手続きできます。

個人事業主の屋号は必須でないものの、店や事務所を構える人は、屋号をつけるケースが多いです。事業内容をアピールできる、屋号付きの銀行口座を作成できるといったメリットもあります。

屋号を決める際には、他社や他製品と被らないように注意し、簡素で覚えられやすいものが良いでしょう。

開業届の提出

個人事業主が開業を始める際には、税務署へ開業届の提出が必要です。開業届の正式名称は「個人事業の開業・廃業等届出書」といい、e-Taxを利用したオンライン提出・税務署の窓口に直接持参・郵送という3つの提出方法があります。

開業届は、税務署に取りに行くか、国税庁のWebサイトからダウンロードできます。e-Taxを利用すれば、パソコン上で作成から提出まで可能です。

以下は、開業届の提出に必要な書類や方法をまとめた表です。

提出に必要なもの 本人確認書類(マイナンバー
カード・運転免許証・
パスポートなど)/
郵送の場合は、本人確認書類の写しを添付
開業届と一緒に出すべき書類 青色申告承認申請書/
青色事業専従者給与に関する届出・変更届出書など
提出先・方法 e-Taxを使ってネットで提出/
税務署の窓口に直接持っていく/
税務署宛に郵送するのいずれか

個人事業主の開業届について詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。

個人事業主の開業届ガイド!出さないとどうなるか・書き方や必要なもの

参考:個人事業の開業届出・廃業届出等手続|国税庁

青色申告の提出

開業届とあわせて、青色申告承認申請書を税務署に提出すると、最大65万円の特別控除が受けられます。サラリーマンと個人事業主を兼業している場合も、副業で必要な費用は経費として計上して、青色申告できます

青色申告について、詳しくは以下をご覧ください。

青色申告とは?やり方や白色申告との違いを解説

個人事業開始申告書の提出

個人事業主として開業する際は、開業届だけでなく、個人事業開始申告書の提出も必要です。開業届は所得税に関する書類であるのに対し、個人事業開始申告書は個人事業税に関する書類で、都道府県税事務所に提出します。それぞれ書類の目的や提出先が異なるため、どちらも忘れずに提出しましょう。

なお、個人事業開始申告書は自治体によって正式名称や提出方法、期限などが異なります。提出の際は、各自治体のWebサイトをご確認ください。

事業の許認可に関する書類の提出

開業する事業内容によっては、許認可が必要なものがあります。たとえば、美容業や飲食業などの特定の業種は、開業時に許認可が必要です。許認可には、届出・登録・認可・許可・免許の5種類があります。

業種によって、それぞれ提出先や方法が異なります。開業したい業種が決まったら、許認可が必要かどうか調べておきましょう。

開業後にすること

必要に応じて、開業後には以下のことを行いましょう。

  • 事業用の銀行口座を開設する
  • 確定申告用に会計ソフトを購入する
  • 小規模企業共済へ加入する

それぞれのメリットも解説するので、ぜひ参考にしてください。

事業用の銀行口座を開設する

個人事業主として開業したら、事業用の銀行口座を開設しましょう。プライベートの口座と分けることで、以下のメリットがあります。

  • 帳簿管理がしやすく、確定申告に備えられる
  • 取引先からの信用度が上がる
  • 税理士などへ相談しやすい
  • 会計ソフトと連携しやすい

屋号入りの口座を開設できる銀行もあります。屋号を使って活動している場合は、屋号入りの口座を開設するとクライアントからの信頼を得やすいでしょう

確定申告用に会計ソフトを購入する

個人事業主として活動する際は、確定申告に対応した会計ソフトを使うと便利です。確定申告には手間や時間がかかりますが、会計ソフトがあれば経理業務の効率化につながります。

個人事業主向けの会計ソフトは、売上や経費の管理、確定申告や青色申告などに対応しているものもあります。購入の際は、自分に必要な機能が備わっているかを確認するのがおすすめです。

小規模企業共済へ加入する

個人事業主である程度収入が得られるようになったら、小規模共済の加入を検討すると良いでしょう。個人事業主はサラリーマンと異なり、退職金がないからです。

小規模企業共済は、小規模企業の経営者や役員、個人事業主が廃業や退職時の生活資金を積み立てる制度です。掛金が所得控除の対象となる、低金利の貸付制度が利用できるといったメリットがあります。

個人事業主の退職金や小規模企業共済について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

個人事業主向け退職金制度|おすすめ制度や経費の有無・積み立て方法について解説

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サラリーマン+個人事業主の確定申告・税金・社会保険

ここでは、サラリーマンと個人事業主を兼業している場合の確定申告や保険、年金、税金についての手続きをまとめて解説します。手続きや申請漏れを防ぐため、ぜひ参考にしてください。

