インフラエンジニアの種類|仕事内容や年収、必要なスキル・資格を種類別に解説 | レバテックフリーランス
インフラエンジニアの種類|仕事内容や年収、必要なスキル・資格を種類別に解説
インフラエンジニアは、ネットワークエンジニア、サーバーエンジニア、クラウドエンジニア、データベースエンジニア、セキュリティエンジニアなどの種類に分けられることがあり、これら複数の種類を一人が兼任することもよくあります。勉強することが多く大変な仕事ですが、顧客の期待にうまく応えられたときには大きなやりがいを感じられるでしょう。
インフラエンジニアの種類
インフラエンジニアとは、主にITシステムのインフラ基盤(サーバー・ネットワーク周り)の要件定義~運用までを担当するエンジニアです。従来は機器を発注し、自社のサーバー室もしくはデータセンターなどでインフラ環境を構築・運用することが多かったのですが、最近ではクラウドを利用してインフラ環境を構築するケースも多くなっています。
インフラエンジニアは担当分野によって、「ネットワークエンジニア」「サーバーエンジニア」「クラウドエンジニア」「データベースエンジニア」「セキュリティエンジニア」などの種類に分類されることがあります。基本的には、それぞれの領域で要件定義・設計・構築・運用などを担当することが仕事です。スキルによっては、他の種類の一部、または全部の役割を兼任することも珍しくありません。順番にその種類を詳しくみていきましょう。
全般的なインフラエンジニアの仕事に関して詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
【エンジニアのプロ監修】インフラエンジニアとは?仕事内容や年収・必要スキル・資格などを徹底解説
ネットワークエンジニア
ネットワークエンジニアの仕事内容
ネットワークエンジニアは、ネットワーク環境の要件定義・設計・構築・運用を担当します。
ネットワークエンジニアの年収
2021年2月時点でレバテックフリーランスに掲載されているネットワークエンジニアの求人・案件を見てみると、平均月額単価は63万円であるため、12ヶ月分を年収と考えると、レバテックフリーランスにおけるネットワークエンジニアの平均年収は756万円と計算できます。
ネットワークエンジニアの求人・案件一覧
ネットワークエンジニアに必要なスキル
- Cisco社製品など幅広いネットワーク機器の設計・構築スキル
- 各種ネットワークプロトコルの知識
特にネットワーク機器の操作はCisco社製品に準拠しているものが多いため、Cisco製品の設計・構築スキルが豊富だと、他の機器を設計する際にも知識を活かせます。
ネットワークエンジニアに役立つ資格
IPA(独立行政法人情報処理推進機構)が運営する国家試験のひとつであるネットワークスペシャリスト試験は、ネットワークエンジニアとして高度なスキルを持っていることを証明できます。
関連記事 :ネットワークエンジニアとは?年収や仕事内容、必要な資格・スキルを紹介
サーバーエンジニア
サーバーエンジニアの仕事内容
サーバーエンジニアは、サーバー環境の要件定義・設計・構築・運用を担当します。
サーバーエンジニアの年収
2021年2月時点でレバテックフリーランスに掲載されているサーバーエンジニアの求人・案件の平均月額単価は64万円のため、12ヶ月分を年収と計算すると、レバテックフリーランスにおけるサーバーエンジニアの平均年収は768万円となります。
サーバーエンジニアの求人・案件一覧
サーバーエンジニアに必要なスキル
- サーバー機器の設計・構築スキル
- サーバーにインストールする各OS(Windows Server、Linuxなど)の設計・構築スキル
OSにインストールするソフトウェアやミドルウェアの要件を把握し、設計・設定できるスキルが求められます。
サーバーエンジニアに役立つ資格
- LinuC(Linux技術者認定資格)
- Microsoft Certifications(マイクロソフト認定資格)
- Oracle Solaris Certification(Solaris認定資格)
- CompTIA Server+
Windows、Linux、SolarisなどサーバーOSに関しての資格を取っていると業務に活用していけるでしょう。
関連記事 : サーバーエンジニアの仕事内容
クラウドエンジニア
クラウドエンジニアの仕事内容
クラウドエンジニアは、クラウド環境の要件定義・設計・構築・運用を担当します。近年はオンプレミスからクラウドへの移行に伴う仕事が増えています。
クラウドエンジニアの年収
2021年2月時点でレバテックフリーランスに掲載されているクラウドサービスの求人・案件を見てみると、平均月額単価は76万円のため、12ヶ月分を年収と計算すると、レバテックフリーランスにおけるクラウドエンジニアの平均年収は912万円が目安となるでしょう。ただし、これはクラウドエンジニア以外も含むと考えられる区分のため、あくまで参考データです。
