目次
フリーランスに必要なスキル
フリーランスエンジニアに必要なスキル
フリーランスがスキル不足だとどうなる?
フリーランスのスキルアップに必要なこと
フリーランスが求人・案件募集で求められるスキル
フリーランスエンジニアにおすすめの資格
地道な努力でスキルを身につけよう
フリーランスの収入見込みをチェック
フリーランスに必要なスキル
フリーランスに必要なスキルは業種や案件のレベルによっても異なりますが、共通して求められるスキルとしては以下のようなものが挙げられるでしょう。
- 情報収集・分析スキル
- 自己管理能力
- コミュニケーションスキル
- 環境適応能力
- マーケティングスキル
- ビジネスマナースキル
- 価格交渉スキル
情報収集・分析スキル
フリーランスとして活躍するためには、「情報収集力」と「情報分析力」が必要です。技術の進歩が目まぐるしいIT業界では、最新情報をいち早くキャッチし有益な情報を見極めることが重要になります。そのため、ブックマークにオススメのサイトを登録したり、キュレーションメディアを効率よく活用したりするなど、常にアンテナを立てて情報への感度を高めておく事が大切です。
また、ツールを活用してイベントやセミナーに参加するなど、ネットでの情報だけに固執しないことも重要です。リアルとバーチャル双方に情報源を持ち、広い視野で市場の動向を察知するといいでしょう。
自己管理能力
自分自身で仕事と私生活の両方を管理しなければいけないフリーランスの方は、「自己管理能力」を身につける事が必要不可欠です。
仕事の面では、受注した案件のペース配分を考えて、効率的にこなしていくスケジュール管理がポイントになります。抱えている案件数・案件内容・予定工数・案件ごとの優先度を的確に把握することも大切です。
私生活では、規則正しい生活や病気の予防を徹底し体調管理に配慮しましょう。体調を崩し案件に対応できなくなると、その分報酬をもらえないので収入の減少につながります。クライアントの信頼にも直接影響するため、高い意識を持って自己管理を徹底しましょう。
関連記事 : フリーランス向けスケジュール・タスク管理ツール10選
コミュニケーションスキル
開発スキル以外でフリーランスに必要なスキルとして、コミュニケーション能力が挙げられます。クライアントのニーズを瞬時に汲み取り、自身の能力や実績をもとに意見交換を行うこともあるでしょう。そのため、相手の話に耳を傾け、話の意図を理解し、自分が伝えたい内容を的確かつスムーズに伝えることが重要です。
場合によっては、クライアントとの意思疎通を築くために、資料を用いたプレゼンテーションを行うこともあります。取引をする際に、重要視されているビジネススキルです。
環境適応能力
自宅や小規模オフィスで、1人もしくは少人数で作業を行うフリーランスという働き方は、会社勤めをしてきた方にとっては新たな環境に新鮮さを感じることでしょう。
ただし、環境の変化に伴い、効率的に作業を進められるかは人それぞれです。環境にも適応しながら、自分の置かれた状況の中でクオリティーの高い成果を発揮することが必要だと言えます。
マーケティングスキル
競争が激しいIT業界でフリーランスとして案件を獲得するには、マーケティング力が重要なカギを握っています。クライアントから興味を持ってもらえるような、自分を効果的にアピールすることがポイント。これまで培った技術スキルや実績はもちろん、得意分野で自身の付加価値をアピールするといいでしょう。
そのためには、自己分析で「あなたならでは」の売りを見極めておく必要があります。自分の強みを的確に伝えることで、他人と差別化できクライアントに好印象を与えることが出来るはずです。
関連記事 :エンジニアのマーケティングスキル
ビジネスマナースキル
会社員と同様に、フリーランスも一般的なビジネスマナーは身につけておきたいもの。フリーランスは実際の業務だけでなく、営業・経理・財務など多数の業務を担うため、外部との接触も多様にあります。
挨拶はもちろん、敬語での会話や名刺交換の作法、TPOに合わせた服装など最低限のマナーは押さえておきましょう。納期などは徹底して守り、問題が発生した場合の報告・連絡・相談も基本マナーです。長期に渡る案件には、クライアントに対して定期的な進捗報告をすると安心感と信頼感を持たれます。
関連記事 :クライアント先訪問時の行動NG集
価格交渉スキル
マーケティング力と共に、価格交渉力もフリーランスとして働く際に、身に付けておきたいスキルの1つです。
