バックエンドエンジニアの仕事とは?未経験で目指す方法、必要なスキルも解説 | レバテックフリーランス
バックエンドエンジニアの仕事とは?未経験で目指す方法、必要なスキルも解説
「バックエンドエンジニアはどんな仕事をするの?」「バックエンドエンジニアは未経験から目指せるの?」と気になる方へ向け、本記事ではバックエンドエンジニアについての理解が深まる内容をお伝えします。
フロントエンドエンジニアとの違いやバックエンドエンジニアに必要なスキルや資格、将来性についても解説しているため、「バックエンドエンジニアになりたい!」とお考えの方はぜひ参考にしてください。
バックエンドエンジニアの元となるWebエンジニアに関して詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
Webエンジニアの仕事とは?年収やスキル、Webプログラマーとの違いも解説
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■この記事の監修
宮本 真吾
UNITE5屋号で活動中のフリーのWEBディレクター/デザイナー/コーダー/映像クリエイター/ライター。広告代理店勤務を経て、某大手企業のシステム部門の所属長として長年従事。その後、2013年1月よりフリーランスにてWEB開発、デザイン業務、コンサル業務、コンテンツ制作業務などに従事。UI/UXデザインを最も得意とし、WEB・広告(印刷・DTP)に関わる多様なディレクションからデザイン、WEBであればコーディングや記事制作、SEO、システム関連をこなせます。
【所属団体】公益社団法人日本グラフィックデザイン協会(JAGDA)/経済産業省選出デザイナー
目次
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バックエンドエンジニアの仕事内容
バックエンドエンジニアは、Webサービスの開発において欠かせない職種です。主な仕事としては、以下の4つに分けられます。
- サーバー構築
- データベース構築
- サーバーサイドプログラム開発
- 保守・運用
このように、バックエンドエンジニアは、幅広い領域を担当し、仕事内容が多岐に渡るのが特徴です。ECサイトを例に説明すると、バックエンドエンジニアが担う業務にはユーザーの注文や買い物カゴの処理、商品データベースの設計、不正アクセスの防止などが挙げられます。
バックエンドの意味に関して詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
バックエンドの意味
なお、インフラエンジニアの仕事についても気になる方は「インフラエンジニアとは?」の記事をセットでチェックしてみてください。
バックエンドエンジニアとフロントエンドエンジニアの違い
Webサービスの動作は、ブラウザ側で動作するフロントエンドと、Webサーバー側で動作するバックエンドの2つに大別されます。
フロントエンドエンジニアは、HTMLやCSS、JavaScriptなどを用いてWebページをコーディングする職種です。一方、バックエンドエンジニアは、JavaやC、C++、PHP、Ruby、Python、Perlなどのプログラミング言語を用いて、サーバー側処理のコーディングを担当します。
一般的に大規模なプロジェクトにおいては、フロントエンドとバックエンドの業務は明確に区分されていることが多いですが、開発プロジェクトが小規模な場合は、フロントエンドとバックエンド両方の業務を兼任することもあります。それぞれ異なるスキルが要求されるため、Web関連の案件を軸に活躍したい場合は、バックエンドだけでなくフロントエンドに用いられる技術も学んでおくとよいでしょう。
フロントエンドエンジニアの仕事に関して詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
【エンジニアのプロ監修】フロントエンドエンジニアとは?年収や必要なスキル、将来性など
バックエンドエンジニアとサーバーサイドエンジニアの違い
バックエンドエンジニアと似ている職種に、サーバーサイドエンジニアがあります。サーバーサイドエンジニアは主にWEBサービス以外(例えば、基幹システムなど)のIT関連システム全域のサーバー側の管理・開発を担当する仕事で、バックエンドエンジニアよりも広範囲を担当するエンジニアとして扱われるケースが多いようです。
とはいえ、この2つの職種をはっきりと区別する基準はなく、企業によって呼び方が違ったり、同じ職種として扱われたりすることもあります。
バックエンドエンジニアの平均年収
2022年11月時点でレバテックフリーランスに掲載されている「サーバーサイド開発の求人・案件」の平均月額単価は75万円です。この12ヶ月分を年収と考えると、バックエンドエンジニアの平均年収は900万円と計算できます。
また、同時点における最高月額単価は120万円、最低月額単価は35万円となっているため、同じく12ヶ月分を年収として計算すると、以下のようになります。