クラウドサービスの求人・案件一覧
クラウドエンジニアに必要なスキル
- ネットワークやサーバー、データベースなどITインフラに関わる総合的なスキル
- AWSやGCP、Azureなど、様々なクラウド環境に対するスキル
- その他各社のマネージドサービスに対するスキル
クラウドエンジニアはクラウドでIT環境を構築する仕事のため、各種マネージドサービスの知識のほか、ITインフラに関わる総合的なスキルが求められます。
クラウドエンジニアに役立つ資格
- AWS 認定資格
- Microsoft Azure 認定資格
- VMware 認定資格
- Google Cloud 認定資格
- CCSP (Certified Cloud Security Professional)
- CompTIA Cloud+
- その他、ネットワークやサーバーなどの資格全般
AWSやAzure、VMwareなどの資格はクラウドエンジニアとして押さえておくといいでしょう。その他、ここまで紹介したネットワークやサーバーの資格もあれば、業務の幅が広がります。
関連記事 :クラウドエンジニアとは|年収や資格、仕事内容について
データベースエンジニア
データベースエンジニアの仕事内容
データベースエンジニアは、各システムのデータベースの要件定義・設計・構築・運用を担当します。
データベースエンジニアの年収
レバテックフリーランスに2021年2月時点で掲載されているデータベースエンジニアの求人・案件の平均月額単価は66万円のため、12ヶ月分を年収と考えると、レバテックフリーランスにおけるデータベースエンジニアの平均年収は792万円と計算できます。
データベースエンジニアの求人・案件一覧
データベースエンジニアに必要なスキル
- OracleやMySQL、PostgreSQLなど代表的なデータベースに対する知識
- データモデリングの知識
データベースエンジニアには、顧客の要件をシステムに落とし込むためのデータモデリングの知識が必要です。業務プロセスをモデル化した概念データモデルから画面や帳票などの情報を付与した論理データモデルを作成し、さらにデータベースの情報と関連付けた物理データモデルへと落とし込んでいきます。
データベースエンジニアに役立つ資格
- データベーススペシャリスト試験
- オラクルマスター(ORACLE MASTER)
- Microsoft Certifications(マイクロソフト認定資格)
- OSS-DB(オープンソースデータベース試験)
IPAが運営するデータベーススペシャリスト試験を中心に、OracleやMicrosoft SQL Serverなど有名なデータベースに関する資格を取得しておくと、実務に役立つでしょう。
関連記事 :データベースエンジニアとは?仕事内容やフリーランス事情を解説
セキュリティエンジニア
セキュリティエンジニアの仕事内容
セキュリティエンジニアは、セキュリティを考慮したITインフラの要件定義・設計・構築・運用を担当するほか、セキュリティに関する相談やセキュリティポリシーの策定、セキュリティ教育なども対応することがあります。
セキュリティエンジニアの年収
2021年2月時点でレバテックフリーランスに掲載中のセキュリティエンジニアの求人・案件を見てみると、平均月額単価は66万円です。その12ヶ月分を年収として計算すると、レバテックフリーランスにおけるセキュリティエンジニアの平均年収は792万円となります。
セキュリティエンジニアの求人・案件一覧
セキュリティエンジニアに必要なスキル
- サーバーやネットワーク、データベースなど各領域のセキュリティ対策知識
- プライバシーマークやISMSなどの取得のための対応知識
ITシステム全体のセキュリティポリシーについてはセキュリティエンジニアが対応し、サーバーやネットワークなどの細かい設定などについては各領域のエンジニアが担当する、という形で分担されるケースがあります。
セキュリティエンジニアに役立つ資格
- 情報セキュリティマネジメント試験
- 情報処理安全確保支援士試験
- CompTIA Security+
- その他、各インフラエンジニア領域の資格
IPAが運営する情報セキュリティマネジメント試験をはじめ、国家資格である情報処理安全確保支援士試験や、ベンダーニュートラルの民間資格であるCompTIA Security+がおすすめです。その他の各領域の試験にもセキュリティに関する出題があるため、知識の補填につながるでしょう。
ここまで、インフラエンジニアの各種類について、年収や必要なスキル、役立つ資格などをお伝えしてきました。それぞれの職種では、ここに記載した他にも、ロジカルシンキングやコミュニケーションスキルなど、一般的なビジネススキルももちろん必要になります。
関連記事 :セキュリティエンジニアとは?仕事内容やフリーランス事情を解説
インフラエンジニアのやりがい