価格交渉前に、まずは自身の持つ技術や能力について自己評価し、妥当な価格付けを行います。交渉時には自身の考えをしっかり述べることが重要です。
クライアントにとってどのようなメリットがあるのかを説明し、対等な立場でお互いが納得のいく交渉を試みましょう。
フリーランスエンジニアに必要なスキル
フリーランスの中でもエンジニアはポピュラーな職種のひとつです。高収入を目指せるチャンスも大きいですが、その分フリーランスエンジニアは高度なスキルや実績、専門性が求められる傾向にあります。
フリーランスエンジニアのうち、以下の職種の必要スキルについて紹介します。
- フロントエンドエンジニア
- サーバーサイドエンジニア
- インフラエンジニア
フロントエンドエンジニア
フロントエンドエンジニアとは、スマホアプリやWebサービス(Webアプリケーション)においてブラウザ上の動作や処理を設計、製造(プログラミング)するエンジニアです。フロントエンドエンジニアはユーザーが直接目にする機能を設計・製造するため、エンジニアの中でもデザインスキルも要求されることがあります。
特にスマホはUI/UX(ユーザーインターフェース/ユーザーエクスペリエンス)が重要視されています。使いやすいインターフェースだけでなく、ユーザーがアプリケーションを通じてアプリにワクワクする、他のアプリよりもしっくり馴染むなど、そのアプリにしかない体験を提供することが求められています。
フロントエンドエンジニアに必要なスキルには、HTML、CSS、JavaScriptといったブラウザ上の画面デザインや動的なサイトを作る言語が挙げられます。
サーバーサイドエンジニア
サーバーサイドエンジニアとは、Webサービスなどにおいてサーバーで行う処理を設計・製造するエンジニアです。ブラウザ部分がユーザーの目に触れる(フロントエンド)のに対して、サーバーはユーザーから見るとブラウザより後ろのサーバー側に位置するため、バックエンドエンジニアとも呼ばれます。処理にはPHPやJavaScript、Ruby、Python、Java、Cなどの言語が用いられるため、いくつかの言語を習得しておくと良いでしょう。
たとえばインターネット上で買い物ができるECサイトでは、ユーザーはブラウザで商品を選択し、購入ボタンを押します。サーバーはどの商品がいくつ売れたのか、価格はいくらかなどを計算して、データベースへの問合せや購買処理を行います。
よってサーバーサイドエンジニアはWebサービスに関するスキルとデータベースのスキル、サーバー運用に関するスキルなどが求められます。
関連記事 : サーバーサイドエンジニアとは?仕事内容やフリーランス事情を解説
インフラエンジニア
インフラエンジニアとは、システムが稼働するために必要なインフラ(サーバー、ネットワーク、データベースなど)を構築・運用するエンジニアのことです。フロントエンドエンジニアやサーバーサイドエンジニアが設計・製造したブラウザ部分やサーバー処理が円滑に動作するように、システム基盤(システムインフラ)を整えます。
インフラエンジニアはシステム基盤を扱うという業務の特性上、幅広い知識が求められます。担当する業務にもよりますが、特にサーバーの導入や設定、チューニング、ネットワーク設計と構築、データベースの知識などが必要になるでしょう。
また近年はAWSやAzureなどクラウド上にシステム開発基盤、本番環境を構築するケースも増えているため、クラウドの知識も求められます。
関連記事 : インフラエンジニアとは?仕事内容やスキル、年収、未経験からの勉強法などを徹底解説
フリーランスがスキル不足だとどうなる?
フリーランスは新卒の会社員などと違い、はじめからプロフェッショナルとしての貢献を期待されるのが一般的です。そのため、スキル不足の状態でフリーランスになっても、受注できる案件は多くありません。人脈やコネクションなどを使って案件を獲得できる可能性はありますが、スキル不足が判明すると信用度を落としてしまい、継続して案件を受注するのは難しくなってしまうでしょう。
職種にもよりますが、クラウドソーシングには比較的簡単な案件が多い傾向にあり、スキル不足のフリーランスでも受注できる案件があるかもしれません。しかし、通常そのような案件は、単価が低く抑えられています。そのため、数をこなさなければ稼げない状態となり、スキルアップをしたくても勉強する時間が確保できない、という状態に陥る可能性もあります。
フリーランスとして独立することを視野に入れるなら、自分のスキルが本当にフリーランスとして通用するのか客観的に見つめ直す必要があるでしょう。
関連記事 :フリーランスはスキルなしでもなれる?