平均年収(フリーランス) | 900万円 |
最高年収 | 1440万円 |
最低年収 | 420万円 |
ただし、これらはレバテックフリーランスに掲載されている「サーバーサイド開発」の求人・案件の単価にもとづく金額であり、バックエンドエンジニア全体の平均年収や最高年収、最低年収を示したものではありません。
なお、上記と同様にレバテックフリーランスの求人・案件をもとに算出したフロントエンドエンジニアの平均年収は864万円です。あくまで目安ではありますが、バックエンドエンジニアと比較すると若干低めの水準になっていました。
バックエンドエンジニアの平均年収に関しては以下の記事でも紹介しています。
バックエンドエンジニアの平均年収|将来性や向いている人を解説
バックエンドエンジニアに必要なスキル
バックエンドエンジニアには、一般的にサービス設計とサーバーサイドプログラム言語での開発、データベース、ネットワーク、品質管理などのスキルセットが求められます。
求人・案件によっては、Linux/Windowsなど各種サーバーでの開発経験や、クラウドサービスの使用経験、フレームワークの使用経験、バージョン管理ソフトウェアの使用経験なども要求されるでしょう。
ここでは、バックエンドエンジニアに必要な以下のスキルについて説明します。
- サーバーサイド言語のスキル
- データベースに関するスキル
- インフラ構築に関するスキル
- 開発フレームワークに関するスキル
- コミュニケーションスキル
それぞれのスキルの詳細について見ていきましょう。
サーバーサイド言語のスキル
バックエンドエンジニアにとって、コーディングに必要なサーバーサイド言語は必須スキルといえます。JavaやC、C++、Node.jsに代表されるサーバーサイドJavascript、PHP、Ruby、Python、Perl、Go、Scalaなどが、サーバーサイドでよく用いられる言語です。仕事の幅を広げるには、ひとつでも多くの言語を扱えるとよいでしょう。
データベースに関するスキル
データベースについては、Oracle Database、Microsoft SQL Server、MySQL、PostgreSQLなどのRDBMSを操作するSQLのスキルも必要です。ゲームのような高速なレスポンスが要求されるWebアプリケーションでは、MongoDBのようなNoSQLが使われることもあります。
インフラ構築に関するスキル
バックエンドエンジニアはWebサービスのインフラ構築を担当することもあります。スキルアップしていくと、フロントエンドからネットワークやハードウェアまでの幅広い知識を期待される場合もありますが、基本的にはバックエンドエンジニアは専門職として扱われることが多く、大規模な上流案件ほど、フロントエンドエンジニア、ネットワークエンジニア、データベースエンジニア、インフラエンジニアなどの専門領域ごとのエンジニアとタッグを組んでプロジェクトを進めることとなります。
昨今では、インフラ構築においてAWS(Amazon Web Services)やGCP(Google Cloud Platform)、Microsoft Azureといったクラウドサービスを活用するスキルも重要になっています。
開発フレームワークに関するスキル
バックエンドエンジニアは、開発フレームワークに関する知識も重要です。代表的なフレームワークとしては、Rubyの「Ruby on Rails」、PHPの「Laravel」「CakePHP」、Scalaの「Spring Framework」「Play Framework」、Pythonの「Django」などです。どのフレームワークのスキルを習得するかは、自身が携わりたい業務や学びたいサーバーサイド言語に合わせて決めましょう。
注意すべきは、フレームワークや言語には流行があることです。新しい言語の需要が高まると、古い言語の需要はなくなっていくことも考えられます。長期に渡って活躍するには、自ら新しい知識を学んでいく姿勢が重要です。
コミュニケーションスキル
ヒューマンスキルの面では、Webディレクター、Webデザイナーなどの他職種とも連携して開発を進めていくために、コミュニケーションスキルが大切です。また、セキュリティ対策もWebサービスには欠かせません。セキュリティ上の脅威に関する知識や対策、万が一障害が発生した際の対応スキルなども求められるでしょう。
Webエンジニアに必要なスキルは、「Webエンジニアに必要なスキル|仕事内容や資格、キャリアなども解説」の記事でも解説しています。ぜひあわせてご確認ください。
バックエンドエンジニアにおすすめの資格
バックエンドエンジニアになるにあたって必須となる資格はありませんが、資格取得はスキルアップのための勉強になるだけでなく、就職・転職活動におけるスキルの証明としても役立ちます。
バックエンドエンジニアにおすすめの資格の例としては、以下のようなものが挙げられます。
- 基本情報技術者試験
- 応用情報技術者試験
- データベーススペシャリスト試験
