フリーランスがマイナンバーを使う場面は?メリットや注意点を解説 | レバテックフリーランス
フリーランスがマイナンバーを使う場面は?メリットや注意点を解説
フリーランスが、マイナンバーを使う場面はあるのかと気になっている方は多いです。マイナンバーカードを持つべきかも確認したいでしょう。
実は、フリーランスがマイナンバーを求められるシーンやカードの活用メリットは数多くあります。取り扱い時の注意点や、マイナンバーカードの発行手順も解説しているので、ぜひ参考にしてください。
フリーランス初心者が知っておくべき手続きや基礎知識については、こちらの記事でも解説していますので参考にしてみてください。
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そもそもマイナンバーとは?
マイナンバーとは、国内に住民票を保有する全員に割り当てられる12桁の個人番号です。マイナンバーは送付済み、または出生して住民票登録後に郵送される「個人番号通知書」に記載されています。
また、マイナンバーカード(個人番号カード)の交付を受けると、カードを身分証として使用可能です。
カードはマイナンバーのほか顔写真も入っているので、運転免許証の代わりの身分証明になり、手続き関係で利用できます。手続きが楽になるため、フリーランス活動をスムーズにしたい方は、交付申請すると良いでしょう。
フリーランスがマイナンバーを使用する場面
フリーランスがマイナンバーを使う場面の例を紹介していきます。なお、フリーランスになると、確定申告や従業員の管理などで必要になり、活用機会は増えるといえます。知っておくと書類手続きでの準備がスムーズになるので、ぜひ参考にしてください。
確定申告の書類作成
フリーランスは、確定申告をしなければならず、マイナンバーの記載が求められます。確定申告とは、毎年1月1日から12月31日までの1年間の所得金額を計算し、所得税を確定させる手続きです。
フリーランスは年末調整がなく自分で所得税を計算する必要があり、毎年確定申告を行います。フリーランスの確定申告について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
フリーランスエンジニアの確定申告|経費や青色申告、節税を解説
報酬の受け取りの際の支払調書作成
作業の依頼に対し報酬等が発生すると、基本的には受注者となるフリーランスはマイナンバーの記載を求められます。依頼主は、受領者のマイナンバーを記載した支払調書を作成し、税務署に提出するからです。
支払調書とは、依頼内容と支払った金額を税務署に申告する書類で、一定額以上の報酬があると提出が義務付けられています。
外注や従業員の雇用では関係者のマイナンバーが必要
自分が作業の依頼主の場合は、支払調書作成のために相手のマイナンバーが必要です。ただし、受注者が法人の場合はマイナンバーではなく「法人番号」を記載します。
また、従業員を雇用すると、従業員本人と扶養家族のマイナンバーが必要です。給与支払報告書をはじめ、源泉徴収票や社会保険に関する手続きなどで記載します。
マイナンバーカードを活用するメリット
マイナンバーカードを持っていると、記載が必須ではない場面でも活用し、メリットを感じられるシーンがあります。各種手続きが楽になるのはもちろん、税制上で得をする可能性もあるので、事前に知っておいたほうがメリットが大きいです。
将来的には法人化も考えている人にとっても役立つ情報なので参考にしてください。
確定申告時にe-Taxを選ぶと手続きの負担を減らせる
確定申告の方法には、税務署へ行くのと、e-Taxで行う方法があります。e-Taxとは、国税に関する各種手続きをインターネットで行えるシステムです。
確定申告は2月16日~3月15日が提出期間と定められており、時期の税務署は混雑して手続き完了までに時間を要します。税務署までの移動にかかる時間も含めれば、無駄が多いといえるでしょう。
一方、e-Taxを利用すれば、移動や待機時間を気にせず提出できます。税務署の受付時間外でもシステム稼働時間内であれば提出できる点も魅力です。ただし、e-Taxの利用にはマイナンバーカードを使います。利用する際にはあらかじめ取得しておきましょう。
青色申告での控除額が来署や郵送よりも多い
税務署へ来署または郵送での確定申告は、青色申告特別控除額の上限が55万円です。対して、e-Taxを使って申告すると最大65万円の特別控除を受けられます。
青色申告特別控除とは、青色申告制度で確定申告をする際に受けられる控除です。青色申告制度では、日々の取引を帳簿に記載し、その内容にもとづいて所得金額・税額を計算します。
青色申告について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
青色申告とは?やり方や白色申告との違いを解説
マイナンバーカードで身分証明でき手続きが楽になる
マイナンバーカードには、氏名や住所、生年月日、性別のほか、顔写真も入ります。運転免許証のようにマイナンバーカード1枚で身分証明ができ、金融機関の口座開設や役所での手続きなどが楽になるでしょう。
特にこれまで免許証がなく、本人確認書類提出の際に2点の書類を求められていた人にとって、大きなメリットになります。
必要書類がコンビニで取得できる
マイナンバーカードがあると、コンビニで住民票の写しや印鑑登録証明書、戸籍証明書などを取得できます。役所は受付時間が設けられていますが、コンビニなら時間外でも取得可能です。
賃貸契約や車の購入・売却などでは、住民票や印鑑登録証明書を求められるため、便利な点であるといえます。
マイナポータルを利用すれば法人の設立をしやすい
フリーランスで行ってきた事業を法人化させたいときに便利なのが、「法人設立ワンストップサービス」の利用です。政府が運営する行政手続きオンライン窓口「マイナポータル」の機能の1つで、法人設立に関する全手続きをオンラインで行えます。