フリーランスのスキルアップに必要なこと
フリーランスがスキルアップするための方法には、以下のようなものが挙げられるでしょう。
- 実践を繰り返す
- スキルアップセミナーに通う
- 本やWebサイトから学ぶ
実践を繰り返す
フリーランスの案件では実務経験年数が応募条件として設けられることが多いように、実践を通じて身につけられるスキルは貴重なものです。知識をインプットする時間も大切ですが、実際にやってみなければ分からないこともあります。
たとえば、フリーランスエンジニアの場合、アプリやWebサイトなどを自分で制作してみるのも良いでしょう。トライ&エラーを繰り返すことで、実践的なスキルが徐々に身につき、自分に足りないスキルも新たに見えてくるかもしれません。
スキルアップセミナーに通う
スキルアップセミナーや勉強会は、最先端の技術や考え方に触れる絶好の機会であり、他のフリーランスとの交流を深めるチャンスでもあります。セミナーや勉強会、交流会に参加して、同業者や講師から刺激を受けたり、人脈を広げたりすることで、スキルアップや案件獲得につながる可能性があります。
スキルアップセミナーやフリーランスの交流会などのイベント情報はインターネット上で探すことができるので、勉強できる内容や参加条件、講師の経歴などをチェックして、自分に合ったセミナーに参加してみましょう。
本やWebサイトから学ぶ
たとえばプログラミングでは、スキルを体系的に学習できるWebサイトが増えており、初心者向けの内容から上級者向けの内容まで幅広くカバーされています。無料で学べるサイトもあり、スキルアップを目指すフリーランスエンジニアにはおすすめです。
また、YouTubeなどの動画配信サイトでもさまざまな分野でスキルをレクチャーする動画がアップロードされています。自分の好みに合った配信者が見つかれば、楽しみながらスキルアップが目指せるでしょう。
参考書や専門書は、最新情報をキャッチアップするスピード感ではWebサイトに劣るかもしれませんが、本によってはWebサイトでは手に入らないような専門性の高い情報を得られる場合があります。
どのような方法をチョイスするにせよ、フリーランスとして成功するためには継続的にスキルアップをしていくことが大切なので、独学する習慣を身につけておきましょう。
関連記事 :フリーランスがスキル不足を解消する方法
フリーランスが求人・案件募集で求められるスキル
フリーランスが求められるスキルは、職種や求人・案件によってさまざまです。一般的には求められるスキルが希少で高度になるほど、案件の単価も高くなる傾向にあります。
たとえば、Webライターであれば、医療業界・IT業界などライティングに専門性を要する分野に精通していると、単価が高い案件を受注できる可能性が高くなるでしょう。
エンジニアの場合、プログラミング言語やツールを扱うスキルのほか、開発に携わった実務経験も重視される傾向があります。高単価のフリーランスエンジニアの案件例として、2020年10月時点でレバテックフリーランスに掲載されている以下の案件を見てみると、さまざまな開発経験が求められることが分かります。
フリーランスエンジニアの求人・案件例
【PHP/Go/Ruby/Python】クラウドシステム新規開発の求人・案件
■単価
~1,150,000円/月※消費税を含めた参画者にお渡しする金額です。
■職種
SE (システムエンジニア)
■職務内容
・シフト管理システムの開発にともない、新規開発やモック作成をご担当いただきます。
・具体的には下記の業務などを担当していただきます。
‐ステークホルダーからの要件調整
‐新機能設計
‐機能開発、改善
‐コードレビュー、テスト
ご経験に応じて、言語の選定からお任せいたします。
■言語
PHP
■フレームワーク
Zend Framework
■その他ツール
AWS
■求めるスキル
・PHP/Ruby/Pythonいずれかの言語を用いたWebアプリ開発経験
・新機能設計(要件定義)工程の経験
・何かしらのMVCフレームワークを用いた開発経験
・UNIX系OS、RDBMS(Linux、MySQL)についての基礎知識
・フロントエンド開発の経験
・1人称での開発経験
■歓迎スキル
・アルゴリズム/データ構造に関する基礎知識