インフラエンジニアの仕事でやりがいを感じられるのは、主に以下のようなときでしょう。
顧客の要件にマッチしたシステムを納品できたとき
インフラシステムの構築は、最初の要件定義に始まり、数年の期間を要することもあります。要件定義や構築などの各フェーズで顧客の要件に沿った成果物を納品し、納品後に顧客から感謝の言葉をもらえたときにやりがいを感じるという人は多いでしょう。
システムトラブルにスムーズに対応できたとき
インフラシステムは24時間365日稼働し続けることが前提でも、システムトラブルに見舞われる場合はあります。しかしながら、システムのことを隅々まで熟知し、適切な判断をすることにより大きな問題になることなくトラブルを収束させられれば、顧客からの信頼も増していくでしょう。
関連記事 : インフラエンジニアのやりがいと魅力|仕事内容や将来性も解説
未経験からインフラエンジニアになるには
未経験からインフラエンジニアになるには、以下のような方法があります。
資格の勉強などでスキルを磨く
各社の資格試験は、インフラエンジニアやIT業界についての知識を体系的に学べるようにできています。実務経験を積まないとわからない部分があるとはいえ、既になりたい種類が決まっているようであれば、資格の取得を先行しておけると、面接時に意欲をアピールできるなどメリットがあるでしょう。
未経験者歓迎の求人に応募する
インフラエンジニアの求人は、実務経験者を募集していることが多いですが、未経験可という条件の求人もあります。インフラエンジニアの仕事内容は、実務を経験しないとわからない部分もあるため、未経験可の募集があれば応募してみるとよいでしょう。また、ITシステムは様々な業界に存在するので、自分の経験した業界でインフラエンジニアの募集があれば、未経験でもそれまでに培ったスキルを活かせる部分はあるでしょう。
関連記事 : 未経験からインフラエンジニアになるには|求人数や転職後の年収、おすすめの資格を紹介
インフラエンジニアのキャリアパス
インフラエンジニアのキャリアパスとしては、まずはサーバーエンジニア、もしくはネットワークエンジニアに就き、ITインフラについて学んだ後に、クラウドエンジニアやセキュリティエンジニア、データベースエンジニアになるという流れが考えられます。
仕事内容や職種の定義は職場によっても違うため、一概にはいえない部分もありますが、後者の3種類については必然的にサーバーエンジニアやネットワークエンジニアの知識も求められることがあるため、前者の2種類を経験しておくと、よりスムーズにキャリアを積めるでしょう。
また、ITスキルに自信がないという方は、まずはサーバーやネットワークの「構築」ではなく、「運用」の定型作業を主とする求人への応募がおすすめです。定型作業を何回か経験することで、システムへの理解が深まっていきます。
関連記事 : インフラエンジニアのキャリアパス|転職の選択肢や資格、女性のキャリア形成を解説
インフラエンジニアの種類に関するよくある質問
インフラエンジニアの種類について、よくある疑問と回答をまとめました。
Q. インフラエンジニアの種類にはどんなものがありますか?
A. インフラエンジニアには「ネットワークエンジニア」「サーバーエンジニア」「クラウドエンジニア」「データベースエンジニア」「セキュリティエンジニア」などの種類があります。基本的には、それぞれの分野でシステムの要件定義・設計・構築・運用などを担当することが仕事です。なお、スキルや社内の状況によっては、他の種類の一部、または全部の役割を兼任することもあります。
Q. インフラエンジニアの平均年収はいくらですか?
A. 厚生労働省職業情報提供サイト(日本版O-NET)のインフラエンジニアの職業詳細ページ(「システムエンジニア(基盤システム)」)の情報によると、インフラエンジニアの平均年収は666.9万円です。また、レバテックフリーランスでは、インフラエンジニアの種類のなかではクラウドエンジニア(クラウドサービス)の求人・案件の平均月額単価が高い傾向にあり、2021年2月時点における平均単価を76万円をもとに算出したクラウドエンジニアの平均年収(平均単価の12ヶ月分)は、912万円です。なお、この金額は厳密にはクラウドエンジニア以外も含むデータと考えられるため、あくまでひとつの参考と考えてください。
Q. 将来性が見込めるインフラエンジニアの種類は何ですか?
A. インフラエンジニアは常に需要がある職業のため、ネットワークエンジニア、サーバーエンジニア、データベースエンジニアといった種類の仕事も一定の将来性があるといえますが、近年注目されているサイバーセキュリティ対策やクラウドでのシステム構築を担うセキュリティエンジニア、クラウドエンジニアは特に将来性が期待されるでしょう。
関連記事 : インフラエンジニアの将来性|クラウド化で今後の需要や転職に必要なスキルは変わる?
最後に
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