確定申告が必要なケース

サラリーマンと個人事業主を兼業している人は、副業で得た所得が20万円を超えた場合、確定申告が必要です。この所得には本業による所得は含まれません。個人事業が赤字の場合も確定申告は不要です。

ただし、確定申告で青色申告を選択すれば赤字の繰越や最大65万円の特別控除が受けられます。このため、確定申告が不要なケースでも、状況によっては申告を検討しましょう。

会社の健康・厚生年金保険加入のままでOK

サラリーマンをしながら個人事業主になる場合、基本的に会社の健康保険、厚生年金保険は加入したままで良いです。サラリーマンをしながらであれば、副業を始めたからといって、健康保険や年金に関して、変更の手続きは必要ありません。

なお、社会保険料は、本業の会社の給与額をもとに算出されます。このため、副業による所得が増えても、社会保険料の負担が増えることはありません。

個人事業主の所得税・住民税を納付する

サラリーマンと個人事業主を兼業している場合、副業の所得に対する所得税と住民税の納付が必要です。税額は、サラリーマンの給与と副業の所得を合計し、損益通算した額で決まります。

所得税は、確定申告で自ら計算して納付するため、税務署から納付書や通知書が送られてくることはありません。一方、住民税については、申告時に「普通徴収」を選択した場合、申告された情報をもとに市区町村が税額を計算し、納税通知書が送付されます。住民税の徴収方法については、後述で解説します。

これらの税金の納付方法は、以下のとおりです。

  • 金融機関の窓口
  • コンビニエンスストアなどでの現金納付
  • 口座振替
  • クレジットカード決済
  • ペイジー(Pay-easy)
  • スマートフォン決済

なお、前述のとおり、副業の所得が年間20万円以下の場合は、所得税の確定申告が不要です。しかし、住民税は所得額に関係なく市区町村への住民税申告が必要なので注意しましょう(確定申告を行っていれば、住民税の申告は不要)。

会社に副業がバレたくない場合は住民税に注意

住民税の徴収方法には、「普通徴収」と「特別徴収」の2つの方法があります。普通徴収は自分で住民税を納付する方法です。一方で特別徴収は、会社が従業員の給与から毎月の住民税を天引きし、本人に代わって自治体へ納付する方法を指します。

特別徴収を選んだ場合、住民税の額は本業と副業の所得を合算して算出され、算出された税額の通知が勤務先の会社に届きます。このとき、会社が支払っている給与に対して住民税の額が高いことで、副業による収入が会社に知られる可能性があります。

会社に副業がバレたくない場合は、普通徴収を選び、確定申告書の「住民税に関する事項」の欄で、「自分で納付」に〇をしましょう。この場合、副業による収入(雑所得)に関する住民税の通知が自宅に届きます。

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【どっちが得?】個人事業主とサラリーマンでよくある質問

個人事業主とサラリーマンに関する、よくある質問に答えます。それぞれの収入の比較や税金の取り扱い、節税についてまとめたので、ぜひ参考にしてください。

Q.個人事業主とサラリーマンはどっちが得ですか?

「何を重視するか」によりますが、安定や保障の厚さならサラリーマン、節税による手取りの最大化なら個人事業主が「得」といえます。

サラリーマンは厚生年金への加入や会社の福利厚生を受けられるといった利点があります。一方、個人事業主は事業に関わる支出を経費として計上することで、所得税や住民税が抑えられるといったメリットがあります。

Q.個人事業主とサラリーマンを兼業する場合の税金は?

サラリーマンと個人事業主を兼業している場合も、副業の収入に対する所得税と住民税の納付が必要です。税額は、サラリーマンの給与所得と副業の所得を合計し、損益通算した額で決まります。

副業の年間所得が20万円以上になった場合、確定申告が必要です。ただし、確定申告が不要な場合でも、住民税は申告しなければなりません(確定申告をした場合、住民税の申告は不要)。

Q.個人事業主とサラリーマンの兼業はどういった点で節税できますか?

個人事業主の活動でかかった費用を経費に計上することで節税できます。税金は収入から経費を引いた所得に基づいて計算されるため、経費を適切に計上することで所得が抑えられ、結果として税金の負担を軽減できるのです。

また、個人事業主の青色申告特別控除とサラリーマンの給与所得控除額は併用することが可能です。サラリーマンは最低で65万円の給与所得控除が適用され、個人事業主は青色申告をすることで、最大65万円の青色申告特別控除を受けられます。

なお、令和8年税制改正により、青色申告特別控除が見直されることが示されました。2027年分の所得税から条件付きで、控除の最大額が現行の65万円から75万円へ引き上げられる予定です。

※本記事は2026年2月時点の情報を基に執筆しております。

最後に

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