・Scala、Goでのアプリケーション開発の経験
・React, Angular, Vueなどを用いたフロントの開発経験
・DBテーブル設計の実務経験
・テスト自動化の設計経験
・AWSを用いた業務アプリの開発/運用経験
・高トラフィックサイトの開発/運用経験
・BtoBサービスの開発経験
【PHP/Go/Ruby/Python】クラウドシステム新規開発の求人・案件
フリーランスエンジニアにおすすめの資格
フリーランスエンジニアとして活躍するために必須の資格はありませんが、身につけたスキルを証明するうえで役立つ資格としては、以下のようなものがあります。
- Linux技術者認定試験 LinuC
- オラクルマスター
- 応用情報技術者試験
Linux技術者認定試験 LinuC
LinuC(リナック)は、2018年から始まったLinux技術者のスキルを認定する資格試験です。レベル1~3の3段階に分かれていて、レベル1からステップアップしていく仕組みになっており、上位レベルに認定されるためには、下位レベルの認定を受けておく必要があります。いずれも試験時間は90分で、問題数は約60問、受験費用は1試験あたり15,000円(税別)となっています。ただし、レベル3の再受験は、同じ試験を受験する場合1度だけ5,000円(税別)で受験できます。試験は全国のテストセンターで日時を自由に指定して受験可能です。
LinuCを取得することにより、Linuxに関する技術力が証明できます。また、クラウド活用技術をはじめ、仮想化技術やオープンソースについての知識を体系立てて身につけることができるのがメリットです。クラウド時代のフリーランスエンジニアにとって、おすすめの認定資格と言えます。
参照 : IT資格といえば LinuC | Linux技術者認定試験 リナック | LPI-Japan
オラクルマスター
オラクルマスターとは、Oracle Databaseを取り扱う技術者の管理スキルを証明する資格です。DBA向けの試験はBronze、Silver、Gold、Platinumという階層に分かれています。
たとえば「ORACLE MASTER Bronze DBA 2019」の認定を受けるための試験「1Z0-085 Bronze DBA Oracle Database Fundamentals」は、受験料が26,600円(税別)、試験時間は120分、出題は選択式で70問、合格ラインは65%以上の正答となっています。
オラクルマスターは日本国内でも高いシェアを誇るOracle Databaseの管理スキルを持つことが認められる資格なので、フリーランスエンジニアの案件受注にも役立つ可能性があります。
参照 : Oracle Cloudトレーニングと認定資格 | オラクル | Oracle 日本
応用情報技術者試験
応用情報技術者試験は、国家試験である情報処理技術者試験の一区分です。ITエンジニアの基礎知識を問われる基本情報技術者試験よりも上位にあたる国家資格で、開発に関するスキルから管理、経営まで幅広く応用的な知識が問われます。
試験は午前と午後に分かれ、午前は選択式の問題が80問、午後は記述式の問題が11問出題されます。ともに100点満点中60点が基準点となっており、合格率は毎年20%前後です。
受験料は5,700円(税込)で、試験は年2回、春と秋に行われ、毎年4月の第3日曜と10月第3日曜に実施されます(令和2年度春期試験は新型コロナウイルス感染症の影響により中止)。
参照 : IPA 独立行政法人 情報処理推進機構 : 応用情報技術者試験
地道な努力でスキルを身につけよう
即戦力としての働きを期待されることが多いフリーランスは、時代に合わせてスキルや知識をアップデートしていくことが求められるでしょう。技術のトレンドに対応できないままでいると、スキル不足で案件を獲得することが難しくなりかねません。地道な努力で必要なスキルを身につけ、新しい仕事にチャレンジしていきましょう。
関連記事 :フリーランスエンジニアに必要なスキル、働き方、案件の獲得方法
最後に
簡単4ステップ!スキルや経験年数をポチポチ選ぶだけで、あなたのフリーランスとしての単価相場を算出します!
※相場算出に個人情報の取得はおこないません。