- PHP技術者認定試験
- Oracle認定Javaプログラマー
- Ruby技術者認定試験
- ORACLE MASTER
- MySQL認定資格
- OSS-DB技術者認定試験
- CCNA(シスコ技術者認定)
- LinuC(Linux技術者認定試験)
未経験者・初心者の場合、IPA(独立行政法人情報処理推進機構)の情報処理技術者試験であれば基本情報技術者試験、ORACLE MASTERであればBronzeなど、難易度が易しめの資格から順番に勉強していきましょう。
未経験からバックエンドエンジニアになるには
バックエンドエンジニアに関する多くの求人には、「バックエンドエンジニアとしての業務経験3年以上」「ECサイトの開発経験」といったように、何かしらの実務経験が求められているケースが多く、経験者が有利となっています。
ただし、中には「未経験OK」「未経験者歓迎」といった条件の求人もあるため、未経験からバックエンドエンジニアにはなれない、というわけではありません。バックエンジニアとしてどのようなスキルが必要とされているか理解し、身につけることができれば、未経験者でも十分バックエンドエンジニアとして転職できる可能性があります。
未経験者がバックエンドエンジニアになるステップは以下のとおりです。
- 基礎知識を勉強する
- ポートフォリオを作成する
- 未経験OKの求人を探して応募する
基礎知識を勉強する
まずは、バックエンドエンジニアの基礎となるプログラミングの知識を身につけましょう。主な方法は、以下のとおりです。
- Webサイトや本などで独学する
- プログラミングスクールを利用する
それぞれの特徴やメリット・デメリットについて解説します。
Webサイトや本などで独学する
バックエンドエンジニアの現場でよく使用されるプログラミング言語には、PHP、Python、Rubyなどが挙げられます。これらの言語は、本や入門サイト、YouTubeでの解説動画といった学習コンテンツが数多く存在します。
これらのコンテンツを利用し、知識を身につけていくとよいでしょう。ただし、独学である分、質問などができずモチベーションの維持が難しくなりがちというデメリットもあります。
最近ではQiitaや、Stack Overflowなど、エンジニア同士で質問やディスカッションができるプラットフォームも多数あるので、これらを活用し、工夫して独学を進めましょう。
プログラミングスクールを利用する
バックエンドエンジニア向けのスキルが学べるプログラミングスクールを利用すれば、体系的な知識を習得できる、実務に近い知識を身につけられる、といったメリットがあります。スクールによってはメンターがつくため、独学におけるモチベーションが維持しづらい、質問ができないといったデメリットも解消できるでしょう。
ただし、多額の費用がかかるのは、独学と比較したときのデメリットともいえます。さまざまなプログラミングスクールがありますが、価格帯としては数万円から数十万円程度。どのようなサービスが自身にあっているか、しっかり見極めたうえで利用しましょう。
バックエンドエンジニアになるための勉強方法に関して詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
バックエンドエンジニアになるために勉強したいスキル!学習ロードマップを紹介
ポートフォリオを作成する
エンジニアのポートフォリオは、スキルを証明するための資料として有効です。未経験であっても成果物を見れば、エンジニアとしてのスキルをある程度測ることができます。
バックエンドエンジニアとしては、PHP、Python、Rubyといったプログラミング言語やフレームワークをベースに、ECサイトやTwitterアプリといった、バックエンドの処理が複雑なアプリケーションを作ってみると転職に有利になる可能性があります。Pythonであれば、データ分析コンペにおける実績などもポートフォリオとして追加できるでしょう。
未経験OKの求人を探して応募する
転職サイトなどで未経験OKのバックエンドエンジニア求人を見つけて応募すれば、入社後に座学研修やOJTなどでスキルを身につけていくことができます。ただし、採用にあたっては基本的にある程度のプログラミング知識が必要になるため、事前に身につけておくとよいでしょう。
未経験からWebエンジニアに転職する際のポイントは、「未経験でWebエンジニアに転職するには|求人数や必要な準備、おすすめプログラミング言語」の記事でもチェックできます。
バックエンドエンジニアに向いている人の特徴
「バックエンドエンジニアの仕事はつらい?」「自分にできそうか?」と気になる方もいるでしょう。ここでは、バックエンドエンジニアに向いている人の特徴を見ていきます。
バックエンドエンジニアに向いているのは、以下のような特徴がある人です。
- 集中力が高い
- ミスをしない
- コツコツとした仕事が苦にならない
- 新しく知識をつけるのが好き