法人代表者となる本人のマイナンバーカードを使えば、24時間365日いつでも法人設立の手続きが可能です。申請状況の確認が簡単にでき、機関への来場や郵便を待つ必要がなくなります。
マイナンバーを活用するうえでの注意点
便利だからと不用意に使うと思わぬトラブルが発生する恐れがあるため、マイナンバーの取り扱いには注意しましょう。たとえば、他者の番号を漏洩すると罰則を科せられることがあります。
また、マイナンバーの通知カードやマイナンバーカードを紛失した際、再発行手続きに時間がかかったという実例もあるようです。リスク回避するためにも、こちらでまとめた情報を参考にしてください。
マイナンバーが第三者に漏れないよう気を配る
マイナンバーは、通知カードや番号のみでは身分証としての機能がないため、悪用が困難といわれています。マイナンバーカードの場合でも、顔写真入りのため対面での悪用は難しいようです。
しかし、マイナンバーは通知カード・マイナンバーカードともに紛失すると再発行の手続きに時間がかかります。また、自分以外のマイナンバーを漏洩すると罰則があるため、外注先や従業員などの番号が漏れないよう注意しましょう。
自分・相手を問わず、第三者にマイナンバーが漏れないよう、メモに残さないようにするのが肝心といえます。番号の保管方法を想定しておく、契約時にはマイナンバーに関する取り決めを相手と共有するといった対策をすると良いでしょう。
提出先での用途や担当者を確認する
情報漏洩のリスクに備え、マイナンバーの提出を求められた際には提出先のセキュリティ対策や担当者について把握しましょう。第三者に見られる可能性があるメールやFAXは避けたほうが無難です。
可能であれば、マイナンバーが書かれている書類は直接担当者に渡すのが理想といえるでしょう。郵送での提出になる際は、追跡可能なオプションをつけて送付します。
取引先への提出拒否は条件を把握しておく
フリーランスは取引先からマイナンバーの提出を求められたら、基本的に拒否できません。ただし、報酬の金額と対象となる区分によっては拒否できます。基準となるのは、国税庁が定める「No.7431『報酬、料金、契約金及び賞金の支払調書』の提出範囲と提出枚数等」です。
ひと目で対象が分かるよう、以下の表に金額と区分をまとめました。
報酬金額 | 対象 |
---|---|
年中の支払い合計金額5万円以下 | 弁護士や税理士などに対する報酬 作家や画家への原稿料・画料・講演料 |
年中の支払い合計金額50万円以下 | プロ野球選手やサッカー選手、テニス選手、プロボクサーなどへの報酬 外交員、集金人、電力量計検針人、ホステスへの報酬 広告宣伝のための賞金 社会保険診療報酬支払基金が支払う診療報酬 |
年中の支払い合計金額75万円以下 | 馬主に支払う競馬の賞金 |
支払調書についてより詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
源泉徴収票(支払調書)は発行義務がない?フリーランスが知っておきたい源泉徴収の仕組み
マイナンバーの確認方法とカード発行手順
マイナンバーは、通知カードやマイナンバーカードのほか、住民票の写しでも確認できます。ただし、住民票の交付申請時には、マイナンバーを書類に記載する項目にチェックし申請しましょう。
また、マイナンバーカードを発行したい方は、以下の手順で申請しましょう。
- 自宅に送付されているQRコード付き交付申請書のQRを読み取る
- スマートフォンで受け取り可能なメールアドレスを入力する
- 画像認証をする
- 届いたメールのURLへ飛び、顔写真を登録する
- 生年月日の入力と電子証明書の発行、氏名の点字などの希望確認を行う
- 申請1ヶ月後を目安に交付申請書が自宅に届く
- 必要なものを持参し、市区町村窓口へ受け取りに行く
もしもQRコード付き交付申請書がない方は、地方公共団体情報システム機構「マイナンバーカード総合サイト」でご確認ください。
フリーランスのマイナンバーに関するよくある質問
ここでは、フリーランスが抱えやすいマイナンバーに関するよくある質問について回答していきます。特に確定申告書類におけるマイナンバーや従業員の番号の扱いは、知っておかないとトラブルのもとになる可能性があるでしょう。
マイナンバーの記載を求められたら拒否せず、従業員から拒まれた際にも説明をしたほうが安心です。
確定申告ではマイナンバーを求められる?
確定申告では、マイナンバーの記載が記入項目にあります。また、配偶者や扶養親族、事業専従者がいると、それぞれのマイナンバーの記載も必要です。合わせて、マイナンバーカードまたは運転免許証やパスポートなどの本人確認書類も求められます。
確定申告でマイナンバーを書かない場合のリスクは?
書類への記載をしなくても罰則はなく、現在のところリスクはないといえるでしょう。記載されていなくても、行政機関は受理し手続きを進めるとされています。しかし、本来は法令で定められている義務です。今後はリスクが発生する可能性もあります。
マイナンバーで収入が分かる?
マイナンバーでは所得を調べられず、従業員をはじめとする関係者の収入はわかりません。しかし、給与所得者は勤務先に住民税の通知書・納付書が届きます。従業員が副業していれば、給与以上の所得があると分かるでしょう。
マイナンバーの努力義務とは?
事業者は、番号法にもとづき、国や地方公共団体が個人番号を利用する施策に協力する努力義務があるとされています。番号法とは、行政手続きにおいて個人を識別する番号の利用に関する法律です。
従業員からマイナンバーの提出を拒否されたら、理解が得られるよう説明と再度の提出依頼をします。
※本記事は2023年2月時点の情報を基に執筆しております。
最後に
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※相場算出に個人情報の取得はおこないません。
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