バックエンドエンジニアにかかわらず、エンジニアは長時間PCの前にいる作業がほとんどです。また、小さなミスでも大きなトラブルにつながってしまう可能性があります。しっかりと集中力を保ち、ミスなく慎重に作業を進められる力が必要といえるでしょう。
加えて、バックエンドエンジニアは裏方の作業が多いため、コツコツと安定的に作業を行いたい人に向いています。携わる領域も広いので、新しい知識を学んで活かすことにやりがいを感じる人はバックエンドエンジニアの適性があるでしょう。
バックエンドエンジニアの将来性
バックエンドエンジニアは基本的に将来性が期待できる仕事といえます。その理由のひとつには、Web開発の需要がなくなりにくいことが挙げられます。
たとえば、総務省が2020年7月に発表した「メディア・ソフトの制作及び流通の実態に関する調査」の報告書によると、パソコンやスマートフォンなどで流通する通信系コンテンツの市場規模は2018年時点で4.0兆円と、2014年時点の2.7兆円から大きく伸びていることが分かります。
さらに、経済産業省の「IT人材需給に関する調査」によれば、バックエンドエンジニアに限らず、ITエンジニアの人材不足は業界全体で深刻化しており、IT人材の需給ギャップは2030年までに最大で約79万人まで広がるとも試算されています。
これらの理由から、バックエンドエンジニアは引き続き一定の需要が見込まれる、将来性のある仕事といえますが、前述のとおり、IT業界における技術のトレンドは変わりやすいため、常にスキルと知識をアップデートしていく姿勢は重要になるでしょう。
バックエンドエンジニアに関するよくある質問
バックエンドエンジニアについてのよくある質問と、その回答を以下で紹介します。
Q. バックエンドエンジニアとフロントエンドエンジニアの違いは何ですか?
WebサイトやWebアプリケーションなどの開発において、ユーザーから見えない部分であるバックエンドの開発を担当するのがバックエンドエンジニアで、ユーザーから見える部分にあたるフロントエンドの開発を担当するのがフロントエンドエンジニアです。
Q.バックエンドエンジニアの平均年収はいくらですか?
「バックエンドエンジニア」という区分で平均年収のデータを示した公的な資料などはないため、2022年11月時点でレバテックフリーランスに掲載されている求人・案件の単価を参考にすると、「サーバーサイド開発」案件の平均月額単価は75万円です。税金や保険料が引かれることを考慮せず、単純に12ヶ月分を年収と考えれば、サーバーサイド開発を担当するバックエンドエンジニアの平均年収は900万円と計算できます。
なお、同様に算出したフロントエンドエンジニアの平均年収は864万円で、バックエンドエンジニアよりは若干低めとなっています。
Q. バックエンドエンジニアは将来性が見込めますか?
Web開発に用いられる技術は日々進化していて、トレンドの移り変わりも早くなっていますが、今後短期間でバックエンドエンジニアの需要が低下することは考えにくく、一定の将来性があるといえます。バックエンドエンジニアが使用する技術や開発手法が変わっても、WebサイトやWebアプリケーションが開発されなくなるという事態は想定しづらいためです。ただし、常に需要のあるバックエンドエンジニアでいるためには、スキルの研鑽や知識のアップデートは欠かせないでしょう。
Q. バックエンドエンジニアになるにはポートフォリオが必要ですか?
バックエンドエンジニアへの就職や転職に、ポートフォリオは必須ではありません。ただし、募集要項で指定されている場合は、この限りではありません。 ポートフォリオがあると、面接や書類選考で有効なアピール材料になります。就職・転職活動の際には、応募する企業での仕事内容に合わせたポートフォリオを提示できるように、複数パターンを用意できると理想的でしょう。
Q.バックエンドエンジニアにはどのようなキャリアパスがありますか?
バックエンドエンジニアのキャリアパスとしては、フロントエンドに関する知識を身につけフロントエンドエンジニアとしても活躍する、マネジメントに注力するPMやPLになる、などがあります。もちろん、バックエンドエンジニアとしての専門性を極め続けるのもよいでしょう。自分に合ったキャリアパスを選択してみてください。
Q.フリーランスのバックエンドエンジニアは在宅で働けますか?
バックエンドエンジニアは要件定義や基本設計に関わることから、常駐案件が多い傾向にあります。多くの部署とコミュニケーションをとる必要があるためです。一方で、開発フェーズが進んだあとや一定期間勤務したあとは、リモートワークを認めている案件もあります。また、昨今では社会情勢の影響もあり、在宅ワークやリモートワーク可能な案件も増えているため、在宅案件を希望する場合はエージェントなどに相談してみましょう。まずはクラウドソーシングなどを利用して副業案件から始めてみるというのも、選択肢のひとつです。
※本記事は2023年5月時点の情報を基に執筆しております。
最後に
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